ひらけいメモBlog@goo

デジカメ・GPS・PC・デジタル家電などに関するニュースを扱っています。

N903iでVGA解像度で利用できるナビアプリはゼンリンのみ

2006-10-17 00:31:16 | GPS
903iで変わるもの――FeliCa、GPS、メール機能 (ITmedia)

 ITmedia の記事によると、VGA 解像度が特徴の N903i で、これを活かした VGA 解像度で受けられるナビゲーションサービスは、プリセットされているゼンリンデータコムのアプリだけとのことだ。なお F903i は画面を横方向にして表示できるらしいが、これもゼンリンデータコムのアプリだけとのことだ。
 逆に言うと、これら特殊な要求に応えられたのが、ゼンリンデータコムのアプリのみであり、そのためにこれら2機種には au でおなじみの NAVITIME だけでなくゼンリンデータコムのアプリだった、と考えることもできる。

 例えば MapFan のカーナビアプリも 903i では期待できるサービスであっただけに、仮に N903i を購入したとしてもその VGA 解像度を活かせないとは残念だ。
 ただ、N903i の仕様としてはダウンロードするiアプリでも VGA 解像度は使用できるものと考えられる。今後のコンテンツメーカーの対応に期待したいところだ。
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WCDMA方式携帯 GPS機能の採用拡大へ 08年には25%に搭載

2006-10-12 21:25:45 | GPS
WCDMA方式携帯 GPS機能の採用拡大へ 08年には25%に搭載(電波新聞06年10月12日)

 電波新聞の記事によると、アメリカの調査会社が08年までにW-CDMA方式携帯電話の25%にGPS機能が搭載されるとの見通しを示した。その要因として調査会社は、
・緊急時のために法律により搭載が義務づけられる。
・CDMA方式携帯電話の通信事業者が位置情報サービスに注力するようになり、市場競争が激化した。
・通信事業者がデータ通信の売り上げ拡大を目指した。
・消費者が位置情報サービスを望んでいる。
ことを挙げている。
 チップセットの価格は 2.70 ドルにまで下落するそうだ。
 また記事では、携帯電話メーカー向けの GPS チップとしては、
Atmel
u-blox
Global Locate
GloNav
NemeriX
TI
u-Nav
が有力メーカーとなるとみられている、と記載している(リンクは筆者)。


 06年とは言え、W-CDMA ケータイの 25% に GPS が載るとは、かなり高い割合と感じた。ただそうは言っても日本では 07 年から 3G ケータイには GPS を載せることもあり、これも割合の向上に貢献しているのだろう。海外では、例えばアメリカでは E911 というものがあるが、最近の動向はどうなのだろう。05年7月では米携帯電話業界団体、FCCにE911遵守期限の延長を要請(CNET)という記事が出ていた。欧州では E112 となるが、こちらはどうだろう。
 GPS つきケータイが広がり、かつローミングサービスでも位置情報がより多くの国々で使えるようになれば、ユーザーとしてはうれしい(Global Navitime や Nokia N95 はあるが、DoCoMo ユーザーだし・・・)。

 GPS チップセットメーカーについても注目されるところだ。この中では Atmel と GloNav は初耳で知識の少なさを恥じると共に、メーカーのサイトを見て情報を集めてみたい。

 Glonavは06年6月に設立されたファブレスの会社で、GPS RFIC チップと Baseband 側の IP コアを手がけている。u-blox にも採用されているとのことだ。
 Atmelは半導体の設計製造メーカー。u-blox や Magellan との共同開発をしているようだ。

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ゼンリンデータコム、903i用のナビゲーションサービス

2006-10-12 21:25:00 | GPS
ゼンリンデータコムのナビゲーションサービスFOMA 903iシリーズ向けアプリを提供! (プレスリリース)

 ゼンリンデータコムは10月12日、FOMA 903i 向けのナビゲーションサービスを発表した。開始時期については「903iの発売に合わせて」というだけで、名言はされていない。367円/月だ。
 なお、N903i, F903i では90日間無料(ただし交通渋滞情報を除いた機能)を利用できるとのことだ。

