【アニメ】『ドラえもん』のアメリカ進出に30年かかった理由とは
勉強もスポーツもまるで駄目で、取り得がない“のび太くん”。困ると
ドラえもんに泣きつく。敢然と闘い抜くアメリカン・ヒーローとは対極
の存在。しかし、取り得がないのび太くんは、みんななんですよね。
普通のわたし達。
一方、そのヒーローたちは疲れてきている。闘いにも懐疑的になってきて
いる。これも普通なんですよね。
“ドラえもん”の方はというと、懐が深く、人当たりも良くて、今流行り
の“ゆるキャラ”の元祖みたいです。アメリカン・ヒーローともちがい
ます。日本製、やはり和製のキャラクターですよね。
人気漫画・アニメ『ドラえもん』は、1980年代からアジアやヨーロッパで人気となり、
90年代の初頭からは、イスラム圏や中南米も含めたほぼ全世界で出版・放映されています。
ですが、アメリカは例外でした。1985年にテッド・ターナー(CNNの創業者)が放映権を
取得したそうですが、結局、放映はされませんでした。
それからほぼ30年を経た今年、ディズニーが版権を取得し、ケーブル・チャンネルで8月から
全国放映をするという発表がなされました。
全米版のタイトルは『DORAEMON』
アメリカで放映がされなかった理由は比較的簡単です。
アメリカでは子供向けのTV番組や出版物に関しては、極めて保守的な考え方があるからです。
特に思春期前の子供たちを対象としたものはそうで、その社会の「善悪の価値観」から外れた
ものは「この年齢では与えない」ということになっています。
教育という観点から述べれば、小学生段階の子供たちには、教育現場だけでなく、家庭でも社会でも
「やや保守的」であるぐらいに「善悪」を教えるということをしてきました。
そこには、素朴なプロテスタント思想を軸に開拓時代を生きたという歴史的経緯もありますし、
多様な人種が共存する社会であるといった事情もあります。
(冷泉彰彦 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト 2014年5月22日)
わたくしの興味、あのジャン・レノさんがドラえもんだって。
わたくしの興味、あのときは興奮してしまいました。
あのジャン・レノさんがドラえもんだって。
想像をはるかに超えた、センスオブワンダーだったんですね。
「キャスティングが秀逸すぎる !!」。
クルマ屋さんのCM。そのキャスト、ドラえもん:ジャン・レノ、
のび太:妻夫木 聡、しずかちゃん:水川 あさみ、ジャイアン:小川 直也、
スネ夫:山下 智久、ジャイ子:前田 敦子、というものでした。
のび太くんが成人した時のドラえもん世界をつくったということなんで
ありましょう。
犬のお父さんというのも驚かされましたが、センスではこちらがまさって
います。ジャン・レノさんは現在65歳。
もうひとつ、オモシロい発見あり。
「『ドラえもん』は、なぜアメリカ合衆国で放送されないのか?」 2009年9月6日
ずるがしこいツネオ(キャラクター的には、キツネ?)は、イギリス。
頭は悪いが、力はあるジャイアン(キャラクターは、ゴリラ?灰色熊?)は、アメリカ合衆国。
美しく、頭も良く、上品な静香(キャラクターは、ビーナス?)は、イギリス以外のヨーロッパ。
勉強もスポーツもまるで駄目で、取り得がないノビタ(キャラクターは、アホウ鳥?)は、アジア諸国。
そして、懐が深く、人当たりは良いものの、どことなく恐ろしさを含んだドラえもん(キャラクターは、
宇宙人?)は、南半球(アフリカ、南アメリカ、オセアニア)。
これは、あくまでアングロ・サクソンから見た世界観なのであるが。
だが、こう考えると、すべて納得がいく。
ツネオ(イギリス)とジャイアン(アメリカ)とは、必ずしも仲が良いわけではない
(ツネオはジャイアンを完全に莫迦にしている)が、ひとたび、ツネオ・ジャイアン連合の支配を
脅かそうとする者が現れると、一致団結して排除する。
そして、その被害を最も受けるのが、ノビタ(アジア諸国)なのである。
そのノビタを助けるのが、南半球出身の解放者、エルネスト・チェ・ゲバラなのである。
そう。ドラえもんは、肥満したエルネスト・チェ・ゲバラなのだ。
ツネオ(イギリス)とジャィアン(アメリカ)は結託して騒動(戦争)を起こしながら、
それにノビタらを引きずり込み、その尻拭いを押しつけようとする。
だって。
ドラえもんは、“エルネスト・チェ・ゲバラ”だった。
とは、知らなかった。
ジャン・レノさんより、飛んでるかなあ。