村上世彰氏逮捕!?ヒルズ・ドミノのスタート 6月2日

ついに村上ファンドの村上世彰氏が、東京地検特捜部の事情聴取を受けることとなった。投資ファンドは、実態のないバーチャルな世界からマネーを生み出す、虚像の打ち出の小槌だ。ライブドアが地検特捜部の捜査の対象となったとき、当然のごとく、村上ファンドが次のターゲットであることは明白だった。ライブドアが時間外取り引きでニッポン放送株を大量取得した際、その極端にテクニカルな裏技に、誰もが、ズブの金融素人の堀江氏の指南役として、村上世彰氏の存在を頭によぎらせたに違いない。

堀江氏と村上氏との関係のみならず、ヒルズ族と呼ばれる新進気鋭のIT貴族らは、夜な夜なヒルズの高級バーに集合して、事実上、インサイダーを目的とする「情報交換会」を開催していた。そこは、株で大儲けをしたごく限られた「勝ち組」の人々だけが入ることを許された、さながら金融版の白い巨塔。楽天やUSEN・グッドウイル・光通信そして内外のハゲタカに至る一連のヒルズ族らの暗黙の了解、それがインサイダーを目的とする「情報交換会」なのだ。セキュリティが万全で、決して情報が他に漏れることのない六本木ヒルズは、彼らにとっては、まさに犯罪互助組織にふさわしく、六本木ヒルズ自体、株の不正取引の巨大ミッションそのものと言えるのだ。

しかも、そこに生まれた巨大マネーの一部またはその多くが、闇社会に流れている可能性は極めて高いとされている。地検特捜部が、村上ファンドを許さない理由もそこにある。阪神株の大量取得があろうがなかろうが、遅かれ早かれ村上ファンドは国策捜査の対象になった。今後は、近日中に迫った村上氏の逮捕が、他のヒルズ族やハゲタカそして疑惑政治家に、飛び火するのか否かが大いに注目される。勿論、政権が交代し、自民党が下野したならば、楽天も含めたヒルズ族や疑惑政治家たちは、容易に検挙されるに違いない。

見えない世界でのマネーゲームが、とうとう臨界点を超えた。理屈なき株式市場という砂上の楼閣は、一歩間違えればあっという間に崩壊する。投資ファンドは、暴力こそ行使しないが一瞬にして相手に大打撃を与える、事実上の金融暴力団だ。証券取引法という法律の中でうごめく組織的犯罪集団が投資ファンドであり、仮に共謀罪が存在するならば、彼らは取締りの対象そのものだ。

村上世彰氏とその仲間たちが逮捕され家宅捜索を受ければ、そこから新たな証拠が生まれ、その中から次のターゲットの証拠が見つかる可能性が高い。インサイダーというくもの巣に、がんじがらめに絡んだヒルズ族たちは、もはや逃げ場を失った蝶のような存在だ。この先は、不規則ドミノゲームのごとく、彼らは次々と倒れてゆく。5年間に及んだ小泉まやかし政治の時代に君臨した金融犯罪集団であるヒルズ族の摘発が、彼らが次の時代にも生き延びるための希望の星であるはずの安倍晋三氏をも撃ち抜くことを、私は強く期待する。
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