 プレスリリースによると、今回のアプリは「圧倒的な速さの地図スクロール、ズームアップ・ダウンを実現して」いるとともに、操作系も刷新したとのこと。900i系用のゼンリン地図アプリはあまりにも動作が遅く使う気にはならなかったが、今回は期待できるかもしれない。

 今回の版では、歩行者ナビ(屋根の多いルートや階段の少ないルートを選べるナビ)、トータルナビ(電車利用や自動車利用といった、ユーザーの設定した検索条件をもとに検索できる)、自動車ナビ(3D表示もできるカーナビ。渋滞情報も考慮)ができる。

 徒歩も自動車も合わせて 367円/月であれば、お得かもしれない。

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ナビタイム、903i用のナビゲーションサービス

2006-10-12 21:24:12 | GPS
NTTドコモ903iシリーズに向けてGPSを用いた歩行者&自動車向け音声ナビゲーションサービスを提供 (ナビタイムプレスリリース)

 ナビタイムジャパンは10月12日、FOMA 903i 向けのナビゲーションサービスを発表した。開始時期については不明だ。

 歩行者向けサービスは従来通り2通りのコースが用意されていて、それぞれ 210円/月、315円/月だ。サービス内容は変わらないのかもしれないが、アプリ自身はメガアプリを利用し大幅に向上しているようだ。

 注目は新サービスの「ドライブサポーター」。315円/月で、歩行者向けサービスとは別サービスだ。交差点などを音声で読み上げてくれ、またオートリルートもある。もちろん渋滞情報は考慮される。ただカーナビの見た目としては、ゼンリンやインクリメントPのものから比べると寂しい。とは言うものの元々経路検索には定評があると思っているナビタイムのサービスなので、見た目が寂しくとも正確な案内をしてくれるだろう。


 今までのナビタイムアプリはただ地図表示アプリで、使いやすいとは言えなかった。しかし周辺検索・ナビゲーションサービスとしてはナビタイムを上回るものは無く、使用を続けていた。今回アプリがバージョンアップしたので、使い勝手のアップを期待したい。

 ただ、歩行者用と車用のサービスが別で両方使うと安くても 525円/月、というのはどうだろう・・・

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インクリメントP、903i用のナビゲーションサービス

2006-10-12 21:23:40 | GPS
i モード(R)メニュー内地図サイト「iMapFan」903i シリーズに対応した歩行者向け新サービスを提供 (プレスリリース)
業界初!※ ケータイ向けカーナビゲーションアプリ「MapFan ナビークル」サービス開始 (プレスリリース)

 インクリメントPは10月12日、FOMA 903i 向けの徒歩向けナビゲーション、およびカーナビゲーションサービスを発表した。双方共に11月からの提供開始となる。

 歩行者向けサービスは2つ。ナビゲーションサービスっぽいものと、ユーザー同士が地図上でチャットをできるようなサービスだ。


 歩行者向けサービスは行き先を矢印で表示するものだ。315円/月。ただ正直なところ、このプレスリリース内容を見る限りではゼンリンやNAVITIMEと比べるとサービス内容が大きく劣る。

 ユーザー同士がコミュニケーションを取れるアプリ、「地図メッセンジャー」はおもしろそうなアプリだ。ただ個人的には、地図表示機能と Push to Talk を組み合わせて欲しい。
 このアプリはお互いの場所を地図上に表示し、またチャットができる。さらに距離が表示されたりもする。また、遠いときは粗い地図が、近づくと詳細地図が表示される。
 費用については、前述の矢印表示アプリと合わせて、315円/月のようだ。


