ひらけいメモBlog@goo

デジカメ・GPS・PC・デジタル家電などに関するニュースを扱っています。

SONY WI-1000X + HUAWEI Mate 10 Pro レビュー

2018-01-21 18:18:13 | 携帯電話など
 HUAWEI Mate 10 Pro購入レビューでも記載したように、Mate 10 Proとの組み合わせを考えて、SONYのワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン、WI-1000Xを購入した。
 この時購入に際して検討した条件は、
・Bluetoothで接続できること。
・ノイズキャンセルに対応していること。
・BluetoothオーディオコーデックにLDACが使えること。
だ。
 Bluetoothイヤホンの購入を検討したのは Mate 10 ProがLDACに対応していて、それを使ってみたいと考えたからだ(聞き分けられるかはまだ別の話)。ノイズキャンセルについては、これまでワイヤレスノイズキャンセリングイヤホンSONY MDR-NWBT20Nを使用していたため、外せない。

・・・ このような条件をつけてしまうと、WH-1000XM2かWI-1000Xしか選択肢が無くなってしまう。日常的に使うのであればヘッドホンよりはイヤホンだろう、とするとWI-1000Xで決まりだ。これまで手持ちで一番高かったイヤホンは15,000円ほどのATH-IM02であったので、30,000円超えは躊躇したが、いろいろ調べていると買いたくなるのはいつものことで、2017年12月の末に家電量販店で購入した。

 この時、念のためにとイヤーピース(イヤーチップ, イヤホンチップ)を購入することにした。
 ATH-IM02に同梱されていて使用したこともあり、イヤーピースにはCOMPLY(コンプライ)を選んだ。購入したものはTs-200だ。COMPLYのイヤーピースは何種類かあるが、WI-1000Xには-200のノズルタイプ(ノズルのサイズ)が合う。型番としてはスタンダードなT-type/Tx-typeと、球形で高音域がクリアになるというTs-type/Tsx-typeが主なところだ。
 ATH-IM02の付属品は恐らくTシリーズだと思うのだが、巷で言われるように高音域が弱くなっているような気がしたので、ここはTs typeを選ぶことにした。耳垢ガードつきのTsx
typeにしなかったのは、単に価格の問題だ。
 サイズがS, M, Lとある。私の場合Mがちょうどよさそうだったが、一回り大きい方がいいという意見もネットで見かけたので、Lも併せて購入することとした。


<Mate 10 Pro側の設定>

 まずはスマートフォン側でWI-1000Xを制御するためのソフトウェア、Sony | Headphones Connectをインストールした。正直なところ、LDACで接続されているかと、ノイズキャンセリングの状態確認と設定くらいにしか使わず必須では無いと思うのだが、あれば便利に使えそうなので入れている。

 次いで、Mate 10 Pro側の開発オプションの設定をする。これにより、Bluetoothオーディオコーデック・Bluetoothオーディオサンプリングレート・Bluetoothオーディオビット/サンプリング・Bluetoothオーディオチャネルモード・BluetoothオーディオLDAC再生品質が設定・確認できるようになるので便利だ(これも必須ということは無い)。

 あとはWI-1000X側の電源を入れて、WI-1000Xの取扱説明書に従ってMate 10 Proとペアリングすれば完了だ。WI-1000XとMate 10 ProはNFCを搭載しているので、「D. NFC機能を使ってワンタッチ接続する」の方法を使うことができる。


<Mate 10 Pro側でのプレイヤーソフト>

 Mate 10 Proでは標準でインストールされている「音楽」やGoogle Play Musicをはじめとして、多くのAndroid向けmusic playerソフトを使うことができる。
 これでハイレゾの曲を再生すれば、LDACの96kHz/24bitの伝送能力を活かせる・・・ かと言うとそう言い切ることはできない。ハイレゾの曲を再生できても、96kHz/24bitでの伝送ができているかは分からないからだ。試しにHF PlayerからWI-1000Xに接続したところ、画面上はFLAC 192kHzのデータがPCM 48kHzと表示されていた。
 現状、LDACのコーデックで送ったデータをPCで確認する手段を持っていないので断定はできないが、USB-DAC + Mate 10 Proの組み合わせでの確認結果から考えると、標準の「音楽」アプリかGoogle Play Musicで再生するのがよいではないかと思われる。
 なおAndroid 8.0ではOSレベルでLDACをサポートするため、ハイレゾを再生できる一般的なmusic playerアプリであれば96kHz/24bitでの伝送ができるのではないか、と私は考えている。逆にHF Playerのようにアプリ側の仕組みでハイレゾに対応している場合で、うまく対応できていないのかもしれない。

