ひらけいメモBlog@goo

デジカメ・GPS・PC・デジタル家電などに関するニュースを扱っています。

エアーナビ AVIC-T10 音量アップデート適用

2008-06-29 12:21:57 | GPS


 エアーナビ AVIC-T10 の最初のアップデートが公開された(エアーナビ AVIC-T10をご愛用のお客様へアップデートのお知らせ)。
 今回のアップデートは音量の改善だ。確かに購入時は窓を開けてしまうと聞き取れない程度の音量ではあった。今回はこの問題に対するアップデートで、15dB のアップをさせたとのことだ。

 ということで、早速アップデートしてみた。2つのファイルが用意されていたが、利用したのは「約150KByte」のものだ。おおよそ手順通りにアップデートしたが、適用後の自動再起動がされなかったため「アップデート終了後リセットがかからない場合は、本体の電源ボタンを長押し(4秒)してエアーナビを起動してください」の記載に従い起動した。

 アップデート後、一般道や高速道路など、おおよそ300km走ってみた。
 結果は、わたしの車では問題なし。十分な音量となっていた。
 窓を開けている場合は最大音量-1メモリ程度、窓を閉めた場合では最大音量-2~-3メモリ程度で十分な音量と感じた。

 実のところ今回のアップデートに対しては、本当に大丈夫なのか、と不安を抱いていたくらいだったのだが、満足のいく結果となった。


 ただ、本来音量が小さいという問題を抱えたまま出荷されるということが問題だった。次回更新予定の、マニュアルに書かれた機能が動作しないという問題は残っているし、根が深そうな問題であるレスポンスの悪さは今後どうなるか分からない。これまでレビューで書いてきたように、一部使いづらい操作手順もある。
 さらに動作不安定などの問題をポータブルカーナビのススメなどで見ると、では来月に延期された通信サービスは本当に大丈夫なのか? という不安も生じてしまう。もう失敗できないからこそ、1ヶ月伸ばしたのかもしれないが・・・
 今後、使用感の改善につながるアップデートがあるのか。期待はしていたい。
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Legend HCx レビュー記事紹介

2008-06-27 00:15:14 | GPS


塩田紳二のPDAレポート Garmin「Legend HCx」

 eTrex Legend HCx のレビュー記事。ついでに eTrex の分解記事もある(昔の eTrex ではなく、せっかくだから Legend HCx を分解してくれれば・・・)

 一通りの機能を紹介していて、参考になるのではないだろうか。個人的には、続きとして書かれるかもしれない、ナビゲーション機能に注目したい。
 わたしは Vista HCx ユーザーで、アップダウン製作所のルート検索機能つき地図を入れているのだが、日本で使う分にはケータイNAVITIMEやPNDを使ってしまうので、買ったはいいがルート検索は使う機会が無い。なので、どの程度使えるのか、興味のあるとこだ。
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エアーナビAVIC-T10 vs EN-4500 (7)

2008-06-26 12:03:41 | GPS


 エアーナビ AVIC-T10 の購入レビューの7回目だ。まとめたレビューとしては最終回の予定で、後は細々としたことを書いたり、通信サービスが始まったらそれについて書くつもりだ。
 最後は、ワンセグなどについて、また通信が必要な機能についても書いておきたい。
 そして最後なので、購入理由について記載する。


 まずワンセグについて。

 そもそもワンセグは携帯電話のような小型液晶の端末で見ることを想定されているもので、解像度が粗い仕様だ。最近のケータイでも WVGA の解像度を持つものがあるが、ケータイは画面が小さいため何とか見られるレベルにある。しかし 5.8 インチ WVGA の AVIC-T10 でワンセグを見るのはちょっと苦しい。少し離れて見るくらいでないと解像度の低さが気になってしまうだろう。

 画質については、そもそも解像度に厳しいものがあるので、何かを書けるレベルには無い。これはもちろん AVIC-T10 が悪いのではなく、ワンセグそのものの仕様だ。
 ただ、ちょっと気になるのは、ワンセグを見ていると映像の動きに引っかかりを感じることがある点だ。これは液晶サイズが大きいからそう感じるだけでワンセグの仕様のためなのか、そうでなく処理が間に合っていないのかは、今のところ不明だ。EN-4500 ではそういう間隔を受けたことはないのだが・・・

 アンテナの受信感度については、AVIC-T10 と EN-4500 を比較すると、EN-4500 の方が上だと感じた。室内で比較したところ、AVIC-T10 では受信できないチャンネルが EN-4500 で受信できるということを何度か体感した。

 ちょっと使いづらいのは字幕の表示機能だ。ワンセグでは字幕が出るので何となく使ってしまう。AVIC-T10 では、画面の一部分の明度を四角形に落としてそこに文字を表示させる手法となっている。
 この暗い四角形、放送が字幕有りでも無しでも表示されている。なので、字幕が無いような放送では字幕機能をオフにしないと、気になってしまう。まぁ細かい話ではあるが。


 ワンセグ以外の機能としては、オーディオプレイヤーとピクチャービューアーが挙げられる。
 オーディオプレイヤー側は、WMA, MP3, AA3 に対応(ただし DRM非対応)している。
 ピクチャービューアー側は、JPEG, BMP に対応している。
 これらデータは外部 SD カードに格納し、AVIC-T10 に挿入して読み込ませる。SDHC に対応しており、4GB のものが読み込めることを確認済だ。


 次に、通信が無いと使えない機能について羅列する。

 ナビポータル(PCとエアーナビでの位置共有、周辺おすすめ情報など)
 渋滞情報考慮ルート検索と渋滞情報などの表示
 駐車場満空情報
 マップクリップ(現在地のQRコードを生成する機能。ケータイで読み込ませケータイからナビポータルで地図を確認することができる) < 今はグレーアウトされていて使えないの。なぜかは分からないが通信が必要?
 ガソリンスタンド価格の検索
 天気予報情報の取得
 遠隔地ロック

 こう見てみると、実際使いそうなのは渋滞情報、PCとの情報連携、ガソリンスタンド価格検索だろうか。


 最後に、エアーナビ AVIC-T10 を購入した理由について記載したい。

 それは、とにかく通信機能に尽きる。BZN-100やBZN-200が発表された頃のエントリに「ポータブルカーナビにはさらに、通信機能の追加を望みたい。通信で検索のための情報や最新地図情報を更新できるようになれば、さらに使い勝手は増すだろう。付近のVICS渋滞情報や例えば駐車場の空き状況も便利だろう。加えて旬の情報を配信、などできればおもしろい」と書いたことがあった。
 日本での迷WANの発売から2年経ち、ついにこの通信機能の搭載された PND が発売される。期待せずにはいられなかった。
 さらにスペック上からは、加速度センサーやジャイロセンサーを搭載。さらにはオプションで車速センサーも使用可能と、自律航法の仕組みが充実している。NV-U1 発売以降、UV-U2 以外になかなかこれに追随する動きがなかっただけに、この AVIC-T10 の自律航法の採用は待ちに待ったものがあった。
 という2つの理由で、予約してまでの購入に至った訳だ。
 もちろん、一流メーカーパイオニアが後発で出すのだからミニゴリラ並のナビを期待していて、電源投入後に地図スクロールがあまりにも遅いことで一気に落胆はしてしまうことはあった。それでも、期待を寄せる通信サービスはまだ始まっていない。サービス開始が遅れたことにはまた落胆させられたが、それでも使ってみるまでは楽しみに待ちたいものだ。
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GPS内蔵ミニノートPC登場

2008-06-26 02:25:37 | GPS


工人舎、Atom/GPS搭載の7型液晶ミニPC (PC Watch)
工人舎、コンセプトは「小さなPC」--8万9800円~、GPS搭載、A5サイズ以下のミニPC (CNET)
8万9800円のAtom搭載ミニノート――工人舎「SC3KP06A」 (ITmedia)

 工人舎は6月24日、ミニノートPCの新機種SCシリーズ「SC3KP06GA」「SC3WP06GA」を発表した。
 Atom Z520、最大1GBメモリ、60GB HDD、1,024×600の7インチ液晶、有線LAN、無線LAN、Bluetooth などを備える。820g。
 特徴的なのは GPS を内蔵することだ。GPSベンダーは不明。


 GPSだけあってもアプリが無いと何もできない。その点はぬかりなく、「GrandMap PC Navi for KOHJINSHA」というカーナビアプリを搭載する。このアプリについては、GraandMapのページをご参照いただきたい。GrandMap PC Naviのページもある。(住所検索が1300万件というのが問題点だろうか)

 WILLCOM D4 向けの NAVITIMEと比べてどちらが高性能なのか、気になるところだ。
 それにしても、気になる PC だ。
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エアーナビ AVIC-T10 紹介記事紹介

2008-06-26 00:59:01 | GPS


 有名サイトの「ポータブルカーナビのススメ」で、AVIC-T10のレビュー記事が掲載された。
 事前に記事の一部を先行掲載した blog を見るととにかく厳しい批判をする内容になるのかと思ったがそれは最終ページくらい。さすがに全体的になめていて参考になる。
 所々に出てくる指摘も納得できるものだ。ただ、個人的にはワンセグ受信感度はそれほどよくないと思うのだが?

