ひらけいメモBlog@goo

デジカメ・GPS・PC・デジタル家電などに関するニュースを扱っています。

据え置きナビの低価格化

2008-09-30 19:57:10 | 位置情報・地図
パイオニア、低価格なカーナビ新モデル「楽ナビ Lite」 (Car Watch)
15万円未満の新モデルも登場――市販カーナビが安くなる理由 (ITmedia)
富士通テン、7インチワイド液晶採用の低価格AVN 実売8万円台 (レスポンス)

 パイオニアは9月29日、楽ナビLite 「AVIC-MRZ088」を発表した。店頭予想価格は9万円前後(Car Watch)。11月下旬の発売だ。
 同社の楽ナビシリーズの、低価格モデルとなる。
 通信機能を持ちスマートループに対応しているが、通信は Bluetooth 経由の携帯電話を用いるものであり、専用の定額サービスではない。

 同社のシリーズは安い側から、エアーナビ、楽ナビLite、楽ナビ、サイバーナビとなる。このラインナップの中で、楽ナビLiteのみが専用の定額制に対応していない。この点は本来なら、上位モデル同様定額制が使えるようにするか、エアーナビ同様2段階定額制の仕組みを設けるのがよかったではないか、と思ってしまう。私はナビとネットワークの連携に期待しているのだが、ちょっとこの点は引っかかった。


 さて最近、据え置き型カーナビでも必要な機能に絞った、従来に比べると安価なモデルが出てきた。9月16日に発表された富士通テンの『AVN Lite』もその流れだろう。こちらは実売8.5万円で、取り付け工賃込みで10万円以下としたそうだ。
 カーナビは数年間まで、豊富な機能を持たせ、高く売っているものが多かった。その中で迷WANなどの安価な PND が登場した。登場した当時は据え置き型カーナビが普及している日本で売れるかどうかを疑問視されていた向きもあったが、ミニゴリラの登場で確実に認知され、2GB メモリ搭載機で性能も上がり、今はそこそこ売れているように見える。
 低価格の PND が売れ始めた流れの中で、ようやく据え置き型カーナビでも必要な機能に絞り手の届きやすい価格設定のものが出てきた。従来の高価な据え置き型カーナビは買う気になれないが、PND は小さすぎて使いづらそうだし別に乗せ変えもいらないし、と考えていた方には選択肢になりえそうだ。
 個人的にはもう少し下がって欲しいようにも思う。ただ、市場が壊れてしまっては元も子もないのだが・・・
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実空間透視ケータイ

2008-09-27 01:06:31 | 位置情報・地図
KDDI研究所と東京大学、「実空間透視ケータイ」を共同開発、CEATECに参考出展 (ニュースリリース)
この場所には何がある? 位置情報利用の「実空間透視ケータイ」 (ケータイWatch)

 KDDIは9月26日、「実空間透視ケータイ」の研究開発に成功し、これを CEATEC に展示すると発表した。

 ニュースリリースによると「端末の位置周辺の実空間情報(地物や知人の状況)を直感的なヒューマンインターフェースにより把握することができるシステム」であり、「6軸センサを用いた直感的ヒューマンインターフェース技術」と「複数のセンサを複合的に用いたユーザの移動状態・消費カロリー自動推定技術」から構成されているそうだ。
 ただ「実空間透視ケータイ」というタイトルからすると、「6軸センサを用いた直感的ヒューマンインターフェース技術」により得られる「自分がどこにいてどこを向いているか」を知り、その風景をケータイ上に再現する方を主軸としているように見える。これに加えて「移動状態を検知する」技術を補助的に使っていくのだろう。

 では、どのようにして「自分がどこにいてどこを向いているかを知りそれをケータイ上に再現する」を実現するかと言うと、ニュースリリースによると
・GPS等によりどこにいるかを知る。
・加速度・地磁気センサーにより端末位置を知る。
・OpenGL ES を用いた高速レンダリングでケータイ上に描写する。
という技術を用いるとのことだ。

 また「移動状態を検知する」側は、
・加速度センサー・GPS・マイクなどのセンサーで状態を推定する。
という技術を用いているそうだ。


 おもしろいが、「自分がどこにいてどこを向いているかを知りそれをケータイ上に再現する」については米GeoVectorとNECマグナスコミュニケーションズなどの技術に似ているし、「状態を推定する」についても常に測位する低消費電力GPSチップの応用(もっとも、こちらはアイデアだが)の中で聞いたことのある話で、新規性は感じなかった。
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クラリオン、通信機能を持つPNDを発表