 ところで、Mate 10 Proには独自の音質調整機能である「Huawei Histenサウンド効果」があるが、これはbluetooth接続では使用することができない。


<LDACで接続するか、SBC/AACで接続するか>

 WI-1000Xには「DSEE HX」という機能が搭載されている。これは圧縮音源などをハイレゾ相当の高音質にアップスケーリングする機能だ。WALKMANなどではプレイヤー側についているが、WI-1000Xはイヤホン側についている。
 ただしこの機能はSBC/AAC接続以外の場合は利用できず、例えばLDAC接続時は利用することができない。
 WI-1000XとMate 10 Proの接続では、基本的にはLDACで接続されるのでDSEE HXは使えない。しかし「Headphones Connect」の「音質モード」を「接続優先モード」にするとSBCで接続されるのでDSEE HXを使うことができる。また上記Androidの「開発者オプション」の「Bluetoothオーディオコーデック」からAACに強制的に変更できるので、この方法でもDSEE HXを使うことができる。圧縮音源がAACならAACで伝送してもよいかもしれない。(2018.2.3 BLA-L29 8.0.0.129 (C635)でAACは接続できなくなっているようですが、2018.8.19 8.0.0.135ではAAC接続ができることを確認しています)
 そうであれば、AACで記録した曲はどう聞けばよいのか、疑問が出てくる。
 本来DSEE HXは、圧縮音源から高音域や消え際の微小な音を再現しハイレゾ相当の高音質として楽しむ、技術であって有線接続かbluetoothかには関係なく、bluetoothのコーデックにも関係ない。従ってLDAC接続でも圧縮音源であればDSEE HXの効果はあるものと考えられる。ここはLDACで接続しても圧縮音源の場合に限ってDSEE HXが効くようにして欲しいところだが、bluetoothに乗った信号を受けるイヤホン側がそれを判断できるかは難しいかもしれない。

 それならば再生する音源がハイレゾならばLDACで伝送し、AAC圧縮音源ならばAACに手動で変更してDSEE HXを有効にする、のがよいのかもしれないが「開発者オプション」から設定の必要がありちょっと煩雑すぎる。LDACで接続できる環境でハイレゾとAAC圧縮音源が混在しているのならばLDAC接続に固定というのが現実的なところだろう。LDACで接続できる環境でも連続してAAC圧縮音源を聴くようなケースであればその間はAAC接続に変更することはできそうだ。

「Headphones Connect」からAAC接続に簡単に変えることができれば少しは使いやすくなるように思うが、残念ながらそのような機能は無い。


<イヤーピースとノイズキャンセリング性能>

 WI-1000Xには、ハイブリッドイヤーピースと、トリプルコンフォートイヤーピースが付属している。購入時はハイブリッドイヤーピースが本体についている。
 私は開封後にトリプルコンフォートイヤーピースに付け替えてしばらく使っていた。
 ところで、WI-1000Xの特長の一つに、ノイズキャンセリング機能がある。イヤーピースとこのノイズキャンセリングは密接に関係がある。イヤーピースの装着が悪いとノイズキャンセリング性能が落ちてしまうのだ。
 さて、トリプルコンフォートイヤーピースに変更してしばらく使用していたが、困ったことにノイズキャンセリングの性能をイマイチ感じられずにいた。結果としてはイヤホンの差し込みが足りなかったことが原因だと分かった。極端に言うと、ワインのボトルに栓をするような感覚で耳に押し込むような雰囲気で使うのがよさそうだ。
 トリプルコンフォートイヤーピースをちゃんと装着すれば、高いノイズキャンセリング性能を得ることができた。

