ひらけいメモBlog@goo

デジカメ・GPS・PC・デジタル家電などに関するニュースを扱っています。

Mate 10 Pro + WI-1000X + iTunes

2018-09-30 16:42:27 | 携帯電話など
Mate 10 Pro(8.0.0.137) + WI-1000X + iTunes(2.6.0(712))の組み合わせで Bluetooth を使うと、iTunesで音楽が再生できなくなっている。
再生ボタンを押しても再生できずに止まってしまう。
調べてみた結果、BluetoothをLDACで接続すると再生できないようだ。例えば Sony Headphones Connect から音質モードを接続有線モードにしてSBCで接続するなどすると再生できる。
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HUAWEI Mate 10 Pro + China Unicom (Hong Kong) SIM / AIRSIM試行

2018-09-09 17:07:22 | 携帯電話など
中国・北京に行くこととなった。

使用しているスマートフォンがSIM FreeのHUAWEI Mate 10 Proなので、中国で使えるSIMを日本で購入して持っていくこととした。
これまで、中国ではChina Unicom(中国聯通)Hong Kongの中国本土・香港8日間無制限(以前は7日間2GBだった)を使用していた。
今回はこれに加えて、ケータイWatchの記事で見たAIRSIMが使えるのかどうか試すこととした。

HUAWEI Mate 10 Proの対応バンドはメーカーからの情報によると下記の通りだ。
FDD-LTE: Band 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 9 / 12 / 17 / 19 / 20 / 26 / 28 / 32
TD-LTE: Band 34 / 38 / 39 / 40 / 41
WCDMA: Band 1 / 2 / 4 / 5 / 6 / 8 / 19
TD-SCDMA: Band B34 / 39

結論から言うと、China Unicom (Hong Kong) SIMは問題ないが、AIRSIMはMate 10 Proとの相性が悪くうまく動作しないようだ。



さて、まずはChina Unicom (Hong Kong)のSIM。
Activateした日を含めて8日使うことができる。通信量は無制限とあるが2GBを超えると遅くなるので、基本的には2GBと考えておいた方がよい。
4Gで接続できる。China Unicom の4G BandはFDD-LTEのBand1/3なので、NTT DoCoMoやSoftBankで使えるスマートフォンは基本的につながると考えられる。ただしSIM lockは解除されていなければならない。

HUAWEI Mate 10 Proはdual SIMだ。SIM1は日本で使っているNTT DoCoMo(MVNO)のSIM、SIM2にChina Unicom (Hong Kong)のSIMを日本で入れておくことができる。
北京-羽田間は中国国際航空を利用したが、今年からスマートフォンを機内モードに設定することにより機内でも使用できるようになったようだ(機内のSafety Instructionsで確認が必要)。
なおdual SIMで無い場合は飛行機内でSIMを入れ替えることになり、SIMを落として無くさないように注意したい。

さて中国でChina Unicom (Hong Kong)のSIMを有効にすると、すぐにChina Unicomの電波をつかんで通信ができるようになる。なお扱いはChina UnicomのRoamingとなる。このあたりはさすがに中国メーカーのスマートフォンといったところだろうか。以前Nexus6とChina Unicom (Hong Kong) SIMを中国で使ったことがあったが、開通までになぜか数分はかかっていたイメージがある。
接続されているBandを確認したところ、FDD-LTE Band 1もしくはBand 3であった。
通信速度は、平日の昼過ぎに試したところ、5.7Mbps出ていた。

しかしどういう訳か今回の渡航ではActivate後3日でExpiredになってしまい、ホテルからTopUp手続きをすることで再度使えるようになった(これまで数回使ってきたがこの現象は初めて)というトラブルがあった。それ以外は快適に使うことができた。なおTopUpにはSIMカードの番号とHK$98が必要で、これで8日間延長できる。SIMカードの台紙に番号とTopUpの手順が書いてあるので持ち歩いた方がよいと思う。
このTopUp時、持っていたVISAカードの内常用している1枚では購入できず、予備に持っていたもう1枚のVISAカードで購入することができた。


次に、AIRSIM。これは1枚のSIMで、各国に応じたProductを購入するとそれに応じた設定がされ使えるという仕組みで、クラウドSIMと呼ばれている。
数週間前に中国に行ったときに初めて使用した。この時は「China 1 Day 4G Data US$ 3.99」というProductを日本で事前に購入した。なお購入手続きにはツール(AIRSIM ROAM)のダウンロードとネット回線が必要なので、事前にネットがつながる場所で手続きをしておく必要がある。
この「China 1 Day 4G Data」はChina Mobile(中国移動通信)を使う。China Mobileは主な4Gの通信方式がTD-LTEになるので注意が必要だ。HUAWEI Mate 10 ProはTD-LTEに対応しており問題ない(Mate 10 ProはTD-SCDMAにも対応しておりこの点でも十分だ)。

この渡航時は飛行機内でSIMを入れ替えた。dual SIMの場合AIRSIMはSIM1に入れるようにとのことだったので、SIM1にAIRSIM、SIM2にChina UnicomのSIMとした。
中国到着後電源を入れたところ、何がしかメッセージが画面下部に何度か表示された(メッセージをキャプチャしていなかったが、最初はうまくいっていないようなメッセージであったので不安になった)あと、China Mobileの電波をつかむことができた。AIRSIMのマニュアルによるとスマートフォンの再起動が必要とのことだが、再起動しなくとも接続できていたようだ。念のため再起動し、接続を確認できた。
China Mobile/AIRSIMで接続していたBandは、TD-LTE Band 38, Band 39, Band 40と、FDD-LTE Band 8だった。FDD-LTE Band 8では電波強度が弱く、一度Flight Modeに入れると、TD-LTEに再接続された。
China Mobile/AIRSIMのケースでは通信速度は平日の午前に測定したところ10Mbpsは出ており、特に問題なく接続できていたという印象だ。


(AIRSIM ROAMによる情報)

これで動作が確認できたと考えていたが、2回目の渡航時に問題が起きた。この渡航では先に記載したようにChina Unicom SIMが原因不明だが3日目にExpiredになり使えなくなってしまったので、AIRSIMでしのごうと考えた。そこでSIM1にAIRSIM、SIM2にExpiredのChina Unicom SIMという構成としてスマートフォンを起動、ホテルのWiFiを用いて、AIRSIMのツール(AIRSIM ROAM)から「China 1 Day 4G Data US$ 3.99」を購入、再起動。しかしChina Mobileの電波はつかんでいてAPNも正しいものの、データ通信が開通しない。
サポートにはFacebook messengerが必要なため、まずはChina Unicom SIMをTopUpにより復旧させた(この時点でAIRSIMは不要になるのだがそれは気にしない)後、messengerでAIRSIMのカスタマサポートとやりとりしたが、Flight mode・再起動・00001へのダイヤルなどを試しても接続できず、結果的にはこれまでAIRSIMを使ったことがなかったSIM2で使うことで何かのトリガがかかり、画面下部にメッセージが表示されて、接続することができた。
同じ渡航期間中の最終日に再度China 1 Dayを試しに購入したが、今度はSIM1でもSIM2でもデータ通信が有効にならなかった。一度AIRSIMを別のスマートフォンに挿入し電源オン、その後Mate 10 Proに戻すことで「AIRSIM is being processed. Please make sure you have purchased data package in AIRSIM ROAM App.」というメッセージが出てきて有効化することができた。

試行の結果やInternetでの情報によると、購入したProductが有効になっていない場合は自動的にAPN live.vodafone.comにRoamingで接続する挙動が正しそうだ。この状態でProductを購入すると、購入したProductに合わせて自動的にAPNが設定され接続されるようだ。

恐らくMate 10 Proでは、初回以外はAIRSIMのAPNを自動設定するトリガがかけられないものと思われる。その点でAIRSIMはMate 10 Proとの相性が悪いようだ。問題が起きたときの解決手段や対策時間が限られる海外渡航時において、Mate 10 ProとAIRSIMの組み合わせをメインに据えるのは残念ながら難しいと思う。
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USB-DAC iFi nano iDSD Black Label (BL) + HUAWEI Mate 10 Pro レビュー(その3)

2018-02-17 12:38:13 | 携帯電話など
 USB-DAC iFi nano iDSD Black Label (BL) + HUAWEI Mate 10 Pro レビューUSB-DAC iFi nano iDSD Black Label (BL) + HUAWEI Mate 10 Pro レビュー(その2) DSD再生の続編だ。これまでに書き切れていなかったことについて、一部エレコムのUSB-DAC EHP-AHR192と一部比較しながら、書いておきたい。

開封

外装箱


開けたところ


内容物
青いケーブルはUSB Type-AのメスをUSB Type-Aのオスに変換するケーブル。PCとの接続や充電に使用する。
黒いケーブルと袋に入ったコネクタはUSB Type-BとUSB Type-A変換ケーブル/コネクタで使用することは無いと思う。

