ひぐらし農園のその日暮らし

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【拡大するとコストが上がる不思議】

2019-12-04 07:54:00 | 農の話
庭先養豚部の出荷の時期を迎えています。今年は仔豚の導入時期が遅かったので、出荷もその分ずれ込み12月まで続きます。

先日シャーロット&うまそうをお届けした部員さんから「こんなにたくさんお肉が来るとは思わなかった」との声が。以前にも「こだわっているのに安すぎない?」と言われたことも。
正直、何が適正な価格なのかは自分でも分かっていません。
実のところ手間賃、仔豚の購入費、屠畜代を除けば、エサ代などの経費はほとんどかかっていませんし。
いわば人のご好意により成り立っている庭先養豚部。
さらに豚さんたちを大切に食べてくれる部員との関係性にはとても満足しています。

あらためてみなさんに感謝です。

この取組みは環境に負荷をかけない畜産とは何か?を追求することが第一にあります。輸入飼料は使わない。購入飼料も極力控える。近隣で余っている、捨てられているものを利用する。もちろん何でもいい訳ではなく、安全性にも配慮する。
なので仔豚たちの成長は遅いものの、肉の味は好評です。(屠畜場を管理する卸業者には配合飼料を食べさせない肉が美味い訳がないと毎回言われますが)
また近隣住民に不快な思いをさせないことも重要。籾がらや落ち葉をたっぷり敷くので豚舎が臭わないと見学に来た方は皆さん驚きます。そして豚ぷんは堆肥となり畑の土を肥やします。

で、おかげさまで毎年理解者である部員が増え、それに合わせて一頭ずつ増やしていき、5年目の今年は6頭になりました。豚の頭数は理解者の数でもある訳です。

ここまで順調にきましたが、次の課題が見えてきました。
それはボクの周辺の資源だけでは6頭を飼育するのが限界ということ。これ以上頭数を増やすなら、購入飼料を増やすことが必要になりそうです。
しかしそうなると、環境に負荷を極力かけない畜産というコンセプトから離れてしまうかもしれません。
何よりもエサ代がかかるようになるので、今までのような価格設定ができなくなるかも(笑)
規模を大きくするとコストが上がるって巷の経済論の逆で不思議ですね。

さてどうしようかなあ。

しかし地域おこしのビジネスモデルに全くなりませんな、これでは