Dr. WAKASAGI at HEI-RIVER(閉伊川ワカサギ博士)

森川海をつなぐ学び合いの活動を紹介します

フィジーのリゾートでの水圏環境教育

2010-07-12 | フィジーでの海洋教育者会議にて
 フィジーは,海洋教育に関する取り組みがツーリズムと一緒に行われている。Msオニは,リゾート会社の教育部門を担当している。リゾートにおける教育は大変重要であるとの認識を持っている。

 フィジーの主要な産業は,ツーリズム,すなわち観光である。また,農業,漁業も盛んで,ホテルで出された食べ物(キャッサバ,タロイモ,サツマイモ,野菜,魚,鶏肉)等,ほとんどが地元産である。観光客は,主にニュージーランドやオーストラリアが多いという。

 日本のリゾートと言われるところは,教育を受ける場所というよりはリラックスをする場所になっている。リゾートホテルといえば,温泉をイメージするが,温泉以外にも日本人が経営する海外のリゾートホテルがある。これらのリゾートに,はたして観光客を喜ばせる教育プログラムがあるかというと疑問符を持つ。

 日本のある水族館で聞いた話だが,エンターテイメント性の強い展示が好まれ,学術的な展示は敬遠されているという。日本では,社会教育施設と同様,リゾートに来てまで勉強することに観光客も慣れていないのかもしれない。

 しかし,フィジーのプログラム開発者はリゾートにおける教育,特に環境教育の重要性を熱心に語っていた。教育に力をいれることで,観光客の満足度が高まるという。海外の観光客を増やしたいと日本は考えているが,環境教育を含めた体験型の教育プログラムをしっかりとつくる必要があるであろう。

 特に,海や豊かな水資源に囲まれた日本は,観光地における教育として水圏環境リテラシーを推進する水圏環境教育は欠かせないものとなるであろう。

国際太平洋海洋教育者会議(IPMEN)がフィジーで開催されました。

2010-07-12 | フィジーでの海洋教育者会議にて
 フィジーは,2007年2月に開催する予定地であったが,国内情勢の悪化により延期となりめでたく今回念願の開催となった。

 IPMENは,カルフォルニア大学のバークレー校のクレッグストラング,ハワイに本部がある西太平洋漁業管理協議会(WPRFMC)のシルビアスポルディング・コミュニケーションオフィサー,そしてオーストラリアのノーチラスエデュケーショナル代表ハリーブライダルが発起人となって始まったものである。
 
 参加国は日本,インドネシア,フィジー,オーストラリア,チリ,メキシコ,パプアニューギニア,ロシアの他,アメリカ,アメリカの管轄するサイパン島,サモア島,ハワイ州,マーシャル諸島,カナダ等である。IPMENの目的は,海洋に関する教育をとおした持続可能な社会を構築するための情報の共有である。

 これから何回かに分けて今回の会議について思うところを綴っていきたい。