接続用ケーブル


同時に購入した、USB Type-AのメスをmicroUSBのオスに変換するケーブル、ELECOM DH-MBAF01

接続方法


iFi nano iDSD BLとHUWEI Mate 10 Proの接続

iFi nano iDSD BL本体


正面側
イヤホンジャックが2つある。iEMatch側にはiEMatchが内蔵されていて高感度のイヤホンに向くが高出力は取り出せない。Direct側は高出力を要求するヘッドホンなどに向く。
ボリュームダイヤルはやや軽いと言われている。据え置きには問題無いが、持ち運び時には何かに当たると変わってしまうかもしれない。


背面側
3.5mm LINE OUT、USB Type-Aオスのコネクタ、デジタルFILTERの設定ができる。デジタルフィルタはメーカーのページによると、
PCM:LISTEN(過渡特性を最適化した最小位相フィルター) MEASURE(周波数特性を最適化したフィルター)
DSD:LISTEN(過渡特性を最適化した広帯域フィルター) MEASURE(帯域外ノイズを抑制したフィルター)
とのことで、DXDとMQAにはフィルタは適用されない。
 実際に使ってみたところ、DSD64では違いが感じられた。PCMでは違いには気づかなかった。LISTEN側で使用している。

正面のLEDはこのように点灯する。なかなかに便利だ。ただ44.1/48kHzと、88.2/96kHzを分けてもらえるとよりよかったと思う。
Blue: DSD256
Cyan: DSD128/64
White: PCM352.8/384kHz
Yellow: PCM176.4/192kHz
Green: PCM 44.1/48/88.2/96kHz
Magenta: MQA 88.2/96/176.4/192kHz filters






(※MQAの音源を持っていないためMagentaは撮れておりません)


電源をオフにした状態でUSBを機器に接続すると充電中となり、LEDはBlueに点灯する。この状態で電源を入れるとバスパワー(USB Power)で動作する。
USBが接続されていない状態で電源を入れると内蔵バッテリ動作(Battery Power)になり、この状態でUSBを機器に接続すると内蔵バッテリ動作を継続する。内蔵バッテリは公称の10時間は実際に使ってみるともたないように思える。


裏面側
ゴム足がついていて、安定して置くことができる。これによってPCとともに据え置きタイプのUSB-DACとして使うこともできる。反面そこそこの大きさがあり、軽くて持ち運びは可能だが、持ち運びながらの運用はなかなかに大変そうだ。どちらかと言うと持ち運んだ先で置いて使うタイプだと思う。
USB-DAC EHP-AHR192は胸ポケットなどにクリップでつけられるタイプで、据え置きには使いづらいが、可搬性は高い。


nano iDSD BL使用感

 Mate 10 Pro/Nexus6 - nano iDSD BL - ATH-IM02の組み合わせの場合はiEMatchのジャックで使用している。USB-DAC EHP-AHR192とATH-IM02の組み合わせではホワイトノイズが気になったが、iEMatch側では使用するボリューム設定の範囲では感じられないほど大きく減っている。Nexus6からUSB Audio Player PROでbit perfect設定で出力した場合、私にとってのnano iDSD BL側適正ボリュームは10-11時あたり。
 なおATH-IM02をDirectのジャック側に挿すと、若干ではあるがホワイトノイズが聞こえる。

 Windows PC - nano iDSD BL - ATH-IM02の組み合わせの場合でもiEMatchのジャックで使用している。Windows PCからfoobar2000でボリューム最大設定で出力した場合、同様にnano iDSD BL側適正ボリュームは10時あたり。

 Windows PC - nano iDSD BL - SYNCHROS E50BT(有線接続)はDirectのジャックで使用していて十分な出力が得られている。Windows PC側のボリューム最大設定で出力した場合、nano iDSD BL側適正ボリュームは10-11時あたり。感覚的な話だが、iEMatch側に挿してnano iDSD BL側ボリュームを上げるよりも、Direct側を使用した方が音は好みの音に聞こえる。

 バスパワーと内蔵バッテリ動作の切り替えはやや煩雑(機器につなげた後に順番の間違いに気づくことがある)だが、切り替えられることそのものがとても利便性が高い。

 音質は、特にホワイトノイズを低減するiEMatchの効果は高く、音質の向上につながっていると思う。またUSBノイズを減少させるiPurifierが内蔵されていて、これも効果があるかもしれない。それ以外にUSB-DAC EHP-AHR192と音質面で明確な違いがあるのかと問われるとすぐに答えるのは難しいところだ(EHP-AHR192もなかなかのものだと思う)。いずれにしろ、心地よく聞けるのだからまずはいいのだとは思う。
 こうしてみると費用を効果が感じられやすいのは、よく言われるようにイヤホンやヘッドホンなのだろう。ただ96kHz/24bit対応のUSB-DACはあった方がよいかもしれない。

 Mate 10 Proでは、USB Audio Player PROやHF Playerからnano iDSD BLを制御した場合に再生途中(1分ほど)で再生が止まってしまうという点が問題となる。先に記載したようにUSB Audio Player PROの場合は「見た目に関する設定」-「スクリーンを常時点灯」にすると再生を続けることはできるが、バッテリ消費や持ち運びの観点からは不便だ。恐らくMate 10 Pro特有の強力な省電力機能に起因していると思われるが、「バッテリー最適化を無視」と「電池」の「起動」設定の変更では解消できなかった。USB Audio Player PRO側からのUSB-DACへの直接制御をやめてAndroidの仕組みに任せると再生を続けられるが、音質の観点では「音楽」アプリと変わらなくなる。この場合はハイレゾ再生はできない(48kHz/16bitである可能性がある)が、外付けUSB-DACとしての機能、iEMatch、Sバランス、は使うことができるので音質向上は十分見込めると思う。
 現状この点が解決できておらず、今のところnano iDSD BLはNexus6かWindows10 PCで使用することが多い。

 最後に、「Sバランス」(疑似バランスやOPPO HA-2のGND分離と言われているものと同一と思われるが説明を見てもよく分からない)を試した。
 nano iDSD BL側は、通常の3極ジャックもSバランス4極ジャックも共通で、径は3.5mmだ。iEMatch側もDirect側も対応していると思われる。
 イヤホン/ヘッドホン側はバランス接続に対応しているしているものであれば使用できる。
 ATH-IM02はバランス接続には対応していないがリケーブルができる(専用品が必要)ため、サードパーティー製(LEFA社が販売しているG&V)の2.5mm 4極プラグのバランスケーブルに変更。これに同じくG&Vの2.5mm 4極から3.5mm 4極への変換ケーブルを接続し、3.5mm 4極プラグに変換した。これをiEMatch側のジャックに挿せば、Sバランスを試すことができる。



 音質は、聞き比べると、音が広がると言うのか、Sバランス側の方がよいように感じた。バランス接続ができるイヤホンやヘッドホンがあれば、試す価値は大いにあると思う。
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USB-DAC iFi nano iDSD Black Label (BL) + HUAWEI Mate 10 Pro レビュー(その2) DSD再生

2018-02-12 09:32:43 | 携帯電話など
 USB-DAC iFi nano iDSD Black Label (BL) + HUAWEI Mate 10 Pro レビューの続編だ。
 iFi nano iDSD BLはDSDのネイティブ再生(PCMに変換しないでDSDのままでの再生)ができる。DSD256(12.4MHz)まで対応している。そこでMate 10 ProからもDSDネイティブ再生ができるか試してみることにした。
 用意したDSD音源は、DSD64(2.8MHz)と、DSD256(11.2MHz)だ。DSD256はiFI-Audio.jp News and Blogの「DSD256(11.2MHz)を聞こう 第1回:世界中の11.2MHzの音源紹介(無料音源編)」を参考にして入手した。

 HUAWEI Mate 10 Pro側のプレイヤーはUSB Audio Player PROだ。
 DSD再生の方法に関する設定は下記だ。



・DSD to PCM変換   - USB-DAC側がDSD再生に対応していない場合に使用する。Player側でDSDを予めPCMに変換してから、USB-DACに送出する。
・DoP(DSD over PCM) - PCMを送る仕組みを利用してDSDを送る。実データの1.5倍のデータを送る必要がある。
・DSDネイティブ再生 - DSDの実データのみを送る。

 DSD64とDSD256の楽曲を、上記3つの設定で再生してみた。

DSD64(2.8MHz)
 DSDtoPCM変換 Player上DAC側には352.8kHzで表示。再生可能。LED White(PCM 384/352.8kHzを示す)。
 DoP DAC側にはDSD 2.8MHzで表示。再生可能。LED Cyan(DSD128/DSD64を示す)。
 DSDネイティブ再生 Player上DAC側にはDSD 2.8MHzで表示。再生可能。LED Cyan(DSD128/DSD64を示す)。

