現在MTSAT-1R(ひまわり6号)がMSAS(アメリカで言うところのWAAS)としての試験電波を出しているので、Foretrex101で試しに受信してみることにした。
神戸航空衛星センターによると本日から送信を再開していて、PRNは137だ。このPRNは、GARMIN GPSで見ると50番に見えるそうだ。
まず、Foretrex101 を WAAS 対応に設定する。SETUP - SET SYSTEM - GPS MODE で WAAS に変更する。
ひまわり6号は日本から見ると南西側、高さは42度あたりに位置している。ということで南~南西が見える場所に行って、しばらく待つ。
衛星受信チャンネルの11,12番目が WAAS に割り当てられる。最初は30番台から始まり2衛星ずつ順に探していくので、50番に来るまで気長に待つ。
50番を探し始めてしばらくすると、白抜きバーが信号強度を表示する。補足はしていないものの衛星の信号を捕らえた証拠だ。そのまま、しばらく待つ。ここまで行けば50番を探し続けてくれる。
その後バーが黒塗りになる。さらにそのまま待つと、各衛星のバーに「D」が表示され、かつ左上の表示が「3D Diff」に変化する。MTSAT からの広域ディファレンシャル情報を受信できた証だ。
ただ、これにより精度が向上したかはよく分からない。元々 3D 測位をしているためそれなりの精度があるのでパッと見た目では比較のしようがない。少なくとも劣化はしていないように見える。
(厳密に比較をするには、全くの同条件で数百回測位をさせバラツキを比較するなどが必要になる)
しかし、これで MSAS の信号を Foretrex101 でも正しく受信できることが確認できた(WAAS に対応しているので当たり前なのだが、実際に観測できるとうれしい)。MTSAT-2 が稼動を開始すれば、MTSAT-1R と MTSAT-2 の双方が観測可能になる。平成18年度末にも開始される正式運用が楽しみだ。
ところで、MTSAT の PRN はもう1つ、129番が割り当てられている。これは GARMIN GPS では 42 番だそうだ。写真を見ていただければ分かるが、Foretrex101 は 50 番の他に 42 番を探しに行っている。これが偶然なのか、MTSAT と認識して見えそうなものを探しているのか、は不明だ。もう少し調べてみたい。