 トリプルコンフォートイヤーピースで十分そうではあるが、COMPLYも購入したので数日COMPLYに変更して試しているところだ。装着性は高くノイズキャンセリング性能も発揮できるだろう。ただCOMPLYの場合はイヤーピースを縮めてから耳に入れる必要があり、ネックバンド式の取り回しのよさ(イヤホンを外したいときはすぐに外せて、すぐにつけることもできる)とは合わないようにも感じている。

 そのまま10日ほど試してみた。COMPLYは一旦つけると快適だが、イヤーピースを縮めることがWI-1000Xの取り回しのよさにやはり合わないように思う。またしばらくトリプルコンフォートイヤーピースに戻すことにした。


<音が途切れる場合>

 LDACで接続していると、音が途切れがちになることがあるかもしれない。
 そのような場合は、「Headphones Connect」から「音質モード」を「接続優先モード」にすると防げることが多いと思う。ただしこの設定では、接続がSBCになってしまう(ただ副次的な効果として、DSEE HXが使えるようになる)。
 これを回避するには「開発者向けオプション」から「BluetoothオーディオLDAC再生品質」を「標準 660kbps/606kbps」に変更(もしくは、設定-デバイス接続-Bluetoothから、WI-1000Xの右にある「i」をタップし、「LDAC再生音質」を「音質と接続品質のバランス重視の設定」に変更でもよい)してLDACのままで転送レートを落とすことで接続性を向上させる、もしくは「Bluetoothオーディオコーデック」から「AAC」に変更する(こちらもDSEE HXが使える)ことで対応できることが多いと思う。


<その他音質に関係しそうなところのメモ>

 WI-1000Xはbluetooth周りのみでなく、イヤホンとしての性能も高い。本製品は高音側を担うバランスド・アーマチュア・ドライバーユニット(BA)と、低音側とノイズキャンセリングを担う9mmダイナミックドライバーユニットを組み合わせた、ハイブリッドドライバーシステムを搭載している。BAはSONYの高性能イヤホン、XBA-N3/N1同様とのこと。SONYの開発者インタビューを読んでも、音質、そして特長であるノイズキャンセリング機能には気を配っているようだ。
 かつバランス出力を採用し、この点でも音質に気が配られていると分かる。


<使用感>

 一言で言うと、聴くのが楽しくなるイヤホンだ。
 また、解像感が高いという表現はこういうものなのか、と感じた。
 結果として、イヤホンで曲を聴いている時間が延びた。以前から作業中にApple MusicでPC付属のスピーカーなどから曲を流すことは多かったが、それが Mate 10 Pro + WI-1000Xで聴く曲に変わった。

 ノイズキャンセリング機能も電車通勤時にはありがたい。ノイズキャンセリング性能は高く、これに加えて外音取り込み機能(AMBIENT SOUND)もありがたい。カナル型で元々遮音性が高いので、ノイズキャンセリングを切るのではなく、外の音を取り込んでくれた方がより助かるケースがある。よりはっきりと聞き取る必要がある場合は、イヤホンを外してしまえばよい。ここはネックバンド型の取り回しのよさが便利な場面だ。

 Headphones Connectで設定できる内容は、もう少し改善があるとうれしい。ソフトウェアである程度修正できると思うので、期待したいところだ。
 一つはイコライザ。これもDSEE HXと同様、LDACでは使用できない。なぜそういう制約になっているのか分からないが、ここは双方使えるようにしていただきたいところだ。
 もう一つはアダプティブサウンドコントロール。アプリが行動を検出してモードを変更するのだが、必ずしも望む状態にならないことと、状態の切り替えで音声通知が入るところが気になる。せめて音声通知はオフにできる選択肢が欲しい。

 巻き戻し(早戻し)がやりづらいのはやや残念だが、ボタンを少なくするためと使用頻度から言えば仕方が無いだろう。再生ボタンを2回押して離してから、もう一度再生ボタンを押し続けるという操作が必要となる。音楽を聴いているときには使うことは無いだろうが、語学学習をする場合は巻き戻しを使うケースもあるだろう。