DSD256(11.2MHz)
 DSDtoPCM変換 Player上DAC側には352.8kHzで表示。再生可能。LED White(PCM 384/352.8kHzを示す)。
 DoP デコード中にエラーが発生して再生できず。
 DSDネイティブ再生 Player上DAC側にはDSD 11.2MHzで表示。再生可能。LED Blue(DSD256を示す)。

 nano iDSD BLの出荷時ファームウェア(5.2)では、上記のようにDoPでDSD256の再生ができない。これはDSD256をDoPで再生するには一般的にはPCM 768kHz再生のサポートが必要であるためだ。Windowsからはfoobar2000などを使えばDSDネイティブ再生ができるためDSD256の再生はできるが、MacはDoPを使うらしいので再生できないと思われる。
 この問題を解消するには、nano iDSD BL専用のファームウェア5.2Aが必要となるとのことだ。このファームウェアではPCM 768kHzの再生ができる訳ではなく、USBのインターフェースから768kHzのデータを受け取れるようにするらしい。
 ただし説明を読んでいるといろいろ注意点があるようなので、私はDSD256についてはネイティブ再生を使うことにして、ファームウェア5.2Aは適用しないつもりだ。
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USB-DAC iFi nano iDSD Black Label (BL) + HUAWEI Mate 10 Pro レビュー

2018-02-11 14:55:19 | 携帯電話など
 USB-DAC EHP-AHR192 + HUAWEI Mate 10 Proの組み合わせがうまく動いたので、次はiFi nano iDSD Black Label (BL) + HUAWEI Mate 10 Proの組み合わせを調べてみることにした。
・・・ 実際のところは、USB-DACをいろいろ調べているうちに他のUSB-DACを使うとどう変わるのだろうと興味が出てきて、どうしても買いたくなってしまった訳だ。当初はONKYO DAC-HA200やnano iDSD LEを見ていたが、iFi-Audioが昨年nano iDSDの後継機を出したということで、高めではあるがそちらにしてしまった。

 iFi nano iDSD Black Label (BL)は、PCM 384kHz/32bit、DSD256(12.4MHz, 11.2MHz)まで対応。私は音源を持っていないがMQAというフォーマットにも対応している(ベータ版へのファームウェアアップデートが必要)。
 また高感度イヤホンでの視聴用に、iFIのiEMatchを内蔵しているとのことだ。このiEMatch、EHP-AHR192とATH-IM02の組み合わせでのホワイトノイズが気になったときに検討したことがあり、それが内蔵されているというのはよさそうだ。電源はバスパワーと内蔵電源の両方に対応しており、PCと使用するときにはバスパワー、スマートフォンと使うときには内蔵電源と切り替えて使うこどができる。
 また便利な点として、再生している音源の種類によってLEDの色が変わるようになっている。
Blue: DSD256
Cyan: DSD128/64
White: PCM352.6/384kHz
Yellow: PCM176.4/192kHz
Green: PCM 44.1/48/88.2/96kHz
Magenta: MQA 88.2/96/176.4/192kHz filters
の対応だ(Redを追加してPCM 88.2/96kHzと44.1/48kHzを分けて欲しかったが)。

 なお既に試しているEHP-AHR192は、PCM 192kHz/24bitまで対応しておりこれでも十分な性能と言える。電源はバスパワーのみだ。


 まずは、HUAWEI Mate 10 Proへの接続方法を確認しなければならない。
 iFi nano iDSD BL側のコネクタは、USB Type-Aのオスだ。従ってUSB Type-AのメスをUSB Type-Cのオスに変換するUSB OTG対応ケーブルが必要だ。それに加えてNexus6のmicroUSBにも接続したい。
 そこで、USB Type-AのメスをmicroUSBのオスに変換するケーブル、ELECOM DH-MBAF01を購入し、前回購入済みのmicroUSBメスからUSB Type-Cオスへの変換コネクタを合わせることにした。
 なおPCに接続するにはUSB Type-AのメスをUSB Type-Aのオスに変換するケーブルが必要だが、これは製品パッケージに同梱されている。



 写真のように組み合わせてみた。イヤホンは前回同様、購入済のaudio-technica ATH-IM02(ケーブルは変更している)だ。iEMatch側のジャックを使用する。
 nano iDSD BLの電源を入れてから、Mate 10 Proに接続。これによりnano iDSD BLは内蔵電源で動作する。ホワイトノイズは聴こえない。これだけで購入した意味はありそうだ。
 通知領域に「非認定のType-Cデジタルヘッドホン」と表示される。認識はしているようだ。

 ハイレゾの楽曲をMate 10 Pro + nano iDSD BLの組み合わせで正しく聴けるか試してみた。

 いつものように標準の「音楽」アプリで192KHzの音楽を流してみたが、LEDの表示はGreenであり、192kHzのハイレゾ出力ができていない。90Hzサイン波を出力してパソコンで波形を確認してみたが、サイン波は観測できなかった。つまり「音楽」アプリとnano iDSD BLの組み合わせはハイレゾに対応できないことが分かった。Google Play Musicも試してみたが、同様にLED表示はGreenのままだった。

 試しにHF Player(EHP-AHR192との組み合わせでは動作しなかった)では再生でき、LEDの表示はYellowになって192kHzのハイレゾが出力された。90Hzサイン波を出力してパソコン側で波形を確認したところ、サイン波が観測できた。つまりHF Playerとnano iDSD BLの組み合わせではハイレゾに対応できることが分かった。USB Audio Player PROも試してみたが同様に表示はYellowになりハイレゾ出力を確認できた。

 この結果からすると、Huawei Mate 10 Proから見ると、USB-DACは少なくとも2種類あって、
・EHP-AHR192のタイプ  - 「音楽」アプリでハイレゾ再生ができる。HF PlayerやUSB Audio Player PROは動作しない。
・nano iDSD BLのタイプ - 「音楽」アプリで再生はできるがハイレゾにならない。HF PlayerやUSB Audio Player PROでハイレゾ再生ができる。
になっているように見える。

 今のところ音楽プレイヤーは手持ち楽曲は「音楽」アプリだが、nano iDSD BLを使用する場合にはUSB Audio Player PROの併用を考えた方がよさそうだ。

(2018.2.13追記)
 上記の問題に加えて、USB Audio Player PROやHF Playerからnano iDSD BLを制御した場合、再生途中(1分ほど)で再生が止まってしまう。USB Audio Player PROの場合は「見た目に関する設定」-「スクリーンを常時点灯」にすると再生を続けることはできるが、バッテリ消費や持ち運びの観点からは不便だ。「バッテリー最適化を無視」と「電池」の「起動」設定の変更では解消できなかった。
 USB Audio Player PRO側からのUSB-DACへの直接制御をやめてAndroidの仕組みに任せると再生を続けられるが、その場合は音質の観点では「音楽」アプリと変わらない。


 なおUSB Audio Player PROの設定については前回Nexus6での設定を記載したが、今回は「USB Audio setting」で「ビットパーフェクトモード」にして試行している。これによりイコライザやソフトウェアボリュームが無効になり、そのままのデータがUSB-DACに送られる。ボリュームについては一般的にはデジタル段階ではなくDAC後に調整した方がよいとのことで、今のところアップサンプリングやイコライザはかけていないので「ビットパーフェクトモード」を使っている。


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Nexus6 + USB-DAC EHP-AHR192 + USB Audio Player Pro + Synology DiskStation レビュー

2018-02-04 17:31:03 | 携帯電話など
<はじめに>

 メインのスマートフォンをHUAWEI Mate 10 Proに変更した。2014年12月の発売日からほぼ丸三年使い続けたNexus6だが、このままお役御免にしてしまうのはもったいない。最大の問題は電池の劣化、次いで何となく遅くなった動作だが、電源のある自宅に限れば十分使うことはできる。
 そこで今さらではあるが、デジタルオーディオプレーヤー(DAP)として使うことにした。Apple Musicを契約しているため音源は十分だが、せっかくUSB-DACであるEHP-AHR192があるので、Nexus6とEHP-AHR192を接続して、ハイレゾを聞いてみることにした。EHP-AHR192はスマートフォンとの接続はMicro-USBだが、Nexus6もMicro-USBなのでちょうどよい。

<Nexus6 + USB-DACでハイレゾ再生するには>

 注意点は、USB-DAC EHP-AHR192 + HUAWEI Mate 10 Pro レビューでも記載したように、Androidの標準はUSB audio class 1対応でAndroid用で準備されている48kHzまでしか対応していないことだ(2018.2.13記述やや修正)。Nexus6はMate 10 Proのようにハイレゾ対応を謳っているわけではないので、例えば Google Play Music での再生では、48kHzにサンプリングレートが落とされてしまうと思われる。
 ただそこは発売当時はAndroidのリファレンス機であったNexus6なので、USB-DACでのハイレゾ再生に対応したソフトウェアを使えば問題無い。ということで、今回はHF Player(+Unlocker)とUSB Audio Player PROを試した。HF Player+Unlockerは1000円。USB Audio Player PROは860円だ。

 HF Player, USB Audio Player PROともに(Mate 10 ProではこれらのソフトではUSB-DACを動作させることはできなかったが) Nexus6 では問題無くハイレゾで出力できることを、90Hzのサイン波を出力できることで確認した。

<Nexus6のストレージ不足対策にはNASの活用を>

 ところで、私のNexus6は32GB版で、ストレージの空きがほとんど無く、SDカードも使えない。Apple Musicのストリーミングで使う分には問題無いのだが、ハイレゾとなるとそうはいかない。手持ちのハイレゾ楽曲は10GBを超えるデータ量があり、とてもストレージに入らない。
 そこで、以前購入したSynologyのNASであるDiskStation DS215jを使うことにした。当時購入した3TBのディスクはそろそろ厳しくはなってきているが、10-20GB増えてもすぐ問題になるということはない。
 なおDS215jのDSMはDSM 6.1.5にアップデート済、各パッケージも全てアップデート済なので、DiskStation DS216jやDS218jでも同様の方法で使用可能であると思う。

