ひぐらし農園のその日暮らし

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福島県有機農業ネットワークが始動します

2011-11-29 05:07:00 | 農の話
11月27日(日)11時~ 福島県農業総合センターにてNPO法人福島県有機農業ネットワーク(略称ふくしま有機ネット)設立総会が開催されました。これから福島県に申請し認可を受ける予定です。

福島県有機農業ネットワークのHPはこちらです⇒http://www.farm-n.jp/yuuki/index.html

ふくしま有機ネットは「福島県の地域資源循環型の有機農業を推進する農業者を中心に、県内外の消費者、研究者・技術者、団体が広く連携、協力してネットワークを組み、健康で安全な農と食の再生をすすめるとともに,持続可能な社会と地域づくりへの貢献、さらに脱原発社会を推進することを目的とする」団体です。(以上定款第3条より)

ひぐらし農園はこの団体の設立発起人の一人として参加しています。

今後ふくしま有機ネットは
・有機農業の推進、啓発
・有機農業技術(特に放射能を防ぐための技術)講習
・放射能測定(食品、農業資材)
・健康づくり
・新規就農支援
・生産者と消費者との交流促進
・農産物の販売
などを行っていく予定です。

放射能測定事業は独自に4台のヨウ化ナトリウム検出器を導入し、食品や農業資材の検査を行います。今後資源循環型の農業を行ううえで放射能検査は不可欠となります。とくに農業資材がどれ位放射能を含むかはまだ不明な点が多く、また農業資材を検査できる検査機関は限られていますので、この事業は非常に大きな意味を持ちます。(検査を希望するには会員になる必要があります)

ただいま会員を募集しております。県内に在住し会の趣旨に賛同してくれる方ならどなたでも会員になれます。また県外在住の方は賛助会員になれます。年会費はいずれも3000円です。よろしくお願いします。希望者はHP内の事務局へご連絡ください。

とりあえず落ち葉を集めよう

2011-11-28 06:17:00 | 今日の農園
あたりはすっかり落葉しました。もういつドカ雪が降ってもおかしくない。で、そんなギリギリの時期にちょっとだけ来年の踏み込み温床用の落ち葉を集めました。
場所は早稲谷奥の林道。無駄な公共工事のおかげで、一日一台通るか判らない道も全面舗装。実は今年は落ち葉を集めるべきか悩みました。もちろん放射能の問題があるからです。いろいろ調べてみると、いわゆるフォールアウト(爆発による放射性物質の降下)で汚染されているのは昨年秋の落ち葉で、今年の落ち葉はまださほど汚染されていないようです。で、この場所は毎年落ち葉をさらっているし、アスファルトの上だから古い落ち葉の堆積もない。ということで集めることとしました。
コナラ、ミズナラ、クリ、サクラ、ハウチワカエデ、ホウノキなど雑木林ならではのすばらしい落ち葉。でも今年は素直に喜べません。特にフォールアウト時木についていたであろう針葉樹の葉は心配。ここにも杉や松の葉が混ざっています。
心配してもきりがないので、とにかく集めて使用する来春までに一回落ち葉そのものを調べてみようと思うのでした。幸い福島県有機農業ネットワークが12月には放射能検査機器を導入し、農業資材を調べてくれるそうですから。
側溝に溜まった落ち葉はいつもなら効率よく集められるので活用しているのですが、さすがに今年は見送りました。

森林学に詳しい人によると、森の放射能汚染は人の住むエリアと違って、放射性物質が循環しなかなか減らないそうです。とはいえ、まだ森の汚染は地表に降った放射性物質が昨年の落ち葉に積もっている状態。これから徐々に土に移行し、それを木が吸い上げる。木のセシウム汚染はこれから始まり、ピークは10年後とも。そうなると落ち葉はアウトか。ならば今のうちに地表の落ち葉を集めて除去してしまい、森林のセシウム循環を食い止めるということが重要かもしれません。今が瀬戸際か。あいにくこちらではそんなマンパワーも実践する山も持ち合わせていませんが。茨城県常陸太田市里美の落ち葉ネットワーク里美ではすでにそんな画期的な試みをしているそうです。

仙台の交流会に参加して思うこと

2011-11-22 05:05:00 | ノンジャンル
20日に仙台に行ってきました。今年ひぐらし農園では研修生が一人、農作業のお手伝いをしてくれました。農水省の「東北のムラで働き隊!」という補助事業を利用しており,同様の事業を利用している他の農家・法人さんやその研修生たちとの交流会があったためです。
写真は交流会の様子ですが、ただ飲み食いに行ったわけではなく、その前に受け入れ農家チームと研修生チームの二手に分かれて研修会も行いました。