 30,000円を超えるイヤホンであったが、その価値は十分にあると思う。長く使っていきたい。


<開封>


外装箱


開けたところ


イヤホン格納の様子


内容物。

(2018.2.3 BLA-L29 8.0.0.129 のfirmware updateによりbluetooth AACのコーデックが使用できなくなっているようなので記載を修正)
(2018.8.19 8.0.0.135 のfirmware updateにより再度AACのコーデックが使用できているため記載を修正)

コメント (2)

USB-DAC EHP-AHR192 + HUAWEI Mate 10 Pro レビュー(その2)

2018-01-16 22:38:06 | 携帯電話など
USB-DAC EHP-AHR192 + HUAWEI Mate 10 Pro レビューの続編だ。

Mate 10 Pro + USB-DAC にてハイレゾが出力できるかを、対応しているサンプリング周波数の面から確認したので記載する。
注意すべきは、Android標準はUSB audio class 1対応でAndroid用で準備されているの48kHzであるので、ハイレゾ音源が再生できて音が出てもハイレゾで出力できていない可能性があることだ(2018.2.13記述やや修正)。
そこで、Mate 10 Pro側で90Hzのサイン波(wav形式)を出力し、Windows10 PCで出力できているかを確認することにした。EHP-AHR192のサンプリング周波数は192Hzであるため、仕様上は90Hzのサイン波を出力することは可能だ。しかし48kHzのサンプリング周波数では出力できない。


Mate 10 Pro + USB-DAC EHP-AHR192の組み合わせでは、90kHzのサイン波を標準の「音楽」で流し、出力をPCで確認したところ、90kHzのサイン波が再生できることを確認した。
また、Mate 10 Pro + USB-C to 3.5mm ヘッドフォンジャックアダプタの組み合わせでも、90kHzのサイン波(wav形式)を標準の「音楽」で流し、出力をPCで確認したところ、90kHzのサイン波が再生できることを確認した。
なお確認のためのツールはefu's page様作成のものを利用させていただいた。

90Hzのサイン波出力は、標準の「音楽」アプリと「Google Play Music」で可能であることを確認した。しかしHF Player(USBに出力しない設定)では出力できないようだ。
(18.1.20追記)USB Audio Player PROにてUSBに出力しない場合でも、20Hzサイン波は出力できたが、90Hzサイン波は出力できなかった。ハイレゾが再生できてもハイレゾ出力に対応できないソフトもあるようだ。
この結果から見ると、Mate 10 Proでハイレゾを楽しむには、標準の「音楽」アプリか「Google Play Music」がよさそうにみえる。

Mate10Pro+EHP-AHR192で90Hzサイン波を再生したときの波形を添付する。


Mate10Pro+USB-C to 3.5mm ヘッドフォンジャックアダプタで90Hzサイン波を再生したときの波形を添付する。初回のレビューでもkakaku.comのコメントを紹介したように、EHP-AHR192よりは減衰しているようだが、出力はできている。


Mate 10 Pro、いろいろと楽しく使えそうだ。
コメント

USB-DAC EHP-AHR192 + HUAWEI Mate 10 Pro レビュー

2018-01-14 17:28:49 | 携帯電話など
 ハイレゾの楽曲をいくつかMate 10 Proと付属イヤホン、もしくはWI-1000Xとの組み合わせで楽しんでいたが、ふと、USB-DACと組み合わせると何か変わるのだろうか、と興味を持ってしまった。
 試してみたいといくつか見てみたが、ONKYO DAC-HA200やiFi nano iDSD LEはよさそうではあるが、2万円弱程度。試すというレベルからするとなかなかのお値段だ。
 その中で、EHP-AHR192というUSB-DACを見つけた。バスパワーで動作し、PCM 192kHz/24bitまでの再生に対応しているとのこと。それでいてAmazonでの販売額は1700円(発売時は16000円くらいしていたようだ)。試すにはよさそう、ということで購入してみた。
 なお姉妹機としてイヤホン同梱のEHP-CHR192もあるが、イヤホンは既存のものを使うことにしたので見送った。

