ひぐらし農園のその日暮らし

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喜多方市のまち・ひと・しごと創生

2016-01-06 06:51:00 | 独り言
喜多方市のまち・ひと・しごと創生
「喜多方市長期人口ビジョン」「喜多方市総合戦略」概要版が市内各戸に配布されました。
早速中身を拝見。

ちなみにこれは急激な人口減少の時代に向けて国が平成26年11月に制定した「まち・ひと・しごと創生法」に基づいて行われたものです。

まだしっかりと読み込んだわけではありませんが、第一印象としては、既存の枠組みから脱却出来ていないと感じました。地域の問題を俯瞰できていないと言ったらいいのか。

概要版前半には喜多方市のここ10年間の人口動態の分析、そこからおおむね2060年までの人口展望を導きだし、(基本的には減少の一途、西暦2040年には33406人と予測。現在は49151人です)

この人口減少のスピードを少しでも遅らせていくには「若い世代の就労と結婚・出産・子育ての希望を実現」し、「あらゆる世代が住みやすく」「次世代を担う子供が喜多方に住んでよかったと思えるような活力ある市」にする。ということだそうです。

そしてそれを実現するには
①「安定した雇用の創出」
②「新しいひとの流れをつくる」
③「若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる」
④「安心なくらしを守るとともに、周辺地域との連携を図る」
⑤「将来を担う多様な人材を育成・確保する」
と謳っています。

さて一つ一つ言っていることは間違っていません。しかしあまりにも紋切り型すぎではないでしょうか?
危機感や本気度が伝わってこない。

以前ブログでも紹介しましたが、国立社会保障・人口問題研究所の所長である森田朗さんのお話を伺った時、これからは少ない人口でもやっていくこと前提に考えていかなければならないと仰っていました。

会津全体を見てみれば現在28万人いる人口は2050年には14万人以下と半減します。
喜多方が単体で人口減少を食い止めようとしても、日本全体から見れば、小さくなるパイを奪い合うだけのことです。

今のうちから、住民主役のまちづくり、すなわち④を最重点課題として早急に新しい仕組みを作って行かなければならないと思います。
残念ながら、市の概要版ではそれらしい文言は並んでいるものの、具体的な提案は1つもありません。

他地域では既に「小規模多機能自治」のように具体的に動き出している先行事例がありますが、喜多方のレベルはまだそこまでいっていないようです。
このビジョンを本気で進めたいのなら、各行政区ことに住民説明会を行う位の事はしないとと思います。

ところで1億総活躍社会と安部内閣が掲げた時に、多くの人は心の奥に何かきな臭さを感じたと思います。若者が子育てしやすい環境を整えて、出生率を上げて地域を盛り上げていきましょうと言うのも、何か同じ匂いがしませんか。