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ようやく読めた

2012-02-19 06:14:30 | 青面金剛像など

青面金剛像が庚申信仰に深く関わることを知って以来、庚申待ちや庚申さまって何?とずっと気になっていた。

あと青面金剛像ってどんな姿が正しいのかとかでありますね。

関連の文献を探していたのだが、やっと図書館で見つけることが出来ました^^

P12309321 P12309291

【庚申信仰 (窪徳忠/山川出版社)】

 

  

庚申信仰は道教からでたという説と日本固有のものとみる説があり実のところはよく判らないとありました。

拙は庚申待ちが道教の三尸(サンシ)拙に由来すると聞いていたのでちょっとびっくりでありますわ。

☆三尸説:人の体内に三尸という虫がいて人を早死させようと庚申の日の晩に人が寝ている隙に体から抜け出す。

そして天に昇って、その人が犯した罪を天の神に告げる。

だから庚申の日に徹夜すれば三尸は天の神にチクりに行けないので長生き出来るという訳らしい。

 

いずれにしても皆で庚申の日に集まり徹夜する行事を庚申(カノエ・サルでコウシン)待、または守庚申と言うみたい。

☆庚申待:仲間内(庚申講)の一軒の家に集合し、『庚申さん』と呼ばれる掛け軸を掛け、その前で唱えごとをする。

そして食事やら酒宴やらで世間話しながら夜明かしたようであります。

そしてその庚申さんに描かれたのが青面金剛という訳でありますね。

 

☆青面金剛の姿は『陀羅尼集経の巻九』や『青面大金剛薬叉辟鬼魔法』に描写されているとありますな。

どちらも原典を見たことないですが特徴は以下の通りとありました。

(これは青面金剛像を探索観賞するうえでポイントとなりますなあ)

・一面四手である。

(でも画や像には一面六手、三面四手、または三面六手もあるみたい。拙は一面六手ばかり見掛けますね。)

・左の上手には三又叉、下手には棒(大蛇が巻きついている)を持つ

・右の上手には掌に輪、下手には羂索を持つ

・体は青色で口を大きく開き、目は血のように赤く三眼

・髪は炎のように立っていてドクロを頂いている

・胸にドクロの首飾り、首、腰、両手、及び両足に赤い大蛇を巻き付けている

・両足の下に二鬼を踏んでいる

(拙はまだ一鬼しか見たことないなあ)

・青面金剛の左右には香炉を持った青衣の童子が一人ずつ侍立

(童子は見たことあるのであります)

・右側に刀、索を持つ赤、黄の二薬叉。左側には鉾、叉を持つ白、黒の二薬叉が立っている

(薬叉って夜叉のことかしら・・・みたことないなあ)

 

六手の場合は弓とショケラと呼ばれる上半身が裸の女性を掴んでいるみたいですね。

☆ショケラ:この半裸の女性がショケラと呼ばれるようになったか理由も年代も判っていないのだそうです。

①ショケラは庚申さんの弟子で、この日に人が寝ないか監視している

②ショケラは人を病気にしたり様々な悪さをするので、暴れ出さぬよう髪の毛を掴んで押さえている

などの説があるのでありますな。

 

あとは日月や猿、鶏などが組合せられるようであります。

(翁なんてのも見たことあるなあ)

 

最後に庚申待で徹夜ぜずとも済む有難い呪文を。

『ショケラよショケラ 寝たかと思って見にきたか 寝たれど寝ぬぞ まだ目は寝ぬぞ』

『ショケラよショケラ 身体は寝たれど目は寝ぬぞ』

う~ん、苦しい言い訳みたいな呪文であるなあ^^


6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
私などにはどれも同じように見えてしまいますが、... (tomochan)
2012-02-19 20:20:05
私などにはどれも同じように見えてしまいますが、いろいろな形があるものですね。
だいたい風化しているものが多いためか、ほのぼのとしたものに見えがちですが、
文章で表すとすごく恐ろしいお姿なのですね。^^

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tomochan様 (銀乗)
2012-02-19 21:16:35
tomochan様
元来は悪病を流行させる神で、そのため病魔を退散させる為に修される青面金剛法の本尊となったとか。
だから姿は禍々しいのが正しいのでしょうね。でも鶏や猿との組合せでユーモラスな感じになってますよね^^
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私も銀輪先生のお供で、多くの青面金剛像を見てま... (ZERO)
2012-02-19 22:02:16
私も銀輪先生のお供で、多くの青面金剛像を見てまいりましたが
それぞれ姿が微妙に違いますね。
それにしても「体は青色で口を大きく開き、目は血のように赤く三眼」とは恐ろしや~
今日、そんな人が出てこなくてヨカッタ・・・
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私も銀輪様のブログを読むようになってから、 (uraran)
2012-02-19 22:48:49
私も銀輪様のブログを読むようになってから、
学生時代に買った石仏の本とか読み返すようになりました。
でも学生が買えるような本にはこんな詳しいことは書いてありませんでした。
さすがは340円の大型本!今なら1万円はしますよね?
でもかなり時間もたっているし、これはぜひ新たな研究書のご執筆を!
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ZERO様 (銀乗)
2012-02-20 06:42:58
ZERO様
毎度ポタの度に石仏チェックにお付き合い有難うございます^^
昨日の秩父から向こうは庚申塔はありましたが、青面金剛像は見つからなかったですねえ。
黒谷近くで見た枯れた景色の石塔?の群れはパワースポット?ほんとに何か出てきそうでしたね^^
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uraran様 (銀乗)
2012-02-20 06:49:46
uraran様
昭和三十一年で340円は高額ですよね。
庚申待を行事として伝えている土地が群馬の小平の先にあるとの説明読んだことありますが今も継続しているのか興味あります。
当時の庚申待を経験している世代もいなくなった今は研究は文献調査だけになってしまいそうです。
でも青面金剛像の外観に限ればいけるかもですな^^
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