 この製品はインターフェースがmicroUSBなので、Mate 10 Proへの接続にはUSB OTGに対応したUSB Type Cへの変換コネクタが必要となる。こちらはTronsmart Type-C Male to Micro-USB Female 2.0 adapterを購入した。



 写真のように組み合わせてみた。イヤホンは以前購入したaudio-technica ATH-IM02(ケーブルは変更している)だ。
 通知領域に「非認定のType-Cデジタルヘッドホン」と表示される。認識はしているようだ。

 ハイレゾの楽曲をMate 10 Pro + EHP-AHR192の組み合わせで正しく聴けるか試してみた。
 標準の「音楽」アプリでは特に設定なく再生できることを確認した。ホワイトノイズが若干気になったが、これはATH-IM02側の感度が高いためであると思う。その他に変なノイズは無く、途切れたりすることも無く、問題無い。良い印象だ。
 ELECOM Hi-Res Playerは特に設定無く再生できることを確認した。USBデバイスへのアクセス許可を求めるウィンドウが表示されるので、ELECOM Hi-Res PlayerからUSB-DACを制御しようしているようだ。
 HF Playerでは、設定しない場合は再生できた。しかしながら「USB Host Audio Driverの有効」をチェックした場合は、USBデバイスへのアクセス許可を求めるウィンドウが表示され、EHP-AHR192を認識する(USBデバイス名 EHP-AHR192 seriesと対応周波数が192kHzまでであることが表示される)ものの、音楽を再生してもバーが進まず再生できなかった。USB
Audio Player PROでも再生できなかった。この現象は付属イヤホンをHF Playerから使おうとしたときと同様であり、何かとプレイヤーが競合しているのかもしれない。
(2018.2.11 追記)
 このHF PlayerからUSB-DACが使えないという現象は、接続するUSB-DACによって発生したりしなかったりする模様。iFi nano iDSD Black LabelではHF PlayerやUSB Audio Player PROから再生できることを確認した。

 いずれの場合もハイレゾで再生されているかは実のところ良く分からない(聞き分けられる耳を持っていないことと、Androidの標準はUSB audio class 1対応でAndroid用で準備されている48kHzまでしか対応していないと思われる)のだが、EHP-AHR192側のDACを使用していることは確かであり、付属のUSB-Cイヤホンジャック変換アダプタを使用する場合よりも音質は良くなっているように思う(2018.2.13 audio class 1のAndroid用に関して記述修正。USB audio class 1は96kHz/24bitまでは対応可能であり、48kHzになるのはAndroid側の実装に起因していると考えられるため。24bitで再生できるのか16bitになっているかは確認できていない)。


<参考>
 Windows10(Fall Creators Update適用済) + EHP-AHR192 + JBL SYNCHROS E50BT(有線)の組み合わせでは、ホワイトノイズも無く聴くことができることを確認した。なおWindowsの標準機能で出力可能で、ヘッドホンのプロパティ-詳細タブ-規定の形式から、「2チャンネル、24bit、192000Hz」が設定できる。foobar2000でWASAPIを使った場合はWASAPI(push):ヘッドホン(EHP-AHR192HS)を選択し出力を24bitに設定した。

(2018.1.16 追記)
続編をEHP-AHR192 + HUAWEI Mate 10 Pro (その2)に記載した。Mate 10 Pro + EHP-AHR192の組み合わせでは、ハイレゾ出力は可能のようだ。