 最終ページには、通信サービスについて批判的な記事が出ている。わたしは PND の通信サービスに期待をする者として、月額1029円は払うつもりだ。というより、極端な話になってしまうが、エアーナビは確かにコストパフォーマンスは良いのだが、通信が不要であれば他に選択肢はいくらでもある。

 ただ、確かに記事にある通りで、テレマティクスには期待しているが、じゃあ何ができるの? と言われると有用なのはオンデマンドVICSにスマートループくらいしか思いつかない。何かできそうなのだけど・・・といったところで思考が止まってしまう。
 リアルタイム性があり、どこでも同じように使える通信サービスが何に使えるのか。考えてみたいものだ。
 サーバ上のデータも用いてハイブリッドで検査するとか、Web 的な画面を利用し、上位ナビと同等の検索UI(ネットワーク経由なので遅いだろうが)を提供するとか、それくらいしか今のところは思いつかない。
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エアーナビ AVIC-T10 vs EN-4500 (6)

2008-06-25 23:54:36 | GPS


 エアーナビ AVIC-T10 の購入レビューの6回目だ。
 今回は、ナビゲーションについての後編。

<施設検索>

 施設検索は、AVIC-T10 では住所3500万件、電話番号700万件。施設名検索は可能だが数は不明だ。
 EN-4500 では住所2200万件、電話番号1000万件、施設名200万件。
 ちなみにパイオニアのサイバーナビは住所3500万件、電話920万件。

 AVIC-T10 の検索数は1年前の PND と比べればどっこいどっこいで、住所を重要視するか電話番号を重要視するかといったレベルなのだが、4GB 搭載の最新版ナビと考えると、ちょっと首をかしげてしまう。上位のナビで電話番号920万件なのだから、検索対象数はそれと同等でよいのではないだろうか? ちなみに NV-SB360DT は住所3400万、施設名1000万、電話番号は個人宅を除けば1000万。これが最新 PND の指標ではないかと思う。

 周辺検索範囲は、AVIC-T10 は 8km、EN-4500 は 5km。まぁ大差は無い。

 次に、施設検索の方法について見ていきたい。

 最初は施設名検索。
 文字入力の方法は、AVIC-T10 も EN-4500 もケータイで一般的にあるような、「あ」のボタンを3回押すと「う」が表示される、と言った手法だ。また、双方とも入力できるのはひらがなのみだ(AVIC-T10 は登録する施設名などには漢字を使えたりするのだが、施設名検索時は読みを入力するので、ひらがなのみ)。
 このあたりは、大差無い。

 AVIC-T10 で検索をするには、文字を入力し「検索開始」を押す。次いでエリア(都道府県)を選択する。この時画面上には「あかさたな」が並び、千葉県を選びたければ「た」を押すと早い。エリアを選択すると検索結果施設一覧と地図が同時に表示された画面となる。該当しそうな施設を押すと、右半分の地図が切り替わる。
 検索結果では「詳細」を見ることもできる。具体的には、施設名、住所、電話番号が表示される。

 EN-4500 で検索をするには、文字を入力し「決定」を押すと、右側に検索結果の施設名一覧が表示される。その中から該当施設を選ぶと地図が表示される仕組みだ。

 EN-4500 は文字が小さい上に画面の使い方に無駄があり、あまり操作性はよくなかった。
 AVIC-T10 は反応の遅さをおいておけば、十分便利に使えると思う。特に検索結果の施設名一覧と地図が同時に表示される画面は、使いやすいかもしれない。

 ただし施設名検索で、AVIC-T10 には大きな操作上の問題がある。どういう訳か、上で説明したようにエリアをわざわざ選択しなければならないのだ。
 どういう思想でこうなっているのか正直よく分からない。作り手の立場から言えば、都道府県名を選択させることによって検索対象となるデータベースの範囲を狭め、検索を早くしようとしているのかもしれない。が、使い手の立場から言えば非常に使いづらい(都道府県名が分からないことが多いので)。
 同社の楽ナビでは、施設名検索時の絞り込み方法の1つして、エリア選択が用意されている。この方法でよいだろうと思うのだが。

 この問題がとても使い勝手を悪くしている。AVIC-T10 の名称検索機能はこの一点が惜しい。


 次に、電話番号検索について。これは双方とも電話番号を入れて検索するだけ。非常に簡単だ。個人的には、電話番号検索は入力が簡単だからこそ、検索対象数を充実させ使えるレベルにする必要があると思っている。

 AVIC-T10 の電話番号検索は、全ての番号を入力する必要がある(途中まで入れて一致検索はできない)。電話番号を入力し「検索開始」ボタンを押すと、検索された場所の地図と施設名称が表示される。施設名検索同様、詳細情報を表示させることも可能だ。

 EN-4500 の電話番号検索も、番号全てを入力する必要がある。入力後「決定」を押すと画面右側に検索結果の電話番号が表示される。それをクリックすると、該当する場所の地図が表示される仕組みだ。
 なお、EN-4500ではどういう訳か電話番号検索時に施設名称は出てこない。掲載した写真のように地図上に施設名の記載された施設ならばよいが、そうでないと本当に合っているのかどうかは分からない。

 電話番号検索は、AVIC-T10 の方が使いやすい。


 最後に住所検索。「千葉県習志野市谷津3-7-14」を検索するとしよう。

 AVIC-T10 では「た」行を押して絞り込み、まずは「千葉県」を選択。「な」行を押して「習志野市」を選択。「や」行を押して「谷津3」を選択。ここから先は絞り込むためのキーはなくなり、スクロールボタンを押して候補をスクロールさせながら「7」「14」を順に選択する。すると検索された場所の地図と施設名称が表示される。施設名検索同様、詳細情報を表示させることも可能だ。

 EN-4500 では「た」行を押してまずは「千葉県」を選択。「な」行を押して「習志野市」を選択。「や」行を押して「谷津」を選択。次いで「3丁目」を選択するが、ここには絞り込む仕組みはない。次に絞り込む側の「7」を押して絞り込み「7」を選択。最後に絞り込む側の「1」を押して絞り込み「14」を選択する。

 ここにも、AVIC-T10 の問題点が出てくる。なぜか、地番の入力時に候補を絞り込むことができないのだ。例に挙げた住所ならばさほど大変ではないが、1000番地まであるような場所を選ぶときには気が遠くなる。
 同社の楽ナビでは、地番はキー入力だ。なら同じ方法でもよいだろうと思う。

 この他の検索方法としては、AVIC-T10 の場合は「登録した場所」「ジャンル」「最近探した場所」「周辺施設」「マップコード」がある。
 EN-4500 の場合は「登録地点」「ジャンル」「最近検索」「周辺情報」「地図から検索」「緯度・経度」「目的地履歴」「登録ルート」「駅名検索」がある。
 この中で、AVIC-T10 に無くて困るのは、「駅名検索」だ。大ざっぱに場所を見つけるには駅名検索は便利で、EN-4500 ではよく使っていただけに、残念だ。
 同社の楽ナビでは、施設名検索時にジャンルによる絞り込みができる。これにより駅名検索と同等の検索ができるのだろう。


<経路検索>

 本格的には丸一日で500km強の走行でしか使っていない中ではあるが、大きな問題は無いと感じている。高速を含めてあっちへ行ったりこっちへ行ったりと何度か行き先を指定して検索してみたが、普通に使えるルートを出してきていると思う。
 もちろん変な経路を出すこともあるが、それは他の PND でもそうだろうし、今はまだ仕方の無いことだと思っている。
 ある程度走行したときの検索(例えばオートリルート時)では、進行方向に沿ったルートを優先的に出してくるようだ。ナビによってはUターンさせたり直近の交差点で曲がらせて逆方向に走らせようとするものもあるが、そういうナビとは一線を画するものだと思う(AVIC-T10 を他のナビと比べて、最も感心したのはこの点だった)。

 探索の種類は、「推奨」「距離優先」「幹線優先」で、それぞれに「有料道標準」と「有料道回避」があるので、6種類から選べる。実際どの程度違いがあるのかは別にして、選択肢で言えば EN-4500 の4種類(「おすすめ」「高速優先」「一般優先」「距離優先」)から比べると多い。
 この探索の種類のどれを通常使うかは、機能設定であらかじめ設定する。探索のモードを変えるには、一旦通常使用している条件で検索をかけたのち、改めて条件を変更して探索をすることになる。条件を頻繁に変える場合は使いづらいが、あまり変更しないのであれば問題は無いだろう。わたしの場合は有料回避はよく使うので、ちょっと面倒かもしれない。
 経由地は5ヶ所設定可能。NV-SB250DT では各経由地ごとに探索条件を指定できたが、AVIC-T10 では EN-4500 同様、全てに同じ探索条件が適用される。もちろん NV-SB250DT のように細かく指定できれば、ある場所までは必ず一般道で走行し、その先は高速も使う、という条件設定ができるので便利ではある。が、AVIC-T10 や EN-4500 のように一括指定でも、まぁそれほど困る訳ではない。

