うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

火星最接近....(234)

2007年12月18日 19時56分26秒 | うべプラネタリアン
明日(12/19)が火星と地球が最接近する日だ。
火星と地球は2年2ヶ月毎に接近するが、前回2005年10月や人類史上最も近いと騒がれた2003年8月に比べると、
このたびは中接近か。
火星は687日で太陽を一周する。地球のほぼ2年だが、2年は730日だから、
用意ドンで同一スタートを切っても、地球がトラック2周して火星と並んでも、
当初のスタートラインにそろうわけではない。
4-50日のズレは2ヶ月の追時間を要し、しかも微妙にズレが拡大する。
そして、地球の公転軌道は円軌道に近いが、火星はかなり楕円軌道なので、
いろいろの要素がからみ、一言で接近と言っても、その程度はまちまちとなる。
そんなわけで、このたびの接近は、望遠鏡で見ても、見た目小さいので細部は解らず、ちょっと失望する。
今年の火星は望遠鏡より肉眼がいい。何より位置がいい。
ふたご座の兄カストルの足下あたりにあって、強く赤く輝いているから、
冬空が実に見ごたえする。本当に神の配在かとおもう。
くわえて、5月には火星は“かに座”に移動し、プレセペ星団と重なる。
言うことなしである。
画像は2005.10.28の火星(NASA)。