子供のときからの友人が一枚のはがきを持ってきた。
彼所有の本の中に私宛の古い、色の変わったはがきが挟まれていたのだという。
受け取ってみてみると表は確かに私の実家の住所で旧姓になっている。
差出人は根室の人らしく、内容は「今年は暖冬で、また会社に勤めだしたので日曜日も仕事がありスキーやスケートが
余りできないこと」などと書かれている。
日付から考えるとどうも私の大学1年の3月のことらしい。するとその人は少なくとも4歳年上ということになる。
全く覚えのない人で、住所を検索してみるとその人が勤務していたらしい会社はそこになかった。
図書館から予約しておいた本が入ったとの連絡を受けたので借りに行ってついでに電話帳の根室版でその人の名前を探し
たけれど出ていなかった。
ところでそのはがきの送り人も不思議だが、もっと不可思議なのはどうして友人の本の中に私宛のはがきが紛れ込んで
いたのかということだ。この友人とは何度か音楽会に行ったり、いろいろ悩みを聞いてやったりしたことはあるけれど
本を貸したり借りたりした覚えはない。でもそれしか思い当たらない。
全く奇怪なことが何十年もたって起きるものだ。生きているって面白い。
彼所有の本の中に私宛の古い、色の変わったはがきが挟まれていたのだという。
受け取ってみてみると表は確かに私の実家の住所で旧姓になっている。
差出人は根室の人らしく、内容は「今年は暖冬で、また会社に勤めだしたので日曜日も仕事がありスキーやスケートが
余りできないこと」などと書かれている。
日付から考えるとどうも私の大学1年の3月のことらしい。するとその人は少なくとも4歳年上ということになる。
全く覚えのない人で、住所を検索してみるとその人が勤務していたらしい会社はそこになかった。
図書館から予約しておいた本が入ったとの連絡を受けたので借りに行ってついでに電話帳の根室版でその人の名前を探し
たけれど出ていなかった。
ところでそのはがきの送り人も不思議だが、もっと不可思議なのはどうして友人の本の中に私宛のはがきが紛れ込んで
いたのかということだ。この友人とは何度か音楽会に行ったり、いろいろ悩みを聞いてやったりしたことはあるけれど
本を貸したり借りたりした覚えはない。でもそれしか思い当たらない。
全く奇怪なことが何十年もたって起きるものだ。生きているって面白い。