 さて、HF Playerは残念ながらNASには対応できない。USB Audio Player PROはDLNAとSambaに対応しているのでDS215jにアクセスすることは可能であると思われる。そこでUSB Audio Player PROで試すことにした。

<DiskStation DS215j側の設定>

 まずはDS215j側の下準備だ。
 前提として、既にSynology DiskStation DS215j 設定・レビュー2にあるように、NAS上のファイルはWindowsから参照できるようになっている(SMBが有効になっている)状態であるとする。
 加えて「Audio Station」と「メディアサーバ」をインストールしておく。「Audio Station」によりサーバに「music」フォルダができると思う。かつ「メディアサーバ」によりこのフォルダをDLNAでアクセスすることができるようになる。あとはDiskStationの「music」フォルダに曲を置けば準備は完了だ。


<Nexus6 USB Audio Player PRO側の設定>

 続いて、Nexus6のUSB Audio Player PROだ。
 USB Audio Player PROを起動するとUSBデバイスへのアクセスを許可するかと聞かれるので「OK」をタップする。


<DLNAでアクセスするには>

 ここでは、DLNAを用いる方法について記載したい。
 左上の「データベース」をタップし、「UPnP/DLNAサーバー」をタップする。


 Synologyのサーバーアイコンをタップする。


「音楽」をタップする。


「アルバム別」をタップする。


 するとアルバムの一覧が出てくるので聞きたいアルバムを名をタップし、曲をタップすると再生ができる。


 このようにDLNAを使うと比較的容易に曲を聞くことができる。これで環境構築は完了だ。
 この例で再生しているwavは192kHzのサンプリングレートで作成しているが、USB-DACにも192kHzで送られていることが分かる。


 ただ、なぜか楽曲のカバーイメージが、アルバム名にしか表示できず、各楽曲を流しているときには表示されない。音楽を聴く分には困らないが、解決の方法がちょっと分からないでいる。メディアサーバ側は下記のように設定はしているつもりだ。


<SMBでアクセスするには>

 また、DLNAでは無くSMBを用いるには、同様に「データベース」をタップしたのちに、「ネットワーク」をタップする。
 右上の「+」をタップする。


 サーバの名前(適当)、アドレス、サーバのユーザIDとパスワードを入力する。


 すると入力したサーバが登録されるので、サーバ名をタップする。
 ディレクトリ一覧が表示されるので、「music」をタップする。
 あとはディレクトリをたどっていって曲をタップすれば、その曲が再生できる。
 SMBでアクセスするので、アドレス、サーバのユーザIDとパスワードの手入力が必要だ。またDLNAのようにアルバムで整理されず、ファイルベースで曲にアクセスする必要がある。
 なおこちらのケースでは、各曲のカバーイメージが正しく表示された。プレイヤーがFLACのファイルを直接アクセスしているためと考えられる。

<外出先から使用するには>

 ところで、この2つの方法は自宅のLAN内で使用することが前提とされていて、今回例示しているNexus6も自宅内で使用している。外出先でDiskStationにある楽曲をストリーミングで利用するには、Audio Station (AndroidのソフトとしてはDS audio) から、DiskStationの外部アクセスの仕組みであるQuickConnectを使うのがよいだろう。



 なおDS audioはdefaultでは再生する楽曲をダウンロードしてキャッシングする動きとなるが、楽曲はmp3に変換されることがある(ローカルストレージにキャッシングされたデータを見ると、基本的には、次に再生する曲を一旦mp3でダウンロードしてから、曲が始まっていなければflacでダウンロードし直しているように見える)ことと、USB-DACを使用しても恐らくAndroid標準である48kHzのサンプリングレートでの再生になっているであろうことは、音質の面からは注意が必要だ。またflacのストリーミングとなるとかなりのデータ量になりそうだ。推測だが動きを見るとDiskStation側でフォーマット変換をしているようなので、DS audioの「設定」から再生品質を変更(defaultは自動)して試してみるのがよいと思う。

<補足:USB Audio Player PROの設定>
 いつか、USB Audio Player PROの設定を掲載しておきたい。
 変更は、USB audio settingsと高度な設定、くらいだろうか。



 ネットワークバッファサイズは小さくてよいと思う。 


 USB audio settingsでは、どの程度意味があるかは分からないが、この例では整数倍でup samplingする。ここはOffでも構わないと思う。


 高度な設定では、USB-DACを使用する設定なっていることを確認する。



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SONY WI-1000X + HUAWEI Mate 10 Pro レビュー

2018-01-21 18:18:13 | 携帯電話など
 HUAWEI Mate 10 Pro購入レビューでも記載したように、Mate 10 Proとの組み合わせを考えて、SONYのワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン、WI-1000Xを購入した。
 この時購入に際して検討した条件は、
・Bluetoothで接続できること。
・ノイズキャンセルに対応していること。
・BluetoothオーディオコーデックにLDACが使えること。
だ。
 Bluetoothイヤホンの購入を検討したのは Mate 10 ProがLDACに対応していて、それを使ってみたいと考えたからだ(聞き分けられるかはまだ別の話)。ノイズキャンセルについては、これまでワイヤレスノイズキャンセリングイヤホンSONY MDR-NWBT20Nを使用していたため、外せない。

・・・ このような条件をつけてしまうと、WH-1000XM2かWI-1000Xしか選択肢が無くなってしまう。日常的に使うのであればヘッドホンよりはイヤホンだろう、とするとWI-1000Xで決まりだ。これまで手持ちで一番高かったイヤホンは15,000円ほどのATH-IM02であったので、30,000円超えは躊躇したが、いろいろ調べていると買いたくなるのはいつものことで、2017年12月の末に家電量販店で購入した。

 この時、念のためにとイヤーピース(イヤーチップ, イヤホンチップ)を購入することにした。
 ATH-IM02に同梱されていて使用したこともあり、イヤーピースにはCOMPLY(コンプライ)を選んだ。購入したものはTs-200だ。COMPLYのイヤーピースは何種類かあるが、WI-1000Xには-200のノズルタイプ(ノズルのサイズ)が合う。型番としてはスタンダードなT-type/Tx-typeと、球形で高音域がクリアになるというTs-type/Tsx-typeが主なところだ。
 ATH-IM02の付属品は恐らくTシリーズだと思うのだが、巷で言われるように高音域が弱くなっているような気がしたので、ここはTs typeを選ぶことにした。耳垢ガードつきのTsx
typeにしなかったのは、単に価格の問題だ。
 サイズがS, M, Lとある。私の場合Mがちょうどよさそうだったが、一回り大きい方がいいという意見もネットで見かけたので、Lも併せて購入することとした。


<Mate 10 Pro側の設定>

 まずはスマートフォン側でWI-1000Xを制御するためのソフトウェア、Sony | Headphones Connectをインストールした。正直なところ、LDACで接続されているかと、ノイズキャンセリングの状態確認と設定くらいにしか使わず必須では無いと思うのだが、あれば便利に使えそうなので入れている。

 次いで、Mate 10 Pro側の開発オプションの設定をする。これにより、Bluetoothオーディオコーデック・Bluetoothオーディオサンプリングレート・Bluetoothオーディオビット/サンプリング・Bluetoothオーディオチャネルモード・BluetoothオーディオLDAC再生品質が設定・確認できるようになるので便利だ(これも必須ということは無い)。

 あとはWI-1000X側の電源を入れて、WI-1000Xの取扱説明書に従ってMate 10 Proとペアリングすれば完了だ。WI-1000XとMate 10 ProはNFCを搭載しているので、「D. NFC機能を使ってワンタッチ接続する」の方法を使うことができる。


<Mate 10 Pro側でのプレイヤーソフト>

 Mate 10 Proでは標準でインストールされている「音楽」やGoogle Play Musicをはじめとして、多くのAndroid向けmusic playerソフトを使うことができる。
 これでハイレゾの曲を再生すれば、LDACの96kHz/24bitの伝送能力を活かせる・・・ かと言うとそう言い切ることはできない。ハイレゾの曲を再生できても、96kHz/24bitでの伝送ができているかは分からないからだ。試しにHF PlayerからWI-1000Xに接続したところ、画面上はFLAC 192kHzのデータがPCM 48kHzと表示されていた。
 現状、LDACのコーデックで送ったデータをPCで確認する手段を持っていないので断定はできないが、USB-DAC + Mate 10 Proの組み合わせでの確認結果から考えると、標準の「音楽」アプリかGoogle Play Musicで再生するのがよいではないかと思われる。
 なおAndroid 8.0ではOSレベルでLDACをサポートするため、ハイレゾを再生できる一般的なmusic playerアプリであれば96kHz/24bitでの伝送ができるのではないか、と私は考えている。逆にHF Playerのようにアプリ側の仕組みでハイレゾに対応している場合で、うまく対応できていないのかもしれない。