 経路探索の早さやリルートの早さには、大きな問題は感じず十分に早いと思う。EN-4500 では経路が複雑になると極端に経路探索が遅くなり、同様にリルートも遅くなるという問題があったが、AVIC-T10 ではそのような遅さは感じない。
 しかし正直なところ、「早い」というキーワードで AVIC-T10 をほめられるのは、この点くらいなものだろうか・・・

 参考までにだが、検索の時間を書いてみたい。
 例えば勝沼ぶどう郷駅~羽生駅間。AVIC-T10 では5秒程度。EN-4500では1分程度かかった。
 銚子駅~小山駅間。AVIC-T10では7秒程度。EN-4500では1分55秒程度かかった。
 こんな具合に、ルート探索は AVIC-T10 が圧倒的に早い。


<地図スクロール>

 ここでは、AVIC-T10 の大きな問題点の1つ、地図スクロールについて挙げておきたい。
 地図のスクロールは AVIC-T10 も EN-4500 も、タップした場所が中心になるように移動する形だ。個人的にはタップしてドラッグする地図方式の方がわかりやすいと思っているので、そういう点では両方ともイマイチではある。

 EN-4500 では基本的に、タップすると瞬時に地図が移動する。動作は軽快だ。
 AVIC-T10 では、タップして移動が完了するまでに1秒はかかる。反応は鈍く、正直なところ常用できる反応速度ではない。一応はタップし続けるとその方向に移動し続ける機能はあるので、これをうまく使うしかないだろう。


<昼夜表示>

 昼モード、夜モードの画面切り替えは、AVIC-T10、EN-4500 ともに時刻による。オートディマーはついていない。
 ただ、AVIC-T10 の場合は、昼モード、夜モード、電池使用時、それぞれに液晶の輝度を設定できる。EN-4500 では全て一律だ。このあたり、AVIC-T10 のキメは細かい。

 パイオニアの6万もするカーナビにオートディマーがついていないのは、残念ではある。ちなみに NV-SB250DT にはついていて、便利に使えた。


<デモ走行機能>

 AVIC-T10 にはナビゲーションのデモ走行機能がついている。これを何に使うのかと問われれば、実際のところはこのようなレビューにしか使わないのだが(苦笑)
 AVIC-T10 のデモ走行機能は、速度が可変だ。これは EN-4500 も同様。ただ体感では最大速度まで上げても大して速くないので、もう少し速く設定できるようにして欲しい。
 巻き戻しや案内地点へのジャンプなどの機能も欲しいところではある。

 このあたりは EN-4500 も同様で、速度は可変だ。


<VICS>

 AVIC-T10 の大きな利点の1つは、VICS 相当の渋滞情報に加え、パイオニアのスマートループによる渋滞情報が使えることだろう。
 従来はケータイ NAVITIME による VICS 渋滞情報を利用していたが、このシステムでは情報の無いところも渋滞していないと認識してしまい、渋滞回避をしても渋滞につかまってしまうことが少なくない。
 なので、スマートループによる渋滞情報には期待しているところだ。
 また、ネットワーク経由の VICS 渋滞情報はFM多重・光・電波ビーコンを合わせた情報を得られるものだと思っているのだが、どうなのだろうか?(楽ナビのマニュアルを見ると、少なくともビーコン同等の情報ではあるらしいが?、他機種では本体内蔵らしい FM VICS 相当情報はどうなのだろうか)
 ただ、実際のところ本当に使えるのかは、7月に予定されている通信サービスが始まってみないことには、何とも言えない。

 EN-4500 は渋滞情報を得る仕組みは無い。


<運転中の制限>

 AVIC-T10 はクレードルに設置された場合、GPS 測位結果で時速5km以上の速度が出ていると検知された場合、制限がかかる。具体的にはワンセグが見られなくなったり(音は聞こえる)、複雑な操作ができなくなったりする。
 なお、自宅でもクレードルに置いてしまうと、同じように制限がかかる。家の中は GPS での測位にとっては厳しい環境であり、ちょっと測位結果が狂うとナビにとっては移動したように見えてしまうので、ワンセグを見ている途中にいきなり映像が止まる、ということがあるかもしれない。
 その回避策はあるとのこと。

 EN-4500 は起動時に助手席ナビか運転手の使用かを選択することができ、助手席ナビであれば制限はかからない。ワンセグ視聴については特に制限は無い。

 望ましいのは EN-4500 のように使用者の責任で決められることだと思う。が、AVIC-T10 の方法でも構わないと思っている。
 面倒なのはミニゴリラ NV-SB250DT のようにパーキングブレーキ結線を要求するものだ。持ち運びが便利な PND なのになぜパーキングブレーキに線を接続しないといけないのか、理解に苦しむ。


<総合的な使い勝手まとめ>

 最後にまとめとして、総合的な使い勝手について書いてみたい。

 これは購入時からずっと書いていることだが、AVIC-T10 の最大の問題は、レスポンスの悪さだと思う。一番ひどいのは地図のスクロールで、これは使う気を削ぐほどのレスポンスの悪さだ。また、地図の拡大・縮小もとてもレスポンスが悪い。
 地図描画のみが遅いのかというとそうでは無く、ボタンをタッチしたときの反応も悪い。
 UIは、使用者の満足感に大きく影響を与えるものだろう。このレスポンスの悪さは、満足感を大いに低下させていると思う。

 もうすぐアップデートがあり音量が小さい問題は改善される見込みだが、レスポンスの改善はハードウェアの制約もあるだろうし、かなり難しいと考えざるを得ない。

 その他、細かいところを挙げると、このレビューで記載したようにいくつかの気になるところがある。
 エアーナビは、楽ナビのマニュアルを見る限りではこれと似ている点も多い。そしてエアーナビの使いづらさの1要因は、これら同社ナビの機能を移植するにあたり、取捨選択を間違ったことにあるのでは、と思えてならない。
 例えば、前回のレビューで「○○m先右方向、その先左方向」といったような案内が無い、ということを書いた。今、楽ナビのマニュアルを見ていると、一般道路走行時にこのような案内があることが明記されている。そしてエアーナビでこのページに相当する部分を見ると、確かにそのような案内が省かれて記載されている。そんな具合だ。

 実際に使ってみると、カーナビゲーションとしての基本機能は十分使えるレベルにあると思う。それだけに、レスポンスの悪さと一部UIの使い勝手の悪さが、とても惜しい。
 使いづらい UI も、アップデートで何とか改善できないだろうか?


 韓国製ナビの1つである EN-4500 と比べると、ナビとしての使い勝手の面では EN-4500 の方が上のように感じる。もちろんこれまでのレビューで挙げたように AVIC-T10 の利点も多くあるのだが、比べてみると EN-4500 はよくできていると改めて思うし、ルート探索を除けば動作は軽快で、この軽快さは AVIC-T10 を使った後だとさらに快適に感じる。
 ちなみにこの EN-4500 よりもミニゴリラ NV-SB250DT の方がカーナビとしての使い勝手の面ではよかった。
 しかし、ミニゴリラはちょっと価格が高いし、パーキングブレーキ結線があって PND なのに PND としての考え方に難がある。AVIC-T10 の使い勝手が普通によければ、発表されたときに期待したように、PND ではそこそこに売れる機種になったかもしれないし、PND 全体の価格低下に寄与したかもしれないのだが・・・


(電話番号入力)


(検索結果)


(検索結果から詳細情報を閲覧)


(施設名入力)


(施設名検索時のエリア指定)


(施設名の検索結果。ここで決定すると電話番号の検索結果とほぼ同一の画面となる)


(施設名検索結果の、詳細表示)


(住所入力1)


(住所入力2)


(住所入力3)


(住所入力4)


(住所入力5。この後は電話番号の検索結果同様、地図表示画面となる)
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エディアの新PND「MAPLUS E-100MP」

2008-06-24 02:27:41 | GPS


ポータブルナビゲーションシリーズMAPLUS〔 E-100MP〕発売 (ニュースリリース)
製品サイト
MAPLUSとPONTUSにつきまして
エディア、声優音声追加可能なポータブルナビ「MAPLUS E-100MP」 (PC Watch)

 エディアは6月23日、ポータブルナビ「MAPLUS E-100MP」を発表した。店頭予想価格は59,800円程度、7月下旬発売予定とのこと。
 PSP用のナビソフトとして売り出している MAPLUS の単体ナビ化といった形らしい。ニュースリリースを見ると PONTUS シリーズは今後も続くように読めるが、サイトの案内を見ると、PND も今後は完全に MAPLUS シリーズに統合するように読める。エディアとしては、EN-4500 の後継のような形になるのだろうか?

