デンマーク・ハーフキッズ

デンマークについての情報やニュースを紹介、またデンマーク人と日本人のハーフの子供たちの子育て日記。

日本の小学校リポート

2008-04-18 17:44:48 | ハーフの子どもの教育
 こういうタイトルをつけるとなんだか我が家が外国から来たかのようですが(笑)、ショウミーが小学校に行くようになり、はや10日。私が子どもの頃とはいろいろと違った印象を持ち、まるで本当に海外からの帰国組のような気分になったりします。驚きや発見が新鮮なうちに、今日は気づいたことを書いてみたいと思います。
 
●忙殺・・・● 小学校に入ったとたんに、毎日ものすごいプリントの数です。だいたい平均4-5枚はあるでしょうか?何があるかというと、色刷りの省庁や都や区からのリーフレット類。例えば今日もらってきたものだと、文部科学省の「大切ないのちとあんぜん」というリーフレットです。「あなたは学校やお家で楽しくのびのびと生活していますか」というタイトルで、「お家の人や先生にすすんであいさつやへんじをしていますか」「友だちとなかよく、元気にあそんでいますか」「生きものを大切にしていますか」などという設問があり、はい・いいえのどちらかに○をつけるようになっています。
それからPTAからのプリント。活動の内容について、協力のお願い、イベントの案内などなど・・・。
そして最後に学校からのお便りや連絡の類のプリント。週に一度、金曜日に次週についての詳細が書いてあるプリントをもらいますが、その他にも「明日は耳の検査なので、耳の掃除をしてくるように」「登下校の際の注意(これの類はもう何枚もらったか)」などというプリントをもらいます。加えて、4月はやたらと提出書類が多くてびっくりしました。いったい何度、住所やら名前やら非常の際の連絡先やら健康状態やらを書いたことでしょう。兄弟のいるお母さんはダブルで書いており、本当にため息をついていました。これでもショウミーの小学校は名前書きが楽でよかったのですが、本当におはじきひとつひとつに名前を書いた、という他の小学校のお母さんもいました。

●校長先生登場● 私が子どもの頃はどうだったのでしょうか?ちょっとわからないのですが、今は保護者会のときには必ず校長先生が何か前に出てお話をなさいます。これは少子化から来ているのかな?クラスが少ないので、校長先生も回りきれるようで、校長・教頭先生と密な交流ができる感じがします。あるいはショウミーの学校のの校長先生が、特に熱心に子ども達のことを考えてくれているのかもしれませんが。

●クラス人数● 現在日本では学級定員が40人かと思いますが、ショウミーのクラスは非常にラッキーなことに27人という少人数です。実際にクラスを見回してみると、これくらいだと先生の指導も行き届くだろうこと、発言の機会が確保できるだろうことなどから、どうもこれくらいが妥当な人数なのではないかと思います。私が小学生のころは45人近かったのですが、6歳の子ども達を指導するにあたって、いったいどうやって指導していたのかなと不思議に思わないではいられません。デンマークの場合も28人定員ですが、このくらいだと決め細やかな対応が取れるのではないかと思います。

●放課後ひろば● これは設置されている学校が限られているようですが、ショウミーの学校には「ひろば」という放課後の学校内でも遊びがあります。学童保育とは違い、これは審査がなく、誰でも簡単な登録をすれば利用することができるもので、授業が終わってから「ひろば」の教室、あるいは校庭で、係りの人の監視のもとに遊べるというものです。近所の公園ではボール遊び禁止、道で遊ぶのは言語道断という現在、この「ひろば」は思う存分身体を動かしたり、何か作ったりできる、子ども達の最高の遊び場です。親にとっても安心で、家にいるよりも仲間たちと楽しく遊んできてくれたほうが嬉しいものです。また下の子との兼ね合いもあるので、私にとっては本当にこの「ひろば」は大助かりで、本当に感謝、感謝の「ひろば」です。まあ、昔はこういうのがなくても、どこででも安全に遊べて必要なかったのでしょうね。

●保護者会● 行ってみたら大方の保護者の方たちが、スーツなどのきれいな服装をしていることにびっくり!わざわざ汚い格好をしていく必要もないけれど、こんなにきれいにしていくの?といつものジーンズ姿の私・・・。
また役員が大変と聞いていましたが、ショウミーの学校はクラスで3人だけ役員を選出すればよく、何とか係りなるものが全くなくて楽ちんで、ちょっと拍子抜けするほどでした。いろいろな係りがあって半数くらいはやらなくてはならない学校、全員がなんらかの係りをやるという学校、とどうも学校によって全然違うようですね。何事につけても、公立でも学校によって、担任によって、いろいろと違うようです。そういえばショウミーの学校は給食のランチョンマットなども必要なく、限りなく簡素化してくれているのかもしれません。