2008-09-26 00:19:19 | 位置情報・地図
クラリオン、北米と欧州で高機能インターネットモバイル端末、ClarionMiNDを発売 (ニュースリリース)
クラリオン、北米と欧州でYouTube対応PNDを発売 (AV Watch)
クラリオン、インターネット接続できるPND「ClarionMiND」 (Car Watch)

 クラリオンは9月24日、インターネットモバイル端末でもありPNDでもある「ClarionMiND」を発表した。北米で11月、ヨーロッパで1月からの発売となるそうだ。
 MiND とは「Mobile Internet Navigation Devece」の略とのことだ。Intel のいうMobile Internet Device(MID)とPNDを融合させた製品であると考えられる。

 ハードウェアとしては、4.8inch WVGA 液晶搭載。CPU は Atom。4GBフラッシュメモリ。無線LANとBluetoothを装備。GPSはSiRFStarIII。OS は Linux だ。渋滞情報についてはドッキングステーションにより RDS-TMC(FM多重VICSのようなものでしょうか)で取得する。
 2009年春には3G通信機能を持つデバイスも発売するらしい。

 PNDに通信機能がついたというより、MIDの1アプリケーションとしてナビゲーション機能がついているようなデバイスだ(と言ってもナビ機能に手抜かりがあるというものでは無く、MIDとしての機能が充実しているのでそのように感じるのだろう)。

 売れるのかはよく分からないが、ラインナップとしてはおもしろそうなデバイスではある。
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ナビタイム製PND、来春にも発売

2008-09-25 23:24:02 | 位置情報・地図
ニュースリリース
ナビタイムジャパン、通信機能付きナビデバイス「WND」の開発を表明 (ITmedia)
ナビタイム、通信対応カーナビを来春提供へ (ケータイWatch)
ナビタイム、通信カーナビを開発---専用アプリで09年春提供開始 (レスポンス)

 ナビタイムジャパンは9月24日、通信機能を持ったPNDの開発を発表した。同社はこれを、「Wireless Navigation Device(WND)」と称している。
 特徴は、

・これまでのケータイ向けサービスとは異なり、運転中にも利用できるカーナビ。
・豊富なコンテンツやサービス機能を通信を通じて利用できる。

あたりにあるらしい。
 提供の形態として現在検討されているものは、

・他社ブランドによるOEMでのナビゲーションソフトウェア提供
・自社ブランドによる既存の通信機能付きデバイスに対応したソフトウェア販売
・自社ブランドによるデバイス及び通信回線など全てをパッケージした完全自社商品

とのことだ。
 そして、現在開発中の一部機能を、CEATEC で展示するという。

 一体どんなものができるのか。楽しみに待ちたい。
 特に、わざわざ「WND」という言葉を作ってまで強調している通信機能で何ができるのかに注目だ。

 1つ注文したいのは渋滞情報の充実化だ。ケータイ向けNAVITIMEではVICS情報を提供している。しかし自動車メーカーの純正ナビやパイオニア、三洋電機、その他メーカーの動きを見ると、通信網を活かしたプローブ情報の利用に進んでいる。これをナビタイムがどうするのか、まずはそこを見ていきたい。
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ゴリラ新モデル「NV-BD600DT 」

2008-09-20 13:04:52 | GPS


携帯電話を利用して多彩な情報を取得できるカーウイングスに対応したSSDポータブルナビゲーションを発売 (ニュースリリース)
日産自動車、「カーウイングス」を市販ポータブルナビゲーションに展開 (ニュースリリース)
三洋、「カーウィングス」対応のワンセグ搭載ナビ (AV Watch)
日産、「カーウイングス」を市販ポータブルナビに提供 (ケータイWatch)

 三洋電機は9月19日、ゴリラシリーズの新モデル「NV-BD600DT」を発表した。10月21日の発売で、店頭予想価格は85,000円前後の見込みとのこと(AV Watch)
 ナビとしての基本機能はNV-SD585DTと同様だ。異なるのは通信機能対応となる。
 具体的には、携帯電話のBluetooth接続機能によって通信が可能となる。リアルタイム交通情報、交通情報を利用したルート検索、付近の飲食店情報やヘッドラインニュースおよび天気などの情報チャンネル、といった情報・機能を利用できるようになる。

