「イルカというのは,天才的な知能を持った生物である。このような知能の高い生物は他にはいない。イルカと一緒に泳ぐことは,海を理解することにつながる。今日,イルカにとって良くない環境である。その良くない環境を作っているのは人間である。イルカをもっと理解することによって海の環境を守ることにもつながるのだ。」
イルカを環境保護のシンボルにすることによって多くの人々が興味関心を高めることを狙いとしたプレゼンテーションであった。確かに,イルカを環境保護のシンボルとすることによって,多くの人々が海洋に目を向ける。彼によると,イルカを教材とすることによって海の価値が3-4割高まるという。なるほど,確かにワカサギなどの小型の魚類に比較すると大きな違いであるな,とは感じた。
このような考えは,海を生活の場としていない人々のなせる技であろう。基本的に,海洋の生物は食べるものである。このことは,フィジーの子供たちとの会話で感じたことでもある。訪れた小学校の近くの浜辺に出向くと,子供たちが集まってきて「ここには,サメもいる。サメは恐ろしい動物だ。サメを食べたことがある?とても美味しいんだよ。特にヒレは美味しい。」と話してくれた。
また,サイパンからきた古代技術でカヌーを操る船長は「私たちは,海に感謝し海の恵みをいただく。哺乳類であれ,いただけるものはいただく。食べることで,個体数が減ったということは感じない。マグロも沖合で漁獲するために,沿岸に逃げてくる。それを私たちが捕まえるのだ。」と語った。
これに対して,海洋を生活の場としていない人々はどのように反応するであろうか?サメやカメを食べるとは考えられないことであろう。ましてや知能の高いイルカを海洋教育のシンボルとして生計を立てている人々にとって,教育の素材としての海洋の生き物を食べるということは許せないことなのである。先般のクジラに関する会議でも,オーストラリアが大反対した理由が伺える。
ここに,我々人類にとって,教育というのは大きな力をもっているということである。教育というのはそれぞれ独自の文化を生み出すのだ。時間がかかるが,どんなものにも代えがたい人格を作るのである。そのような教育というのは,実は自然環境に大きな影響を受け,自然環境によって規定されているのだ。(ここで言う教育とは学校教育や社会教育,家庭教育あらゆる教育を含める)。
このような自然環境の異なる国同士による大きな考えの違いは分かり合えるのであろうか?おそらく「教育」という活動を通して,お互いの立場の違いをよく理解し合うことから始める必要があるであろう。水圏環境リテラシー教育を推進する海洋リテラシー推進部門の果たす役割は大きいのである。
イルカを環境保護のシンボルにすることによって多くの人々が興味関心を高めることを狙いとしたプレゼンテーションであった。確かに,イルカを環境保護のシンボルとすることによって,多くの人々が海洋に目を向ける。彼によると,イルカを教材とすることによって海の価値が3-4割高まるという。なるほど,確かにワカサギなどの小型の魚類に比較すると大きな違いであるな,とは感じた。
このような考えは,海を生活の場としていない人々のなせる技であろう。基本的に,海洋の生物は食べるものである。このことは,フィジーの子供たちとの会話で感じたことでもある。訪れた小学校の近くの浜辺に出向くと,子供たちが集まってきて「ここには,サメもいる。サメは恐ろしい動物だ。サメを食べたことがある?とても美味しいんだよ。特にヒレは美味しい。」と話してくれた。
また,サイパンからきた古代技術でカヌーを操る船長は「私たちは,海に感謝し海の恵みをいただく。哺乳類であれ,いただけるものはいただく。食べることで,個体数が減ったということは感じない。マグロも沖合で漁獲するために,沿岸に逃げてくる。それを私たちが捕まえるのだ。」と語った。
これに対して,海洋を生活の場としていない人々はどのように反応するであろうか?サメやカメを食べるとは考えられないことであろう。ましてや知能の高いイルカを海洋教育のシンボルとして生計を立てている人々にとって,教育の素材としての海洋の生き物を食べるということは許せないことなのである。先般のクジラに関する会議でも,オーストラリアが大反対した理由が伺える。
ここに,我々人類にとって,教育というのは大きな力をもっているということである。教育というのはそれぞれ独自の文化を生み出すのだ。時間がかかるが,どんなものにも代えがたい人格を作るのである。そのような教育というのは,実は自然環境に大きな影響を受け,自然環境によって規定されているのだ。(ここで言う教育とは学校教育や社会教育,家庭教育あらゆる教育を含める)。
このような自然環境の異なる国同士による大きな考えの違いは分かり合えるのであろうか?おそらく「教育」という活動を通して,お互いの立場の違いをよく理解し合うことから始める必要があるであろう。水圏環境リテラシー教育を推進する海洋リテラシー推進部門の果たす役割は大きいのである。