健康楽園。

健康に関する情報・提案を主にする。

しゃもじ

2005-10-14 | Weblog
広島名物といえば、牡蠣やお好み焼き・紅葉まんじゅうなどなどだけど、安芸の宮島の「おしゃもじ」も有名。
毎日新聞に学校制度に関して保護者のアンケート結果が掲載された。10月7日朝刊。
現在のゆとり教育に関して、見直すべきだと答えた保護者が62%、継続すべきと答えた方がたった5%だった。
学校と、塾や予備校との、どちらが学力向上に優れているかのアンケートに、学校と答えた方はたったの4%、塾の方が優れているとの回答は70%にもなっていた。
塾と、しゃもじ、というキーワードで思い出すのは、中学、高校と通った浜松の斉藤塾の強烈な教育方針。
私の親父も通っていたから、親子二代でお世話になったことになる。戦前は、戦争反対の主張を変えないので、よく特高が家に来て、斉藤先生のことを調査していったと祖父から聴いた。しかし、何回かの調査での来訪の挙句に、特高さんまでも斉藤先生は立派な人だ!と賞賛して帰っていったらしい。
何も、自分は斉藤塾に入りたいから入ったのではない!親が、自然に・無理矢理入学させてしまったのが実態。斉藤先生は英語の先生で、もう一人足の不自由な藤田先生と協同して塾を運営していた。とにかく、猛烈なスパルタ教育で、1日おきの英語の授業は、恐怖との戦いで、勉強どころではない状態。もう、中学1年生から高校の教科書を使う。副読本を常に3-4冊用意させられて、その時の気分で何をやるかが決まる。
「グラマー」といえば英文法、イノックアーデンといえば冒険物語。「ショート・ヒストリー」といえば世界史。授業中質問されて、答えない・間違っていると、150人生徒(女子も50人くらいいる)の真ん前に呼び出され、二の腕をしゃもじでパシン・パシンと叩かれる。チャイムの鉄琴を打つ棒で殴られることもあれば、指でつねられることもある。また、学生服の背中に白墨でテイノウの書かれて、教室を歩き回されるという、プライドもズタズタにされる体罰を受ける。
だけど、女性には、決してやらないんだよね。
とにかく、苦学生で、勉強できる生徒が大好きで、私のようにデキが悪くて、商店をやっているなど、ブルジョワとみなされて徹底的にシゴキを受ける。
何しろ、小泉八雲の「怪談」を宿題に出されて、「読んできたか?」という斉藤先生の質問に「日本語だけ読んできました・」と答えて激怒されるような生徒だ。
挙句の果ては、1学年下の生徒と一緒に授業を受けさせられる。そく、落第だが、こんな格好の悪いことはなかなか無い事だ。私も高校に入っても、通ったが、一学年落とされた組。
授業が終わると、全員で掃除をする。ハタキがけ、から、箒での清掃、そして雑巾がけ、これも、シッカリ固く絞ってないと・「ユルフン」と怒鳴られ、やり直しだ。
数学の授業が何と、安らぎに満ちた時間だったか・・・。
しかし、機嫌の良い時には、授業っていったって、ポエムなんて宣言して、英語詩を鑑賞する時間になったり、音楽鑑賞をする授業になったりする。100回に1回くらいだったけど。そのときは嬉しかったなーー。
昭和会という父兄会があって、母が半ば、強制的に出席させられていた。
15M以上もある長い黒板にギッシリと縦に、100冊以上の、推薦図書がずらりと書いてあって、その解説もしていくという型破りな父兄会。
母は、お店ををやっているので、口紅を引いて参加したんだが、「何だ、口紅なんか付けてケシカラン。」と怒られて帰ってきた。
息子のデキが悪いと母親にも迷惑かけるんだと、落ち込んだもんでした。
でも、良いか悪いか、学校の英語の勉強が簡単すぎちゃって、学校の先生まで、軽んじる気持ちが芽生えたのは、悪かったなーーと今、思えば反省しきり。
この授業について行った、付いていけた生徒は、いま、日本をリードする立場になっている。
夢にまで見る、恐怖のスパルタ教育だったが、今では、懐かしさと感謝の気持ちばかりだ。
でも、もう一度、行くかって問われたら・ノーです。

コメント
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