 一方、カーナビサービス「MapFan ナビークル」は期待できる。提供は11月中。367円/月で、歩行者用サービスとは別物だ。
 一言で言えばケータイ向け本格的カーナビサービスだ。CEATEC でもパネルのみの案内ではあったが説明がされていて(ドコモがもっと早くに903iを発表していれば実機でも見られたのかもしれないが)、説明員も自信をもって提供できる、と話していた。
 インクリメントPはパイオニア子会社のカーナビ向けメーカーでもあり、検索の精度・詳しさ・使用感とも大いに期待している。

 機能的には NAVITIME のサービスは上回っているものと思われる。同じようにカーナビ向け地図ベンダであるゼンリンと比べるとどうだろう。実際に見てみるのが楽しみだ。

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GPS搭載FOMA 903i発表

2006-10-12 21:23:02 | GPS
903iシリーズなど14機種を開発 (NTT DoCoMo プレスリリース)
DoCoMo 発表資料
GPS、3Gローミング、WMA、ワンセグ、HSDPA──ドコモの冬モデル14機種 (ITmedia)
ドコモ、903iシリーズなど秋冬モデル14機種 (ケータイWatch)
903iシリーズは全機種GPS搭載、FeliCaチップも新バージョンに (ケータイWatch)
【速報】NTTドコモが903iシリーズなど14機種を発表,N900iLの後継機種も登場 (ITPro)
110番通報で居場所を通知、ドコモが「903i」で初実装 (ITPro)
[速報]いよいよGPSにも対応--NTTドコモ、903iシリーズほか14モデル発表 (CNET)
NTTドコモ、903iシリーズなど新モデル14機種。5機種がナップスター対応 (BroadBand Watch)
ドコモ夏野氏、「買って損しないケータイはドコモ」 (ケータイWatch)
NTTドコモ、903iシリーズなど新モデル14機種。5機種がナップスター対応 (INTERNET Watch)

 NTT DoCoMo は 10月12日、903i など14機種の発表を行った。
 この内 903i は6機種。この6機種には GPS が搭載された。
 また、FOMA 全機種が 2007年4月より緊急通報での位置情報対応が順次行われると発表された。これは GPS 非対応機種も含む。

 これにより、地図コンテンツメーカーなどが DoCoMo の GPS 機能に一気に対応してくるだろう。インクリメントピー・ゼンリンデータコム・ナビタイム各社からは既にプレスリリースが出ている。
 なおプレインストールされているナビアプリには差があり、N903i および F903i には「ゼンリン地図+ナビ」が、D903i, P903i, SH903i, SO903i には「NAVITIME」が搭載される。
 ケータイWatchの記事によると、SH903i など一部ケータイには写真に Exif で位置情報をつけられるそうだ。「一部」というからには無い機種もある訳で、このあって当然の機能が無い機種がどれなのかは、非常に気になるところだ。

 CEATEC 前にこれを発表してくれれば DoCoMo ブースも華やかだったのに、と思うと残念だ。ひょっとすると実機を見せられる状態に無い機種があるために発表できないのでは、とまで勘ぐってしまう。CEATEC にはインクリメントピーやゼンリンも出展していて、903i が発表されていれば新しいサービスの展示もできたのに・・・


 なおその他にも、HTML に住所を示す HTML タグを新設したとのことだ。これによりサイトやトルカに住所がリンクしてあれば、対応機種であればそれをクリックすることにより地図が表示できるという。詳細は不明だが、このリンクからナビへ移ることもできるかもしれない。そうであればトルカの利便性に大きく貢献する進歩だと思う。
 また、GPS 対応のゲーム、PAR72プラザによるゴルフ用サービス、エディアによるナビサービスの案内もされている。エディアのナビは、オービスの警告も出してくれるそうだ。

 ようやく、DoCoMo による本格的な GPS サービスが提供される。DoCoMo ユーザとしては、是非とも使ってみたい。
 あとは、いつ発売されるか、だ。ITPro の記事によると10月後半から順次、らしいが、ケータイWatchの記事によると、機種によっては年内、と記載されているものある。
 個人的には VGA 表示のできる N903i を欲しいところだが、いつ発売されるだろうか・・・
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地図サイト「MapFan Web」、地域のクチコミ情報を外部Webサービスに提供