 これが、なかなかにおもしろい仕様だ。挙げてみると、
・GPS+加速度センサー+電子コンパスのハイブリッド測位(ついにSiRFのハイブリッド搭載機だろうか? 興味深い)
・4.3インチ WQVGA
・横画面表示だけでなく、縦画面表示にも対応可能。
・IPx4の防水性能
・内蔵2GB+microSDスロット(8GB SDHCまで対応)。この microSD で地図データを拡張し詳細地図の表示も可能。
・オプション装置により、FM多重VICS による渋滞情報に対応予定(10月)
・レーンアシストは5つ先まで
・ワンセグ受信
・地図はインクリメントP, 50m~250km
・住所3500万、電話番号800万。
・名称検索・ジャンル検索200万件
・オービス対応
・音楽・写真・動画再生機能
・ナビでは無い、専用アプリケーションをインストール可能。
・PSPのMAPLUS同様、Web との連携が可能。
・GPSとワンセグは外部アンテナ接続可能。

 ナビとしての基本機能だけを見ても、基本機能はおさえつつ、IPx4 にとどまるが防水、オプションで FM多重 VICS 対応、外部SDで詳細地図も使用可能。測位性能は、加速度センサーを併用したハイブリッド。
 地図はなぜかインクリメントP。

 なかなかおもしろいものを作ってきたのが、スペックを見てだけの感想だ。これは注目していきたい。
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エアーナビ AVIC-T10 vs EN-4500 (5)

2008-06-24 01:16:27 | GPS


 エアーナビ AVIC-T10 の購入レビューの5回目だ。
 今回は、ナビゲーションについての前編。ワンセグ機能などもあるがカーナビとして購入したものであり、まずはこの機能を見ていきたい。

<自車位置補足精度>

 問題無い精度だと感じている。空が普通に見えている場所なら、EN-4500 をはじめとする SiRFstarIII(海外製の多くの PND に搭載されている GPS 受信チップで高感度であることが特長) 搭載 PND と比較してもすぐに体感できる優劣はなさそうだ。

 前回のレビューに記載したように、GPS感度も良好で、普通に走っているときには問題ない。GPS測位ができなくなるのはトンネルくらいだ。そのトンネルから出たときの再測位も、速いとまでは言えないかもしれないが問題は無い。(ただ、特に高速で気になる挙動を示すことがあるので、ちょっと確認中だ)
 実際の自車位置とナビ上に表示される自車位置とは一呼吸分ずれているような気もするが、これは EN-4500 でもそんな感じだったので、主力の測位方法が GPS である PND は、そんなものだろうか。マップマッチングや測位結果の補正(GPSによる測位はある程度のバラツキがあるので、それがユーザーから見えないようにすること)によるのかもしれない。

 期待のジャイロセンサー・加速度センサーによるハイブリッド測位については、車速センサーが無い現状では大きな期待はしない方がいいと思う。さほどの精度は出ていない。どれくらい狂うのかは追って調べてみたい。が、精度は悪いにしても、無いよりははるかにありがたい。首都高でトンネルを走行したときにその恩恵を十分に感じた。
 ちょっとよく分からないのは、トンネルに入ったときにハイブリッド測位が効いてそこそこ移動するときと、全く動かないときがあることだ。この条件については今のところ不明だ。

 空が普通に見えている場所でも、ジャイロセンサー・加速度センサーは測位結果に影響を若干は与えているように感じる。ただこのようなケースでは GPS による測位結果が支配的であり、ハイブリッド測位によるメリットは感じない。


<マップマッチング>

 自車位置精度に関係するが、マップマッチングの具合は特に問題なさそうだ。使っていた限りでは大きく道から外れたようなケースはなかった。ただ細街路を走っていて、近くに幹線が平行して走っている場合、現在地が幹線で表示されることがあった。このような場合では手動でも細街路側に現在地を修正することはできないと思う(有料道と一般道の間なら、修正は可能)。


<地図縮尺>

 AVIC-T10 の地図表示は縮尺50m~500km。EN-4500は10m~50kmだ。ちなみにミニゴリラNV-SB250DTは25mから。EN-4500 の 10m はとても詳細な印象を受けるが単に拡大されているだけで、地図の情報量と言った面では AVIC-T10 と変わらない。あくまでもわたしの場合だが、常用は100m。時たま知らない場所に来ると50mを使うこともあるという程度だ。
 広い側は AVIC-T10 は 500km だが、正直これを使うことはそう無いだろう。
 こう見ると、普通に走行しているだけならば、EN-4500 も AVIC-T10 も変わらないと思う。ただ、AVIC-T10 は交差点の拡大表示も50m縮尺になってしまう。これについては後ほど記載したい。


<肝心のナビゲーション機能(概要)>

 音声案内や交差点拡大表示で気になる点はあるが、十分に使用に耐えうると思う。知らない場所・首都高・一般的な高速・山道などを500km程度走ってみたが、特に迷うこともなくスムーズに走行できた。
 また EN-4500 などと比べての優位点もある。
 以下、詳しく書いてみたい。


<音声案内>

 AVIC-T10 で気になる点の1つが、音声案内だ。個人的には、カーナビは音声案内だけで運転できる程度の案内のあることが望ましいと思っているのだが、AVIC-T10 の場合は難しいかもしれない。わたしの場合はナビゲーション画面を併用する必要があった。ただこれはナビゲーションソフトに求める思想の違いなのだろう。
 以下に事例を書いてみたい。

 まず、音声案内の頻度についてだ。交差点を曲がるなどして新たな交差点など案内する地点が設定されると、その案内地点の音声案内が流れる。これを除くと、
 高速 - 2km, 1km, 700m。分岐で曲がる場合は推奨レーンが案内される。
 一般道 - 500m, 200m。
となる。高速では700mが、一般道では200mが「まもなく」の案内となる。

 ここでの比較対象のEN-4500では、
 高速 - 5km, 3km, 1km, 500m
 一般道 - 3km, 1km, 500m, 300m, 100m
となる。
 なお古いミニゴリラ NV-SB250DT では、
 高速 - 2km, 1km, 300m
 一般道 - 2km, 1km, 300m
だった。

 これから分かるように、AVIC-T10 の音声案内は頻度が少ない。特に一般道では 500m で初めて案内され、次は200mで、それで終わってしまう。最後が 200m というのはまだしも、500m から始まるというのは音声案内だけで運転していると唐突な印象を受ける。確かに十分対応可能な距離ではあるのだが、せっかく情報を持っているのだから 2km あたりで一度案内されて欲しいものだ。

 問題と思うのは、交差点を通過し次の交差点までの距離が200m未満だと音声案内がされないらしいことだ(調査中。されないのは音声案内のみで、交差点の拡大表示などは問題なくされる)。これは、最終の音声案内が200mであることに要因がありそうだ。
 このように交差点が連続する場合、ドライバーとしては「200m先右方向、その先左方向」のような案内を期待するのだが、そのような案内は今まで無かったように思う。音声案内の種類に「まもなく」というものもあるのだが、これも今回のようなケースでは案内されなかった。
 EN-4500では、あまり頻度は高くないのだが、かなり交差点間が近接している場合「100m先右方向、続いて左方向」のような案内は出るし、その場合は画面に分岐を示す矢印が2つ出てくる(個人的には、EN-4500 でも連続した案内の出てくる頻度は少ないように思う)。

 もう1点。高速道路で直進するIC・SA・PAに対して「直進」の案内を出してくる。一般的な高速道路ではそう問題にはならないのだが、首都高を走るとランプが多くそのたびごとに「直進」と言ってくるので、正直うるさい。
 さらに1つ前の問題と関連するのだが、AVIC-T10 では次の交差点の案内しかされないため、「直進」のランプ案内をし、そのランプを通過した直後の JCT で「まもなく左方向です」の案内を出すことがある。また交差点案内以外にもいくつかの案内が高速道路ではある(合流があります、運転に注意してくださいなど)が、このような音声案内と直後の JCT やランプが近すぎて、降りるランプの案内がされないケースがあるようだ。

 個人的には、直進するIC・ランプやその他案内で、肝心の曲がる JCT 音声案内の頻度が少なくなるのは本末転倒だと思う。せっかく 2km 手前からのレーン案内機能を持っているのだから、その機能を活かすために、不要な音声案内は省いて欲しいものだ。

 優れている点もある。高速の JCT で曲がる必要のある場合、推奨レーン案内が2km手前から案内される(直進の場合は基本的にレーン案内はされない)。これは便利だ。EN-4500 の場合は曲がる必要がある場合でも直進でも、JCT では「右方向」「左方向」の案内しか出ない。

 また AVIC-T10 では、JCTで左分岐と直進があり、直進する場合は「直進」と案内される。EN-4500 の場合は、このような左分岐と直進の分岐で直進する場合は「右方向」と案内される。JCT などのイラストが出てこないと、直進なのか曲がるのかが分からない。
 時たま走る首都高では分岐が頻繁にあるため、この EN-4500 の案内ではちょっと不足で、AVIC-T10 の案内は有用だ。これで無駄な直進 IC 音声案内が無くなれば、とても便利だと思う。

