はるかのひとりごち。

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瀬戸内ぐるぐる旅その10:臨海工業地帯への架け橋

2008年10月18日 11時12分05秒 | たびろぐあちこち。

幸せを感じた晩ごはんとの出会いの翌日、
2日目のお目当てに会いに行くため、
早起きして宿を出て、始発の路面電車に乗って岡山駅へ。
早朝のせいか、人もまばらな岡山駅のホームへ向かうと、
岡山へきたなぁと思わせるカラーリングの、元「新快速」の車両が!わーい♪


「笠岡」行きってところがまたシブい感じですが、
カブトガニで有名なこの地から渡る、とある島への誘惑もありつつ、
降り立った駅はというと、




「倉敷」。




まだまだ覚醒しきってない頭と体をひきずりながら(笑)向かった先が、



JR倉敷駅の隣にある、こちらの「水島臨海鉄道のりば」。
初日にさんざん、海で四国へ渡ったり、瀬戸大橋をコダワリをもって渡ったりしたけど、
今回の旅のいちばんのメインは、実はこの「水島臨海鉄道」に乗ることなのでした~!
まだ日が昇りきってない、早朝の駅へと向かいます。

ここでのお目当てはというと、
前日、JR本四備讃線完乗後に「茶屋町」から下電バスで下見に向かった、


チラッ♪

と見えてるこの車両(笑)。
長崎の島原鉄道で乗ったあの車両と同じ、気動車の「キハ20」です。
島鉄のキハ20は、島原外港-加津佐間が廃止になったときに引退したようなんですが、
ここ水島臨海鉄道の車両は、まだまだ普通に現役でがんばっています。
このときも、実は乗るつもりで向かったんだけど、
現地に着いたらさすがにヘロヘロで断念(笑)。2日目のお楽しみに残しておきました(^^;;


水島臨海鉄道は、ここ「倉敷市」から水島工業地帯にある「三菱自工前」を結ぶ第三セクター。
前身は倉敷市営として走っていた路線です。
ちなみに、JRの駅名は「倉敷」なんですが、こちらは「倉敷市」。
水島臨海のホームはJRからも見えるので、
いつぞやの寝台特急の車窓から見た、このホームの幻想的な薄明かりをふと思い出し、
いつか乗りたい、という思いを叶えようと、今回の旅の行先が決まったのでした。

1本、水色のディーゼル車を見送り、ベテランのキハ20がやってくるのを待ちます。
朝晩のみの活躍というベテランさん、前日に下見したときは国鉄色の車両だったけど、
白地に青帯の水島臨海カラーがやってくるといいなぁ、と待っていると、




きのうとおんなじー。

いや、これはこれですっごくうれしかったんですけど、
せっかくここまで来たんだから、できればオリジナル色に会いたかったぁ(^^;;
そんな2両編成のベテランさんは、通勤通学のラッシュ時を迎えてほぼ満員。
タイムスリップしたような錯覚に陥りながら、終点へ向け走り出します。

「倉敷市」駅を出て、しばらくJR山陽本線と併走した後、
左手に緩やかにカーブして山陽本線とはさよなら、いよいよ水島臨海鉄道の旅の始まりです。
途中、「福井」駅で近くの高校へ通うたくさんの学生さんたちが降りていき、
しばらく走ると、「弥生」駅の手前から高架区間へ。水島の街並が、眼下に広がります。


そして列車は、沿線で唯一の有人駅という「水島」駅に到着。
1日のうち、大半の列車はここで折り返すという、水島の街ではメインの駅。
ここで多くのお客さんが降りていきました。
確かここまでは白い駅名板だったのに、なぜかここは青い駅名板。なぜ??


そして、「水島」駅のひとつ先、終点の「三菱自工前」駅に到着です!
高架の立派な水島駅とは違い、終点なのに狭いホームが1面だけの駅。
この角度からじゃないと、駅名板が撮れないくらいです(笑)。
終点といえば、普通線路はそこでおしまいだけど、この駅の先には線路がまだ延びてるんです。
この路線の本当の終点は、お隣の「倉敷貨物ターミナル」。
「三菱自工前」は、旅客としての終点なのです。
工業地帯へ向かう路線だけあって、そこへ通勤する人々のためでなく、
貨物輸送という大事な役割も果たしてるんですね。


工業地帯をバックに、昇ってきた朝日を浴びるベテランさん。絵になります。
全国的にもずいぶんと数を減らしてきたキハ20。
少しでも長く、いままでと変わらず活躍してほしいものです。


帰りの列車に揺られていると、山陽本線から入ってきた貨物列車とすれ違い。
赤い機関車がゆっくりと貨車を牽いていく光景も、
臨海工業地帯とを結ぶ路線ならではのヒトコマですね。
心地よいディーゼルエンジンの響きにのんびり揺られながら、
朝っぱらから小さな「時間旅行」を堪能したのでした~。

「その11」へつづく~♪