2006-10-12 08:37:56 | 位置情報・地図
生活地図サイト「MapFan Web」、クチコミスポット情報の法人提供に向けて試験公開開始 (プレスリリース)
地図サイト「MapFan Web」、地域のクチコミ情報を外部Webサービスに提供 (BPnet)

 インクリメント・ピーは10月2日、地図サイト MapFan に投稿された口コミ情報の外部公開を開始すると発表した。形式は geoRSS
 まずは、日産カーウィングス向けに提供される。

 この記事を最初に見たときには日産がカーナビ向け情報をインクリメント・ピーのみから提供を受けると思ったのだが、CEATEC2006 へ行ってみるとそうでは無いことが分かった。どちらかと言うとカギはカーナビが情報を RSS で得られるようになった、ということで、その RSS 配信サイトの内の1つがインクリメント・ピーであるとのこと。他にニュース配信サイトなどもある。ただ geoRSS の場合は緯度経度を受け側で処理できないといけない訳で、その意味では日産の明確な意図が感じられる。

 ただし口コミ情報の場合、車のいる位置周辺の情報を提供しないと意味は無い。この手法について尋ねたが、明確な回答は得られなかった。
 あくまでも推測だが、車のいる位置からエリアごとの用意された RSS を得るか、車のいるピンポイント位置からその周辺情報を RSS で生成するかのいずれかだろう。
 何にしろ、RSS としてデータを作成するのはインクリメント・ピー側であり、カーナビは RSS を受けることしかできない。また車の位置情報についてはカーウィングスのサーバが持っているとのことだ。
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「みんなの地図」次版からGPS対応へ

2006-10-12 08:09:07 | 位置情報・地図
 PSP用の地図ソフト「みんなの地図」は現在、GPSには対応していない。
 CEATEC2006 でゼンリンのブースへ行ったのだが、この点に関する問い合わせが多いのか、「次の版からGPSには対応する」と言った意味のことが、「みんなの地図」の展示ブースの前に書かれていた。
 スタッフの方にその時期を聞いたところ、来年にはなってしまうそうだ。
 優れた地図サービスとGPSとが連動することはユーザーにとっては利便性が高い。朗報と思う。


 ところでこの「みんなの地図」、地図閲覧サービスとしては高い機能を持つのだが、使ってみるとちょっと気になる点があった。
 周辺検索ができないのだ。
 地点の検索としては、駅名検索と住所検索がある。ところが Point Of Interest による検索ができない。というより、そもそもそのためのデータが入っていないらしい。
 後からメモリスティクにガイド情報をダウンロードできるのだが、それも情報をブラウズするメニューから探すものであり、地図から閲覧することはできない。
 次の版では、GPS 対応だけでなく、このあたりの改善も期待したい。
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ナビタイム、ウィルコム向けにナビゲーションサービス

2006-10-12 07:56:03 | GPS
トータルナビゲーション『NAVITIME』をウィルコム向けに提供開始 (プレスリリース)
ナビタイム、ウィルコム向けにナビゲーションサービス (ケータイWatch)

 ナビタイムは10月11日、ウィルコム向けにトータルナビゲーション『NAVITIME』を提供すると発表した。利用料は315円(無料でのサービス提供もある)。

 ただし、ケータイWatchによると「位置情報を活用する機能は用意されていない」とのことだ。ナビタイムのサービスは自らの位置と連動してこそ発揮されるものと思うので、早急な対応を期待したい。
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BTGPS/3発売

2006-10-11 07:15:39 | GPS
【そのまま内税】SiRF StarIII搭載Bluetooth対応GPSレシーバBTGPS/3c(電子コンパス内蔵)【Super... BTGPS/3c

