三無主義

 ~ディスパレートな日々~   耶馬英彦

乗用車なんかいらない

2007年08月20日 | 政治・社会・会社

地球温暖化の一番の元兇は自動車です。NHKのコンサート番組に出演していた歌い手の女の子が、ゴミを出さないとか冷房の設定を弱めにするとか、ひとりひとりができることから取り組んで欲しいともっともらしい主張をしていましたが、トラック何台も連ねて二酸化炭素を撒き散らしながらコンサート機材を運んでおいて、何をか言わんやでしょう。

アメリカが京都議定書を批准しないのは自動車産業と軍需産業の政治癒着が理由であることは世界の常識ですが、日本人には理解できないようです。というよりも、円安で日本の見せ掛けの景気を作っている日本の自動車業界の圧力によって、日本政府もまともな対策をとろうとしておらず、各国の事情も同じようで、先日のサミットでも温室効果ガスの削減について、2050年というバカな期限付きになることで漸く合意に至りました。自分たちの政権の間、あるいは自分たちが生きている間に期限が来ないからという無責任な理由で合意した訳です。何のためのサミットだったのでしょうか?

自動車は走るときだけでなく、作るときにもたくさんの温室効果ガスを排出しているわけで、物流関係の自動車が物を運ぶのならともかく、国会で寝るために宿舎から永田町までの短い距離を、運転手つきの馬鹿でかい公用車で行く必要がどこにあるんでしょうか? 歩いて行け!と思いますね。

知っていますか? トヨタのレクサスとかいうハイブリッド車。あの車は2トン以上あるんですね。タカトシなら「戦車か!」とつっこみそうな重さです。舗装道路はそれは丈夫にできていますが、そんなに重い車ばかりに走られたら、傷みも早くなりますし補修工事の間隔も短くなるでしょう。そうするとまた工事車両や重機が二酸化炭素や一酸化炭素を吐きまくる訳で、ハイブリッド車と大型の高級車は相反するものでしょう。ダイエットをすると一生懸命に運動をしつつも寝る前にたらふく食べてしまう人のようです。それをドイツの高級車並みの値段で売り、成金趣味の金持ちが自慢するために買うのです。売るバカと買うバカがいるせいでこんな無駄な車が道路を傷めつけながら走っています。

微力だとは知りつつも、私もなるべくエアコンを使わないように、使わないスイッチはなるべく切るようにはしていますが、道路にレクサスや、もっともっとバカな車、フェラーリとかランボルギーニとかロールスロイスとか、要するに他人へ自慢するだけの車がたくさん走っているのを見ると、がっくりしてしまう無力感があります。人間はつくづく救われない生き物ですね。