ひぐらし農園のその日暮らし

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豚肉の自給・庭先養豚の可能性

2015-12-16 06:11:00 | 農の話
今年のチャレンジのひとつ、小規模養豚の実践を通じて、見えてきたもの。

結論から言うと、庭先養豚は超オススメです。

春先に子豚を2頭購入しました。かつて当たり前のように行われていた残飯養豚を目指すためです。
しかし子豚を譲ってくれた繁殖農家からは、配合飼料でなければ良い肉にならないと指摘されました。

実際には、餌は米ぬかを中心に、おから、小米や古米、野菜くず、廃棄されたパン家庭の残飯など、購入した飼料はほとんどあげる事はありませんでした。
おそらく生育は他の豚よりもやや遅かったかとは思いますが、最終的には精肉で一頭あたり55キロ強取れるなど一般と変わらぬ結果となりました。

米ぬかを与えると脂身が黄色くなると言われています。
とはいえひぐらし農園にふんだんにあったのでやっぱりメインは米ぬか。ただし出荷の1ヵ月前ほどから米ぬかはあげないようにしました。
またエゴマの油カスとクズ小麦がこの頃手に入ったので、これを飼料に使いました。

いざ肉にしてみて、加工業者からはスライスにする時やや切りにくいと言う指摘があったものの、脂身の色に問題はなかったように思います。また加工センターに常駐している保健所の方から内臓がとてもきれいだったと褒められました。
健康に育ったということでしょうか。嬉しい言葉でした。

8坪と言う広いスペースの中に二頭だけという環境が、ストレスにならなかったからかもしれません。また飼育中の臭いもほとんど気になりませんでした。
ただもともと鶏小屋用に作られていたために、強度の面では不足があり、補強の必要性を感じました。

1番心配していたのが、食肉センターが取り扱うのを嫌がるかもしれないと言う事でしたが、肉を100%を引き取ると言う話をしたところ、全く問題がありませんでした。
むしろ配合飼料で育っていない豚肉を引き取るわけにはいかないというのが先方のお話でした。

肉を購入してくれた方々からの評判は極めて良く、特に油に臭みがないと絶賛されています。

ということで、普通の農家であれば飼育の手間、飼料代などに問題が発生する心配はほぼなく、精肉後の販売先さえ自分で確保できるのであれば、循環型農業を進めるためにも庭先養豚の可能性は極めて大きいと感じたところです。

あ、あと鶏を一緒に飼うこともできます。ブタが食べこぼしたモノや未消化の小麦なども処理してくれます。またブタと同居することで、天敵であるイタチやテンを避けることもできるのではないかと期待しています。

ということで農家のみなさん、庭先養豚はオススメですよ。

ただし頑強な小屋と逃げ出したときに一緒にブタを追い込んでくれる仲間3名の確保をお忘れなく。