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USB-DAC iFi nano iDSD Black Label (BL) + HUAWEI Mate 10 Pro レビュー(その3)

2018-02-17 12:38:13 | 携帯電話など
 USB-DAC iFi nano iDSD Black Label (BL) + HUAWEI Mate 10 Pro レビューUSB-DAC iFi nano iDSD Black Label (BL) + HUAWEI Mate 10 Pro レビュー(その2) DSD再生の続編だ。これまでに書き切れていなかったことについて、一部エレコムのUSB-DAC EHP-AHR192と一部比較しながら、書いておきたい。

開封

外装箱


開けたところ


内容物
青いケーブルはUSB Type-AのメスをUSB Type-Aのオスに変換するケーブル。PCとの接続や充電に使用する。
黒いケーブルと袋に入ったコネクタはUSB Type-BとUSB Type-A変換ケーブル/コネクタで使用することは無いと思う。

接続用ケーブル


同時に購入した、USB Type-AのメスをmicroUSBのオスに変換するケーブル、ELECOM DH-MBAF01

接続方法


iFi nano iDSD BLとHUWEI Mate 10 Proの接続

iFi nano iDSD BL本体


正面側
イヤホンジャックが2つある。iEMatch側にはiEMatchが内蔵されていて高感度のイヤホンに向くが高出力は取り出せない。Direct側は高出力を要求するヘッドホンなどに向く。
ボリュームダイヤルはやや軽いと言われている。据え置きには問題無いが、持ち運び時には何かに当たると変わってしまうかもしれない。


背面側
3.5mm LINE OUT、USB Type-Aオスのコネクタ、デジタルFILTERの設定ができる。デジタルフィルタはメーカーのページによると、
PCM:LISTEN(過渡特性を最適化した最小位相フィルター) MEASURE(周波数特性を最適化したフィルター)
DSD:LISTEN(過渡特性を最適化した広帯域フィルター) MEASURE(帯域外ノイズを抑制したフィルター)
とのことで、DXDとMQAにはフィルタは適用されない。
 実際に使ってみたところ、DSD64では違いが感じられた。PCMでは違いには気づかなかった。LISTEN側で使用している。

正面のLEDはこのように点灯する。なかなかに便利だ。ただ44.1/48kHzと、88.2/96kHzを分けてもらえるとよりよかったと思う。
Blue: DSD256
Cyan: DSD128/64
White: PCM352.8/384kHz
Yellow: PCM176.4/192kHz
Green: PCM 44.1/48/88.2/96kHz
Magenta: MQA 88.2/96/176.4/192kHz filters






(※MQAの音源を持っていないためMagentaは撮れておりません)


電源をオフにした状態でUSBを機器に接続すると充電中となり、LEDはBlueに点灯する。この状態で電源を入れるとバスパワー(USB Power)で動作する。
USBが接続されていない状態で電源を入れると内蔵バッテリ動作(Battery Power)になり、この状態でUSBを機器に接続すると内蔵バッテリ動作を継続する。内蔵バッテリは公称の10時間は実際に使ってみるともたないように思える。


裏面側
ゴム足がついていて、安定して置くことができる。これによってPCとともに据え置きタイプのUSB-DACとして使うこともできる。反面そこそこの大きさがあり、軽くて持ち運びは可能だが、持ち運びながらの運用はなかなかに大変そうだ。どちらかと言うと持ち運んだ先で置いて使うタイプだと思う。
USB-DAC EHP-AHR192は胸ポケットなどにクリップでつけられるタイプで、据え置きには使いづらいが、可搬性は高い。


nano iDSD BL使用感

 Mate 10 Pro/Nexus6 - nano iDSD BL - ATH-IM02の組み合わせの場合はiEMatchのジャックで使用している。USB-DAC EHP-AHR192とATH-IM02の組み合わせではホワイトノイズが気になったが、iEMatch側では使用するボリューム設定の範囲では感じられないほど大きく減っている。Nexus6からUSB Audio Player PROでbit perfect設定で出力した場合、私にとってのnano iDSD BL側適正ボリュームは10-11時あたり。
 なおATH-IM02をDirectのジャック側に挿すと、若干ではあるがホワイトノイズが聞こえる。

