うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

鮮度 1 ....(10143)

2010年07月03日 17時40分37秒 | うべプラネタリアン
プラの解説をしていて、何が必要かを考える。
うまくいったと思えるときとそうでないときの差は何かと、反省したとき、
その一つは「鮮度」ではないかと思い至った。
星の説明ほどマンネリですむものはない。星座なんて2千年前にできたんだから、
その物語を語っていりゃ1時間でも2時間でも時間は稼げる。
巨大なマンネリズムは星座物語だし、太陽系だって「すいきんちかもく...」とお題目を
唱えてりゃすむ。しかし、それでは客は2度と来ぬ。第一私がときめかない。
ときめかないことは苦痛だ。いつもいつも新鮮な何かを置く。それ絶対必要。
星の世界は、人の動きとリズムが違っていて、その点変化に乏しいから、
ことさらに鮮度のいい話題を盛りつけなくてはならぬ。
ところが、実は、天文学ほど最先端の現代科学として、ダイナミックに変化するフィールドはないのだ。
その点新鮮さに問題はない。食材は新鮮、しかも美味い。問題は、調理の仕方だ。
これが大層やっかい。新鮮なおいしいものをおいしく食べてもらうために、
調理人=解説者は日々研鑽を積まなくてはならぬ。
テクニックの鮮度こそ問われるわけだ。