目を覚ましたときには薄暮の中にいた。微かに下水の匂いがしている。
しばらくのあいだ、コトの成り行きが分からなくて呆然とする。
ああ、そうか。パレルモのホテルに着いたのだっけ...。
成田からローマまで、直行便で約13時間。ローマの空港で2時間の待ち合わせ時間をやり過ごし(細君は現地用の携帯電話を準備したりと忙しかった)、国内線に乗り換えて約1時間。昨夜遅く、ようやく第1目的地であるシチリア島はパレルモに着いたのでありました。
ベッドから足を降ろすと、石貼りの床が冷っこい。スリッパを履いてバルコニーに出てみる。
通りには椰子のような巨木が並んでいて、朝日が当たっている部分は葉と樹皮が白く輝いている。向かい側の建物では、サングラスにTシャツ姿の男が新聞を読んでいる姿が見える。
ここでまた呆然とする。今は11月の末なのに、この強い日差しは何だろうか。おまけに椰子の木なんて、熱海でしか見たことがない。
サボテンの実 種が多いがほんのり甘くて美味
シチリアの州都パレルモは北緯38度。宮城県の仙台市と同じ緯度なのに、この風景はまるで南国ではないか。
仙台にいる友人は、早くも灯油ヒーターが手放せないと言っていたのに、こっちは丸首Tシャツで日向ぼっこしてるオヤジがいるのである。
何となく「不公平」という文字が浮かんでくる。
「悪いなぁ」という気持ちにもなる。
しかし同時に「いいだろ、おい!」という気持ちが潜んでいるのを隠しきれない。
せっかく海外に来たというのに、朝からずいぶんとくだらないことに思考を使っているのである。
そしてぜひ夏のシチリアで本物のバカンス気分を味わって欲しいな。
帰りたくなくなるかもね。^-^
バカンスって言葉自体、馴染みがないものなあ。
地中海性気候の夏って、昼は暑くて夜は涼しいのかな?
そうですかどの
くくくっ
インディオっぽいですよね。
たしかイタリア語でも
「インディオのいちぢく」
という意味だったです。
あ、リゾートっぽいかも。(笑)
サボテンの実、柿みたいな色ですね。
ほんのり甘いのですね。
フルーティな味わいなのかなあ。
暖かい所いいですね。
最近寒くて、コタツから出られません。(笑)
イタリアは6月頃からバカンスの空気が充満していて、だらだら~
仙台と同じ緯度なのに、確かにあそこは南国だよね。
まさにそうだった! 少しすさんだ感じ。
しかし「忙しなさ」とか「悲哀」はないのだよなあ。シチリア全体の荒涼とした風景も、そういう印象だった。
雪の中からつくづく思う・・不公平だっ!(笑)
柿があっさりして、ジューシーな感じ。
どうも美味そうには思えない表現...。
cipciapどの
理想的な気候だなー。
>長崎の田舎で過ごした盆踊りの時期に
引き戻されたような錯覚に陥りましたよ。
う~ん、いいですな。ノスタルジアの感じられる外国って、魅力あるよねえ。
そういえばmichikoさんの風景写真は、空の青がいつも濃くて魅力的だと思っております。
北海道ってそうなのですか?