イギリスでの毒殺未遂事件
抜けがあるでしょうが、ロシア政府が背景にあるとされるこの事件の今までをまとめてみました。
２ヶ月後にせまっている2018サッカーWCロシア大会（2018年6月14日-7月15日）に関係するかも知れませんので、一応、御覧下さい。
今のところ、2ヶ月後の大会をボイコットする国は出ていませんが
イギリスはボイコットを示唆しており、小国アイスランドも外交的ボイコット状態（政府関係者のロシア訪問を中止する準ボイコット状態）。
発端は、１ヶ月も前のことで
ロシア政府が「サッカーワールド・カップ直前にそんなことをするはずがない」としていますが、これは今までの経過から、信用できません。
ロシアは、五輪前から準備していたようで2014年冬季ソチ五輪直後にクリミア半島を武力併合しましたし、オリンピック中にも国家ぐるみで薬物使用を隠ぺいしていたようですから、サッカーワールド・カップ３ヶ月前に事件を起こす程度のことに何ら疑問はなく、信用できないのですね。
調査に協力せずに、一方的に関与を否定するだけだと、ますます疑惑が深まるだけです。まぁ調査されると自分自身が危なくなる心配があるのでしょうが･･････。
私は、ロシア・中国といった独裁国家に
被害者意識だけが表面に出てしまう「うぬぼれ」をみてしまうのです。
加害者意識など絶対に出せずに水面下に隠れてしまうのが、独裁国家と言っていいのでしょう。
2018/03/05 英国南部で露人父娘が意識不明状態で発見される
ロシア大統領選挙（2018年3月18日）直前に起っています。この選挙はすでに終わっていますが、大統領選挙時の不正な投開票の証拠があるものの、ロシアでは大きな問題とならないようで、弾圧国家・独裁国家らしいところです。このあたりのことを、ロシア寄りの人たちは「口をつぐむ」か「仕組まれたニセ情報だ」としますが、それこそフェイク・ニュースかも･･････。
2018/03/07 ロシア人の元スパイ、一緒にいた娘も意識不明：cnn
ウクライナなど各国でロシア人の暗殺があいついでおり、これらすべてがプーチンの指示だというのも安易すぎますが、捜査すると政府のの関与が浮かび上がりプーチンにも危害が及ぶであろう事が容易に推察できるため、捜査に協力できずひたすら関与を否定するだけなのかも知れません。
2018/03/07 ジョンソン英外相がロシアに警告：bbc
ロシアは関与を完全否定しておりますが、協力するとも言っておりません。へたに協力するとボロが出てしまう恐れがありますね（笑）。
2018/03/09 元スパイ殺害未遂、21人が健康被害：afp
2018/03/12 レストランに神経剤の痕跡、衣類洗浄呼びかけ:cnn
2018/03/13 プーチン氏のメッセージか:reuter
2018/03/13 露外務省報道官ザハロア：NKH世界のトップニュース
「議会におけるサーカスショーのようだ。挑発的な政治キャンペーンであることは明白だ」ロシア外務省報道官ザハロア
2006年のリトビネンコ殺害事件当時の内務相が今のメイ首相
2018/03/16 ロシアも英外交官追放へ：iza
調査に協力せずに「陰謀だ」「非礼極まりなく言語道断」と言うのですが、それこそ「非礼極まりなく言語道断」（笑）。
2018/03/23 神経剤襲撃、ＥＵ「ロシアの責任」：産経新聞
2018/03/27 米欧がロシア外交官100人以上を追放:cnn
2018/03/27 ロシア外交官の追放、２４カ国に拡大：朝日新聞
日本は、ロシア・中国・朝鮮半島に対しても「過度に刺激しないよう」に何もしないで「静観」していますが、「過度に刺激しない」で「過度に刺激されっぱなし」なのも異（い）なものです。
2018/03/27 アイスランド政府、ロシア大会訪問を拒否：sputnik
ロシア政府は「英国の非難が証拠のない挑発をしている」と言っていますが、sputnikにもまた独自の取材がなさそうで、ロシア政府に忠実過ぎ代弁者とみなされてしまい、信頼性があるとは言えません。
ロシアでは中国と同様に、政府と異なる意見は許されず、「法的に制限される」らしく、必然的に時の政府の代弁者となってしまい、これを俗世間では「報道規制・言論弾圧」の国家と呼んでおります（大笑）。
2018/03/29 使用された神経剤はドアに塗られていた:bbc
2018/03/30 娘が重体脱す 意識回復か:afp
2018/03/31 鳩山元首相:sputnik
この宇宙人が言うことに信頼性はありませんが、スプートニクの報道ならば、「あ、なるほど」と納得する人も多いことでしょう。
2018/04/03 14の疑問:在日ロシア連邦大使館
駐仏ロシア大使館から仏外務省へ出された質問書の和訳ですが、こんなものを出さなければならないほどの状態でしょうか。
ロシアのいつもの「関与否定」が妥当なのかどうか･･････。
こういった時「証拠の提示」を求めたがるのがロシア・中国・北朝鮮といった独裁国ですが･･････。
もし「証拠を提示」しても「独裁国家が犯行を自白するはずがない」でしょう。
逮捕後に「容疑を認めているようです」という報道があるかと思えば、裁判になって「一転して容疑を否認」という報道がみられます。
もしも誘惑にのって被害者側が「証拠を提示」しても
- ロシアはそれを相手の捜査能力の限界と判断し、単に容疑を否定するだけでなく
- ロシアが次から提示された証拠を残さないよう「利用する」だけ
被害者の側が証拠を提示しない時代になっています。
加害者の側がしつこく「証拠の提示」を求めるのは、「次からそんなヘマはしない」の決意表明であり、間違っても「非を認める」わけではありません。ここのところを勘違いしているかたがいらっしゃるように思います。
被害者側としては、証拠を出しても「どうせ加害者側が否定するだけ」であろうことは分っていますから、当然のように警戒します。
そして被害者の側にも「どうせ証拠など必要がない、ので、でっちあげ」するという腐敗が、まれに見られます。
いつも否定する・まれに腐敗する、のどれを、信用する・信用しない、の組合わせが４通りあります。
- いつも必ず否定するので、信用できない
- まれにでっちあげるので、信用できない
- いつも否定するので、信用できると考える
- まれに腐敗するので、信用できると考える
私たちの判断次第ですね。ロシア人なら「2.3.」であり、ロシアに批判的な人なら「1.4.」でしょうか。
証拠を提示する時は、もう反論などできないほど緻密にことを進め、適切な制裁を加えるべきかも。
つまり「圧倒的な証拠と制裁」が一対になることしか「関与否定」に対抗する手段はないでしょう。
2018/04/05 ペットの猫は今どこに？ :afp
2018/04/06 猫とモルモットは死んだ:afp
これは、「ペットの安否情報を隠している」とするロシア政府の批判に応えたもの。
2018/04/07 ロシア元スパイ、危篤から脱する：朝日新聞
父親のほうも、助かりそうですが、後遺症はあるでしょう。
問題は、娘の方の証言が得られるかどうかですね。生きたままの証言をどう否定するか、今ロシアでは秘策をねっています（笑）。
さてさて、皆様はどう思われますか。