 8月末にはパイオニアとホンダが渋滞情報の相互運用で提携した。この提供により今後の勢力図がどうなるのかに興味を持っていたが、早くも三洋電機と日産が手を組んだ。ただゴリラとリアルタイム交通情報の組み合わせが2ヶ月程度でできるものとはちょっと考えられないため、パイオニア-ホンダ提携の発表前からこちらの提携も進んでいたのだろう。もしかすると、逆にパイオニア-ホンダが、三洋電機と日産の提携を聞きつけて先手を打って発表したのかもしれない。
 今回の提携も、パイオニア-ホンダ同様、純正ナビとアフターセールナビの組み合わせだ。ナビのユーザー層は住み分けができ、プローブ情報にとって重要な利用者の増加の面では非常に効果的だ。パイオニア-ホンダの提携と異なる点は、

・パイオニアは独自のテレマティクスサービスを持っているが、三洋には無い。
・そのため、パイオニア-ホンダは渋滞情報の相互提供のみだが、三洋は日産のテレマティクスサービスの提供を受ける。
・パイオニアはこの提携の結果はテレマティクスサービスを使える同社のナビ全てに行き渡るが、三洋で対応しているのは NV-BD600DT のみ。

といったあたりだろうか。
 となると、三洋はゴリラをはじめとする同社のナビに通信機能を追加していく必要があるという問題が出てくる。既存の最新モデルがファームアップなどで対応できればよいのだが、そうでなければ通信機能を追加したマイナー?アップデートが行われる可能性がある。

 また別の問題として、今回の NV-BD600DT に限ってみれば、
・Bluetooth で通信のできるケータイが必要。
・パケット代が別途必要。
という点が挙げられる。
 Bluetooth ケータイは、増えてきたとは言えまだ多くない。例えばわたしは N905i を所有しているが、これは対応していない。
 パケット代については、ケータイをモデムとして利用する使い方であるため、例えば FOMA であればパケ・ホーダイによる定額制の適用対象外となると考えられる。FOMAには定額データプランもあるが、安いものではない。プローブ情報の送受信に必要なパケット代はさほど多くないものと考えられるが、それでも従量課金されるとすれば使用を控えてしまうだろう。
 せっかくゴリラがテレマティクスサービスに対応したというのに、これでは利用者が増えないだろう。プローブ情報は提供者が多くないとメリットが出ず、これではせっかくの提携がもったいない。

 確かに Bluetooth でケータイとつなぐというのは比較的簡単に実現できたのだろう。しかしパイオニアのエアーナビよりも後発なのだから、通信料金は定額制とし、ウィルコムなどの通信モジュールを内蔵するようなゴリラを開発して欲しかったところだ。
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auの法人向けスマートフォンE30HT

2008-09-12 08:46:27 | GPS
法人向け携帯電話の新ラインナップの発売について (ニュースリリース)
KDDI、法人向け携帯電話2機種を発表--初のスマートフォン (CNET)
KDDI、HTC製スマートフォン「E30HT」投入──VGAタッチパネルにQWERTYキー搭載 (ITmedia)
au、法人向けスマートフォン「E30HT」 (ケータイWatch)

 auは9月11日、法人向けスマートフォン「E30HT」を発表した。
 HTC製「HTC Touch Pro」がベースで、キーボードつき、2.8インチVGAディスプレイ搭載、Windows Mobile のスマートフォンだ。通信方式はCDMA2000 1x EV-DO Rev.Aに対応しており、下り最大3.1Mbps、上り最大1.8Mbpsでの通信が可能(ITmedia)とのこと。

 GPSは「StandaloneGPS」(プレスリリース)を搭載している。au の他製品に合わせてこのような表記をしていると思われるが、A-GPS(Assisted GPS, 測位時、測位の高速化のためにネットワーク経由で情報を得る技術。au 製ケータイでは一般的に搭載されている。情報はユーザーが意識することなく自動的に取得される)は搭載されていないようだ。ただし、HTC製GPS搭載スマートフォンに見られる Quick GPS(事前にネットワーク経由で測位のための情報を得る技術。ユーザーが意図的に取得する必要がある)には対応しているものと思われる。

 せっかく au 用に用意したのだから A-GPS 対応にすればよいのにとも思ってしまうが、さすがにそうはいかないものか。
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SONY NV-U3発表

2008-09-09 20:15:43 | 位置情報・地図


ニュースリリース
ソニー、ワンセグ内蔵のポータブルナビ「nav-u」 (AV Watch)
ソニー、ポータブルナビ「nav-u」に新機種--ワンセグ付きで市街地図表示も対応 (CNET)
ソニー、PetaMapと連携したポータブルナビ「nav-u」新製品 (BB Watch)

 ソニーは9月5日、nav-uシリーズの新製品「NV-U3」「NV-U3V」を発表した。10月23日の発売とのことだ。NV-U3Vは65,000円前後、NV-U3は55,000円前後を想定している。

 簡単な取り付けが可能な「ピタッと吸盤」、ハイブリッド測位システム「POSITION plus G」は NV-U2 から引き続き搭載。これまで同様、オプションで VICSビーコンにも対応できる。画面サイズは4.8V型ワイド、解像度は480×272。オートディマー搭載。内蔵メモリは4GB。地図縮尺は25m-800kmで一部市街地の詳細地図を搭載している。住所3400万件、電話番号は1000万件。名称検索は1000万件と推測される。ジャンル検索200万件。その他ガイドブックデータを搭載。NV-U3Vの外形は約150 x 約87 x 約25.7mm、約280gだ。

 NV-U2 から比較しての特長を見てみよう。

 まずは、ワンセグ搭載。NV-U2 は多機種がワンセグ搭載を進める中で非搭載であったが、NV-U3V になって搭載してきた。ここで非常に良いと思うのは、ワンセグ非搭載モデル NV-U3 と搭載モデル NV-U3V を発表してきたことだ。実売価格は10,000円程度だ。
 正直なところ、PND でワンセグを見る機会がどれだけあるのか、わたしの使い方からすれば微妙だ。そういうユーザーもいる中で、ワンセグ搭載モデルと非搭載モデルを両方出してきたことは、ユーザーにとってはとてもうれしいだろう。
 また、ワンセグ搭載モデルの NV-U3V でも、NV-U2 からあまり大きさ・重さに変化が無い。4.8V 型の液晶を搭載していることを考えると、かなり小型軽量と言えるだろう。

 また、外部GPSアンテナに対応してきた。一般的な車であれば車載状態で外部アンテナが無くとも十分な感度を持つはずだが、中には車内部にGPSの電波が届きづらいものもあると聞くので、そういう車の所有者の方には朗報だろう。

 次に、4GBの内蔵メモリを積んできたことが挙げられる。これにより、住所検索数が NV-U2 の 3000 万件から 3400 万件に増えている。なお電話番号検索や施設名検索は既に NV-U2 の頃から充実の1000万件であったので、NV-U3 でも変わりはない。同じ4GB搭載の NV-SB360DT と比べると個人の電話番号3000万件分とジャンル検索で数が劣るが、個人的には個人宅のデータは不要なので NV-U3 の検索対象数で十分だと思う。

 また細かい点では、地点登録数が500件から2000件に増えている(NV-U1 ではファームウェアアップデートにより2000件登録が可能になっている)。NV-U2 の情報を Web で検索するとオービスデータを登録されている方もいるようだが、そういう場合は件数の増加は便利だろう。

 ガイドブック関連の情報も搭載されている。「グルメぴあ」等の合計約16,500件の情報を搭載しているとのことだ。

 また、メモリ増量の恩恵は、地図にも及んでいる。主要都市を含む一部のエリアで市街詳細地図を搭載している。この詳細地図の搭載は、搭載メモリ容量が増えて行く中で今後の流れになることは必然だろう。

 この他細かいところでは、「徒歩モード」を搭載した。道路へのマップマッチングをやめ、目的地の方向を表示するようにしたモードのようだか、比較的小型・軽量の NV-U3 を活かせる使い方ができるかもしれない。また、JPEG再生に対応した(MP3・MPEG-4についてはNV-U2から対応)。


 NV-U3 は現在の PND の流れである「大容量メモリ搭載」に乗り、かつその増えたメモリを検索対象数と地図の充実に振り分け、堅実な進化を遂げているようだ。NV-U1からNV-U2ほどの劇的な変化は無いものの、妥当な後継機だと思う。また PND の流れであるワンセグ搭載も実施したが、同時に非搭載モデルも出す点がうれしい。

 ただ、NV-U3 を見ると、その後継機がどういう方向に行くのかはよく分からない。搭載メモリの増量は当然の流れで、これによって詳細地図の掲載範囲が広がることはまた当然だろうが、他にどのように伸びる点があるのか。PND ではまだ珍しいハイブリッド測位も搭載していて、既に PND としては十分な機能を持っている。WVGA 化や通信機能はありそうだが、さてどうなるだろうか。

機種名ミニゴリラ
NV-SB360DT
nav-u NV-U2nav-u NV-U3V
GPS性能-152dBm
外付けGPSアンテナ×?
大きさ128×85×26.2145×87×20mm150×87×25.7mm
重さ310g250g280g
液晶4.54.84.8
地図データ格納場所内蔵4GB内蔵内蔵4GB
地図縮尺25m~800km25m~800km
外部メモリSDMemory Stick DuoMemory Stick Duo
外部接続USBUSB
内蔵電池稼働時間3h
ワンセグ×
その他ナビ以外機能MP3/WMA/JPEGMP3/MP4MP3/MP4/JPEG
住所検索数3400万3000万3400万
ジャンル・周辺検索450万200万件200万
施設名検索1000万1000万件1000万
電話番号検索4000万1000万件1000万
周辺検索範囲
地点登録5002000
VICS×オプション有オプション有
自律航法×?
オービス対応×?地点登録機能で地点登録機能で
オートディマー
パーキングブレーキ結線必要不要不要

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エアーナビでターゲティング広告掲載

2008-09-09 01:17:02 | 位置情報・地図
インクリメントP株式会社 ローカル広告「MapFan AdSpot」「ナビポータル」サービスと連携し、通信型カーナビへの配信開始 (ニュースリリース)
インクリメントP、「エアーナビ」で広告掲載が可能に (ケータイWatch)
インクリメントP、カーナビ向け地図連動型広告の配信を開始 (ITpro)
マップファンアドスポットとナビポータルが提携…エアーナビに広告配信 (レスポンス)

 インクリメントPは9月8日、カーナビ向けサービス「ナビポータル」向けの広告配信を9月1日から開始していたことを発表した。
 広告主は広告サービス「MapFan AdSpot」に登録することで、カーナビ向けサービス「ナビポータル」上に情報を掲載することができるようになる。掲載した情報は、ドライバーが走ったときに表示されるターゲティング広告として掲載されるようだ。

 なぜ、既に始まっているものを8日に発表したのかはよく分からない。
 ニュースリリースを見ると具体的には、「周辺おすすめ情報」で表示される情報に「MapFan AdSpot」による情報が含まれているようだ。試しにエアーナビを使ってみたが、スポットの詳細情報を見たときに「情報提供元:MapFan AdSpot」と表示されるものがあり、これが該当の広告のようだ。なお、これはおすすめ施設名を一覧で見ているときには分からない。

 なお、エアーナビに表示される情報は、この MapFan AdSpot によるものだけではない。表示される情報には Yahoo! グルメが提供しているものもあるが、その情報も店舗が Yahoo! に広告料を払って載せているものもあるようだ。他の情報も各店舗から情報を受けて表示しているものが多いように思う。

 費用を払っているのに広告が出るのか(大体は通信の定額料と思うが広告を見るのにも通信が発生する。さらにそれでなくとも動作の重いエアーナビのナビポータルで広告を見なければならないのか)という思いはありそうだ。
 また、閲覧する場(PCなのか、ケータイなのか、カーナビなのか)で、必要とされる情報は変わるだろう、とも思う。ちょっと MapFan AdSpot のサイトを見る限りでは、広告掲載先を指定するような仕組みは無いようだ。
 ただし、インクリメントP側の考え方で掲載先を絞っているということはあり得る。エアーナビ版ナビポータルの「周辺おすすめ情報」を見てみるとエム・データからの情報(=番スポ!の情報?)と Yahoo!グルメからの情報が多く、逆に MapFan AdSpot からの情報はなかなか出てこない。この点は配慮されているのかもしれない。


 個人的には、位置情報に関連づけられた広告というのは、非常に将来性のあるものだと思っている。しかしターゲティング広告というからには、表示される広告が位置だけの氏へぼり込みというのでは寂しい。周辺おすすめ情報で表示される情報は各ユーザーの閲覧を学習していくそうだ。これだけでなく、例えば利用者全体を見たときに、場所と時間・月日ごとに、また車載状態なのかそうでないのか、で何が閲覧されやすいのかを調べて(もちろん、閲覧した個人は特定せずに)いき、効果の高い広告を掲載するようにするとか、そういう取り込みもあっていいだろう。
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エアーナビ+ナビポータルレビュー3

2008-09-05 18:48:12 | 位置情報・地図


 エアーナビの通信モジュールが到着した。プレサービス?期間から現在までの走行距離は500km程度。これまで記載の内容に追記したい。

 今のところ、一番の問題は高速道路走行中にリルートが発生して一般道からのルートが案内される、というケースが1時間当たり数度発生することだ。高速道路に入る前に通信用の USB ケーブルを抜いて通信できないようにすれば改善するのでは?とまで思ってしまう(実際にやってみたが走行距離が短いために結果は不明。なおケーブルを抜いてもそれまで取得した渋滞情報は残っている。また再度接続すると、しばらくののちに通信できるようになる。試す場合は自己責任でお願いします)。
 アップデートで改善することを望みたい。
 が、こういう事例は事前テストをきちんとやっていれば対応できたのではないか、と思ってしまう。AVIC-T10 の発売当時も同じような不満を書いたことがあり、またか、という印象なのだが・・・

 次に、渋滞情報の自動取得間隔について。使っているとおおよそ10分程度のようだ。ただ、この間隔は長い。例えば高速走行中の場合、ちょっと取得に手間取ったまま走ってしまうと、それまで取得していたエリア範囲外に出てしまうことがあるようだ。これについてはもう少し確認してみたい。
 なお手動で取得すれば任意のタイミングで取得できる。さらに、なぜかこの手動渋滞取得は走行中にも可能だ。

(9/6追記)
 試しに中央高速高井戸ICを中心に渋滞情報を取得したところ、情報を得られたのは東側では直線距離で12km程度でしかなく、時速70km強で走行すれば10分で到達できる距離だ。すなわち、高速道路を走っていれば渋滞情報を取得していないエリアに出てしまうことを示している。西側は直線距離で20km程度だった。
 大阪市役所を中心にしたところ、東は22km、西は12km程度の範囲で取得できた。現在地を中心にした渋滞情報を得られる、ということではないようだ。お互いに重なり合うメッシュ状に決められたエリアが取得できるのだろう。
(追記終わり)


 デフォルトで、ナビポータルが起動後に表示される設定について。ナビポータルを知ってもらうきっかけとしてそのような設定になっているのだろう。ただ起動直後に走行を開始すると、走行中にナビポータルの画面を表示しようとするが、走行中なので操作できない旨が表示されてしまう。この場合は「現在地」ボタンを押さないと地図表示画面に戻らない。ちょっと不親切なように思う。

 ナビ予約機能について。ナビ予約をカーナビ側からオフにできない。一旦ナビ予約がされると、それを取り込むまで、キャンセルしても起動するたびにナビ予約についての問い合わせが表示されてしまう。ケータイを使えばオフにはできるが、それくらいはナビ側からできてもよいのではないか。取り込むかどうかの問い合わせのときに、ナビ予約をキャンセルすることができるだけでよいのだと思うが。

 お迎えメールについて。迎えに来てもらう側の地点指定の操作性が悪い。まずGPSを使えるようにして欲しい。また(DoCoMoでは) i-mode での地図表示を用いてピンポイントで場所を指定するのは困難だ。iアプリベースのスクロール地図を採用して欲しい。

 あとは、PC版ナビポータル。こちらは機能の向上をお願いしたい。まずは渋滞情報の表示だろう。次にスポット検索時、目的地を駐車場にできる機能が欲しい。エアーナビでは、有名スポットを検索して目的地に設定すると、その施設の駐車場が目的地になる。これは結構便利なのだが、ナビポータル側にこの機能が無い。PC版ナビポータルでスポットを検索しナビ予約すると、その地点に最も近い道路が目的地に設定されることになる。これでは不便なのでナビポータル上で詳細地図を出したりWebを見たりで駐車場の位置を調べ、その駐車場に対してナビ予約をすることになるのだが、ちょっとイマイチだ。
 加えて、前回も記載したように「周辺おすすめ情報」や「番スポ!」が使えて欲しい。

 渋滞情報表示は前回もその良さを記載したが、500km 走った今でも有効であると感じる。デフォルトでは「順調表示」はしないようになっているが、これは表示した方がおもしろい。ただこれを表示することによって、たださえ遅い地図スクロールが余計に遅くなるように思う。とは言っても普通に走っている分には「遅さ」は問題にならないので、表示した方が便利かもしれない。


 ファームウェアアップデートでかなり使い勝手が改善したエアーナビではあるが、インターフェーズ部の反応(地図スクロールや「マップコントローラー」の反応速度、その他タッチパネル関連)は相変わらず悪い。大きく重いというのも変わるはずがない。提供が開始されたエアーナビ版のナビポータルも遅い。このようにPNDとしては後発なのに不満の多いエアーナビだが、通信サービスの提供によってようやく魅力が出てきた。
 また効果の高い不具合改善のファームウェアが2度(通信開始用を含めれば4度)既にされていて、「問題は多いけどしばらく待ってれば良くなるかも」と思わせるところが、わたしが使う上での不満感を和らげるのに一役買っているようだ。
 せっかく通信サービスが始まったことだし、これからもファームウェア更新で使用感のアップを望みたいところだ。
 また、サーバ側の対応でカーナビ版ナビポータル機能がより充実することも期待できないだろうか。
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「常に測位する低消費電力GPSチップ」インタビュー記事紹介

2008-09-03 23:44:38 | GPS
「常に測位する低消費電力GPSチップ」がもたらすモバイル機器の近未来──Air Semiconductorに聞く

 ITmedia による、Air Semiconductor へのインタビュー記事。
 この会社は「「GPSの消費電力を1/100 に」、英ベンチャーが開発」で以前紹介した、極めて消費電力の低いGPSチップを開発しているメーカーだ。以前記載した特徴を再度記載すると、
・消費電力が 1mA と極めて小さいため常時動作させることができる。
・常時動作しているため、測位したいときに、瞬時(以前紹介した記事によると25ms)に位置を算出することができる。
・常時動作しているため、屋内で測位できないような場合でも、測位できた最新の値を使うことができる。
と言ったところだろう。
 なお以前紹介した記事によると、サンプル出荷は本年中を予定しているとのことだ。

 記事では、2009年末までにデジタルカメラに搭載されることを目標としているとのことだ。
 ということで、現状でデジカメの写真に精度の高い位置情報(=GPS)を付加する方法を挙げてみよう。とりあえずすぐに思いつくもので4つある。

・GPSとカメラを搭載したケータイ(iPhone 3G含む)で、A-GPS の仕組みを利用して位置情報を取得して付加する。A-GPS を使うために感度も良く、必要な時のみに動かすために消費電力も少なくすむ。が、比較的高速ではあるものの、瞬時には測位できない。
・デジカメとは別にGPSロガーを準備してログを取り、あとで撮影時刻を利用して位置データを付加する。撮影時に測位を意識することは無いが、GPSロガーという別の装置が必要。
・Nikon のデジカメにあるように、一眼レフデジカメにGPSレシーバーを接続する。これは上と同様にGPSレシーバーが別途必要であることと、電源をデジカメから取る場合にはデジカメの電池のもちが悪くなる。必要な時のみに動かせば消費電力の問題は小さくなるが、代わりに測位までに時間が必要になる(数十秒など)。
・Nikon のCOOLPIX P6000にあるように、GPSレシーバーを内蔵する。これはまだ発売されていないのでよく分からないが、少なくともある程度はGPSレシーバー分に電力を食われるだろう(そのGPSレシーバーが Air Semiconductor のものであるというなら話は別だが)。