 パソコンGPSショップは10月7日から、SiRFstarIII 搭載の Bluetooth GPS 受信機、BTGPS/3 および BTGPS/3c の発売を開始した。もちろん国内の認証を通っているもので、安心して使うことができる。BTGPS/3c の BTGPS/3 との違いは電子コンパスが搭載されていることであり、LED で方向を示すことができる。ただし、NMEA 出力には電子コンパスの取得データは反映されない。
 BTGPS/3 はサイズが46.4x64.8x24mm。重さは76g。電池は8時間もつ。

 メールマガジンで SiRFstarIII 搭載の Bluetooth GPS 受信機の扱いを開始した、と見て、どんな Bluetooth GPS の輸入販売を開始したのかと楽しみに製品情報を見たのだが、BTGPS/3 は HAiCOM の HI-406BT、BTGPS/3c は HI-406BT-C だった。正直、がっかりした。
 HAiCOM は既報の通り CF カンパニーが代理店契約を結んでいてHI-406BT-C も既に販売されている。ただ、若干パソコンGPSショップの方が安いようだ。

 まぁパソコン GPS ショップで購入すると Super Mapple Digital がついたりとしてお得な面があるのだが、製品としては CF カンパニーが販売するものと同じもので、製品の選択肢がこれにより増えた訳ではない。
 Bluetooth GPS は認証が必要であり、パソコン GPS ショップにより海外の優れた Bluetooth GPS の選択肢が増えることを期待したのだが、残念だ。

 1つ収穫だったのは、HI-406BT-C の地磁気センサで取得した結果が NMEA 出力には反映されないことが明確に記載されていることだ。これでは何のための電子コンパスなのか分からない。ただ光るだけなら、4000 円の価格差を考えれば HI-406BT と方位磁石を別々に購入した方がよさそうに思う。HAiCOM の設計意図がちょっとよく分からない。

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小型どこ・イルカ発売開始

2006-10-11 07:11:33 | GPS
定額制の『自動』位置検索情報発信端末家族見守り商品「どこ・イルカmini」10月11日(水)より販売開始 (ユビキたすニュースリリース)
見守りサービス「どこ・イルカ」に小さくなった新端末 (ケータイWatch)

 ユビキたすは10月6日、「どこ・イルカmini」の発表を行った。10月11日から販売される。
 これまでの「どこ・イルカ」は以前の記事で触れたように、とにかく目立つことが特徴だった。監視モードの「登下校モード」のときに光るし、第三者検索をされても光る。そして端末がとにかく大きく目立つ。目立つことにより犯罪を抑止していた。
 しかし今回の端末は81×46.5×19.8mmと小型であり、バイブレーション機能などがある。また販路を高齢者などにも広げるそうだ。その他『夜道一人歩き等における女性の「安心・安全対策機器」として、また運輸会社等の企業ユースへの販路拡大が見込まれ』るとしている。

 また、5日から従来機種のサイトでの販売が終了した。ただし店舗では引き続き販売されるそうだ

 小型な端末を販売するのは、販路拡大という意味ではよいと思う。ただし、従来機種のネット販売を終了する、ということがよく分からない。
 従来機種のイルカ端末は実物を見たことはあるが確かに目立つし、デザインに疑問を持った。ただ目立つことで犯罪を防ぐという考え方はあるだろう。しかしこの販売終了は、その考え方が間違いであったということなのだろうか? とすれば、ユビキたすのマーケティング力に疑問を持たざるを得ない。それとも、店舗販売には潤沢に品物を供給していくのだろうか?