 ところで、Mate 10 Proには独自の音質調整機能である「Huawei Histenサウンド効果」があるが、これはbluetooth接続では使用することができない。


<LDACで接続するか、SBC/AACで接続するか>

 WI-1000Xには「DSEE HX」という機能が搭載されている。これは圧縮音源などをハイレゾ相当の高音質にアップスケーリングする機能だ。WALKMANなどではプレイヤー側についているが、WI-1000Xはイヤホン側についている。
 ただしこの機能はSBC/AAC接続以外の場合は利用できず、例えばLDAC接続時は利用することができない。
 WI-1000XとMate 10 Proの接続では、基本的にはLDACで接続されるのでDSEE HXは使えない。しかし「Headphones Connect」の「音質モード」を「接続優先モード」にするとSBCで接続されるのでDSEE HXを使うことができる。また上記Androidの「開発者オプション」の「Bluetoothオーディオコーデック」からAACに強制的に変更できるので、この方法でもDSEE HXを使うことができる。圧縮音源がAACならAACで伝送してもよいかもしれない。(2018.2.3 BLA-L29 8.0.0.129 (C635)でAACは接続できなくなっているようですが、2018.8.19 8.0.0.135ではAAC接続ができることを確認しています)
 そうであれば、AACで記録した曲はどう聞けばよいのか、疑問が出てくる。
 本来DSEE HXは、圧縮音源から高音域や消え際の微小な音を再現しハイレゾ相当の高音質として楽しむ、技術であって有線接続かbluetoothかには関係なく、bluetoothのコーデックにも関係ない。従ってLDAC接続でも圧縮音源であればDSEE HXの効果はあるものと考えられる。ここはLDACで接続しても圧縮音源の場合に限ってDSEE HXが効くようにして欲しいところだが、bluetoothに乗った信号を受けるイヤホン側がそれを判断できるかは難しいかもしれない。

 それならば再生する音源がハイレゾならばLDACで伝送し、AAC圧縮音源ならばAACに手動で変更してDSEE HXを有効にする、のがよいのかもしれないが「開発者オプション」から設定の必要がありちょっと煩雑すぎる。LDACで接続できる環境でハイレゾとAAC圧縮音源が混在しているのならばLDAC接続に固定というのが現実的なところだろう。LDACで接続できる環境でも連続してAAC圧縮音源を聴くようなケースであればその間はAAC接続に変更することはできそうだ。

「Headphones Connect」からAAC接続に簡単に変えることができれば少しは使いやすくなるように思うが、残念ながらそのような機能は無い。


<イヤーピースとノイズキャンセリング性能>

 WI-1000Xには、ハイブリッドイヤーピースと、トリプルコンフォートイヤーピースが付属している。購入時はハイブリッドイヤーピースが本体についている。
 私は開封後にトリプルコンフォートイヤーピースに付け替えてしばらく使っていた。
 ところで、WI-1000Xの特長の一つに、ノイズキャンセリング機能がある。イヤーピースとこのノイズキャンセリングは密接に関係がある。イヤーピースの装着が悪いとノイズキャンセリング性能が落ちてしまうのだ。
 さて、トリプルコンフォートイヤーピースに変更してしばらく使用していたが、困ったことにノイズキャンセリングの性能をイマイチ感じられずにいた。結果としてはイヤホンの差し込みが足りなかったことが原因だと分かった。極端に言うと、ワインのボトルに栓をするような感覚で耳に押し込むような雰囲気で使うのがよさそうだ。
 トリプルコンフォートイヤーピースをちゃんと装着すれば、高いノイズキャンセリング性能を得ることができた。

 トリプルコンフォートイヤーピースで十分そうではあるが、COMPLYも購入したので数日COMPLYに変更して試しているところだ。装着性は高くノイズキャンセリング性能も発揮できるだろう。ただCOMPLYの場合はイヤーピースを縮めてから耳に入れる必要があり、ネックバンド式の取り回しのよさ(イヤホンを外したいときはすぐに外せて、すぐにつけることもできる)とは合わないようにも感じている。

 そのまま10日ほど試してみた。COMPLYは一旦つけると快適だが、イヤーピースを縮めることがWI-1000Xの取り回しのよさにやはり合わないように思う。またしばらくトリプルコンフォートイヤーピースに戻すことにした。


<音が途切れる場合>

 LDACで接続していると、音が途切れがちになることがあるかもしれない。
 そのような場合は、「Headphones Connect」から「音質モード」を「接続優先モード」にすると防げることが多いと思う。ただしこの設定では、接続がSBCになってしまう(ただ副次的な効果として、DSEE HXが使えるようになる)。
 これを回避するには「開発者向けオプション」から「BluetoothオーディオLDAC再生品質」を「標準 660kbps/606kbps」に変更(もしくは、設定-デバイス接続-Bluetoothから、WI-1000Xの右にある「i」をタップし、「LDAC再生音質」を「音質と接続品質のバランス重視の設定」に変更でもよい)してLDACのままで転送レートを落とすことで接続性を向上させる、もしくは「Bluetoothオーディオコーデック」から「AAC」に変更する(こちらもDSEE HXが使える)ことで対応できることが多いと思う。


<その他音質に関係しそうなところのメモ>

 WI-1000Xはbluetooth周りのみでなく、イヤホンとしての性能も高い。本製品は高音側を担うバランスド・アーマチュア・ドライバーユニット(BA)と、低音側とノイズキャンセリングを担う9mmダイナミックドライバーユニットを組み合わせた、ハイブリッドドライバーシステムを搭載している。BAはSONYの高性能イヤホン、XBA-N3/N1同様とのこと。SONYの開発者インタビューを読んでも、音質、そして特長であるノイズキャンセリング機能には気を配っているようだ。
 かつバランス出力を採用し、この点でも音質に気が配られていると分かる。


<使用感>

 一言で言うと、聴くのが楽しくなるイヤホンだ。
 また、解像感が高いという表現はこういうものなのか、と感じた。
 結果として、イヤホンで曲を聴いている時間が延びた。以前から作業中にApple MusicでPC付属のスピーカーなどから曲を流すことは多かったが、それが Mate 10 Pro + WI-1000Xで聴く曲に変わった。

 ノイズキャンセリング機能も電車通勤時にはありがたい。ノイズキャンセリング性能は高く、これに加えて外音取り込み機能(AMBIENT SOUND)もありがたい。カナル型で元々遮音性が高いので、ノイズキャンセリングを切るのではなく、外の音を取り込んでくれた方がより助かるケースがある。よりはっきりと聞き取る必要がある場合は、イヤホンを外してしまえばよい。ここはネックバンド型の取り回しのよさが便利な場面だ。

 Headphones Connectで設定できる内容は、もう少し改善があるとうれしい。ソフトウェアである程度修正できると思うので、期待したいところだ。
 一つはイコライザ。これもDSEE HXと同様、LDACでは使用できない。なぜそういう制約になっているのか分からないが、ここは双方使えるようにしていただきたいところだ。
 もう一つはアダプティブサウンドコントロール。アプリが行動を検出してモードを変更するのだが、必ずしも望む状態にならないことと、状態の切り替えで音声通知が入るところが気になる。せめて音声通知はオフにできる選択肢が欲しい。

 巻き戻し(早戻し)がやりづらいのはやや残念だが、ボタンを少なくするためと使用頻度から言えば仕方が無いだろう。再生ボタンを2回押して離してから、もう一度再生ボタンを押し続けるという操作が必要となる。音楽を聴いているときには使うことは無いだろうが、語学学習をする場合は巻き戻しを使うケースもあるだろう。


 30,000円を超えるイヤホンであったが、その価値は十分にあると思う。長く使っていきたい。


<開封>


外装箱


開けたところ


イヤホン格納の様子


内容物。

(2018.2.3 BLA-L29 8.0.0.129 のfirmware updateによりbluetooth AACのコーデックが使用できなくなっているようなので記載を修正)
(2018.8.19 8.0.0.135 のfirmware updateにより再度AACのコーデックが使用できているため記載を修正)

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USB-DAC EHP-AHR192 + HUAWEI Mate 10 Pro レビュー(その2)

2018-01-16 22:38:06 | 携帯電話など
USB-DAC EHP-AHR192 + HUAWEI Mate 10 Pro レビューの続編だ。

Mate 10 Pro + USB-DAC にてハイレゾが出力できるかを、対応しているサンプリング周波数の面から確認したので記載する。
注意すべきは、Android標準はUSB audio class 1対応でAndroid用で準備されているの48kHzであるので、ハイレゾ音源が再生できて音が出てもハイレゾで出力できていない可能性があることだ(2018.2.13記述やや修正)。
そこで、Mate 10 Pro側で90Hzのサイン波(wav形式)を出力し、Windows10 PCで出力できているかを確認することにした。EHP-AHR192のサンプリング周波数は192Hzであるため、仕様上は90Hzのサイン波を出力することは可能だ。しかし48kHzのサンプリング周波数では出力できない。


