健康楽園。

健康に関する情報・提案を主にする。

漢方薬。

2005-10-26 | ヘルスsoothing.
先週はツムラの代理店会に出席した。漢方薬はここのところ好調で。年率107%伸びている。医療法医薬品も市場は2年ごとの薬価引き下げで、ここのところずっと6兆円を超えたところで足踏みが続いています。総医療費に対する薬剤費比率の20%を切ってきて、アメリカの水準よりも下になってしまった。医療費抑制策も行き過ぎると問題が出てくると思う。
ツムラは日本全国の80医科大学全部に漢方講座を8コマ以上実施することを目標にしていて、既に数校を残すのみになっている。
また、2010年までには全医科大学での漢方外来実施を目指して地道な努力も続けている。
漢方薬は2000年以上前に、処方が確立されていて、その原典は「傷寒論」に記載されていて、以来、連綿と使い続けられている典型的な経験医学です。
一方、西洋医学は明治維新以降急速に普及して、ドイツ医学が日本では、最初に普及してきました。西洋医学が極めて合理的で、悪いところがあれば手術て取ってしまおう、病原菌は抗生物質で叩いてしまい、治療しようという思想です。人間全体共通という考え方に貫かれています。
一方漢方薬は、体質(実証、虚証、中間証、脈、舌苔、)などと、男女によって、同じ治療目的の薬剤でも違う処方で治療します。そして、その処方・薬草配合は「傷寒論」に記されているもの・そのままです。
西洋医学は、癌摘出など外科術式に目覚しい進歩を遂げて、素晴らしい人類貢献を成し遂げて今も進化し続けています。
ウイルスは抗生物質で、発熱は解熱剤で、という合理的思想の西洋医学に対して、漢方医学が、発熱したら体内から熱を出し切ってしまえばいいのではないかという考えに基づいています。
どちらも素晴らしい特徴を備えています。
日本では、簡単にその両方の良さを享受できるんです。漢方発祥の地中国では、漢方医の免許と西洋医の免許は違うのです。韓国も同じ状態です。無論2つの国家試験を通れば両方の治療ができるのですが。
最近ツムラは育薬といって、治療に難渋していて漢方薬が効果を発揮しやすい疾患に的を絞って臨床データを集めています。抑肝散という処方が認知症と呼ばれる、痴呆症の前段階(不安・抑うつ・徘徊・不眠・妄想・焦躁)に効果があることが判ってきました。従来はハロペリドールなどのメジャートランキライザーを処方する場合が多かったのですが、どうしてもふらつきなどの副作用がでてしまいます。まずはゆるやかに周辺症状を改善していこうという目的です。
ツムラは女性特有の症状に対しても「医療が女性のからだを管理するモデル。」から「女性が自分のからだに向き合うようなモデル。」の確立を目指しています。
合成物質でない自然からの恵み・漢方がもっと普及して欲しいです。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする