ひぐらし農園のその日暮らし

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息詰まるムラ

2017-12-30 08:48:00 | 独り言
地代を払いにムラのお年寄りの家へ。
齢80を超える家主とその弟(故人)のお嫁さんの二人暮らし。家主に子供はおらず、弟夫婦の子供が会津若松にいる。

話題はお決まりのこの先ムラはどうなるかということと、自身の先行きの不安。

絶対に弟夫婦の子供たちがいる会津若松には行きたくないと家主は言うが、車がないため週一回の喜多方市内の通院に、ときにはタクシーを使い往復で10,000円もかかるらしい。買い物は移動販売者が来るので何とかなるが、通院だけは本人が行くしかないのでどうしようもない。

子供たちは今のこの家を維持することはできないとすでに家主には伝えているらしい。ちなみにこの家は集落の中でも本家筋の家で、見事な曲家である。

見渡しても子育て世代の若者はことごとくムラをでており、1番若いのは我が家の下の娘(中学校2年生)になってしまう。親が同居を勧めても、周りに同級生もいないこのムラでは子どもが可哀想だと言われ、話が止まってしまうそうだ。(ん、となるとウチの子話可哀想だったのか?)

そこに来て最近は獣害ときた。特にサルの被害がひどい。今となってははクマなんて可愛いものだと言う。畑までも諦めるしかないのかと一層気落ちしている。

思えばムラに住み始めた20年前には、すでにこうなる兆候は見えていて、だからこそ堰さらいボランティアのような仕組みを提案してきた訳だけど、医療や跡取りなど個の事情が深く関わることについては、何か特別な行動を起こしてきたことはなかった。(昔地域通貨LETS会津を創ったけど、あの時は個の多様性を伸ばすのが目的で、生活弱者に焦点をあててなかった)

しかし、現状はかなり厳しいし、逼迫している。若い者、元気な者、外に身寄りがある者がいち早く難を逃れるため避難している感じだ。そう利便性を求めて動くのではなく、止むを得ず避難しているのだ。

必要なのは新たな相互扶助の仕組みだが、さてどうしましょう。

本木上堰精算中での話

2017-12-05 08:53:00 | その日暮らし
本木上堰清算中での話。

早稲谷は75歳以上の家は、地域の共同作業(道路の草刈りなど)は免除される。不参日当は取られない。
本木は免除制度はなく、どんなに歳を取ろうとも健康体であるかぎり出なければならない。休めば不参日当が課さられる。(ただし不参日当は割引される)
ちなみに早稲谷は35軒中、免除される家は12軒。これからも減ることはない。

両集落共ますます高齢化が進むことは避けられない中、生活インフラの維持をどうしたらいいのか。

「高齢者だからと免除していたら、いずれ誰も出なくなってしまう」

「近くに息子とかが住んでいるのであれば、そういう人たちにも出てもらうべきではないか」

「もはや一家に1人と言うのは時代にそぐわない。例えば家族の多い家や若者がいる家は複数出すとかしても良いのではないか」
「いやそれは不公平だろう」

「逆に収入のない高齢者世帯や一人世帯に一律の負担を強いるのは不公平ではないか。家族が多ければ、その分道路もたくさん利用しているのだから」

「出たい人に出てもらって、日当を払えば良いのではないか」
「でもそうするには財源がない」

「一家に義務を課すのではなく個人に義務を課すと言う考え方が必要ではないか」
「それは理解してもらうのが難しそうだ」

まさにケンケンガクガク。結論は出ず