Mate 10 Pro + USB-DAC EHP-AHR192の組み合わせでは、90kHzのサイン波を標準の「音楽」で流し、出力をPCで確認したところ、90kHzのサイン波が再生できることを確認した。
また、Mate 10 Pro + USB-C to 3.5mm ヘッドフォンジャックアダプタの組み合わせでも、90kHzのサイン波(wav形式)を標準の「音楽」で流し、出力をPCで確認したところ、90kHzのサイン波が再生できることを確認した。
なお確認のためのツールはefu's page様作成のものを利用させていただいた。

90Hzのサイン波出力は、標準の「音楽」アプリと「Google Play Music」で可能であることを確認した。しかしHF Player(USBに出力しない設定)では出力できないようだ。
(18.1.20追記)USB Audio Player PROにてUSBに出力しない場合でも、20Hzサイン波は出力できたが、90Hzサイン波は出力できなかった。ハイレゾが再生できてもハイレゾ出力に対応できないソフトもあるようだ。
この結果から見ると、Mate 10 Proでハイレゾを楽しむには、標準の「音楽」アプリか「Google Play Music」がよさそうにみえる。

Mate10Pro+EHP-AHR192で90Hzサイン波を再生したときの波形を添付する。


Mate10Pro+USB-C to 3.5mm ヘッドフォンジャックアダプタで90Hzサイン波を再生したときの波形を添付する。初回のレビューでもkakaku.comのコメントを紹介したように、EHP-AHR192よりは減衰しているようだが、出力はできている。


Mate 10 Pro、いろいろと楽しく使えそうだ。
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USB-DAC EHP-AHR192 + HUAWEI Mate 10 Pro レビュー

2018-01-14 17:28:49 | 携帯電話など
 ハイレゾの楽曲をいくつかMate 10 Proと付属イヤホン、もしくはWI-1000Xとの組み合わせで楽しんでいたが、ふと、USB-DACと組み合わせると何か変わるのだろうか、と興味を持ってしまった。
 試してみたいといくつか見てみたが、ONKYO DAC-HA200やiFi nano iDSD LEはよさそうではあるが、2万円弱程度。試すというレベルからするとなかなかのお値段だ。
 その中で、EHP-AHR192というUSB-DACを見つけた。バスパワーで動作し、PCM 192kHz/24bitまでの再生に対応しているとのこと。それでいてAmazonでの販売額は1700円(発売時は16000円くらいしていたようだ)。試すにはよさそう、ということで購入してみた。
 なお姉妹機としてイヤホン同梱のEHP-CHR192もあるが、イヤホンは既存のものを使うことにしたので見送った。

 この製品はインターフェースがmicroUSBなので、Mate 10 Proへの接続にはUSB OTGに対応したUSB Type Cへの変換コネクタが必要となる。こちらはTronsmart Type-C Male to Micro-USB Female 2.0 adapterを購入した。



 写真のように組み合わせてみた。イヤホンは以前購入したaudio-technica ATH-IM02(ケーブルは変更している)だ。
 通知領域に「非認定のType-Cデジタルヘッドホン」と表示される。認識はしているようだ。

 ハイレゾの楽曲をMate 10 Pro + EHP-AHR192の組み合わせで正しく聴けるか試してみた。
 標準の「音楽」アプリでは特に設定なく再生できることを確認した。ホワイトノイズが若干気になったが、これはATH-IM02側の感度が高いためであると思う。その他に変なノイズは無く、途切れたりすることも無く、問題無い。良い印象だ。
 ELECOM Hi-Res Playerは特に設定無く再生できることを確認した。USBデバイスへのアクセス許可を求めるウィンドウが表示されるので、ELECOM Hi-Res PlayerからUSB-DACを制御しようしているようだ。
 HF Playerでは、設定しない場合は再生できた。しかしながら「USB Host Audio Driverの有効」をチェックした場合は、USBデバイスへのアクセス許可を求めるウィンドウが表示され、EHP-AHR192を認識する(USBデバイス名 EHP-AHR192 seriesと対応周波数が192kHzまでであることが表示される)ものの、音楽を再生してもバーが進まず再生できなかった。USB
Audio Player PROでも再生できなかった。この現象は付属イヤホンをHF Playerから使おうとしたときと同様であり、何かとプレイヤーが競合しているのかもしれない。
(2018.2.11 追記)
 このHF PlayerからUSB-DACが使えないという現象は、接続するUSB-DACによって発生したりしなかったりする模様。iFi nano iDSD Black LabelではHF PlayerやUSB Audio Player PROから再生できることを確認した。

 いずれの場合もハイレゾで再生されているかは実のところ良く分からない(聞き分けられる耳を持っていないことと、Androidの標準はUSB audio class 1対応でAndroid用で準備されている48kHzまでしか対応していないと思われる)のだが、EHP-AHR192側のDACを使用していることは確かであり、付属のUSB-Cイヤホンジャック変換アダプタを使用する場合よりも音質は良くなっているように思う(2018.2.13 audio class 1のAndroid用に関して記述修正。USB audio class 1は96kHz/24bitまでは対応可能であり、48kHzになるのはAndroid側の実装に起因していると考えられるため。24bitで再生できるのか16bitになっているかは確認できていない)。


<参考>
 Windows10(Fall Creators Update適用済) + EHP-AHR192 + JBL SYNCHROS E50BT(有線)の組み合わせでは、ホワイトノイズも無く聴くことができることを確認した。なおWindowsの標準機能で出力可能で、ヘッドホンのプロパティ-詳細タブ-規定の形式から、「2チャンネル、24bit、192000Hz」が設定できる。foobar2000でWASAPIを使った場合はWASAPI(push):ヘッドホン(EHP-AHR192HS)を選択し出力を24bitに設定した。

(2018.1.16 追記)
続編をEHP-AHR192 + HUAWEI Mate 10 Pro (その2)に記載した。Mate 10 Pro + EHP-AHR192の組み合わせでは、ハイレゾ出力は可能のようだ。

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HUAWEI Mate 10 Pro購入レビュー

2018-01-06 22:45:32 | 携帯電話など


 HUAWEI Mate 10 Proを購入した。
 Nexus6からの買い換えだ。

<パッケージ>


外箱


開封後。保護シートが貼ってあり、これはそのまま使える。


内容物。クリアケースも付属しており、今はそれを使用している。


裏面


<購入の経緯>

 Nexus6はよい端末であったが、日本での発売日初日に購入してから3年以上が経過し電池の劣化が激しく、表示上はバッテリーが残っているにも関わらず電源が落ちてしまう現象が何度も発生し、そろそろ使い続けるのが厳しくなってきていた。そこで買い換えを検討することとした。Nexus 6Pは見送っているのでPixelに期待していたが、PixelもPixel2も日本では発売されていない。
 SIMフリー端末はいろいろ出てはいるが、Androidを使い続けていて今更iPhone 8 Plusも無く、最近評判のよい Huawei の HUAWEI P10 Plusあたりかと考えていたが、ちょっと購入時期を逸してしまった感もあった。
 そんな中、HUAWEI Mate 10 ProとMate 10が発表され、日本での発売はMate 10 Proと新たに発表された廉価版のMate 10 liteとなった。Mate 10が日本で発売されればこちらを選んだかもしれないが、Mate 10 ProとMate 10 liteならば選択の余地は無い(ネットでのインタビュー記事によるとHuaweiとしても両者共食いにならないようにMate 10は日本では販売しないらしい)。解像度がFHD+という点と、価格の点もあり多少考えてしまったが、発売日から1週間ほど経っての購入となった。家電量販店での実店舗での購入だ。


<設定など>

 SIMはいわゆる格安SIMでIIJmio (DoCoMo網)を使用している。データ通信のみで音声通話には使用していない。APNは設定済で、SIMを挿入するだけで使うことができた。
 デュアルSIMで使おうと考えているが、これはまだ設定できていない。
「無線とネットワーク」にある「Wi-FI+」は自動的なWi-Fiの有効化に期待してオンにしているが、いまいち良さを体感できないでいる。

「アプリと通知」から「通知とステータスバー」はいろいろ設定ができそうだ。「通知で画面を点灯」はしばらくオンにしていたが、頻繁に点灯してしまうのでオフにしている(Googleの通知が頻繁にあるためなのでこれを止めればうまくいくかもしれない)。「通信速度表示」をオン。「電池残量表示位置」は電池残量アイコン内。

「電池」は「起動」からアプリの省電力制御を端末に任せるかどうかを設定できるが、とりあえず「マップ」「Google Play開発者サービス」は「手動で管理」に変更している。これはGoogle Mapsのタイムラインを残したいためだが、有効に機能しているかはまだ不明だ。加えて「アプリと通知」の「アプリ」-「設定」-「特別なアクセス」-「バッテリー最適化を無視」に特定アプリを追加する必要があるかもしれない(ただしこの設定は、Android標準の省電力制御(Doze)の設定に当たるはずなので、あまり積極的に設定を変える必要があるとも考えられない)。
「画面の色を暗くする」をオンにすると背景が白から黒に変わるので、この効果が及ぶアプリや設定画面などにおいては消費電力の低減に効果がある。