その研修会で感じたこと。

受入れ農家あるいは農業法人の他に、専門委員として地域づくりの専門家や人材関係、農商工連携プロデューサーなどが参加していました。この補助事業の狙いは地方にいかに都市の人材を引き入れていくか(移住・定住)。それをきっかけにどう地元の事業(農家・地場産業)の強化や拡大につなげるか。そうした各地の取り組みをつないで新たなネットワークやビジネスが作れるかということで、実際に受入れ団体が直面している問題点を話し合おうというのが今回の主なテーマです。

おそらく参加した農家の中で、ひぐらし農園はもっとも規模が小さく、地域づくりの分野に偏重し、もっともビジネスという言葉から遠い世界にいます。だからこそこういう会合は日頃縁がなく面白い体験ではありますが、一方でそれでよいのかと疑問に思うこともたくさんあるのです。
まず印象に残ったことは、これからの東北農業についての話し合いにも関らず、放射能汚染に関しては全くといってよいほど触れられなかったことです。過疎に悩む地域で活躍する受入れ農家、団体はさすがに地に足をつけているだけに、自立という視点が強く、共感できることが多々あるのですが(戦後開拓からほぼ一代で大規模ぶどう農家になったご老人のお話は特に重みがありました)、専門委員と言われる人たちの視点にはやや違和感を覚えることもありました。
当然今回も経営の安定のために販路はどうしたらよいかという話が出てきました。農業が産業である以上は販売は重要なテーマであり、農家のもっとも弱いところです。何しろ今までみな農協頼みだったのですから。それに対する専門委員の答えは、従来の視点・価値観から大きく変わるものではなかったというのが印象です。すなわち市場があり、需要があるということを基に、いかに需要を探り、効率よく求められる農産物を作り売っていくかという従来の路線です。縮小傾向にある日本市場に目を向けるのではなく、これからの農業は輸出だとも。
まさにその通りであり、非効率といわれる農業では、実際に上手に生産効率を上げ、しっかりと営業をすれば成功している事例もたくさんあります。その場にもそういう方がたくさんいらしていました。しかしそのようなビジネスモデルは「生き残る」ためには必要かもしれませんが、誰もができるあるいはどこでも実践できるモデルではありません。

山間地では「生き残る」だけでは生きていけない。放射能汚染で分断され縮小しつつあるフクシマも今となっては同様です。つまりこれからは人は拡がるのではなく、逆に凝縮し繋がるべきだと思うのです。そして日本も、いや世界だってフクシマと同様に凝縮していくべきだと思う。縮小ではなく凝縮です。具体的には地産地消であったり、地域コミュニティーの再生だったりということ。まだまだ山中で暗中模索していますが。この震災⇒放射能汚染でその流れは決定的なものになるとボクは感じています。そして多くの人もそう感じているはずだと勝手に思っていました。少なくとも地元なら。しかし同じ東北に住み、同じような苦境に立たされているはずの東北人の口から出た、大きな市場に打って出るという拡大いや拡散路線。まだ流れは変わらないのだろうか。変わらないのだろうねえ。だって国は今まさにTPP=拡散路線で揺れいるのだもの・・・。
そんなことを感じた一日でした。





乾麺完成

2011-11-21 05:32:00 | 今日の農園
今年もひぐらし農園の玄小麦を使った乾麺が完成しました。今年は玄小麦の放射能測定や、いつも加工をお願いしている製麺やさんが被災地に近いということもあって例年よりも遅い完成です。数量も少ないために販売は予定しておりませんが、どうしても!って方はお知らせください。

今年の食味値

2011-11-13 06:20:00 | ノンジャンル
週末は喜多方恒例の秋の大イベント「農業祭」です。そしてひぐらし農園恒例の食味値検査の日。ブースの一角にJAが食味計測器を置いてくれて食味値を計ることができます。
でさっそく我が家の今年のお米を調べてもらいました。結果は「84点」。新米を食べたときに「今年の米は美味しいなあ」と感じたのでもっと高得点を期待しましたが、昨年よりややよい程度となりました。それでも十分満足できる点数ですね。計測をしてくれたJA職員も感心してましたし。水分が16%とやや高めなのはその方が食味がいいからと聞いたので。ちなみにこの時点で計測されていたお米の最高得点は86点だったので、米どころ喜多方でも十分通用する点数。
なお上堰米も計測してもらいました。こちらは「80点」。合格!!

「ひぐらし農園の米」または「上堰米」をお試しになりたい方、どちらもまだ余裕がありますからお知らせください。