 もう1点、AVIC-T10 では料金所の音声案内をする仕組みがある。EN-4500 ではハイウェイ表示上に料金所は表示されるが、音声案内はされない。
 ただ AVIC-T10 の場合、他の音声案内に阻まれて料金所の案内がされないケースが多いように思う。

 音声案内の最後は、オービス案内について。これは AVIC-T10 には無い。EN-4500 にはある。


<ハイウェイ表示機能>

 ここでは、高速道路のハイウェイ表示について見てみたい。
 AVIC-T10 の場合は、2つ先までの施設案内が表示される。表示される情報は、施設までの距離と予想時間。また掲載した写真には無いが、SA・PAについてはアイコンで施設情報も表示される。また、降りるICまでの距離と予想時間が表示される。
 EN-4500 では3つ先まで表示される。表示される情報は残り距離と分岐案内だ。
 AVIC-T10 では2つ先+最後のIC、EN-4500 では3つ先の施設案内が表示される。どちらが使いやすいかといえば好みの問題なのだろうが、わたしの場合は EN-4500 のように3つ先までの施設案内が表示された方がありがたい。

 EN-4500 ではハイウェイ表示が画面のサイズの割に小さく、見づらいという問題があった。
 AVIC-T10 も画面を有効に使っているという感じはしないが、液晶サイズが大きいことでカバーしているという印象だ。


<分岐画面・車線案内表示>

 ここでは、音声案内と併せてナビゲーション中に常用する機能の、交差点などでの分岐画面・車線案内表示について見てみたい。

 まず高速の場合。

 AVIC-T10 では、(別の案内に遮られていなければ) 2km 手前で JCT 方向が文字表示される。これは音声案内と同期している。1km 手前からイラスト表示に切り替わる。AVIC-T10 は音声案内で既に直進が「直進」と案内されるため、イラスト表示によって新たに得られる情報というのはあまり無い。そのためというのでも無いだろうが、AVIC-T10 のジャンクション案内は EN-4500 やミニゴリラのようなゼンリン地図搭載機に比べると、シンプルだ。と言っても、情報量に不足は無い。
 高速走行中はハイウェイモード表示で、左側にハイウェイ表示、右側に地図が表示されている。イラスト表示や案内地点の拡大時は、左側に地図表示、右側にイラストや拡大地図が表示される。
 個人的には、ハイウェイモード時の表示を左右逆に、つまり地図を左にしてハイウェイ表示を右側にした方が使いやすいのではないかと思うのだが、慣れればそう問題でもないだろう。

 EN-4500 の場合も同様に 1km でイラスト表示が出る。EN-4500 では上にも記載したように音声案内のみでは直進するのか曲がるのかが分からないため、このイラスト表示を見ないと走行するレーンを決められない。

 高速では、(しつこいが無駄な案内がジャマだが)基本的にはAVIC-T10 が使いやすい。

 次いで一般道。
 まず、最も気になる仕様の、車線案内と方面看板表示についだ。

 AVIC-T10 では、曲がる交差点での車線案内や方面看板表示は音声案内と連動し、500m 手前にならないと表示されない。300m 手前になると交差点拡大表示となる。拡大した画面は50m縮尺のようだ。
 500m あれば十分対応は可能ではあるので、(もっと前から案内はして欲しいが)大きな問題ではないだろう。

 EN-4500 では、交差点の拡大表示は300m手前から。方面看板表示機能は無い。方面看板が表示できるだけ、AVIC-T10 が有利かもしれない。交差点の車線案内も、500m くらい前からだ。

 AVIC-T10 で問題なのは、直進する交差点での案内だと思う。
 まず、情報を持っているにも関わらず、直進する交差点では車線案内がされないことがある。どういう条件で省かれるのかは今のところ不明で、右折レーンがあるような交差点でも省かれることがあるようだ。
 また、車線案内や方面看板が、直進の場合は 200-300m くらい手前にならないと表示されない。直進なのだからそれほど重要ではない、との判断からそのような仕様になっているのかもしれない。が、200m 手前でいきなり方面看板表示や車線案内がされても、それでは現実の立て看板から得られる情報量と何ら変わらない。せっかくのカーナビなのだから、せめて 500m 手前で表示されて欲しい。
 さらに、直進の場合、どの交差点の車線案内がされているか分からない点も問題だろう。案内されている交差点までの残り距離も表示されない。まぁ、200m 手前でしか出ないのであれば、次の交差点が案内されているものだとは分かるのだが・・・

 なお、ミニゴリラ NV-SB250DT では、3つ先の車線案内までされる。これは非常に秀逸で、使いやすかったことを覚えている。車線案内機能の使い勝手では、AVIC-T10 は NV-SB250DT はおろか、EN-4500 にも及ばない感じだ。

 次に、交差点の拡大表示について。

 AVIC-T10 では、先に書いたように 300m 手前から 50m 縮尺で拡大される。交差点の位置が若干下寄りであることもあり、最初は自車位置が拡大画面内に表示されない。
 対する EN-4500 では、同様に 300m 手前から拡大表示される。ただ縮尺は2段階で、近づいたときの縮尺は25mと50mの間くらい。最初はもう少し粗い方向だ。交差点の位置が若干上寄りであることもあり、拡大地図でも最初から自車位置が表示される。EN-4500 の交差点の位置はよく考えられている。確かに曲がるのだから、交差点位置が下寄りにある必要は無い。

 このあたりに、AVIC-T10 の作り込みの甘さを感じる。またEN-4500に慣れてしまったからか、この拡大表示の案配がちょうどいい。AVIC-T10 の 50m では、ちょっと拡大が足りないように思う。道路の線画と施設アイコン、信号の表示のみくらいで、25m 縮尺で拡大表示ができればよいのではないだろうか? ただ最初から 25m で表示してしまうと自車位置がなかなか表示できないので、2段階拡大表示などが必要なのかもしれない。





(埼玉県川越市。上:AVIC-T10, 下:EN-4500。広栄町の車線案内はAVIC-T10では無い)


(AVIC-T10 方面看板表示)



(交差点拡大表示。上:AVIC-T10, 下:EN-4500)



(高速道路上。上:AVIC-T10, 下:EN-4500)


(AVIC-T10 高速道路での方面表示)



(ジャンクション・ランプ案内。上:AVIC-T10, 下:EN-4500)

(参考:ミニゴリラ NV-SB250DT の案内画面など)
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エアーナビAVIC-T10アップデート予告

2008-06-21 03:23:10 | GPS
エアーナビ AVIC-T10をご愛用、またはご購入をご検討中のお客様へ (パイオニア)

 パイオニアは6月20日、エアーナビAVIC-T10のアップデートを予告するとともに、通信サービス開始の遅延を発表した。
 アップデート対象は以下の3点だ。音量のみは1週間程度でアップデートが公開されるようだ。残りは1ヶ月後くらい。

・音量が小さい
・リフレッシュ案内、ライト点灯案内が機能しない
・Bluetoothの接続設定をした携帯電話が、車両のACCをオフにし再度オンにした際、自動で再接続されない

 ここで個人的に注目する、というか非常に気になるのは、「リフレッシュ案内、ライト点灯案内が機能しない」だ。
 これは、「マニュアルに書いてある機能が動きませんでした」ということで、では出荷前にマニュアルにある機能が動作するのかも検査していないのか?ということになる。(「実際に車に載せて走ってみたのか」という音量の問題よりも、問題流出の原因は深刻ではないかと思うのですが)
 ただそのマニュアルも、索引を見るとp.35に説明があるように書いてあるが、そこには記載が無かったりする。また「機能設定」画面では両機能はグレーアウトされていて「OFF」になっている。今回の修正は、通信に関わるものでもないのになぜかグレーアウトされていてONにできない両機能を有効にするだけのものかもしれない。

 音量が大きくなるのは大歓迎だ。
 しかし、これで AVIC-T10 の使用感は向上するだろうが、個人的に最も問題だと思っているレスポンスの悪さが向上するものでは無いだろう。この問題はWVGAというハードウェア的な負荷の大きさとナビソフトの設計思想にも起因するだろうから、かなり根が深い。これが追々改善されるのであればうれしいのだが、音量やその他使い勝手がファームウェア更新で改善されていっても、最後まで大きな問題としてついて回ると考えている。

 がっかりしたのは、通信サービス開始の遅延だ。そもそも発売よりも通信サービス開始が遅れるというのをパッケージの中の案内で初めて知って大いにがっかりしたばかりなのに、さらに遅延。AVIC-T10 の真の力を発揮するため、というより「これがあるからこそAVIC-T10を購入した」の通信サービスが発売から1ヶ月以上も経たないと開始されないのでは、わたしとしては落胆は大きい。
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カーウィングスでGoogleマップからの位置情報取得が可能に