 消費電力と測位時間に着目すると、トレードオフの関係にある。A-GPS はそのトレードオフを変化させることのできる技術だが、それでも測位時間はゼロにはならない。
 既に記載していることだが、Air Semiconductor の技術がすごいところは、消費電力は極めて小さいのに、測位時間も非常に短いことだ。それを今回の記事で再認識した。


 ちょっとおもしろいな、と思ったのは、『「オフィスに着くと着信音が自動でマナーモードになり、自宅に戻ると通常の音量に戻る。高速移動中は自動でドライブモードにする」といった状況に応じた自動制御から「どこかのビルに入ったら、その場所に応じた周辺情報を自動的に表示する」などといった位置情報を元にしたサービス展開も可能になる』のくだりだ。
 これは Air Semiconductor のコメントなのかライターさんの意見なのかよく分からないが、つい最近見たこちらの記事によると Android アプリコンテストの最優秀作の1つ「Locale」がそんな機能を一部持つアプリらしい。
 AndroidケータイにAir SemiconductorのGPSチップが搭載されれば、そんなアプリも実用的に使えるという訳だ。

 実際にこの技術を搭載した製品が出てくるのか、まずはそこを注目したい。
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エアーナビ+ナビポータル レビュー2

2008-09-01 20:59:46 | 位置情報・地図


 エアーナビの通信モジュールが到着した。正式サービス開始前後に合わせて300km程度走行してみたので、感想などを書いてみたい。

 通信機能での注目は渋滞情報表示だ。
 今回の走行では渋滞考慮オートリルートが働くことはあったものの、これによる時間短縮効果はナビ算出で数分であり大きな効果は得られなかった。また赤表示になるような渋滞でも、さほど長い渋滞区間でなければ回避はしないようだ。結果的に、走行している経路は渋滞考慮をしない場合とほとんど変わらなかった。この辺りはもう少し使い込んでから、また評価してみたい。

 ただ、今捕まっている渋滞がどこまで続いているのかをエアーナビの大きな画面で視覚的に分かるということは、心理的には大きかった。
 また、ある程度知っている道であれば、エアーナビの出してくる渋滞表示、もしくは順調表示を見て、渋滞を避けて走ることができる。そういう効果は大きいと感じた。

 今回は東京23区近辺も走ったが、カバー範囲は少し併用を試してみたケータイ向けのユビーリンク「全力案内!」よりも狭く感じた。「全力案内!」はタクシーによるプローブ情報を利用しており、データ収集能力の違いが出ているものと思う。ただそれは都市部というタクシーが多く走る地域を比較したからだろう。ユーザーとしては、カーナビ所有者のプローブ情報収集とタクシーからのプローブ情報収集を合わせたサービスが出てくることを期待したい。

 ところで、この通信機能の導入によって困ったことが生じた。1時間に数回の頻度で自車位置の誤差が大きくなってマップマッチングの範囲を超えたような感じで、リルートが発生するのだ。しばらく走っていれば正しい位置に戻って再度リルートされ正しいルートを表示するのだが、これでは困ってしまう。特に高速道路走行でこれは顕著で、高速の場合はこの誤差によって一般道にいるものとしてリルートが発生する。一般道が平行して走っているような場合は「別道路切換」をしないと高速道路に戻らない。
 通信前にはこのような現象は無く、見ていると通信での渋滞情報収集が終わったくらいのタイミングでずれるようだ。通信によってGPS測位結果が影響を受けたのかとも考えたが、手動でスマートループ情報を取得しても自車位置がずれるようなことはなく、原因はよく分からない。
 1時間に数度という頻度は実際に使っているとかなり気になる。早急な改善をお願いしたいものだ。


 この他に通信で便利に使った機能は、ナビポータル登録地点のPC/エアーナビの共有くらいだろうか。ガソリンスタンド価格の機能は信号待ち中に使おうとしたが、検索に時間がかかりすぎて無理だった。
「周辺おすすめ情報」や「番スポ!」は駐車場に停めたときに少し使ってみたくらいだ。先日も記載したが、この機能は任意の地点を中心に検索できるようになれば、使い勝手が上がるものと思う。
 なおこのような使い方をするときに問題になるのが、電池のもちの悪さだ。もう少しバッテリ容量があれば、また使い勝手は違うものと思う。ただこれはファームウェアの修正でどうこうなるものでもないので、後継機では検討をお願いしたいものだ。

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