 Windows PC - nano iDSD BL - ATH-IM02の組み合わせの場合でもiEMatchのジャックで使用している。Windows PCからfoobar2000でボリューム最大設定で出力した場合、同様にnano iDSD BL側適正ボリュームは10時あたり。

 Windows PC - nano iDSD BL - SYNCHROS E50BT(有線接続)はDirectのジャックで使用していて十分な出力が得られている。Windows PC側のボリューム最大設定で出力した場合、nano iDSD BL側適正ボリュームは10-11時あたり。感覚的な話だが、iEMatch側に挿してnano iDSD BL側ボリュームを上げるよりも、Direct側を使用した方が音は好みの音に聞こえる。

 バスパワーと内蔵バッテリ動作の切り替えはやや煩雑(機器につなげた後に順番の間違いに気づくことがある)だが、切り替えられることそのものがとても利便性が高い。

 音質は、特にホワイトノイズを低減するiEMatchの効果は高く、音質の向上につながっていると思う。またUSBノイズを減少させるiPurifierが内蔵されていて、これも効果があるかもしれない。それ以外にUSB-DAC EHP-AHR192と音質面で明確な違いがあるのかと問われるとすぐに答えるのは難しいところだ(EHP-AHR192もなかなかのものだと思う)。いずれにしろ、心地よく聞けるのだからまずはいいのだとは思う。
 こうしてみると費用を効果が感じられやすいのは、よく言われるようにイヤホンやヘッドホンなのだろう。ただ96kHz/24bit対応のUSB-DACはあった方がよいかもしれない。

 Mate 10 Proでは、USB Audio Player PROやHF Playerからnano iDSD BLを制御した場合に再生途中(1分ほど)で再生が止まってしまうという点が問題となる。先に記載したようにUSB Audio Player PROの場合は「見た目に関する設定」-「スクリーンを常時点灯」にすると再生を続けることはできるが、バッテリ消費や持ち運びの観点からは不便だ。恐らくMate 10 Pro特有の強力な省電力機能に起因していると思われるが、「バッテリー最適化を無視」と「電池」の「起動」設定の変更では解消できなかった。USB Audio Player PRO側からのUSB-DACへの直接制御をやめてAndroidの仕組みに任せると再生を続けられるが、音質の観点では「音楽」アプリと変わらなくなる。この場合はハイレゾ再生はできない(48kHz/16bitである可能性がある)が、外付けUSB-DACとしての機能、iEMatch、Sバランス、は使うことができるので音質向上は十分見込めると思う。
 現状この点が解決できておらず、今のところnano iDSD BLはNexus6かWindows10 PCで使用することが多い。

 最後に、「Sバランス」(疑似バランスやOPPO HA-2のGND分離と言われているものと同一と思われるが説明を見てもよく分からない)を試した。
 nano iDSD BL側は、通常の3極ジャックもSバランス4極ジャックも共通で、径は3.5mmだ。iEMatch側もDirect側も対応していると思われる。
 イヤホン/ヘッドホン側はバランス接続に対応しているしているものであれば使用できる。
 ATH-IM02はバランス接続には対応していないがリケーブルができる(専用品が必要)ため、サードパーティー製(LEFA社が販売しているG&V)の2.5mm 4極プラグのバランスケーブルに変更。これに同じくG&Vの2.5mm 4極から3.5mm 4極への変換ケーブルを接続し、3.5mm 4極プラグに変換した。これをiEMatch側のジャックに挿せば、Sバランスを試すことができる。



 音質は、聞き比べると、音が広がると言うのか、Sバランス側の方がよいように感じた。バランス接続ができるイヤホンやヘッドホンがあれば、試す価値は大いにあると思う。
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USB-DAC iFi nano iDSD Black Label (BL) + HUAWEI Mate 10 Pro レビュー(その2) DSD再生