コメント

HUAWEI Mate 10 Pro購入レビュー

2018-01-06 22:45:32 | 携帯電話など


 HUAWEI Mate 10 Proを購入した。
 Nexus6からの買い換えだ。

<パッケージ>


外箱


開封後。保護シートが貼ってあり、これはそのまま使える。


内容物。クリアケースも付属しており、今はそれを使用している。


裏面


<購入の経緯>

 Nexus6はよい端末であったが、日本での発売日初日に購入してから3年以上が経過し電池の劣化が激しく、表示上はバッテリーが残っているにも関わらず電源が落ちてしまう現象が何度も発生し、そろそろ使い続けるのが厳しくなってきていた。そこで買い換えを検討することとした。Nexus 6Pは見送っているのでPixelに期待していたが、PixelもPixel2も日本では発売されていない。
 SIMフリー端末はいろいろ出てはいるが、Androidを使い続けていて今更iPhone 8 Plusも無く、最近評判のよい Huawei の HUAWEI P10 Plusあたりかと考えていたが、ちょっと購入時期を逸してしまった感もあった。
 そんな中、HUAWEI Mate 10 ProとMate 10が発表され、日本での発売はMate 10 Proと新たに発表された廉価版のMate 10 liteとなった。Mate 10が日本で発売されればこちらを選んだかもしれないが、Mate 10 ProとMate 10 liteならば選択の余地は無い(ネットでのインタビュー記事によるとHuaweiとしても両者共食いにならないようにMate 10は日本では販売しないらしい)。解像度がFHD+という点と、価格の点もあり多少考えてしまったが、発売日から1週間ほど経っての購入となった。家電量販店での実店舗での購入だ。


<設定など>

 SIMはいわゆる格安SIMでIIJmio (DoCoMo網)を使用している。データ通信のみで音声通話には使用していない。APNは設定済で、SIMを挿入するだけで使うことができた。
 デュアルSIMで使おうと考えているが、これはまだ設定できていない。
「無線とネットワーク」にある「Wi-FI+」は自動的なWi-Fiの有効化に期待してオンにしているが、いまいち良さを体感できないでいる。

「アプリと通知」から「通知とステータスバー」はいろいろ設定ができそうだ。「通知で画面を点灯」はしばらくオンにしていたが、頻繁に点灯してしまうのでオフにしている(Googleの通知が頻繁にあるためなのでこれを止めればうまくいくかもしれない)。「通信速度表示」をオン。「電池残量表示位置」は電池残量アイコン内。

「電池」は「起動」からアプリの省電力制御を端末に任せるかどうかを設定できるが、とりあえず「マップ」「Google Play開発者サービス」は「手動で管理」に変更している。これはGoogle Mapsのタイムラインを残したいためだが、有効に機能しているかはまだ不明だ。加えて「アプリと通知」の「アプリ」-「設定」-「特別なアクセス」-「バッテリー最適化を無視」に特定アプリを追加する必要があるかもしれない(ただしこの設定は、Android標準の省電力制御(Doze)の設定に当たるはずなので、あまり積極的に設定を変える必要があるとも考えられない)。
「画面の色を暗くする」をオンにすると背景が白から黒に変わるので、この効果が及ぶアプリや設定画面などにおいては消費電力の低減に効果がある。

「画面」では、画面の明るさはとりあえず「自動」にしている。「色温度」は「デフォルト」では青いように感じたので、「色温度」から「暖色」と「デフォルト」の間ぐらいにスポットのドラッグで設定している。
 ホームアプリはデフォルトのホームアプリを使用。「ホーム画面のスタイル」は「標準」のまま使用している(使用開始してしばらくしてから「ドロワー」に変えようとしたが、アプリ配置やウィジェットの再配置が面倒でとりやめた)。
「表示モード」「文字サイズ」は両方とも「小」。
「カラーモード」は「鮮明」のままとしている。

「音」では、付属イヤホンを挿入したのち、「Huawei Histenサウンド効果」にて「ヘッドセットオーディオ」をオン、「ヘッドセットタイプ」を付属イヤホン用に「インナーイヤー型」、3Dオーディオをオン(このためイコライザは使えない)としている。なお何かをすると設定が戻ってしまうのか、付属イヤホンを挿したあとにこの設定画面に遷移するだけで音質が変わることがあった。
(2018.1.21追記) 現在は「Huawei Histenサウンド効果」はオフにして使用している。
 ここで「緊急速報メール」やETWSを設定できる。2018/1/5の緊急地震速報は受信した。CBSも設定可能だが設定されていない。

