デンマーク・ハーフキッズ

デンマークについての情報やニュースを紹介、またデンマーク人と日本人のハーフの子供たちの子育て日記。

ここまで来ました

2009-06-30 13:14:41 | 通信制大学・大学院
 日曜日、テストを2科目終え一段落、私の大学生活も先が見えるようになりました。通信制大学で政治経済を学び始めてから2年3ヶ月、来週、もう1科目テストが終わると、あと1科目だけ取れば卒業資格が取れるところまでこぎつけました。

 最初はテキストに出てくる漢字が読めず(まあ、今もですけど)、何度読んでも理解できなかったり、リポートをいったいどう書けばいいのかと困ってしまったりしていましたが、なんとか52単位ほど取得し終え、ここまで無事たどり着きました。

 今までひとつもリポートもテストも落とさずに来たのですが、先日は初めて悪い成績(パスぎりぎりのC)を取って、ものすごく落ち込むなんてこともありました。若かりしころの学生時代はどんなに悪い成績を取ってもなんとも思わなかったのに・・・。今回は生まれて初めて、よい成績を取りたいという気持ちでずっと取り組んできたので、Cには本当にがっくりしてしまって、これまた生まれて初めて、試験に失敗して落ち込む気持ちがわかりました。でもそんなときに、あまりに落ち込んでいる私に、夫が私の好きなお花屋さんで小さなブーケを買ってきてくれた、なんてことがあり、家族の支えを感じる嬉しい機会にもなりましたが。

 が!!!! 実はこれから論文にいよいよ本格的に取り掛かることとなり、ここからが本番の山場です。7月17日のデンマーク出発前に、論文のレジュメを作って教授にチェックしてもらわなくてはなりません。論文というものは、なんだか底なし沼のようで、どこまでやっても結局は底などないので、自分の実力にあった適当なところでおしまいにすればいいのですが、それがとても難しそうです。せっかく書くのだからいいものが書きたいですし、でも、時間が限られていて最初からいい論文など書けるわけもないので、どこかで自分に見切りをつけなくてはいけません。12月に提出ですので、どこまでできるかは、最後はやっぱり、時間に決めてもらうことになるのでしょうか・・・。

 加えて9月には記念受験となりそうな、大学院の受験が控えています。来年の3月に卒業後の進路(!?)については、大学院の試験に落ちてから、ゆっくりまた考えたいと思います。まあ、大学院は無理そうですが、一人で地道に興味を持って、ライフワークとしてデンマークのことをいろいろと学び続けて行くことはできますものね。

 ここからがラストスパートということで、とりあえず12月までのあと半年、大学生活の最後を楽しみつつ、がんばっていこう!と思っています。学割もしっかり堪能しちゃいます(笑)。

イソイソさん

2009-06-24 15:14:09 | 母親業・主婦業
 今年はショウミーのサッカーの育成委員(役員のこと)をやっているのですが、ショウミーのサッカー姿見たさに、私はお当番でなくてもよくグラウンドに行ってしまいます。週末、溜まった家事を尻目に、グラウンドに急ぐ私・・・。ショウミーが練習試合で走っている姿を見るのは本当に幸せで、その姿見たさに、ほんのそこまでの距離なのに小走りになってしまいます。そのキラキラした姿を見るだけで、喜んでいる姿を見るだけで、こんな幸せ今までなかったなぁ、なんて思ってしまいます。

 このような親ばかは私だけかと思っていたら、友達も最近野球チームに入った息子を時間の許す限り、グラウンドに見に行っているとのこと。デンマークの友人もわざわざ娘のハンドボールの試合を応援しに、スウェーデンまで行っちゃうし・・・。ふむふむ、同じ心境というわけですね。

 先日の運動会も、ショウミーの徒競走のときにはまた小走りになって、よく見える場所へ移動。また、少し前にあった区の少年相撲大会のときも、ショウミーとジジの土俵が分かれていたので、両方の間をデジカメを持って小走り・・・。

 そんな私のいちいち異常な高揚ぶりを、いったいなんと表現したらいいのかと思っていたのですが、まさに「イソイソしている」という表現がぴったりなことを発見、以来、イソイソしている自分に気づいては、毎回笑ってしまいます。

 こんなのはむかーしむかしのデート以来でしょうか?何、着ていこう?などと考えつつメイクをし、高鳴る胸を押さえながら、息子の姿を見に行くのでありました。昨日も学校参観週間で、イソイソと授業中のショウミーの見学に行ってきたばかりです。(まあ、昨日は実際に見たものは、先生に怒られているショウミーの姿でありましたが。)

 どうしてこんなに子どもの成長や子どもの活躍している姿、子どもが喜んでいる姿が嬉しいのでしょうね? サッカーの試合を見れば、手を握り締めて、甲子園の応援をしている女子高生よろしくドキドキしながら応援し、ショウミーに「明日の遠足のお弁当、何々が食べたいな~」と言われて買いに行くときも、なんだかBFのお弁当を作るような、嬉しい気持ちになって、イソイソしている私です。

 お母さんたちはいつも文句ばかり言って、怒ってばっかりいますが、実は内心、他のお母さんたちもみんなイソイソさんで、こうしてイソイソして楽しんでいるんじゃないかなと思います。でなければ、こんな大変な子育てできません、よね?!