2018-02-12 09:32:43 | 携帯電話など
 USB-DAC iFi nano iDSD Black Label (BL) + HUAWEI Mate 10 Pro レビューの続編だ。
 iFi nano iDSD BLはDSDのネイティブ再生(PCMに変換しないでDSDのままでの再生)ができる。DSD256(12.4MHz)まで対応している。そこでMate 10 ProからもDSDネイティブ再生ができるか試してみることにした。
 用意したDSD音源は、DSD64(2.8MHz)と、DSD256(11.2MHz)だ。DSD256はiFI-Audio.jp News and Blogの「DSD256(11.2MHz)を聞こう 第1回:世界中の11.2MHzの音源紹介(無料音源編)」を参考にして入手した。

 HUAWEI Mate 10 Pro側のプレイヤーはUSB Audio Player PROだ。
 DSD再生の方法に関する設定は下記だ。



・DSD to PCM変換   - USB-DAC側がDSD再生に対応していない場合に使用する。Player側でDSDを予めPCMに変換してから、USB-DACに送出する。
・DoP(DSD over PCM) - PCMを送る仕組みを利用してDSDを送る。実データの1.5倍のデータを送る必要がある。
・DSDネイティブ再生 - DSDの実データのみを送る。

 DSD64とDSD256の楽曲を、上記3つの設定で再生してみた。

DSD64(2.8MHz)
 DSDtoPCM変換 Player上DAC側には352.8kHzで表示。再生可能。LED White(PCM 384/352.8kHzを示す)。
 DoP DAC側にはDSD 2.8MHzで表示。再生可能。LED Cyan(DSD128/DSD64を示す)。
 DSDネイティブ再生 Player上DAC側にはDSD 2.8MHzで表示。再生可能。LED Cyan(DSD128/DSD64を示す)。

DSD256(11.2MHz)
 DSDtoPCM変換 Player上DAC側には352.8kHzで表示。再生可能。LED White(PCM 384/352.8kHzを示す)。
 DoP デコード中にエラーが発生して再生できず。
 DSDネイティブ再生 Player上DAC側にはDSD 11.2MHzで表示。再生可能。LED Blue(DSD256を示す)。

 nano iDSD BLの出荷時ファームウェア(5.2)では、上記のようにDoPでDSD256の再生ができない。これはDSD256をDoPで再生するには一般的にはPCM 768kHz再生のサポートが必要であるためだ。Windowsからはfoobar2000などを使えばDSDネイティブ再生ができるためDSD256の再生はできるが、MacはDoPを使うらしいので再生できないと思われる。
 この問題を解消するには、nano iDSD BL専用のファームウェア5.2Aが必要となるとのことだ。このファームウェアではPCM 768kHzの再生ができる訳ではなく、USBのインターフェースから768kHzのデータを受け取れるようにするらしい。
 ただし説明を読んでいるといろいろ注意点があるようなので、私はDSD256についてはネイティブ再生を使うことにして、ファームウェア5.2Aは適用しないつもりだ。
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USB-DAC iFi nano iDSD Black Label (BL) + HUAWEI Mate 10 Pro レビュー

2018-02-11 14:55:19 | 携帯電話など
 USB-DAC EHP-AHR192 + HUAWEI Mate 10 Proの組み合わせがうまく動いたので、次はiFi nano iDSD Black Label (BL) + HUAWEI Mate 10 Proの組み合わせを調べてみることにした。
・・・ 実際のところは、USB-DACをいろいろ調べているうちに他のUSB-DACを使うとどう変わるのだろうと興味が出てきて、どうしても買いたくなってしまった訳だ。当初はONKYO DAC-HA200やnano iDSD LEを見ていたが、iFi-Audioが昨年nano iDSDの後継機を出したということで、高めではあるがそちらにしてしまった。