「セキュリティとプライバシー」では指紋IDの登録ができる。Mate 10 Proの指紋認証速度は非常に高速でかつ触れるだけでロックが解除され利便性が高く、是非使いたい。指紋センサーは裏面と表面とどちらが使いやすいのかという問題はありそうだが、私には裏面も使いやすい。またiPad Pro 9.7インチの指紋認証機能よりも体感的には使いやすいと思う。
 なお指紋センサーに対して「長押しジェスチャー」「スライドジェスチャー」を設定できる。ジェスチャーによる「通知パネル表示」など便利なものもあるので使ってみたい。
「画面ロックとパスワード」では、「ロック画面に歩数を表示する」が設定できる。これはデフォルトでオンでロック画面に数が表示されているのだが邪魔に感じたので「オフ」にしている。「常に情報を表示」は常に時間表示のできる設定ができて便利なのだが消費電力が増加したように感じたので「オフ」に戻している。
「位置情報サービス」からは「位置情報モード」を設定できる。消費電力は増加すると考えられるが「GPS、Wi-Fi、モバイルネットワークを利用」に設定している。
 なおMate 10 Proは、GPS/AGPS/Glonass/Beidou/QZSSの各測位方式に対応している。QZSSは準天頂システムみちびきだ。QZSSの内「衛星測位サービス」(GPS衛星の補完機能。GPS衛星が単純に増えたように見える)に対応し測位精度を向上させている。
 同じく「位置情報サービス」から右上の点3つ「スキャン」にて、Wi-FiのスキャンとBluetoothのスキャンをオン。ただし位置精度と引き換えに消費電力が増えるので注意。

「スマートアシスト」ではUIを使いやすくするための設定ができる。私はここから「システムナビゲーション」の「ナビゲーションバー」を通知パネルを表示するボタンを追加するよう設定している。「ワンハンドUI」の「ミニ画面表示」はオンにしているがあまり使っていない。
「モーションコントロール」では「ナックルジェスチャー」をいくつか有効にしているがあまり使っていない。
「スマートカバー」は使用していないので「オフ」。

「開発者向けオプション」を有効にしている。「開発者向けオプション」を有効にすると、Bluetoothオーディオコーデック・Bluetoothオーディオサンプリングレート・Bluetoothオーディオビット/サンプリング・Bluetoothオーディオチャネルモード・BluetoothオーディオLDAC再生品質が設定・確認できるようになるので便利だ。
「システムUI設定ツール」は有効にできないらしい。Nexus6では使用していただけに残念だ(ステータスバーに秒を表示できない)。

 IMEは従来から使用しているATOKに変更している。なおNexus6でATOKを使用するとキーボードが「タブレット」のモードになったはずだが、Mate 10 Proではデフォルトでは設定されないので、テンキーの横画面とQWERTYキーボードは「タブレット」に設定し、テーマも変更して、Nexus6時と見た目をできるだけ合わせるようにしている。
 同様に、いくつかのアプリではNexus6とHUAWEI Mate 10 Proとで見え方が変わっているようだ。これは同じ6インチ級の大型端末でも、Nexus6はWQHD、Mate 10 ProはFHD+と解像度が異なるためと考えられる。このあたりは仕様として慣れるしかないだろう。

 カメラはプレインストールされている標準の「カメラ」アプリを使用している。Mate 10 Proの高いカメラ性能を活かすには標準アプリがよいと思う。
 音楽プレイヤーは標準の「音楽」アプリとApple Musicを使用している。Google Play MusicやPoweramp、ONKYO HF Playerも入れているが、ローカルストレージに持っている特にハイレゾの楽曲は「音楽」アプリでの再生が良いと思う。

 ウィジェットについては「天気」「Google」に加えて標準の「画面ロック」を置いている。これをタップすると電源ボタンを押したとき同様にロック状態に移行できて便利だ。


<音楽プレイヤーとしての使用>

 HUAWEI Mate 10 Proはハイレゾの音楽プレイヤーとしても使用できる。384kHz/32bitまでに対応し、付属のUSB-Cデジタルイヤホンでハイレゾ96kHzの再生が可能のようだ。付属イヤホンはインナーイヤー型(Apple EarPods型)で長時間でも疲れずに使用することができる。BluetoothはSBC, AAC, aptX, aptX HD, LDACに対応している。イヤホンジャックは無いが、USB-C to 3.5mm ヘッドフォンジャックアダプタが付属し、従来のイヤホンも使用可能だ。(2018.2.3 BLA-L29 8.0.0.129 (C635)でAACは接続できなくなっているようですが、2018.8.19 8.0.0.135で再度可能になっていました)