 小型端末のみを中心に据えるのであれば、イルカーナのような他のメーカーの端末との差異は、どこにあるのだろう?
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GPSナビゲーション・システムの現状と今後

2006-10-11 07:10:07 | GPS
半導体産業分析 2006年9月号より。

 市場の分岐レポート。ここでは各項目の注目点を抜粋してみたい。

<世界市場>
 05年の生産台数は1274万台で前年比17%増。10年の予想生産台数は3000万台を超える。05年から10年まで年平均成長率は19%と予測。

<仕様>
 日本ではハイエンドの据え置き型。
 海外ではポータブル型が主流。従来は矢印のみが出てくるものが多かった。
 ハイエンド機にはマルチメディア機能や通信機能が統合されつつあるが、ポータブル型でもそうした機能がとりこまれつつあると指摘している。

<ナビゲーショントステム本体>
 MPUとしては、日本市場ではルネサスのMPU(SuperHファミリと推測)が主流とのことだ。海外では Samsung や Intel のARM系CPU(Windows Mibile 搭載 PDA の MPU と同様のものと推測)が主流とのことだ。

<GPS モジュール>
 ポータブル型では SiRF 製のチップセットが主流。国内ではモジュール開発をモジュールベンダが開発するケースが多いが、GPS 機能は SiRF を中心としたチップベンダからの調達が主流とのこと。

<ストレージ>
 据え置き型は HDD が主流だが、コストが見合えば振動にも強いフラッシュ・メモリへ移行すると指摘している。
 ポータブル型は SD カードなどの取り外しのできるフラッシュメモリが主流。

<マルチメディア>
 日本の据え置き型では、テレビやラジオの受信、MP3 などの再生、CD からの取り込み、DivX・WMV・DVD ビデオの再生機能など。
 ポータブル型では音楽の再生や JPEG 閲覧はできるが、ビデオ再生は未成熟。
 また、画面サイズも据え置き型は WVGA、ポータブル型は WQVGA と差がある。

<通信>
 今後はインターネットとの通信、自動車本体のシステムとの通信が進んでいくと指摘している。

<レポートの分析>
・ナビは運転に関する情報入出力端末となり、より広範囲の機能が求められるようになる。
・ソフト開発の負担が増えるために、ハード・ソフトともに標準化が進む。
・フラッシュ・メモリへの移行が進む。据え置き型でも利用が検討されていく。
・ポータブル型はビデオの再生機能など、よりマルチメディア機能が取り込まれていく。
・ポータブル型は品質基準が一般民生向け(車向けの品質基準は人命が関わるので非常に高い)であり、その点では強みがある。
・据え置き型は車載でのシステム統合がカギ。
・インターネットなど外部との通信機能が最も重要。


 と言った具合だ。
 ポータブル型については日本ではあまり見かけないが、例えば Mio C310 が1つの例となるだろう。これも PND だが、レポートにあるように SD カードで地図を格納するタイプで、マルチメディア機能としては MP3 の再生機能や JPEG の閲覧機能が備わっている。ハードウェア構成としては標準的な PDA であり、Samsung の組み込みプロセッサを使用している。ソフトウェアは Windows Mobile の組み込み用であり、こちらも標準化されたものだ。

 おや、と思ったのは、携帯電話の話が出てきていないことだ。国内では au のケータイにナビゲーション機能が組み込まれている。最近では海外でも、Nokia のケータイにナビゲーション機能が入っているものが出てきた。またケータイは通信機能が強く、レポートの指摘にあるようなインターネットへの接続は既に取り込まれていて、中には Bluetooth や無線 LAN を搭載したものもある。
 通信機能があることから、ケータイは車載システムとの通信も可能になるだろう。ただし解像度は QVGA やモノによっては VGA のものもあるが、画面サイズが小さすぎて、とてもカーナビの代わりは務まらない。
 データ(ナビに関するものだけでなく、例えば音楽なども)はケータイ側に蓄積し、これを利用するときに車載側のシステムを使う(画面表示は車載側、や、車載側の音響システムを使える)などし、うまく両者が連携できれば使いやすいシステムができるかもしれない。
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来年4月からのケータイGPS