 iFi nano iDSD Black Label (BL)は、PCM 384kHz/32bit、DSD256(12.4MHz, 11.2MHz)まで対応。私は音源を持っていないがMQAというフォーマットにも対応している(ベータ版へのファームウェアアップデートが必要)。
 また高感度イヤホンでの視聴用に、iFIのiEMatchを内蔵しているとのことだ。このiEMatch、EHP-AHR192とATH-IM02の組み合わせでのホワイトノイズが気になったときに検討したことがあり、それが内蔵されているというのはよさそうだ。電源はバスパワーと内蔵電源の両方に対応しており、PCと使用するときにはバスパワー、スマートフォンと使うときには内蔵電源と切り替えて使うこどができる。
 また便利な点として、再生している音源の種類によってLEDの色が変わるようになっている。
Blue: DSD256
Cyan: DSD128/64
White: PCM352.6/384kHz
Yellow: PCM176.4/192kHz
Green: PCM 44.1/48/88.2/96kHz
Magenta: MQA 88.2/96/176.4/192kHz filters
の対応だ(Redを追加してPCM 88.2/96kHzと44.1/48kHzを分けて欲しかったが)。

 なお既に試しているEHP-AHR192は、PCM 192kHz/24bitまで対応しておりこれでも十分な性能と言える。電源はバスパワーのみだ。


 まずは、HUAWEI Mate 10 Proへの接続方法を確認しなければならない。
 iFi nano iDSD BL側のコネクタは、USB Type-Aのオスだ。従ってUSB Type-AのメスをUSB Type-Cのオスに変換するUSB OTG対応ケーブルが必要だ。それに加えてNexus6のmicroUSBにも接続したい。
 そこで、USB Type-AのメスをmicroUSBのオスに変換するケーブル、ELECOM DH-MBAF01を購入し、前回購入済みのmicroUSBメスからUSB Type-Cオスへの変換コネクタを合わせることにした。
 なおPCに接続するにはUSB Type-AのメスをUSB Type-Aのオスに変換するケーブルが必要だが、これは製品パッケージに同梱されている。



 写真のように組み合わせてみた。イヤホンは前回同様、購入済のaudio-technica ATH-IM02(ケーブルは変更している)だ。iEMatch側のジャックを使用する。
 nano iDSD BLの電源を入れてから、Mate 10 Proに接続。これによりnano iDSD BLは内蔵電源で動作する。ホワイトノイズは聴こえない。これだけで購入した意味はありそうだ。
 通知領域に「非認定のType-Cデジタルヘッドホン」と表示される。認識はしているようだ。

 ハイレゾの楽曲をMate 10 Pro + nano iDSD BLの組み合わせで正しく聴けるか試してみた。

 いつものように標準の「音楽」アプリで192KHzの音楽を流してみたが、LEDの表示はGreenであり、192kHzのハイレゾ出力ができていない。90Hzサイン波を出力してパソコンで波形を確認してみたが、サイン波は観測できなかった。つまり「音楽」アプリとnano iDSD BLの組み合わせはハイレゾに対応できないことが分かった。Google Play Musicも試してみたが、同様にLED表示はGreenのままだった。

 試しにHF Player(EHP-AHR192との組み合わせでは動作しなかった)では再生でき、LEDの表示はYellowになって192kHzのハイレゾが出力された。90Hzサイン波を出力してパソコン側で波形を確認したところ、サイン波が観測できた。つまりHF Playerとnano iDSD BLの組み合わせではハイレゾに対応できることが分かった。USB Audio Player PROも試してみたが同様に表示はYellowになりハイレゾ出力を確認できた。

 この結果からすると、Huawei Mate 10 Proから見ると、USB-DACは少なくとも2種類あって、
・EHP-AHR192のタイプ  - 「音楽」アプリでハイレゾ再生ができる。HF PlayerやUSB Audio Player PROは動作しない。
・nano iDSD BLのタイプ - 「音楽」アプリで再生はできるがハイレゾにならない。HF PlayerやUSB Audio Player PROでハイレゾ再生ができる。
になっているように見える。

 今のところ音楽プレイヤーは手持ち楽曲は「音楽」アプリだが、nano iDSD BLを使用する場合にはUSB Audio Player PROの併用を考えた方がよさそうだ。

