7/26『田中三彦氏・渡辺敦雄氏・後藤政志氏』フリートーク~ストレステストを中心に展開

CNIC『田中三彦氏・渡辺敦雄氏・後藤政志氏』フリートーク←必見。ストレステストを中心に展開されるが、問題の本質をとらえた有意義な議論。 

 

田中三彦正氏・渡辺敦雄氏・後藤政志氏「福島第一も、今回の事故解析・事故調査の一環としてストレステストをやるべき。やらずして事故原因はわからない。壊すまでテストをやると、耐震の限界がわかる。今回は地震動の長さが今までの3倍だった上に余震が連続した。ストレステストとはそういうこと」続

 

ストレステスト①渡辺敦雄沼津高専特任教授(元東芝。MarkⅠ専門家)「安全工学的に言うと負荷をかけるということなのでモノをこわすまでやる破壊テスト。EUではテストの結果は公開の場で市民も含む第三者のエキスパートによって議論する。しかし日本では政府の中で完結しようとしている」続

 

ストレステスト②渡辺敦雄沼津高専特任教授(元東芝。MarkⅠ専門家)「日本でストレステストをやるのなら徹底的に壊れるまで地震動を入れてみるべき。更に、耐震設計とは別に地割れ(断層)に対してどうかの評価も重要。改良や工夫をするには、ストレステストで解析的に壊してみる必要がある」続

 

ストレステスト③渡辺敦雄沼津高専特任教授(元東芝。MarkⅠ専門家)「残余のリスクは第三者が見た方が良い。テストを実行する人たちは『安全』というが、市民は『安心』を求めている。安心とは何かは市民に聞かなきゃわからない。『安心』がわからきゃ、どういうテストをしてよいかわからない」続

 

ストレステスト④渡辺敦雄沼津高専特任教授(元東芝。MarkⅠ専門家)「自動車はぶつからないようにつくるというのが日本の考え方だった。ボルボやベンツが自動車はぶつかるというという前提で考えた瞬間に、エアバックやセイフティベルトの発想が出た。壊してみると何が問題かわかる」続

 

ストレステスト⑤渡辺敦雄沼津高専特任教授(元東芝。MarkⅠ専門家)「1次評価と2次評価に分けてやるのは、急いで再稼働させたいから。ちょっと見え見えで悲しい。EUのストレステストでは厳しい意見が出ると思う。泉田知事の感覚がすごい(ストレステストは虚構で、再稼働させないと断言)」続

 

ストレステスト⑥新潟県泉田知事「テストが終わったからといって再稼働させることは絶対ない。福島原発で何が起こったか考慮に入れないシミュレーションにどういう意味があるのか」。田中三彦氏「基本的な不信感は、地震が関係していると思うのに地震と津波の間の50分間について全く触れないこと」続

 

渡辺敦雄沼津高専特任教授(元東芝。MarkⅠ専門家)「全てはSBO(全交流電源喪失)。基本的に疑問に思うのは、今は電気はきてるのに全然ECCSが動いていない、何にも動いていない。結局、冷却系が完全にやられている。配管破断してるとか、系統がズタズタになっているとか。何かある」続

 

田中三彦氏「物証があがりっこなく、もともとグレイゾーンで白黒決着つくものではないので、なにがなんでも地震(の影響)は封じ込めようとしているように見える。MarkⅠの欠陥と思われるところをストレステストすると、福島1号はそれだったんじゃないかという話が出てくるはず」続

 

玄海1号①田中三彦氏「ヒューマンエラーでECCSが動作するような事例が起き、ECCSで急冷がかかり、瞬間的に圧力容器の脆性破壊が起こると、あっという間。熱衝撃(PTS)により圧力容器が瞬間的に損傷して割れる。玄海1号は特に。脆性遷移温度が異常値であるにもかかわらず、不作為だ」続

 

玄海1号②渡辺敦雄沼津高専特任教授(元東芝。MarkⅠ専門家)「環境影響評価では評価法のチェックをするが、ストレステストに反映されていない。玄海1号のストレステストでもECCSを作動させてみて、どうなるかやってみることが必要。other partyを入れてテストをやるべき」続

 

渡辺敦雄沼津高専特任教授(元東芝。MarkⅠ専門家)「原発を安全だという人に任せられない。危険と思うから安全なものができる。残余のリスクを示し、国民がそれを受け入れられるかだが、今回受け入れられない方向にいった。市民は安全より安心だ。そういう意味で原子力は現状では破綻している」続

 

渡辺敦雄沼津高専特任教授(元東芝。MarkⅠ専門家)「直近ですぐにできるのはガスコンバインドサイクル。まずは10年ぐらいはGCCCO2は出るが(MACCなら低炭素)放射能よりまし。原発に火力発電所のような安全はない。斑目さんも浜岡の裁判で原発に『絶対安全』はないと認めている」。

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原発代替は天然ガス発電 『LNG・MACC(モアアドバンスト・コンバインドサイクル)』ツイートまとめ

原発推進御用新聞・日経は「天然ガスによる火力発電の拡大も見通せない」と無知無能全開記事。JOGMEC石井彰氏は論文・ポスト福島で、『原発代替電源の大半は天然ガス発電になる』と言明し、世界のエネルギー専門家の間では『天然ガスシフト』は議論の余地はなく、問題はそのスピードと指摘。続

 

続①JOGMEC石井彰氏によると、2016年の電源別コストはLNGACCが最安価と米エネ省が試算(MACCは更に安価)。中部電力は上越MACC運開を今秋に前倒したが、日本政府は、既に計画・建設中のプラントはもとより、自家発も含めLNGMACC増設を全面的に支援すべきなのだ。続

 

続②主な計画・建設中MACCの出力合計は『865.9kW』。内訳は中部上越238kW1119kW11月運開予定)、関西姫路第二291.9kWH25.10運開予定)、東京川崎2号系192kWH25.2運開予定。2,3軸はMACCⅡ)、東北上越3144kW。続

 

続③JOGMEC石井彰氏によると米エネルギー大手ExelonCEOは「シェールガス革命によって石炭や原子力は競争力をなくした」と公言。時代の趨勢はLNG。中部電力・東京ガス・大阪ガスは共同でカナダ西部でシェールガス開発に着手。2014年には350t/年を日本に供給予定。続

 

続④JOGMEC石井彰氏によると、カタールの7,700t/年体制が確立し日本がLNGを追加調達しても既存長期購入契約上の引取拡大枠活用でスポット購入量は限られ価格上昇は限定的。しかし、エンジニアリングのオーバーストレッチ、市場での需給バランス変化、石油価格準拠の影響は受ける。続

 

続⑤JOGMEC石井彰氏によると、カタールのほか豪州でも合計8,000t/年のLNG新規開発計画があり、国際石油開発帝石は2017595t/年日本に供給予定。一方で既存火力のリプレースMACC化を推進すれば熱効率は大幅上昇し、LNG使用量は現在の想定よりも低く抑えられる。続

 

続⑥JOGMEC石井彰氏も分析するようにLNGの潜在供給力は十分だが、日本はサハリン再検討や東シナ海ガス田開発にも積極的に取組むべきだ。特に東シナ海はEEZが直接絡む。三菱重工が開発した氷海領域にも適合の次世代LNG船『さやえんどうEXTREM』も、サハリンの突破口の一つとなる。

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