「画面」では、画面の明るさはとりあえず「自動」にしている。「色温度」は「デフォルト」では青いように感じたので、「色温度」から「暖色」と「デフォルト」の間ぐらいにスポットのドラッグで設定している。
 ホームアプリはデフォルトのホームアプリを使用。「ホーム画面のスタイル」は「標準」のまま使用している(使用開始してしばらくしてから「ドロワー」に変えようとしたが、アプリ配置やウィジェットの再配置が面倒でとりやめた)。
「表示モード」「文字サイズ」は両方とも「小」。
「カラーモード」は「鮮明」のままとしている。

「音」では、付属イヤホンを挿入したのち、「Huawei Histenサウンド効果」にて「ヘッドセットオーディオ」をオン、「ヘッドセットタイプ」を付属イヤホン用に「インナーイヤー型」、3Dオーディオをオン(このためイコライザは使えない)としている。なお何かをすると設定が戻ってしまうのか、付属イヤホンを挿したあとにこの設定画面に遷移するだけで音質が変わることがあった。
(2018.1.21追記) 現在は「Huawei Histenサウンド効果」はオフにして使用している。
 ここで「緊急速報メール」やETWSを設定できる。2018/1/5の緊急地震速報は受信した。CBSも設定可能だが設定されていない。

「セキュリティとプライバシー」では指紋IDの登録ができる。Mate 10 Proの指紋認証速度は非常に高速でかつ触れるだけでロックが解除され利便性が高く、是非使いたい。指紋センサーは裏面と表面とどちらが使いやすいのかという問題はありそうだが、私には裏面も使いやすい。またiPad Pro 9.7インチの指紋認証機能よりも体感的には使いやすいと思う。
 なお指紋センサーに対して「長押しジェスチャー」「スライドジェスチャー」を設定できる。ジェスチャーによる「通知パネル表示」など便利なものもあるので使ってみたい。
「画面ロックとパスワード」では、「ロック画面に歩数を表示する」が設定できる。これはデフォルトでオンでロック画面に数が表示されているのだが邪魔に感じたので「オフ」にしている。「常に情報を表示」は常に時間表示のできる設定ができて便利なのだが消費電力が増加したように感じたので「オフ」に戻している。
「位置情報サービス」からは「位置情報モード」を設定できる。消費電力は増加すると考えられるが「GPS、Wi-Fi、モバイルネットワークを利用」に設定している。
 なおMate 10 Proは、GPS/AGPS/Glonass/Beidou/QZSSの各測位方式に対応している。QZSSは準天頂システムみちびきだ。QZSSの内「衛星測位サービス」(GPS衛星の補完機能。GPS衛星が単純に増えたように見える)に対応し測位精度を向上させている。
 同じく「位置情報サービス」から右上の点3つ「スキャン」にて、Wi-FiのスキャンとBluetoothのスキャンをオン。ただし位置精度と引き換えに消費電力が増えるので注意。

「スマートアシスト」ではUIを使いやすくするための設定ができる。私はここから「システムナビゲーション」の「ナビゲーションバー」を通知パネルを表示するボタンを追加するよう設定している。「ワンハンドUI」の「ミニ画面表示」はオンにしているがあまり使っていない。
「モーションコントロール」では「ナックルジェスチャー」をいくつか有効にしているがあまり使っていない。
「スマートカバー」は使用していないので「オフ」。

「開発者向けオプション」を有効にしている。「開発者向けオプション」を有効にすると、Bluetoothオーディオコーデック・Bluetoothオーディオサンプリングレート・Bluetoothオーディオビット/サンプリング・Bluetoothオーディオチャネルモード・BluetoothオーディオLDAC再生品質が設定・確認できるようになるので便利だ。
「システムUI設定ツール」は有効にできないらしい。Nexus6では使用していただけに残念だ(ステータスバーに秒を表示できない)。

 IMEは従来から使用しているATOKに変更している。なおNexus6でATOKを使用するとキーボードが「タブレット」のモードになったはずだが、Mate 10 Proではデフォルトでは設定されないので、テンキーの横画面とQWERTYキーボードは「タブレット」に設定し、テーマも変更して、Nexus6時と見た目をできるだけ合わせるようにしている。
 同様に、いくつかのアプリではNexus6とHUAWEI Mate 10 Proとで見え方が変わっているようだ。これは同じ6インチ級の大型端末でも、Nexus6はWQHD、Mate 10 ProはFHD+と解像度が異なるためと考えられる。このあたりは仕様として慣れるしかないだろう。

 カメラはプレインストールされている標準の「カメラ」アプリを使用している。Mate 10 Proの高いカメラ性能を活かすには標準アプリがよいと思う。
 音楽プレイヤーは標準の「音楽」アプリとApple Musicを使用している。Google Play MusicやPoweramp、ONKYO HF Playerも入れているが、ローカルストレージに持っている特にハイレゾの楽曲は「音楽」アプリでの再生が良いと思う。

 ウィジェットについては「天気」「Google」に加えて標準の「画面ロック」を置いている。これをタップすると電源ボタンを押したとき同様にロック状態に移行できて便利だ。


<音楽プレイヤーとしての使用>

 HUAWEI Mate 10 Proはハイレゾの音楽プレイヤーとしても使用できる。384kHz/32bitまでに対応し、付属のUSB-Cデジタルイヤホンでハイレゾ96kHzの再生が可能のようだ。付属イヤホンはインナーイヤー型(Apple EarPods型)で長時間でも疲れずに使用することができる。BluetoothはSBC, AAC, aptX, aptX HD, LDACに対応している。イヤホンジャックは無いが、USB-C to 3.5mm ヘッドフォンジャックアダプタが付属し、従来のイヤホンも使用可能だ。(2018.2.3 BLA-L29 8.0.0.129 (C635)でAACは接続できなくなっているようですが、2018.8.19 8.0.0.135で再度可能になっていました)

 有線(かつ外付けUSB-DACを使わずに)でハイレゾ再生ができる組み合わせで間違いが無いのは、標準の「音楽」アプリと付属のUSB-Cデジタルイヤホンの組み合わせだろう。プレイヤー側はAndroid OSの制約で一般的なアプリではハイレゾ出力はできず48kHzにダウンコンバートされるらしい(Google Play Musicはハイレゾ対応端末の標準プレイヤーになっている例もあるのでハイレゾ出力可能かもしれない)。ヘッドホン側はUSB-Cイヤホンジャック変換アダプタを介す場合価格comの情報によるとハイレゾ出力はされているが減衰しているとのことだ。付属のUSB-Cデジタルイヤホンは96kHz(HF Playerで確認)に対応しているので、こちらを試すのもよいだろう。
 なおHF Playerから付属のUSB-CデジタルイヤホンはUSB-DACのように認識されたが、その状態からは再生はできなかった。USB-Cイヤホンジャック変換アダプタはUSB-DACとは認識されなかった。

 Bluetoothの場合、aptX HD, LDACをAndroid OSレベルでサポートしている(開発者オプションで選択可能)。このためハイレゾ再生可能なプレイヤーと、aptX HDやLDACに対応しているBluetoothレシーバーの組み合わせでは、ハイレゾ相当の再生が可能と思われる。Neutron Music PlayerとSONY WI-1000Xの組み合わせでLDACで接続したときにはPlayer側では96kHzで出力される表示となっていた(USB-Cイヤホンジャックの変換アダプタを介した場合は48kHz)。
 ところで、それまで手持ちのBluetoothレシーバーはSONY MDR-NWBT20NでSBCとAACのみの対応だった。Mate 10 Proを購入したことをきっかけに、LDACに対応しているSONY WI-1000Xを購入してしまった。


<その他>

 HUAWEI Mate 10 Proは家電量販店で購入したが、楽天のHUAWEI ONLINE STOREでトータル2年補償を追加購入した。この購入は本体購入後1週間以内である必要があるので注意したい。


<雑感>

 前評判通り、カメラはよく撮れる。特に細かい設定は不要でシャッターを押すだけで良い写真が撮れる点が素晴らしい。ホワイトバランスもよく合っている。寒いので室内で撮る機会が多いがF1.6の明るいレンズも写りのよさには貢献していて、ISO感度をあまり上げずにノイズの少ない写真を撮ることができる。カメラについてはもうしばらく撮影を続けて確認していきたい。

 指紋認証に対応した端末はiPad Pro 9.7インチに引き続いて2台目だが、iPadのように「押す」という作業が無い(設定で変更可能)ためか、とても軽快に使えて満足している。

 音楽プレイヤー機能もハイレゾ対応かつaptX HD, LDAC両対応とよい仕様で、WI-1000X購入に散財してしまった。ハイレゾ楽曲もいくつか購入している。ただし違いが分かるのかというととても微妙だが・・・ とりあえずは標準の「音楽」アプリとWI-1000Xもしくは付属イヤホンの組み合わせで聴いている。

 バッテリーは、音楽を聴いたり多少調べ物をしたりという使い方では1日はもっていて、今のところは満足している。加えて充電も非常に速い。

 ディスプレイはNexus6に引き続いて有機ELだが、Nexus6よりも派手目の発色に調整されていて(カラーモードが鮮明だからかもしれない)、とても映える写りだ。解像度がFHD+という点のみが不満だが、これはNexus6と比較してアプリの見た目が変わるという話なのであまり問題にはならないのだろう。