(2018.2.13追記)
 上記の問題に加えて、USB Audio Player PROやHF Playerからnano iDSD BLを制御した場合、再生途中(1分ほど)で再生が止まってしまう。USB Audio Player PROの場合は「見た目に関する設定」-「スクリーンを常時点灯」にすると再生を続けることはできるが、バッテリ消費や持ち運びの観点からは不便だ。「バッテリー最適化を無視」と「電池」の「起動」設定の変更では解消できなかった。
 USB Audio Player PRO側からのUSB-DACへの直接制御をやめてAndroidの仕組みに任せると再生を続けられるが、その場合は音質の観点では「音楽」アプリと変わらない。


 なおUSB Audio Player PROの設定については前回Nexus6での設定を記載したが、今回は「USB Audio setting」で「ビットパーフェクトモード」にして試行している。これによりイコライザやソフトウェアボリュームが無効になり、そのままのデータがUSB-DACに送られる。ボリュームについては一般的にはデジタル段階ではなくDAC後に調整した方がよいとのことで、今のところアップサンプリングやイコライザはかけていないので「ビットパーフェクトモード」を使っている。


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Nexus6 + USB-DAC EHP-AHR192 + USB Audio Player Pro + Synology DiskStation レビュー

2018-02-04 17:31:03 | 携帯電話など
<はじめに>

 メインのスマートフォンをHUAWEI Mate 10 Proに変更した。2014年12月の発売日からほぼ丸三年使い続けたNexus6だが、このままお役御免にしてしまうのはもったいない。最大の問題は電池の劣化、次いで何となく遅くなった動作だが、電源のある自宅に限れば十分使うことはできる。
 そこで今さらではあるが、デジタルオーディオプレーヤー(DAP)として使うことにした。Apple Musicを契約しているため音源は十分だが、せっかくUSB-DACであるEHP-AHR192があるので、Nexus6とEHP-AHR192を接続して、ハイレゾを聞いてみることにした。EHP-AHR192はスマートフォンとの接続はMicro-USBだが、Nexus6もMicro-USBなのでちょうどよい。

<Nexus6 + USB-DACでハイレゾ再生するには>

 注意点は、USB-DAC EHP-AHR192 + HUAWEI Mate 10 Pro レビューでも記載したように、Androidの標準はUSB audio class 1対応でAndroid用で準備されている48kHzまでしか対応していないことだ(2018.2.13記述やや修正)。Nexus6はMate 10 Proのようにハイレゾ対応を謳っているわけではないので、例えば Google Play Music での再生では、48kHzにサンプリングレートが落とされてしまうと思われる。
 ただそこは発売当時はAndroidのリファレンス機であったNexus6なので、USB-DACでのハイレゾ再生に対応したソフトウェアを使えば問題無い。ということで、今回はHF Player(+Unlocker)とUSB Audio Player PROを試した。HF Player+Unlockerは1000円。USB Audio Player PROは860円だ。

 HF Player, USB Audio Player PROともに(Mate 10 ProではこれらのソフトではUSB-DACを動作させることはできなかったが) Nexus6 では問題無くハイレゾで出力できることを、90Hzのサイン波を出力できることで確認した。

<Nexus6のストレージ不足対策にはNASの活用を>

 ところで、私のNexus6は32GB版で、ストレージの空きがほとんど無く、SDカードも使えない。Apple Musicのストリーミングで使う分には問題無いのだが、ハイレゾとなるとそうはいかない。手持ちのハイレゾ楽曲は10GBを超えるデータ量があり、とてもストレージに入らない。
 そこで、以前購入したSynologyのNASであるDiskStation DS215jを使うことにした。当時購入した3TBのディスクはそろそろ厳しくはなってきているが、10-20GB増えてもすぐ問題になるということはない。
 なおDS215jのDSMはDSM 6.1.5にアップデート済、各パッケージも全てアップデート済なので、DiskStation DS216jやDS218jでも同様の方法で使用可能であると思う。

 さて、HF Playerは残念ながらNASには対応できない。USB Audio Player PROはDLNAとSambaに対応しているのでDS215jにアクセスすることは可能であると思われる。そこでUSB Audio Player PROで試すことにした。

<DiskStation DS215j側の設定>

 まずはDS215j側の下準備だ。
 前提として、既にSynology DiskStation DS215j 設定・レビュー2にあるように、NAS上のファイルはWindowsから参照できるようになっている(SMBが有効になっている)状態であるとする。
 加えて「Audio Station」と「メディアサーバ」をインストールしておく。「Audio Station」によりサーバに「music」フォルダができると思う。かつ「メディアサーバ」によりこのフォルダをDLNAでアクセスすることができるようになる。あとはDiskStationの「music」フォルダに曲を置けば準備は完了だ。


<Nexus6 USB Audio Player PRO側の設定>

 続いて、Nexus6のUSB Audio Player PROだ。
 USB Audio Player PROを起動するとUSBデバイスへのアクセスを許可するかと聞かれるので「OK」をタップする。


<DLNAでアクセスするには>

 ここでは、DLNAを用いる方法について記載したい。
 左上の「データベース」をタップし、「UPnP/DLNAサーバー」をタップする。


 Synologyのサーバーアイコンをタップする。


「音楽」をタップする。


「アルバム別」をタップする。


 するとアルバムの一覧が出てくるので聞きたいアルバムを名をタップし、曲をタップすると再生ができる。


 このようにDLNAを使うと比較的容易に曲を聞くことができる。これで環境構築は完了だ。
 この例で再生しているwavは192kHzのサンプリングレートで作成しているが、USB-DACにも192kHzで送られていることが分かる。


 ただ、なぜか楽曲のカバーイメージが、アルバム名にしか表示できず、各楽曲を流しているときには表示されない。音楽を聴く分には困らないが、解決の方法がちょっと分からないでいる。メディアサーバ側は下記のように設定はしているつもりだ。


<SMBでアクセスするには>

 また、DLNAでは無くSMBを用いるには、同様に「データベース」をタップしたのちに、「ネットワーク」をタップする。
 右上の「+」をタップする。


 サーバの名前(適当)、アドレス、サーバのユーザIDとパスワードを入力する。


 すると入力したサーバが登録されるので、サーバ名をタップする。
 ディレクトリ一覧が表示されるので、「music」をタップする。
 あとはディレクトリをたどっていって曲をタップすれば、その曲が再生できる。
 SMBでアクセスするので、アドレス、サーバのユーザIDとパスワードの手入力が必要だ。またDLNAのようにアルバムで整理されず、ファイルベースで曲にアクセスする必要がある。
 なおこちらのケースでは、各曲のカバーイメージが正しく表示された。プレイヤーがFLACのファイルを直接アクセスしているためと考えられる。

<外出先から使用するには>

 ところで、この2つの方法は自宅のLAN内で使用することが前提とされていて、今回例示しているNexus6も自宅内で使用している。外出先でDiskStationにある楽曲をストリーミングで利用するには、Audio Station (AndroidのソフトとしてはDS audio) から、DiskStationの外部アクセスの仕組みであるQuickConnectを使うのがよいだろう。



 なおDS audioはdefaultでは再生する楽曲をダウンロードしてキャッシングする動きとなるが、楽曲はmp3に変換されることがある(ローカルストレージにキャッシングされたデータを見ると、基本的には、次に再生する曲を一旦mp3でダウンロードしてから、曲が始まっていなければflacでダウンロードし直しているように見える)ことと、USB-DACを使用しても恐らくAndroid標準である48kHzのサンプリングレートでの再生になっているであろうことは、音質の面からは注意が必要だ。またflacのストリーミングとなるとかなりのデータ量になりそうだ。推測だが動きを見るとDiskStation側でフォーマット変換をしているようなので、DS audioの「設定」から再生品質を変更(defaultは自動)して試してみるのがよいと思う。

<補足:USB Audio Player PROの設定>
 いつか、USB Audio Player PROの設定を掲載しておきたい。
 変更は、USB audio settingsと高度な設定、くらいだろうか。



 ネットワークバッファサイズは小さくてよいと思う。 


 USB audio settingsでは、どの程度意味があるかは分からないが、この例では整数倍でup samplingする。ここはOffでも構わないと思う。


 高度な設定では、USB-DACを使用する設定なっていることを確認する。



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