 以上のようにいろいろとありますが、とにかく日本の小学校ではかゆいところに手が届くどころかあまりにも細かい指示が多く、さすが「子どもの国」だなと思わないでもありません。はさみを筆箱に入れてはいけない、道具箱のこの位置に入れる、などということまで先生が黒板に書いて説明していたりするほどです。あればいいのじゃない?という大雑把な私にはちょっと窮屈に感じるところは否めません。それから家庭内でのしつけにあたる部分への言及が多く、大人である親に対する大きなお世話ではないかと思う一方、あるいはあまりにもしつけができてないということなのでしょうか。

 けれども逆に先生達の温かい気持ちや、子どもたちが勉強を好きになるようにと心を砕いているところもまた伝わってきています。詰め込み型で行こうというよりも、スムーズに入っていけるようにと、導入部分に非常に決め細やかな心遣いをしてくれています。デンマークの小学校を見学したときも教師達にそういう気持ちを感じて感動しましたが、日本の小学校でも同じものを感じて、先生はどこでも同じなのだなととても嬉しい気持ちになっています。
 
 また授業の内容などもそのうち気づいたことを書いてみたいと思います。


 

 


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4 コメント

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おめでとう!! (ちゃん)
2008-04-19 10:58:46
ご入園ご入学おめでとうございます。元気にしてる?
ニコラスは無事年長になりました。日本って4月始まりで、春休みは短いし、なんか新学年になる心の準備期間が少ないっていうか、親としてもなんか気持ちが切り替えるのが、結構難しいっていうか、新しい気持ちに無理に切り替えなければいけない感があって、なんか気分的に慌ただしい感じがしてしまうよね。そういう意味では、長い夏休みの後の9月始まりの方が、ゆっくりした気持ちになれるのでしょうかねぇー?
うちは、幼稚園で本当にのびのびやっているので、小学校でどうなってしまうのか今からちょっぴり不安です。でもきっと子供の順応性はすばらしいと思います。ショウミーお勉強頑張るんだよ
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Unknown (halfkids)
2008-04-20 06:29:52
ちゃんさん、

ありがとう!元気にしていますよ~。
ニコラスも一番お兄ちゃんクラスになって、がんばってることでしょうね。
うーん、でも春休み中、わりと気分的には忙しくて厳しかったので、これが楽しい夏休み中ずっと続くのも私は辛いかも。かえって春休みの短い期間で助かったかもしれない。ただこれは私の性格的なもので、せっぱつまらないとやらないからいけないのであって、さくさくやっちゃうお母さんは9月始まりでもいいかもね(笑)。
ショウミーも幼稚園では超のびのび、楽ちんな幼稚園生活を送ってましたよ。ほとんど規律のない幼稚園だったし。でもね、不思議なことに今では言われなくても朝の支度をし、8時前には「もう行っていい?」なんて早く行きたくてたまらない様子です。そのときが来れば、子どもはちゃんと自覚ができてやるんだなーと思いましたよ。
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Unknown (sa)
2008-04-20 19:09:36
日本の小学校で事細かに指示があることをデンマークの小学校の先生に話したとき「一クラス30人以上いるなら、そうやってルールを作っておかないと、まとめる側が大変ですものねぇ」という返事が返ってきたことを思い出しました。そこで思わず私も納得してしまいました。

おはじきひとつずつに名前、私が小学校だった時(もうかなり昔ですが)もそうでした。父母が夜遅くまで一緒に算数用の道具に小さく小さく名前を書いてくれていました。あれは大変ですよね!私は娘の服に名前を書くだけでも、ついつい忘れがちです…!
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Unknown (halfkids)
2008-04-21 14:11:41
saさん、

幼稚園から卒園祝いでいただいた「名前シール」。いくつかのサイズで子どもの名前が印刷されており、かなり小さいものもあって、小学校の物に貼り付ければよくて、すごく助かりました。今はこういう便利なものもあるので、上手く使うことが「日本の小学校」対策です(笑)。

そうですね、ルールを決めないと統括できないというところはあるでしょうね。
しかし、あまりにも細かい・・・。こういうのが最終的には電車の乗り降りのときの、ものすごく細かい車掌の指示につながるのでしょうね。「降りる方が終わってからお乗りください」「網棚の荷物をお忘れなく」「本日は雨でかさなどのお忘れ物が増えておりますので、ご注意ください」・・・。まあ、聞いても網棚に荷物を何度か忘れたことのある私なので、あまり偉そうなことは言えませんけれど、ね。
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