2008-06-20 03:28:07 | 位置情報・地図
Googleマップ位置情報ダウンロードサービスのご紹介、新チャンネルのご紹介 (CARWINGS BLOG)
日産のカーナビに「Googleマップ」の位置情報取得機能 (INTERNET Watch)
日産、カーウイングスへGoogleマップから位置情報が送信可能に (BB Watch)

 記事によると、日産のカーナビ向けサービス、カーウィングスで、Google Maps で調べた位置をカーナビで取得する機能が追加されたとのことだ。

 仕組みは、Google Maps が元々持つ、メール送信機能を利用する。この機能は Google Maps で調べた特定の位置を PC やケータイで見られるよう、リンクを含んだメールを送るサービスだ。これをカーウィングスのIDを含んだ特定のアドレスに送信し、サーバ側で解釈することにより、カーナビで取り扱える情報に変換するという。
 これによって、自宅で Google Maps で場所を調べ、気に入った場所があれば簡単な手間でカーナビに位置情報を送ることができる。
 カーウィングスには元々PC連携機能はあるのだが、カーウィングスのBlogによると「ログインの手間を省けて、気軽に送ることができる」点が特長という。


 便利そうなサービスだ。このサービスは、カーナビで面倒な位置検索を予め自宅でやってしまって、それを簡単にカーナビ側で取り出せるところに特長がある。既にPC連携サービスが存在するのに、他社サービスを使ってユーザーがより簡単にカーナビが使えるようにするというのだから、なかなか素晴らしい。

 なお、BB Watch の記事では、カーウィングスの画面で Google Maps の地図が見えるようになっている。この Google Maps の地図がカーウィングスの操作においてどこに出てくるのか、よく分からない(サーバ側でカーナビ用の位置情報に変換しているはずだから、カーナビ側でGoogle Mapsを表示する必要は無いはずなのだけど?)。
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エアーナビ AVIC-T10 vs EN-4500 レビュー(4)

2008-06-20 02:38:19 | GPS


 エアーナビ AVIC-T10 の購入レビューの4回目だ。
 今回は PND にとって肝心の GPS 受信感度についてだ。AVIC-T10 はジャイロや加速度センサーを搭載してはいるが、車速パルス対応はオプションであり、やはり GPS 感度は良いべきと考えている。

 使ってみた感じでは、良い方だと思う。少なくとも昔のミニゴリラ(NV-SB250DTなど)よりは良い(なお、新しいミニゴリラNV-SB360DTは改善されている)。

 GPSで測位ができているかどうかは、地図上に表示されている方位磁石の色で分かる。方位磁石がモノクロであればGPS測位ができておらず、カラー(北が赤)になっていれば測位成功であることを示している(らしい。マニュアルに記述が無いので・・・ また、補足が不十分だと黄色になるようだ)。
 実際に首都高などを走ってみたが、(気づかなかっただけかもしれないが)トンネルのように明らかにGPS測位ができない場所を除いて、測位に失敗することはなかったように思う。トンネルから出ると数秒で再測位可能だ。高速を使っているともう少し速ければより良いと感じはするが、十分だと思う。

 一旦屋外で測位に成功すれば、そのまま室内(EN-4500では測位でき、NV-SB250DT ではダメだったような場所)に移動しても測位はできている。また電車の中でも問題なく測位できていた(カーナビなので、電車の中で使ってもマップマッチングが効いてしまうのですが)。
 このあたりは EN-4500 でも測位はできていたケースなので感度についての優劣はつけられないが、AVIC-T10 は実使用状態では十分な測位性能を持っているものと思う。この点には満足できる。

 ところで、AVIC-T10 には GPS 測位情報を表示できる機能がある。が、正直言ってここから GPS 情報は得られない。意味があるとすれば、最後に測位が成功したときの緯度・経度・高さ情報くらいだろう。一応 GPS の衛星信号状況を示すような画面はあるが、これも最後に測位できたときの情報を表示し続けるようで、例えば手に持って屋外から屋内に入り測位できない状況にしても、画面上は測位できていたときの表示から変わらない。GPS 情報はリアルタイム性に意味があるのと思うので、こういう設計思想はよく分からない。
 せめて EN-4500 のように補足できている衛星数をリアルタイムに表示してくれれば他機種と比べようもあるのだが、方位磁針の色でしか判断できないのは、レビューをするときにはちょっと辛い。
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エアーナビ AVIC-T10 vs EN-4500 レビュー(3)

2008-06-18 21:54:33 | GPS


 エアーナビ AVIC-T10 を購入したので、例によって簡単なレビューをしてみたい。
 今回は、順番が逆だが、土曜日に到着し日曜日に比較的長距離を走ってみたのでファーストインプレッションなど。

 正直なところを言うと、あまりにも期待が大きかったために実物を使ってみてがっかりしてしまった、というところだろうか。

 多分、この期待の大きさは「パイオニアのカーナビ、carrozzeria ブランド」であるということ、また、「PNDとしては後発であり、当然発売済みのミニゴリラを含むPNDと比較すれば同等以上であるはず」という先入観から来ているのだと思う。そのために「PND最高水準の素晴らしいもの」と思い込んでいて、この上に「ジャイロセンサー・加速度センサーによる自律航法」「通信機能によるスマートループの渋滞情報機能」という他には無い優れた特長があり、さらに6万円程度という価格設定がある。これらがそろって非常に高い期待を抱いていたというのが、わたしの場合だ。実のところ手にするまでは、この性能でこの価格なら、他の PNDやメモリナビ(特に韓国製ナビの高価格タイプやゴリラのNV-SD580DT系列)を駆逐し、価格の低下を引き起こすのでは?とまで思っていた。

 この大きな期待(先入観)が無ければ、つまりはパイオニアのナビでなければ、使ってみた上でも「PNDとして十分な性能を持ち、自律航法や通信機能を持つ唯一の PND。操作性を含めた総合的な観点ではミニゴリラだろうがこのナビも個性があっておもしろい」と思ったかもしれない。
 とは言うものの、AVIC-T10 の大きな特徴は通信機能だ。それを使ってみないと、最終的な判断はできないだろう。


 問題であると思う点の主なものは、
・レスポンスが悪い。
・液晶サイズを考えても、大きく重く感じる。
・音量が小さい。
・交差点の拡大図が50m縮尺
・音声案内の頻度が少なく、画面を見ながら走行する必要がある。
・レーン案内が直前になるまで出ない。
・オートディマーが無い。

 良い点の主なものは、
・ナビゲーションの性能は良い。
・5.8インチWVGAはさすがに高精細。
・ジャイロ・加速度センサーは、ある意味は大きい。
・クレードルの着脱は容易。
・パーキングブレーキ結線不要。

というところだろうか。
 個人的には、最大の問題はレスポンスの悪さだと思う。このレスポンスの悪さは使う気を削ぐ。PNDとしては後発なのにこのようになってしまったことは、ユーザーとして非常に残念だ。
 大きさ重さ。実際に手にしてみると、もう少しコンパクトになるのでは、と思える。そうは言ってもゴリラ NV-SD580DT も同じようなものなので、そんなものなのだろうか??
 また、音量はなぜこのような仕様になっているのか不明だ。実際に車に載せて走ってみれば音量が小さいことはすぐに分かると思うのだが・・・
 ナビを始めるときは検索や地図表示でのレスポンスの悪さに困り、運転中は音量の小ささに困る。その悪い印象が支配し、他のたくさんある良い印象を消し去ってしまっているというのが、AVIC-T10 を使ってみての感想だ。
 さらに「レスポンス」「音量」2点の問題は、触ってみるとすぐに分かってしまう。それだけに目立ちやすい。

 逆にこの2点の問題がなければ、一定の評価は得られるだけの性能は持っていると思う。それだけに残念でならない。また、実際の運転中に操作をするのは非常に限られた時間だ。音量は、(わたしの車なら)舗装された道路を窓を閉めて走っていれば、一応聞こえるレベルではある。そうやってこの問題の2点を回避できれば、ナビゲーション機能は十分であるだけに、この製品の良さを感じることができそうだ。


 他の悪い印象を先に書いておきたい。上に挙げたものに比べれば細かい話だ。

 まずは、交差点の拡大表示が縮尺50mであること。これは AVIC-T10 の地図縮尺が50mからであることに起因しているのだろう。知らない土地で使うには、50m の拡大表示では心もとない。韓国製PNDのように道の線画に施設アイコンのみでよいので、交差点はより拡大された方がよかったのではないだろうか?

