先日に日本薬局方のカリ石ケン500グラム入りを2個購入して、後半戦の準備も完了しました。
石ケン水の撒布による駆除効果は、昆虫の気門を塞いでしまうことによる窒息ですが、その効果を高めるために食用油も添加します。
ここ2年くらいは、カリ石ケン2パーセントとサラダオイル4パーセントの原液を作っておいて、撒布前に同じ量の水で薄める薄める方式にしていましたが、今年は同じ濃度の原液を3倍量の水で薄める方式に変更しています。
つまり撒布する際は、0.5パーセントカリ石ケン、1パーセントサラダオイルとなります。
昆虫の気門を塞いで窒息させるためには、少量の撒布では効果が出ないからで、かと言って濃度の高い液を大量に撒布しては、葉に対してもよろしくないのではないかと思ったからです。
もちろん今シーズンの変更が悪い結果になると判断した場合は、直ちに実績ある以前の濃度に戻すつもりです。
ソラマメに対する撒布量ですが、一回当たり原液で1リットル、撒布液としては4リットルで、3アールに対する撒布時間は約30分です。
これはアブラムシが密集して発生している箇所にのみ撒布しているからで、発生のピークにおいては撒布量と撒布時間はもっと多くなります。
この時期は2日置きくらいの撒布で問題はありません。
一般に使われている農薬の『スミチオン』では、収穫までの散布回数が3回と決められていますので、撒布のタイミングを測るのに熟練を要しますが、石ケン液の場合は農薬ではありませんし、有害成分を使っていませんので、何度でもいくらでも撒布が可能です。
石ケン液の撒布は、気が済むまで撒布が出来ることが一番の魅力ですし、害虫に対する嫌がらせの効果もあると思っています。(おいおい・・・)
実は私がソラマメの無農薬にこだわるのは、食の安全と安心を目的にするばかりでなく、無農薬の畑はアブラムシを食べてくれる益虫たちが頑張ってくれるからです。
ハナアブの蛹です。
白っぽいのは、蛹になったばかりのものです。
ハナアブの幼虫は、ウジ虫のような姿をしていますが、何故かアブラムシが密集しているところにはいません。
逆に益虫たちの目が届かないところではアブラムシが大発生しているということでしょう。
だから私は大発生しているところだけをカリ石ケン液で駆除すれば、益虫たちには殆ど危害が及ばないとの確信があります。
石ケン液の窒息効果は、アブラムシばかりでなく昆虫一般に及びますが、今日はこの通りアオカメムシが巻き添えを食ってしまったようです。
カメムシ類も野菜のほぼ全てに害をなしますので、窒息効果をもたらす石ケン液の撒布は有効です。
昨年は、更にアオムシ類にも効果があることを確認してます。
但し、野菜の種類によっては不向きなケースがあることも承知しておくべきで、石ケン液の適切な濃度は、必ず実験のための撒布で確認して下さい。
尚、私が一般の石ケンでなく、『カリ石ケン』にこだわるのは、水に溶けやすいこととカリ石ケンに含まれるカリ成分は、植物の3大栄養素のひとつだからです。