 動作は軽快だ。特にカメラ周りが速い。Nexus6は特にHDRを使用したときやEvernoteで使用したときなどの遅さが不満であまり使わなくなってしまったので、期待できる。

 総じて、高価ではあるが満足できる端末だと思う。しばらく使い続けてどう感じるか、様子を見ていきたい。
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[Xperia] Xperiaとb-mobile

2010-07-04 21:58:32 | 携帯電話など
 Xperiaにb-mobile SIMを導入して2ヶ月が過ぎた。b-mobile SIMでは通話はできないので、これまで使っていたドコモケータイとXperiaとの2台持ちとなっている。
 今月の実績は、

項目費用(税込み)
ケータイパケット使用料740円
b-mobile SIM(6ヶ月)2483円
通信料金計3213円
パケホーダイ上限との差2772円


となった。

 代わりに、Xperiaの3Gでの通信速度は300kbpsに制限される。Xperiaの主な用途は Web 閲覧なのだが、この速度ではかなり厳しい。そこでとりあえずは、
・Googleの携帯電話用Web変換サービス(Google Wireless Transcoder / Google Mobile Proxy)
b-mobileのWebアクセラレータ
の両者を使って、体感速度を早くしている。

 Google Wireless Transcoder(Google Mobile Proxy)はケータイ向けにサイトを変換するサービスだ。
 Androidのブラウザである「Dolphin Browser」は、メニューから「モバイル向け」という機能を選ぶことができ、これにより閲覧中のページをモバイル向けに変換することができる。



 b-mobileのWebアクセラレータを使うと、標準ブラウザやDolphinによるWeb閲覧が約800kbps相当となる。
 ただWebアクセラレータを設定していると、無線LAN使用時にWeb閲覧が引っかかるような印象を受けることがある。無線LAN経由ではWebアクセラレータは無効になるようなので、この引っかかりの原因はよく分からない。



 なおケータイのパケット料金は、毎日のケータイ国盗り合戦のクイズ回答のために生じている。


 ところで、最近興味があるのがインターコミュニケーションズのSIMカードだ。FOMAのMVNOで、月額3990円でプロトコル制限がある代わりに通信速度の制限は無いようだ。Twitterで見かけたところによると、最新のXperiaでは使えないらしく調査中、との情報があるが、インターコミュニケーションズからの発表を待ちたいところだ。
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[Xperia] アップデートと電池のもち

2010-06-13 06:23:23 | 携帯電話など


 Xperiaのアップデートが開始された
 Twitterなどでは、電池のもちがよくなっていると言われているので、確認してみた。結果、

・旧版での「部分起動ロックのままスリープできず電池を消費していく現象」は修正されている。
・旧版でちゃんとスリープできた場合と比較しても、待受時の電池のもちは同等以上。

であることが分かった。

 確認の条件は、
・カレンダー、gmailの同期は実施。
・IMoNiは使っていない。
・SIMはb-mobile。
・W-CDMAのみ。
だ。


 新版では、
・電源投入直後にスリープさせた場合、8時間で3%減少(0.5%/h)
・位置情報アプリなど使用後にスリープさせた場合、6%/6h (このときは無線LANも併用)
ことが確認できた。

 また前回旧版で確認した結果によると、
・電源投入直後にスリープさせた場合、7時間で5%減少(1%以下/h)
・電源投入直後に部分起動ロックが続いた場合は、3%/h減少
であった。


 以上のことから、
・新版では部分起動ロックのままスリープできない問題が解消されたことにより、待受時の電池のもちが良くなる。
・旧版で正しくスリープできた場合と比較しても、新版の方が若干電池のもちは良い。
ことが分かった。


 なお今回新版の確認では、セルスタンバイ 52%・アイドル状態 43%となっていた。


(スリープ復帰後少し経過したので、若干状態が変わっています)


 旧版ではGPSなどを使うと部分起動ロックの状態になると言われていたが、バージョンアップにより、ようやく普通に位置情報関連のアプリケーションを使うことができそうだ。
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[Xperia] 部分起動ロックに悩まされる

2010-05-23 22:00:27 | 携帯電話など
 Xperiaを入手してから2ヶ月になろうというのに、未だにバッテリのもちの問題に悩まされている。
 原因が「部分起動ロック」の状態になり続ける、という現象にあることは分かっている。が、この状態に入る条件が分からない。

 わたしのXperiaの場合、正しく待受状態に入っていれば、電池の消耗は1%/h以下(5%/7hの実績あり)だ。カレンダー、gmailの同期は実施、IMoNiは使っていない。
 ところがこれが「部分起動ロック」かかりっぱなしの状態になってしまうと、3%/h に増加してしまっていた。待受状態の3~4倍の速度で電池を消耗していることとなる。
 位置情報関連の設定やアプリに起因する、や、タスク管理アプリを使うとダメ、という話はあるが、どうにも回避手段が分からない。


 待受時の電池消耗を防ぐために、不必要な同期をやめる、W-CDMAのみにしてGSMは使わない、などが挙げられているが、この「部分起動ロック」の問題はそんな努力を全て吹き飛ばしてしまう。
 ネットでの情報によると、「部分起動ロック」の状態になると、完全にスリープ状態に入ることができず、余計な電流を消費し続けるとのことだ。

 この「部分起動ロック」の時間を確認するには、「Spare Parts」というアプリを使用する。これを起動し、「Battery history」で「充電池データ」を表示。2つのプルダウンメニューは「部分起動状況」「充電池使用時間」を選択すればよい。
「部分起動ロック」がかかりっぱなしの現象が起こると、このように「Androidシステム」が電池を使用し続ける。



 この状態になった場合の回復策は、わたしは再起動しか知らない。再起動をするとタスク管理アプリで不要プロセスを停止したくなるのだが、そうすると場合によってはまた「部分起動ロック」がかかりっぱなしになってしまうことがある。そのときは諦めて使い続けるか再起動だ。


 仕方がないので、使用しない時間が長時間続きそうな場合は電源をオフ(機内モードにするだけではダメ)にすることもある。
 なにか、いい回避方法があればよいのだが。
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[Xperia] 写真の「手ブレ補正」設定に注意!

2010-04-12 01:02:04 | 携帯電話など
 Xperiaの写真設定について、知らずに失敗してしまった注意点を1つ。
「手ブレ補正」については、不要な時には「OFF」にする方が良さそうだ。

「ON」のままで風景などを撮影すると、細かい部分が溶けたようになってしまうという悪影響があるようだ。


(風景)

クリックすると元サイズで表示します。この表示はトリミング
(手ブレ補正OFF)

クリックすると元サイズで表示します。この表示はトリミング
(手ブレ補正ON)



(花のマクロ)

クリックすると元サイズで表示します。この表示はリサイズ
(手ブレ補正OFF)

クリックすると元サイズで表示します。この表示はリサイズ
(手ブレ補正ON)
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[Xperia] 充電関連その2

2010-04-10 19:25:32 | 携帯電話など


 Xperia の電池がすぐになるなるので、予備バッテリを検討中だ。
 前回に引き続き今回は、三洋エネループ KBC-L2ASを試してみたので、その結果を記載したい。


<外部予備バッテリ>

KBC-L2AS+一般的なUSB-FOMA変換アダプタ+FOMA充電microUSBアダプタT01
 OK。
 これを採用することにした。USB-FOMA変換アダプタは、コンビニかどこかで購入したパソコンなどでケータイを充電するための変換アダプタだ。FOMA充電microUSBアダプタT01は先日ドコモショップで購入した。
 FOMA充電microUSBアダプタT01に、USBのD+端子とD-端子をショートして充電器を認識させる仕掛けがしてあるものと思う。


KBC-L2AS+KBC-L2ASについていた充電用USB-miniUSB変換ケーブル+miniUSB-MicroUSB変換アダプタ(HAMIBMCB)
 ダメ。

KBC-L2AS+Xperiaの純正USBケーブル
 ダメ。

KBC-L2AS+充電専用端子と通常端子のついたUSB-miniUSB変換ケーブルの充電専用端子+miniUSB-MicroUSB変換アダプタ(HAMIBMCB)
 ダメ。ちょっと意外。充電専用端子側でD+とD-がショートしてあれば、変換アダプタを経由しても充電できると思っていたがダメだった。これが本命だっただけに、FOMA充電microUSBアダプタT01が使えると気づくまでは頭を抱えてしまった。



<AC電源による充電>
 追加。

USB充電器(プロテックPD-2WH)+一般的なUSB-FOMA変換アダプタ+FOMA充電microUSBアダプタT01
 OK。


 このことから Xperia の充電は、一般的なUSB-FOMA変換アダプタ+FOMA充電microUSBアダプタT01に対してUSB側をACからのUSB充電器にしたりKBC-L2ASにしたりすることで対応することになりそうだ。
 HAMIBMCBSW、ポケットシンクデュアル microUSB+、MBCSWのいずれかが購入できれば、もっと楽に充電環境を作れるのだけど・・・
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