「巖頭之感」の一節を思い出した

2019-10-06 13:15:59 | 日々思うこと
昨日、華厳の滝で投身自殺の遺体収容に重機9台、75人が作業に投入され
その費用を身元が分かり次第遺族に請求するとの記事を読んだ。
約300万円。

上から覗いても足がすくむ華厳の滝。今もなお投身する人がいるのだなぁと
思った時、頭の中に
   ”悠々なる哉天壌  遼々たる哉古今
   五尺の小躯を以て 此大をはからんとす” の一句が浮かんだ。
その先はすっかり忘れたが
   ”萬有の真相は唯一言にして悉す 曰く「不可解」”は記憶にあった。
一高生藤村操が木を削って記した「巌頭之感」である。

当時高校生で「こころ」を読んでいたわたくしは作者漱石が教え子である
藤村操の投身自殺に心を痛め、後の「こころ」執筆に影響を与えたと知って
「巖頭之感」を読んだ。

同じ年ごろなのに明治人の教養に驚いた記憶がある。
今のことはすぐ忘れるのに昔読んだことは思いがけず覚えている
ものである。

************
関電問題は幹部の会見がある度に馬鹿らしさが増していく。
お菓子だと思って受け取ったら下に小判が入っていただなんて
江戸時代の「水戸黄門」の世界じゃないのだから・・・。

定年退職の前に心臓の病気になりその後勤務先の津市から故郷に
帰ってきた友人がいて、昨年亡くなった。
彼は「水戸黄門」の再放送を楽しみにしていて「その時間には電話
するな」と言っていたそうである。
この話を聞いたら「悪代官」の数が多くて「物語」より「令和の事実」
の方がすごいなぁとびっくりするであろう。
「葵の紋所の印籠」がないのが残念である。

コメント (2)
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