 次に、音声案内の内容が少ない点。別のレビューで詳細を書くつもりだが、一般道では分岐の500m手前からしか音声案内が始まらず、音声案内だけでは心もとない。もっともこれは、慣れの問題かもしれないが・・・
 また、分岐が連続するような場所の音声案内が弱い。多くは1つ先の分岐しかされず(この先左方向、その先右方向のような案内がない)、さらに2つ目の分岐の音声案内がされないケースがあるように思う。これについては詳しく確認していくつもりだ。

 レーン案内については、曲がらない交差点では1つ先のものが200m程度手前にならないと表示されない。EN-4500 ではもっと前から案内は出てくる。ミニゴリラ NV-SB250DT の3つ先までのレーン案内は秀逸だった。

 オートディマーが無いことにもちょっとがっかりした。一流カーナビメーカーの製品で6万円台のPNDなら、当然ついてくるものと思いこんでいた。


 良い点についても書いておきたい。

 まず、ナビゲーション性能は十分であることを記載しておきたい。日曜日には知らない道や山道を含めて500km程度走行してみた(ガソリン代が・・・)。ナビゲーションの点では、上に記載した以外は大きな不都合は感じず、スムーズに迷うことなく走行できた。もちろん何でこんな道をということはあったが、それはそういうものだろう。
 また、ナビの意図に反して走った場合、その進行方向に沿って最適な道をリルートで出してきた。リルートのタイミングはおおよそ適切で、検索は早いと感じた。さらにリルート中でも地図上で自車位置を表示し続けるという点も優れている(もっとも、そういうことをするから逆にレスポンスが悪いのではないか、という気がする。ソフトウェアの要求するハードウェア性能を持っていない、つまりはいろいろと詰め込みすぎたのではないだろうか)。
 PNDによっては案内ルートから外れると、ひどい場合にはUターンを、そうでなくとも無理やりに曲がらせて元のルートに戻すようなルートを出してくるものもあるが、それらと比べると優れていると感じた。

 首都高も走行してみたが、JCT での直進を実際に「直進」と案内するこのナビはありがたい。例えば直進と左分岐があるようなJCTで直進をする場合、EN-4500 では「右方向」と案内する。直進だと分かるのは1km手前のイラストが出てからだ。AVIC-T10 では 2km 手前の音声案内で、直進することが分かる。このあたりも、さすがによくできていると感じた。

 5.8インチWVGA液晶は、さすがに大きく高精細だ。これはケータイもそうだが、使う前は「そんなのいらない」と思っていても、実際に使ってしまうと元のQVGA液晶には戻り難い。
 カーナビとして使う分には、視認性も問題ないと思う。晴天下の明るいところで走ってみたが、輝度も問題ないと思う(直接日が当たったときの状況は未確認)。

 ジャイロ・加速度センサーのみ(車速無し)によるハイブリッド測位は、マニュアルによると「簡易ハイブリッド」とのことだ。この状態では誤差が大きくなるとある。
 実際に使ってみるとその通りで、自車位置が停止してしまっていたり、精度が出ていないときが多かった。過分な期待をしてはいけないというのが実感だ。ただしあると無いとでは大違いで、GPS 測位のみの EN-4500 や GPS による速度から推測していた NV-SB250DT よりも優れていて使いやすいのは確かだ。首都高はトンネルもある上にランプやJCTが多く、ハイブリッド測位はとても助かった。

 クレードルの着脱については、取り付けのレビューで書いた通りだ。クレードル経由で電源を供給でき、またパーキングブレーキ結線が不要であるため、取り付け・取り外しはとても容易だ。このあたりもよくできている。

 もちろん、パーキングブレーキ結線は不要だ。あくまでも個人的意見だが、取り付け・取り外しを頻繁にする PND で、ミニゴリラのように本体にパーキングブレーキからのラインを接続するのはおかしいと思っている。だからいろいろと回避方法が出てくるのだが、メーカーはそれを承知で同じ方法をとり続けているように思える。それなら EN-4500 のようにユーザーの承認を求めたり、AVIC-T10 のように速度で判断する方が、正しいやり方だと思っている。


 こう見ると良いところも多いのに、いくつかの悪い点が目立ってしまい、返す返すも残念でならない。せめて音量くらいはファームウェア更新で対応していただければうれしい。
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BZN-700発表

2008-06-17 22:47:19 | GPS


BZN-700 紹介ページ

 開発中であることは発表済であった迷WANの最上位機種 BZN-700 の、詳細スペックが発表された。
 7インチワイドVGA液晶のメモリーナビ(最近はSSDナビとでもいうのだろうか)だ。ここまでの大きさになるともはや PND とは呼べないかもしれない。なお、内蔵メモリ容量は当初発表の4GBから8GBに倍増となった。AVケーブルの接続が可能、オートディマーも搭載されていたりと、充実のナビだ。
 さて、早速仕様を比べてみよう。比較対象は同社の中堅機 BZN-500 と、わたしが最近購入したエアーナビ AVIC-T10 だ。全てインクリメントP社の地図を搭載している。

機種名
迷WAN BZN-500

迷WAN BZN-700

AVIC-T10
GPS性能-159dBm-159dBm
外付けGPSアンテナ×
大きさ118.9×80.4×16.9mm193×123×19.8mm179.5×98.8×32.5mm
重さ184g490g500g
液晶4.37.0(WVGA)5.8(WVGA)
地図データ格納場所外部SD内部8GB内蔵4GB
地図縮尺10m~250km10m~250km50m~500km
外部メモリSD?SDHCSDHC
外部接続USBBluetooth/USB
内蔵電池稼働時間2h1h
地図メーカーインクリメントPインクリメントPインクリメントP
ワンセグ
その他ナビ以外機能音楽・動画・静止画音楽・動画・静止画音楽・動画・静止画
住所検索数3400万3500万3500万
ジャンル・周辺検索40万?140万?(資料によって異なる)100万
施設名検索140万140万
電話番号検索820万820万700万
周辺検索範囲8km
地点登録100100500
VICS××?○(通信機能による)
自律航法××?○(ジャイロ・加速度、別売りで車速)
オービス対応×
オートディマー×?×
防滴×××
通信機能××
パーキングブレーキ結線不要?不要?不要


 このように見ると、2GBのBZN-500も8GBのBZN-700も、検索対象数や地図の縮尺から言うと変わりない。VGA対応で詳細市街図まで対応しようとすると、8GBものメモリが必要になってしまうのだろう(ただ製品紹介ページを見ると、8GB全ては使い切っていないように読める)。

 それにしてもこう比べると、AVIC-T10 の地図縮尺や検索数が、インクリメントP製地図搭載2GBメモリの BZN-500 に劣ってしまっていることが分かる。4GBのメモリは搭載したがWVGA化で無理がきてしまったのかもしれない。
 それに、なぜ5.8インチのAVIC-T10が7インチのBZN-700よりも重いのか・・・
(分かって買っておきながら、改めて眺めると気になります)
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エアーナビ AVIC-T10 vs EN-4500 レビュー(2)

2008-06-17 06:11:55 | GPS


 エアーナビ AVIC-T10 の購入レビューの2回目。
 今回は取り付けについてだ。

 AVIC-T10 には専用のクレイドルがあり、これを使う必要がある。
 このクレイドルの背面にはスライドレールがあり、かつ底面にネジ穴(カメラネジ)が切ってある。これらを利用することで汎用の取り付けスタンドが利用できるだろう。この点は AVIC-T10 のメリットで、最初に挙げておきたい。
 試しに同様にスライドレールで取り付ける EN-4500 のスタンドを AVIC-T10 に使ってみたが、特に問題はなく取り付けることができた(実際に使えることの保障はできません)。
 ただ本体が0.5kgと比較的重いので、強度には気をつけておく必要があるかもしれない。

 同梱されている AVIC-T10 のスタンド(AVIC-T10 のマニュアルでは取り付け金具)はミニゴリラ(NV-SB250DT)同様、ダッシュボードに直接貼り付けるタイプだ。EN-4500 は台座をスタンドに貼り付け、そこに吸盤でスタンドをつけるタイプ。個人的には EN-4500 方式の方がよい。
 ただ AVIC-T10 は 0.5kg と重いので、吸盤では固定し切れないかもしれない。

 AVIC-T10 と EN-4500 のスタンドを並べてみた。



 スタンドは、稼動部が3箇所ある。その内の2箇所は手で回せるネジで固定でき、1箇所は六角レンチで固定する箇所だ。確かに一旦固定してしまえば動かす必要が無いのだが、個人的には全て手で回せてもよいのではないかと思うのだが。




 クレイドルとスタンドの接続は、スライドレールによる。スライドレールにはめ、六角レンチで締め付けを行う。従って六角レンチがないと、クレイドルを取り外すことはできない。なおこの写真で、クレイドルの底面にカメラネジが見える。



 クレイドルと AVIC-T10 本体との接続は、カチッとはめるタイプ。外すときはボタンを押す。最初は手間取ってしまったが、慣れれば簡単に着脱できそうだ。ボタンを押さないと外れないので、運転中に外れるということもないだろう。
 初回のレビューの写真にもあるが、本体とクレードルの接続端子はむき出しになっている。これはちょっと気になる。後継機での改善点になるだろう。

