喜多院法興寺

住職のひとりごと

今年も列島に歓喜の歌が響く

2011-12-25 06:44:40 | Weblog
12月24日付 よみうり寸評
 {「歓喜の歌」で知られるベートーベン作曲「交響曲第9番」の日本初演は、第1次世界大戦中の1918年6月。徳島の捕虜収容所のドイツ兵による演奏だった。
◆「捕虜は恥」との考えが根強かった当時の日本で、会津出身の収容所長・松江豊寿は、人道的な処遇に心を配ったという。第9演奏には捕虜たちの感謝の気持ちが込められていたに違いない。
◆時は流れて、今は師走になると、プロ・アマ問わず、第9の公演が開かれるのが当たり前の光景となった。今年も列島に歓喜の歌が響く。
◆東日本大震災に見舞われた岩手県釜石市。今月11日に行われた演奏会には、市民合唱団に交じって地元・釜石東中学校の全校生徒が参加した。
◆津波に襲われながら、自ら危険を察知して避難し、「釜石の奇跡」と呼ばれた子供たちだ。〈私たちは震災にも負けず、笑顔で元気でがんばってるよ〉。会場には生徒一人ひとりのメッセージも掲示された。
◆生きている喜び、支援への感謝。思いを託した歌声は被災地を勇気づけたことだろう。}

 ベートーベン作曲「交響曲第9番」と言うと、年末の恒例行事として、各地でプロ・アマが参加して演奏会が開催される。歓喜の歌は震災で心沈んだ気持ちを勇気づけ、来年に向かって、生きている歓びを伝える歌それが「交響曲第9番」だ。来年こそ、本当に良い年であるよう願いたい。

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