AKB48の旅

AKB48の旅

”So long!”MV

2013年02月21日 | AKB
"So long!"のMVには参った。突っ込みどころが多すぎて、もうおなかいっぱい。楽曲のできが素晴らしいだけに、その「落差」がいやがおうにも悪目立ちというか。なるべく「批判」にならないように、以下なるだけシンプルに書き出してみる。

まず例によって、このMVは誰向けに作られているのか。ターゲットは誰なのかが皆目分からん。AKBファン向けならば、基本、メンバーが可愛く写ってれば良いんじゃないかと思うし、その上、面白ければなお良し。決して卑下とかではなく、芸術性とか蘊蓄とかは邪魔なだけだと思う。まあそれを言ったら、これまでのMVの少なからずも、そんなもんだったんで、であればこそ平常運転ということで、そこんところはスルーするのが正解か。

村落共同体、地域共同体を美化し過ぎじゃないか。上から目線で言っちゃうけど、「少年H」とまではいかないにしろ、「三丁目の夕日」的なものを、どうしても感じてしまう。映像の作り方もノスタルジックで、これは大林監督の芸風でもあるけど、こういう戦争とか震災とかに関連づけられると、どうにも居心地が悪い。どうしても訳知り顔に、それって違うよって呟きたくなる。

戦争の扱いが何かと変。変というか、「団塊脳」とか揶揄するつもりはないし、世代的にも合わないけど、戦争と震災を並列に扱う、それを間違いとかエラソにあげつらうつもりもないけど、少なくとも国家間の殺し合いと、自然災害+人災の違いは、明確に区別されるべきことだと思うし、それこそ長岡空襲のような、非戦闘員を意図的に大量に殺す行為は、戦争ですらない単なる虐殺。その実行者がアメリカであることも、明示されるべきじゃないか。

「あやまちを犯さない」と言う表現は長崎なんだろうけど、それが大林監督の意図なのだとしたら、困ったなと立ち止まって、別の方向を向くしかないかな。人というのは必ずあやまちを犯すものなんだし、だからこそ、その前提に立って悲劇を回避する方策を考えるべきかと。実際、国際社会はそうしようと努力してると認識してる。必ずしも成功してないけど。

茂木先生の「入学おめでとう」も、何というか、少なくとも私には届かない。長岡造形大学にかこつけてるというのは分かるけど、それでも「芸術」がどうのこうのじゃなくて、AKBGが既にして行動してる、成し遂げつつあるムーブメントという「現実」をこそ見るべきだろうし、JKT、SNH、TPEの行く末こそが、現状、考え得る最善の方向性じゃないかと思う。茂木先生の言葉の、AKBGは既にして遥か先を行ってる。MVが伝えようとしてるメッセージ性が、どこか白々しく思えるくらいに、AKBの在り方、その物語の方が遥かにリアルであり、世界平和に貢献してる。

人生の先達に言うべき言葉ではないのは、重々承知してるけど、それでも書いてしまおう。人が生きるということは残酷なことなんだ。だからこそ、そんな残酷をできるかぎり回避する努力を怠るべきではないんだと思う。たとえそれが「努力」に過ぎず、決して「残酷」から逃れられないのだとしても、それでも生きていく。希望を捨てることなく、一所懸命に生きていく。

コメントを投稿