 なお、クレイドルを使用するときは、電源配線はクレイドルに対して行い、クレイドル経由で電源を取ることになる。従って AVIC-T10 を使うときにはクレイドルに載せ、車を降りるときにはクレイドルから外すだけでよい。ミニゴリラ NV-SB250DT や EN-4500 は本体に電源ケーブルを接続する必要があるため、車への取り付け・取り外しには電源ケーブルをいじる必要がある。この差は使ってみると結構大きく、AVIC-T10 の方式は簡単だ。

 なお、本体に直接電源ケーブルを接続することもできるが、こちらは自宅でのACアダプタの接続を想定している。ただクレードル側も本体側もDCコネクタの径と電圧は一緒なので、例えばACアダプタをクレードルに接続することも可能だ。

 車速パルスを入力しない(そもそも、まだ車速パルス入力のオプションRD-030は発売されていない)場合では、接続はこれだけでよい。ミニゴリラのようなパーキングブレーキ結線は不要だ。オプションである載換キットが発売されれば、容易に複数の車で使いまわすことができるだろう。この点は、AVIC-T10 の大きなメリットだと思う。

 パーキングブレーキ結線は無いが、走行中にワンセグ視聴や複雑な操作はできない。マニュアルによるとセンサーからの速度によって制限をかけているようだ。(回避手段はありますが、試す場合は自己責任でお願いいたします)

(購入メモもアップデートしています)
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エアーナビ AVIC-T10 購入メモ

2008-06-14 22:37:42 | 位置情報・地図


(エアーナビ AVIC-T10 vs EN-4500 レビュー(1)もご参照ください)

 レビューにまとめ切れていない感想などを、とりあえず記載したい。どうしても引っかかった点が気になってしまうために悪い印象が先に来てしまうが、ご容赦いただければと思う。まとめたものは、エアーナビ AVIC-T10 vs EN-4500 レビュー(1)以降のレビューに記載した。
(適当に追記・削除など行います)

・レスポンスが悪い。タッチパネルの操作や、ボタンなどの操作をすると、操作をしてから反応があるまでワンテンポ遅れる。
・地図のスクロール(というより場所切り替え)はタッチした場所が中心になるように瞬時に移動する方法。これもタッチしてからの反応が遅い。
(ちょっと使ってみた感じでは、この遅いことが AVIC-T10 の大きな欠点のように思います)
・一般道のレーン案内は直前にならないと出てこない。
・レーン案内の情報量が、EN-4500 よりも少ない?? ゼンリンとインクリメントPの情報量差?? (今後見ていきます)
・音声の音量が、最大音量にしても小さい。窓を少し開けて走ると音声案内が聞こえない。
・オートディマーが無い。地図表示の昼夜切り替えは時刻による。
・文字入力で、地点検索などを除けば、漢字が入力できる。(地点検索は読みを入力することになるが、読みはひらがなしか入力できない)
・文字入力は携帯電話方式(「あ」を2回押すと「い」になる)。
・50mまで拡大すると、自車位置表示が実際の場所よりワンテンポ遅れているような気がする。これはEN-4500も同じような感じだった。
・クレードルにはスライドレールとネジ穴がある。スライドレールは一般的な形状で、(保証外だろうが)EN-4500の取り付け金具が流用できる。またネジ穴はカメラの三脚などと同じ径。自宅でワンセグを見るには、クレードルと三脚穴利用がいいかも。
・付属の取り付け金具は、ダッシュボードに貼り付ける形のもの。また一部可動部の固定に六角レンチが必要(付属している)。
・(基本的に)運転中か停止中かはGPS測位結果から得られる速度から。時速5kmを越えると運転中と見なされ、ワンセグは音声のみ、複雑な操作はできなくなる。
・パーキングブレーキ結線などは不要。(車速パルスを使わなければ)ケーブルは電源のみ。
・50mに拡大すると、一方通行表示が現れる。100mでも細街路は表示されている。
・電源の状態は、オン・オフ・スタンバイ。オンとスタンバイは比較的スムーズに移行できる。オンから電源ボタン長押しでオフになり、オフからオンは時間がかかる。
・電源は押しボタンスイッチ。車を離れるときは取り外してカバンに入れることになるが、勝手に電源が入りそうで心配。
・クレードルから電源を供給している場合、オンとスタンバイは電源供給状態に連動する。オンでエンジンを切って電源が切れると、自動的にスタンバイになる。
・地図上に表示される施設アイコンは設定によって増やすことができる。ジャンルを選択して表示する方式。ただし4ジャンルしか設定できない。
・大きい。液晶サイズを考えても大きいと思う。勝手な予想だが、後継機は小型化・薄型化・軽量化されると思う。
・施設名検索をするときに、必ずエリア選択(都道府県)が必要。
・デモ走行が可能。デモ時の速度は可変(一番速くしても、さほど速くはないが)。
・オービス警告機能はなさそう。
・周辺検索は8kmの範囲。
・音量切り替えや液晶輝度切り替えは、(あくまでも個人的には)メニューの深いところにありすぎる。
・クレードル用の端子が剥き出しというのが、気になる。
(6/17追記)
・高速道路走行時、通過するIC・SA・PAでは、「直進」の案内が出るとともに拡大図が表示される。
・高速道路走行時、ハイウェイモード表示は左側、地図は右側。IC・SA・PA通過時は地図が左側に移り、右側は拡大図になる。(地図は左側、ハイウェイおよび拡大図が右になれば分かりやすいと思う)
・地図の縮尺は50mまで。交差点拡大表示も50m。(少なくとも交差点の拡大表示は25mまで欲しかったか)
・通信を用いた遠隔地ロックが可能になるとのこと。(その内、PCからナビのある場所を知るとかできるようになるかも??)
・高速道路上で、施設案内が2つ先までしか出てこない。(EN-4500やミニゴリラは3つ出る)
・詳細は不明だが、分岐する道でイラストのみ表示されて残り距離が表示されないことがあった。(何度かあったのでそういう分岐もあるらしい)
・高速道路のJCTで、直進する場合を「直進」と案内でき、助かる。EN-4500では直進と左分岐のJCTで直進する場合は「右方向」と案内する。
・高速道路のJCTで、分岐する場合は分岐するためのレーン指示を2kmくらい手前?で出してくる。これは助かる。
・肝心のGPS信号が受信できないときの自律航法は、使ってみた感じでは、「できる」という意味は大きい(全く動かなくなるよりも良い)。ただ精度はさほど良くない(数百メートルのトンネルから出ると少し動作が止まり、測位成功後位置がジャンプする)。また自律航法が動作しないときもあり、動いたり動かなかったりするときの条件は不明。車速パルス情報が無い場合では、自律航法の機能には大きく期待しない方がよさそう。
・オートリルート中でも、車の移動に従って地図は動き続ける。
・オートリルートが起きた場合には音声アナウンスは無い。
・経路検索やオートリルートは、EN-4500に比べれば速いと思う。
・一度、操作できずに固まったことがある。このときは一旦スタンバイにしたのちの電源オンで復帰した。
・ナビの当初の意図に反して運転者の意図で違う道を走った場合、(感覚的なレベルだが)比較的運転者の意図に沿った案内を出してくる。EN-4500だとできるだけナビが当初出した経路に戻そうとする。
・音声案内の頻度は多くて3回(マニュアルによる)。EN-4500の頻度に慣れていると少なく感じる。一般道にしても高速にしても、ちょっと案内の出るのが遅いようなイメージを受けた。
・高速での走行時、「十分運転に注意してください」といった案内が流れることがある。その条件は不明。
・クレイドルから電源を供給できるので、本体の取り外し時に電源ケーブルの着脱がなく、助かる。
・車から離れるときは本体を外して持ち歩いているが、さすがに重いしかさばる。
・晴れた日に走行してみたが、液晶の輝度は十分明るい。
・高速のSA・PAは構内の案内イラストを出すことができる。
・SDカードスロットは、SDHC対応(4GB SDHCで確認)
・内蔵電池残量が分からない。
(6/18追記)
・高速のSAなどでは、SAに入ったことを認識できるようだ。
・PCとUSBで接続しても、PC側は認識できない(不明なデバイスとなる)。
・走行中に条件を変更して再検索をかけると、到着予想時間がおかしくなるような?
・高速での料金所案内はある。
・一般道での交差点の拡大は、拡大図に自車が表示されない地点から行われる。
・一般道でのレーン案内は、地図を見てもどこの交差点のものか分からない。
・音声案内の頻度は、案内地が変更になったとき初回の案内を除くと、
 高速 - 2km, 1km, 700m
  JCTは2kmで方面案内。1kmでイラスト表示。分岐で曲がる場合は推奨レーンが案内される。
  拡大表示は1km。
 一般道 - 500m, 200m。
  曲がる場合のレーン案内は500m。方面看板も同時。
  曲がらない場合のレーン案内は200-300mくらい。方面案内は200mくらい。
  交差点の拡大表示は300m。
・一般道で、曲がった後200m以内に再び曲がる場合は、音声案内がされない?
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