朝日を浴びるフィレンツェ市
俯瞰して分かる、美しき無秩序建築群
(撮影:まゆみーな)
フィレンツェに着くと、僕は寝てばかりいた。
前半の旅の疲れが出たのと、どうしても馴染めない文化に反発したからであります。
フィレンツェの人々は、自己主張がはっきりとしている。
自分がしたいように行動する。
自分というものに確固たる自信を持っていると言えそうだし、
「ずいぶん自分勝手だなー」とも言えるかもしれない。
例えば細い道を歩くとき、正面から来る人に気遣って、よけるようなことはしない。
ご老人が来ようと団体さんが来ようと、絶対によけたりしない。
気を遣ってくれるのはノラ犬くらいのものである。
日本だと、道を譲ることに互いに気を遣いすぎて、最終的に
「おっとっと...」なんて鉢合わせしてしまうことがよくありますね。
あれもばつが悪いものだけど、そんな事態にはならないのだ。
僕はこういう部分での違いに、すっかり疲れてしまった。
「もっと周囲に気を遣えよなっ!」なんて、一人で怒っていたのであります。
東京で知り合ったリカルド・ルーチに会いにいく
言葉は通じないけど、いいヤツだ
しかしまあ、そんなにぷりぷり怒っていても仕方がない。旅は楽しまなくちゃ。
こっちも自分のやりたいようにすればいいわけで、そう思うと不思議なことに、フィレンツェの人々は御しやすい存在になってしまった。彼らには裏表がないから、行動が分かりやすいのであります。
店の人が無愛想だなあと思っても、こっちから微笑むと、相手も微笑むのであります。
ジョットの鐘楼の中を登っていく
窓の外にドゥオーモの大屋根が見えてきた
急に自分が認められたような気がして嬉しくなり、バール(カフェ)や商店に入るたびに、店員に向かって「ニコッ」っとやった。
この場合、店員は女性が多かったので、どうしても女性に対してばかり微笑んだことになる。
必然、女性との微笑みあいという新たな交流が急増したのは、やむを得ない。
「俺もまだまだイケるな」という、当初の目的とはかなり違った気持ちが起こることを禁じ得ない。
フィレンツェ名物のTボーンステーキ
1kgのボリュームにたじろぎピンぼけとなった
しかしこの微笑みあいが、あるとき突然不安になったのであります。
笑みを返す女性の目に、何かしらの意志が感じられ始めたのであります。
笑ってはいけない。
その意志には、“男女間の想いのやりとり”といった明確なものが感じられた(と思う)。
ちょっと前まで文化の相違にハラダチを感じていた人間が、今度は一転して文化の一致具合を確認し始めたのである。
フィレンツェの女性は、行動がストレートだからなのか、眼力もかなり強い。こちらの目をとらえて放さない(ように思う)。
それからは反省し、微笑みに加減をするようになった。
男性にも積極的に微笑みを送ることにした。
あまつさえ、ウインクなども試みた。
実際、男同士のウインクというのはよく見られたのであります。
こっちのほうは“男男間の想い”というものは特に感じられなかったので、安心して交流を楽しむことが出来たのであります。
ずーっと前にどこかで書いたけど、私は日本のほうが道をよけてくれないなと感じたと...
イタリアではええかっこしいの男性たちは「どぞっ」と譲ってくれたりすると...
今は日本でも道を譲ってくれる人もいれば、前から退く気なしでズカズカ歩いてくる人といろいろです。
感じ方しだいかな。
異性間だと微笑み加減に注意かもね。
ウインクは普通に頻繁に使われているのであまり意味深ではない。
しかし、男同士のウインクは...中には意味深なのもあったりして。特にフィレンツェ...(笑)
1キログラムの肉何人で平らげたの?
こちらの気持ちが切り替わると、どうやら相手にも伝わるみたいだし。
自分からちゃんと伝えるようにもなる。ここがポイントだったっけ。
ウインクはしっかりと行ってまいりました。どうやら無事だったようだけど、次回は気を付けよう。
>1キログラムの肉何人で平らげたの?
3人だったから楽勝! 骨もついてるしね。
数日間起き上がれなくなりました。
やっぱり移動と、町中って疲れるんですよねぇ。
そんな話より、
フィレンツェではとっても質の良い手袋やさんがありました。
革製品、有名ですもんね。
もうすり切れてしまいましたけど、
スウェードの手袋、懐かしいなぁ。
僕は丸一日寝て、その後は外出もかなり控えておりました。
>フィレンツェではとっても質の良い手袋やさんがありました。
ビンゴっ! またシンクロした。ポンテ・ベッキオのそばだよね?
いい手袋を買えました。表革だよう。
しか~も太陽と情熱のイタリアではいかーん。
なんちゃって海外へ出たことの無い私が言ってもなぁ
本当はうらやましいのでござるよ(爆)
素敵な皮手袋も入手されたようでなおよし、ですね。
1キロの肉3人で?
すご~い。
もう、そんな大量の肉は一気に食べられません。
昔に比べてかなり小食になりましたわ。
燃費のいいエコな体になりましたぞ。
だから、肥満には要注意ですけど。(笑)
嘘です。
僕は僕です。
ぽんすけどの
肉を見た瞬間、逆上しました。
「これ、みんな食っていいの?」
と、お子様的な発言をしました。
ちゃんと三人で食べたのだけど、
満足したなあ。
だからして、最近はずっと肥満なんですなあ。
やりすぎは駄目なのね~~。
女性のにっこりなら、世の中に貢献すること、間違いなしです。
にっこりは国境を越えるのだ。
私はそうじゃないらしい(爆)。
最近では鬱陶しいので、男性とは視線を合わせないようにして、ひたすら下向いて街を歩いている自分に気づいたよ。
街の風景見ていない自分にちょっと悲しくなった…。
閉ざしてはいけないよね。
ハヤトさんが疲れたのは我が家のちびっ子のせいではないですか?とちょっと心配になったよぉ。