いじめをノックアウト番外編「LINEの悪口書かないために」

再放送が多いこともあって、なんとなく疎遠になってた「いじめをノックアウト」だけど、6月28日に放送された番外編が新作という情報を小耳に挟んで、久しぶりに見た。いちおうネットでも配信もされてるんだけどね。でもって相変わらず高橋さんが凄かった。

「SNSいじめ」について、全国の現役中学生10人が集まって議論するという内容で、説明によれば実討論時間は3時間にも及んだとのこと。それを25分番組に編集してた。前例から見て台本やリハーサルはなかったものと思われるけど、そこは流石のNHKというか、見事な番組に仕上がってた。

そういう物言いは本末転倒か。いかに編集が入ってるとはいえ、あるいはやはり前例から見て、NHK首藤アナウンサーを介した、大人によるコントロールが入ったであろうにせよ、中学生による討論番組を実り多き内容に到達させてしまえる高橋さんの有能さ。

なにより、誘導とか同調圧力とは無縁の、10人の中学生のそれぞれが語ることにしっかりと耳を傾け、スムースに進行する力、注意とか指導とかではなくて、聞く力、語る力を通して、シナリオのない議論のきわめて自然な積み重ねの末に、それこそ予定調和を廃するが如く、意義ある合意へと至らしめる力。繰り返しになるけど、この能力は凄いとしか。