喜多院法興寺

住職のひとりごと

菅内閣不信任案でどうなるのか日本

2011-06-02 06:29:59 | Weblog
6月2日付 編集手帳 読売新聞
 {俳人の長谷川櫂さんに、すしネタでおなじみのシャコを詠んだ句がある。〈 蝦蛄 ( しゃこ ) といふ 禍々 ( まがまが ) しくて 旨 ( うま ) きもの〉。ぞろっとした脚をして、なるほど醜い。
◆“シャコ型”政局だろう。自民など野党3党が内閣不信任決議案を衆院に提出した。提出したのは野党でも、成否のカギを握るのは与党・民主党の造反組であり、党内抗争が絡む政局の外観はシャコ以上に美しくない。
◆味のほうは、どうか。騒動の行き着く先が「旨きもの」になる保証はないが、原発事故をめぐる数々の不手際で菅首相の料理の腕に多くの人ががっかりしているときである。首相退陣を望む声を、見た目の醜さを理由に退けることもできない。
◆原発危機のさなかに首相を代える意味があるとすれば、一にも二にも「味」――必要な政策を果断に実行する救国政権がつくれるかどうかに尽きる。その道筋は必ずしも明らかでないが、まずは採決を見守るとしよう。
◆国語辞典をひらくと、【蝦蛄】のすぐ隣に【 雑魚 ( じゃこ ) 】(ざこ。とるにたらないもの)があった。この政局は、醜くとも国民にとって美味なる蝦蛄か、ただの雑魚か、視線は行間にさまよう。}

 この様な大変な時に政治は本来、与野党の垣根を越えて、時の首相の下に結束し、その対応に協力するのが望ましい。しかし、菅内閣の震災対応にはあまりに問題が多く、そうした空気にほど遠い。不信任案の可決には、民主党から80人前後の賛成が必要で、ハードルは高いが、仮に可決されれば、菅内閣は総辞職すべきだ。首相が衆院解散・総選挙を選択することは許されない。国民は内閣不信任決議案を複雑な気持ちで見守っている。



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