ひぐらし農園のその日暮らし

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ひぐらしのつぶやき

2012-09-30 07:00:00 | 独り言
higurasifarm http://twitter.com/higurasifarm
9月29日 つぶやきまとめ


fukidashi 21:02
台風17号が心配で、予定よりもちょっとだけ早く今日から稲刈りを始めました。とりあえず5分の1終了。これでもし明日天変地異が起きたって、我が家はお米だけは困らないもんね!
2012/09/29 Sat 21:02 From web



ひぐらしのつぶやき

2012-09-27 07:00:00 | 独り言
higurasifarm http://twitter.com/higurasifarm
9月26日 つぶやきまとめ


fukidashi 22:42
現総理は高校の先輩。今日次期総理候補に踊り出た人は、かつて勤務していた会社の先輩。しかも勤続年数もわずか4年と一緒。普通なら親近感を覚えるものだけど、どちらも全く好きになれません。というか、彼らに日本を託したくないんですけど。
2012/09/26 Wed 22:42 From web



米全袋検査って意味があるのか

2012-09-17 12:50:00 | 独り言
今年は暑い夏でしたが、秋もまだまだ暑い。風はさすがに秋らしさを感じられるようになったものの、気温は毎日余裕で30℃超え。さらに雨がちっとも降りません。喜多方市の8月月間降水量はわずか33mm。9月に入って半月過ぎましたが、15日時点での9月の降水量は15mm。畑はからから。とても稲刈りの準備をする気分にならない。そんな早稲谷でも他の農家が稲刈りが始まりました。わがひぐらしの稲刈り開始は例年通り10月を予定しています。

さて震災以来、福島の農業はいろいろなことが起きていますが、今回は米全袋検査について一言。

福島県は今年度産のお米は、農協集荷分、自主流通米、自家保有米、贈答米、クズ米に至るまで全てのお米を30キロ単位の米袋にて全量放射能検査を行うことを宣言し、農家に協力するように要請しています。

今年の4月から国の農産物に対する基準は100㏃以下となりました。それに合わせ玄米の入った出荷直前の米袋をベルトコンベア式の検査機に乗せてスクリーニングし(空港搭乗口の手荷物検査のイメージ)、一定基準(50ベクレル)を超えた場合は、ゲルマニウムによる本検査、それ以下の場合は検査済みラベルを張り、そのまま出荷されるというものです。測定器の性能は本来検出下限値10㏃/㎏程度ですが、実際の運用はもう少しスピードを求められるためか、25㏃/㎏を下限値としているようです。その結果は検査済みラベルのQRコードに記録され、すべて「ふくしまの恵み安全対策協議会」のHPにて公開されるということ。こうして初めて販売することが可能になるというのです。

さてこの検査についてどう考えたらよいでしょう?
福島県産のお米は全袋検査されているから安全が保障されている。(下限値25㏃/㎏の是非は別として)これは消費者にとっても安心できる情報なのかもしれません。しかし現場を知っている人であれば誰もが、全袋検査なんてナンセンスだということを知っています。が、声を挙げる人はあまりいません。和を乱し復興の妨げになると思っちゃうのかな。でもそんな理由でムダな労力を福島の農家に強いられるなら、ムダな金を使うなら、真の復興にはつながらないと思うのです。そんなわけでここで全袋検査がいかにナンセンスか、ボクなりの理由を述べたいと思います。

①通常稲刈りで刈り取られたモミは乾燥機に入れられて乾燥します。機械乾燥は約一昼夜かかりますが、その間乾燥機内でモミは温風を当てられながら循環し均一に混ぜ合わせられるのです。乾燥が終了すればモミスリ、選別、袋詰となるわけですが、乾燥機1ロットで30キロ袋数十本分になります。我が家の乾燥機は小農家用なので1ロットMAX40本。大規模農家ならこの数倍は当たり前です。すでにお気づきのように、全袋検査なんて過剰にやるまでもなく、この乾燥機ロット毎に数袋検査すれば、ロット全体の検査をしたこととほぼ同じということになります。

②やる気のある農家ほど農協に出荷するよりも顧客をたくさん持っているものです。スクリーニングの機械は農協単位、あるいは大手集荷業者にしかありません。(検査機は県が供与している)検査を受けるためだけに稲刈りに忙しい最中、自らトラックにお米を積んで往復しなければなりません。会津では1反10俵ほど収穫可能ですから、1反で20袋=600㎏。ちなみに軽トラの積載量はMAX350㎏です。わずか1反しかやっていない農家でも検査のためには2往復しなければならないということです。しかも稲刈り時期は集中します。大規模農家に至ってはどう搬入するか悩みの種です。輸送費のコストを補てんしようと県では一袋辺り数百円程度の奨励金を出すと言っています。その総額は60億円です。

③検査には一袋に10秒程度といわれています。対象となる米は1200万袋。検査機は全部で192台。物理的にこなし切れるのか。検査待ちのために商機を逸しないか。

④食味を大切にしたい農家はモミで貯蔵しますが、そうすると検査が受けられない。

⑤そもそも下限値25㏃/㎏では不満なお客さんにはどう対処するのか。「ふくしまの恵み安全対策協議会」のHPでは25㏃以下の数字は判らない。(100㏃以上のものも判らない)これでは他県のモニタリング調査よりも精度が悪いことになってしまう。結局農家自身がもっと精度の高い検査機で調べなければならない。

そんなわけでひぐらし農園としては全袋検査を受けるつもりはなく、自らサンプリングして乾燥機ロット毎に調べたいと考えております。

なお出荷にはこれだけ気を使っている福島県ですが、土壌調査はまだちっとも進んでいません。出口ばかりの検査に気を使っていないで、生産現場の状況をよりしっかりと調査してほしいと思います。
そもそも全袋検査に至ったのは、昨年11月に佐藤雄平知事が福島県産米安全宣言を出した直後に、福島市内で500㏃超えのお米が明らかになり、メンツがつぶされたことに起因しています。そんなくだらないことのために、これだけムダで大掛かりなシステムを作ってきたことに怒りを覚えます。