 有線(かつ外付けUSB-DACを使わずに)でハイレゾ再生ができる組み合わせで間違いが無いのは、標準の「音楽」アプリと付属のUSB-Cデジタルイヤホンの組み合わせだろう。プレイヤー側はAndroid OSの制約で一般的なアプリではハイレゾ出力はできず48kHzにダウンコンバートされるらしい(Google Play Musicはハイレゾ対応端末の標準プレイヤーになっている例もあるのでハイレゾ出力可能かもしれない)。ヘッドホン側はUSB-Cイヤホンジャック変換アダプタを介す場合価格comの情報によるとハイレゾ出力はされているが減衰しているとのことだ。付属のUSB-Cデジタルイヤホンは96kHz(HF Playerで確認)に対応しているので、こちらを試すのもよいだろう。
 なおHF Playerから付属のUSB-CデジタルイヤホンはUSB-DACのように認識されたが、その状態からは再生はできなかった。USB-Cイヤホンジャック変換アダプタはUSB-DACとは認識されなかった。

 Bluetoothの場合、aptX HD, LDACをAndroid OSレベルでサポートしている(開発者オプションで選択可能)。このためハイレゾ再生可能なプレイヤーと、aptX HDやLDACに対応しているBluetoothレシーバーの組み合わせでは、ハイレゾ相当の再生が可能と思われる。Neutron Music PlayerとSONY WI-1000Xの組み合わせでLDACで接続したときにはPlayer側では96kHzで出力される表示となっていた(USB-Cイヤホンジャックの変換アダプタを介した場合は48kHz)。
 ところで、それまで手持ちのBluetoothレシーバーはSONY MDR-NWBT20NでSBCとAACのみの対応だった。Mate 10 Proを購入したことをきっかけに、LDACに対応しているSONY WI-1000Xを購入してしまった。


<その他>

 HUAWEI Mate 10 Proは家電量販店で購入したが、楽天のHUAWEI ONLINE STOREでトータル2年補償を追加購入した。この購入は本体購入後1週間以内である必要があるので注意したい。


<雑感>

 前評判通り、カメラはよく撮れる。特に細かい設定は不要でシャッターを押すだけで良い写真が撮れる点が素晴らしい。ホワイトバランスもよく合っている。寒いので室内で撮る機会が多いがF1.6の明るいレンズも写りのよさには貢献していて、ISO感度をあまり上げずにノイズの少ない写真を撮ることができる。カメラについてはもうしばらく撮影を続けて確認していきたい。

 指紋認証に対応した端末はiPad Pro 9.7インチに引き続いて2台目だが、iPadのように「押す」という作業が無い(設定で変更可能)ためか、とても軽快に使えて満足している。

 音楽プレイヤー機能もハイレゾ対応かつaptX HD, LDAC両対応とよい仕様で、WI-1000X購入に散財してしまった。ハイレゾ楽曲もいくつか購入している。ただし違いが分かるのかというととても微妙だが・・・ とりあえずは標準の「音楽」アプリとWI-1000Xもしくは付属イヤホンの組み合わせで聴いている。

 バッテリーは、音楽を聴いたり多少調べ物をしたりという使い方では1日はもっていて、今のところは満足している。加えて充電も非常に速い。

 ディスプレイはNexus6に引き続いて有機ELだが、Nexus6よりも派手目の発色に調整されていて(カラーモードが鮮明だからかもしれない)、とても映える写りだ。解像度がFHD+という点のみが不満だが、これはNexus6と比較してアプリの見た目が変わるという話なのであまり問題にはならないのだろう。

 動作は軽快だ。特にカメラ周りが速い。Nexus6は特にHDRを使用したときやEvernoteで使用したときなどの遅さが不満であまり使わなくなってしまったので、期待できる。

 総じて、高価ではあるが満足できる端末だと思う。しばらく使い続けてどう感じるか、様子を見ていきたい。
コメント