早稲谷川は山都町内を南北に流れる一ノ戸川の支流の中ではもっとも高低差と水量がある川です。また奥まで林道が設置されており、アプローチもよい。(以前から問題視している大規模林道がこの場合は有利に働くわけですね。ちょっと複雑な気持ちですが)
早稲谷川の小水力発電のポテンシャルについて前々から知りたいと思っていました。しかし当然ながら知識がありません。そんな中、知り合いを通じて小水力発電の設計を数々手がけている方がわざわざ来てくれることになったのです。
以下備忘録も兼ねて
小水力発電のポイントは
水量、高低差、建設コスト。
まあ当たり前ですが、採算の取れる好条件の場所となると実はそうそうあるものではありません。
しかも適地があったとしても、資金の調達方法や水利権、地元住民との合意形成(騒音、農業用水や漁協との兼ね合い)などが必要です。
原発事故後自然エネルギーに注目が集まっていますが、その多くが太陽光発電に集中しているのは場所さえ確保できれば簡単に導入できるからで、小水力が少ない理由は上記のような条件を乗り越えなけれいけないから。
しかし小水力は一度設置してしまえば耐用年数は太陽光よりもはるかに長く(60年以上)、さらに昼夜関係なく発電します。そのため発電能力に対する実際の発電量(設備利用率)は太陽光の12%に対し、小水力は60%。つまり5倍の高効率。
で、実際に早稲谷を見てもらった結果はどうなのか。
早稲谷には大きな堰堤(砂防ダム)が3か所あります。手っ取り早く高低差を利用するならこれを利用するのが一番。ざっと測量するとそれぞれ10mほどの高さがあるようです。
第二堰堤
では水量はどうなのか? 水量調査は小水力導入にあたりもっとも時間とコストのかかる事項で、なるべく緻密な調査が必要です。今回は渇水期ということもあり、あくまでもざっくりとした見積もりですが、毎秒120リッター程度。これを最低ラインとして、これらから推測する平均の発電量は8キロワット程度ではないかということでした。
そして地形から今までの経験から建設コストは3000万円強ではないかとのこと。幸い砂防ダムのすぐ横に林道があり工事はやりやすそうです。
三つある堰堤の内、第二堰堤は農業水利の問題がなく、魚止めの第一堰堤よりも上にあることから漁協との問題も少なそう。
ではその収益は?
一日の稼働時間20時間⇒年間7000時間、売電価格30円とすると
年間の収入は7000h×8kwh×30円≒170万円
う~ん、採算ラインは微妙なところでしょうか。
ところでアドバイザーとして一緒に来てくれた方曰く、
早稲谷は山に囲まれた地域ですから、小水力に限らずバイオマスの積極利用など、複合的な自然エネルギーを利用した暮らしの提案がベストではないか、
さらにその導入にあたっては、地元の人を巻き込んでいくべきということでした。
その通りだとボクも思います。
とにかくまずは水量調査ですね。
早稲谷川の小水力発電のポテンシャルについて前々から知りたいと思っていました。しかし当然ながら知識がありません。そんな中、知り合いを通じて小水力発電の設計を数々手がけている方がわざわざ来てくれることになったのです。
以下備忘録も兼ねて
小水力発電のポイントは
水量、高低差、建設コスト。
まあ当たり前ですが、採算の取れる好条件の場所となると実はそうそうあるものではありません。
しかも適地があったとしても、資金の調達方法や水利権、地元住民との合意形成(騒音、農業用水や漁協との兼ね合い)などが必要です。
原発事故後自然エネルギーに注目が集まっていますが、その多くが太陽光発電に集中しているのは場所さえ確保できれば簡単に導入できるからで、小水力が少ない理由は上記のような条件を乗り越えなけれいけないから。
しかし小水力は一度設置してしまえば耐用年数は太陽光よりもはるかに長く(60年以上)、さらに昼夜関係なく発電します。そのため発電能力に対する実際の発電量(設備利用率)は太陽光の12%に対し、小水力は60%。つまり5倍の高効率。
で、実際に早稲谷を見てもらった結果はどうなのか。
早稲谷には大きな堰堤(砂防ダム)が3か所あります。手っ取り早く高低差を利用するならこれを利用するのが一番。ざっと測量するとそれぞれ10mほどの高さがあるようです。
第二堰堤
では水量はどうなのか? 水量調査は小水力導入にあたりもっとも時間とコストのかかる事項で、なるべく緻密な調査が必要です。今回は渇水期ということもあり、あくまでもざっくりとした見積もりですが、毎秒120リッター程度。これを最低ラインとして、これらから推測する平均の発電量は8キロワット程度ではないかということでした。
そして地形から今までの経験から建設コストは3000万円強ではないかとのこと。幸い砂防ダムのすぐ横に林道があり工事はやりやすそうです。
三つある堰堤の内、第二堰堤は農業水利の問題がなく、魚止めの第一堰堤よりも上にあることから漁協との問題も少なそう。
ではその収益は?
一日の稼働時間20時間⇒年間7000時間、売電価格30円とすると
年間の収入は7000h×8kwh×30円≒170万円
う~ん、採算ラインは微妙なところでしょうか。
ところでアドバイザーとして一緒に来てくれた方曰く、
早稲谷は山に囲まれた地域ですから、小水力に限らずバイオマスの積極利用など、複合的な自然エネルギーを利用した暮らしの提案がベストではないか、
さらにその導入にあたっては、地元の人を巻き込んでいくべきということでした。
その通りだとボクも思います。
とにかくまずは水量調査ですね。