2006-10-11 07:08:52 | GPS
日経パソコン2006年9月25日号より。

 3GケータイへのGPS機能原則義務化を定めた「事業用電気通信設備規則」の2007年4月施行の話から、auおよびDoCoMoの動きを簡単に、1ページで紹介している。
 先行するauはこれを機に「携帯電話で精度の高い地図を見られることを訴求していく」そうだ。
 DoCoMoについては施行当初も一部の3Gケータイは基地局測位で代用するとのこと。推測だが、900i系にはおおよそ搭載、600i系や700i系には搭載されないものも多く出てくるのかもしれない。
 なおDoCoMoのSA800iキッズケータイ、イマドコサーチはともに20万超のユーザーを得ているそうだ。

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東京電力、渋谷駅周辺にデジタル地図

2006-10-05 23:46:27 | 位置情報・地図
「デジタル地図案内板」による情報提供サービスの試験実施について~日本初のデジタル式街頭地図案内板~ (東京電力ニュースリリース)
東京電力、渋谷駅周辺にデジタル地図 (IT-PLUS)

 東京電力は10月2日、デジタル式の街頭地図案内板、「デジタル地図案内板」を渋谷駅周辺に4台試験的に配置した、と発表した。
「光ファイバでネットワーク化」されている。タッチパネル式で行き先を探すことができるだけでなく、渋谷周辺の情報(ニュース、天気、グルメ、ファッション、などを見ることができる。
 また、QR コードや非接触 IC カードで、地図画面やクーポン券を入手できるそうだ。
 1年間設置して、様子を見るという。

「ネットワーク化」はされてはいるが、案内板相互に情報をやりとりすることはできないようだ。ケータイ側か案内板のサーバ側にデータを保存し、継続的に情報を提供できるようになればおもしろいかもしれない。例えば渋谷駅前の案内板で行き先を検索しケータイと関連づけ、別の場所で案内板にケータイをかざすとその地点からの案内が見られる、などだ。

 また、周辺検索をした場合、QR コードや非接触 IC カードで地図情報をケータイに取り込めるようだが、行き先の緯度経度だけを取り込んでナビは自分がよく使っているアプリケーションを使う、ということができるようにして欲しい。例えば SA700iS ではケータイで測位した結果はプリセットアプリである「ナビゲーション」と登録した「位置サイト」で使うことができるが、そのようなイメージだ。
 実際に使ってみないことには分からないが、例えば「地図情報の取り込み」がどこかの URL でそのサイトに有料登録していないと使い勝手が悪い、ということでは、便利に使うことはできない。

 見かけたときには、使ってみたい。

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NokiaがGPS技術をライセンス

2006-10-04 22:59:01 | GPS
NokiaがGPS技術をライセンス (ITmedia)
NokiaとTrimble,GPS技術の特許を相互ライセンス供与 (ITPro)

 Nokia は10月2日、Trimble と特許技術を相互にライセンスすることを発表した。

 Nokia は、モバイル向け機器・サービスついて、Trimble の GNSS 技術を独占的に使用する権利(占有実施権と言うらしい)と、他社に2次ライセンスする権利を得た。
 一方の Trimble は、Nokia の位置情報関連特許のライセンスを受けた。

 独占的に実施する権利と2次ライセンスの権利が Nokia に与えられたことにより、他社はモバイル向けに Trimble の技術を使うときには Nokia からライセンスを受けなくてはならなくなった。非常に強力な権利だ。

 先の N95 の発表といい、今回のこのニュースといい、Nokia が位置情報サービスにここまで興味を持つ理由は何だろうか?


 このページで紹介されている海外の記事によると、
・Nokia は GPS 技術が今後重要になると考えている。
・Qualcomm との特許紛争で役に立つかもしれない。
と説明しているようだ。

 巨大携帯電話向けプラットフォームベンダである Qualcomm は従来 A-GPS 技術を持つ SnapTrack 社を買収するなどして GPS 技術を自社の携帯電話向けチップに取り込んできた。
 さらに巨大携帯電話メーカーである Nokia がモバイル向け GPS 技術に非常な興味を持ち始めた。

 位置情報技術は便利だとは思うが、さほど普及してきたとは言い難い。Nokia が積極的に取り組むことにより、この状況が変わるのだろうか。
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