ナイスちょっとな健康維持

健康維持がテーマ。健康維持は日々の積み重ね。気楽にちょっとずつ続けてナイスでいよう。薬剤師が発信します。

セカンドオピニオン

2008-07-19 07:16:19 | メディカルサイエンス
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先週木曜日、蕁麻疹がかゆくて困っている社友が私のところに来て薬を差し出した。「これ、薬剤師の○○さんに買ってきてもらって飲んでるんだけど、あまり効かない。医者からもらったセレスタミン飲むと効くんだけど、ねむくって仕事耐えられなくて。花粉症で飲んでいるアレグラ持ってるけどそれ飲んだらいいかしら?」これと言って差し出したのは、OTCのザジテン。


調べてみたら、登場した薬は、抗ヒスタミン剤のオンパレードのようす。それぞれの特徴は、

・ザジテン 普通の抗ヒスタミン。スイッチOTC
・セレスタミン 抗ヒスタミン+ステロイド、処方薬
・アレグラ 眠くならない抗ヒスタミン、処方薬


アレグラと言われた時、抗ヒスタミンではないような気がして、しかも、花粉症対策としては予防的な服用をする事などから、即効性がないようなイメージがしたので、アレグラは直ぐにきかなそうな気がしますが、と嘘をついてしまった。


「アレグラはどうかしら?確か、アレルギー症状が出る前から飲んでおかなきゃならない薬じゃなかったでしたっけ?直ぐに効かなそうだから、、、そうだ、外用薬は試されました?」


ムヒαでも何でもいいから、外用薬であれば、かゆみを止める期待はできそうだし。会社の救急棚に「ラナケイン」があったと、ラナケインを塗ったが結局おさまらなかったもよう。気の毒に。


そんなやりとりを聞いていた人が、「それって、セカンドオピニオン?」と笑いながらつぶやいた。本来なら、普通の薬剤師○○さんの指導に従うのだが、その指導に不満(もらったザジテンが効かなかった)があったから、セカンドオピニオンとして、なんちゃって薬剤師の私のところに来たって事ね、と。

なるほど。そうかも。まぁ、私のセカンドオピニオンが役に立たないのは想定内だと思われるが、私自身が、それを機にアレグラがどうして眠くならないかを知る事ができたからラッキーだ。そのキーワードは、「カルボキシル基」と「脳血液脳関門」。アレグラは、化学構造上、カルボキシル基「-COOH」の側鎖を持っている。カルボキシル基があり水溶性が高い化合状態だから、脳血液脳関門を通過しない。一般的な抗ヒスタミン剤が眠気に作用するのは脳内に入った時の副作用だが、アレグラは脳内に到達しない事が眠気が起こりにくい理由らいし。

その後、週があけたら、その社友はすっかり蕁麻疹は治ったらしい。よかった。週末であれば、眠さだるさを気にせずセレスタミンを飲めたのだろう。迷ったら、初心に戻って医者の指示を守るといい

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