今年のお気に入りの場所

2009-06-20 06:19:18 | 本日の一品
 前にも行ったことがあったけれど、今回橋を渡って海辺に出てみたら、とっても気持ちよくて気に入ってしまいました。葛西臨海公園!こういうくつろげる都内の公園は本当に貴重です。

 本当にここは大観覧車以外はあまり何もなくて、つい日本の公園はあれもこれもとなりがちですが、ここはとってもすっきりしていて素敵です。水族館のほうにレストランはありますが、ここは絶対お弁当を持って、海辺か芝生のところで食べたいところ。(ってこの日はマックでしたが。)

          

 海辺は広く遠く砂浜状になっていて、私はごろごろし、子どもたちは潮干狩りやカニ探しに夢中でした。アサリはとくに潮干狩りの場所ではないので、まかれていたりするわけではないのですが、天然のアサリが深く掘るとときどき出てきます。私も子どもたちに付き合って掘り始めたのですが、ザリガニ釣りよろしく、これもまたけっこう夢中になってしまいました。でもなぜか子どもたちのほうが見つけるのがうまかった・・・。(お味噌汁分くらいは取れたので、早速塩抜きをして食べてみたら、やわらかくて本当においしかった!このあたりの海の水の安全性は怪しかったのですが、まあ、一度くらいは大丈夫でしょう。)

          
          けっこう大きなアサリが見つかりました。

 公園にはバーベキュー広場もあるのですが、海辺でもバーベキューができるようになっており、家族でも、あるいは友達家族なども一緒に大勢でバーベキューに行っても楽しそうです。

 一通りアサリに夢中になった後は、また橋を渡り、今度は芝生の広場のほうに行きました。最近我が家のブームの野球をやって遊びましたが、ショウミーはこのところ投げるのがすっごくうまくなっていて、速くてコントロールもいい!しばし、楽しく投げたり打ったりじゃれたり乱闘したりした後、ゆっくり歩いて、途中でアイスクリームを食べてから帰りました。こうして自然の中で家族で遊ぶこと、しかも子どもたちが成長してお世話も減り、ますます楽しくなってきました。

          

          
          まるで顔で打つかのようなジジ

          
          ちょうどポピーが見ごろできれいでした。

新プロジェクト・・・「御殿場方面移住計画!!!」

2009-06-14 06:43:03 | 引越し計画
 数年前からなんとなく、なんとなーく、「デンマークみたいな暮らし方」がしたいと考えていました。私の持っている「デンマークみたいな暮らし」のイメージは、まず広いプライバシーのある庭、季節のよいときにはいつもそこで食事ができ、子どもたちが好きなように遊べる、木や花、そして野菜なども少し植えてあるような庭があること。そしてシンプルで機能的で、窓が広くて、キッチンも広くて、収納がたっぷりあって、家族が気持ちよく過ごせる光のたくさん入る明るい家であること、なるべく環境を考慮してあること、そんな家での暮らしをイメージしていました。

 でも東京ではそんなのは絶対無理と私自身、現実的には考えていなかったのですが、このところ、東京を離れてもいいかなという気持ちが芽生え(春ごろから)、もし東京でなければ、広い土地を購入できるかもしれない、そして私の理想の家を作ることができるかもしれない、そうしたらお庭でのんびり、ハンモックで昼寝ができるかもしれないと考え始めました。すると、ふつふつと私の中でこの新しいプロジェクト、移住計画があっという間に広がり(ほとんど妄想!)、即決定!家族の皆さん、私についてきてね~!!

 東京を離れてもいいかなと思った理由はいくつもありますが、大きなところでは、もう20年くらい十分に東京の暮らしを堪能したこと、東京を離れても楽しく暮らせそうな気がしてきたこと、いつでも東京に行こうと思えば行ける距離に住めばいいこと、そして夫が仕事で御殿場方面に勤務が増えてきたことがあります。

 ちゃんと決心したのは4月でしたが、すでに何度か現地に赴き、どのあたりに住みたいか、御殿場周辺はどんな感じなのかなど見に行ってきました。でも何より大切なのはまずは資金計画です。ローンのたんまり残っている今のマンションからの買い替えとなりますので、5月になって、ここが売れるかどうかを購入したときの不動産やさんに相談しました。いろいろ試算した不動産やさんが、大丈夫!と太鼓判を押してくれたので、いよいよこの移住計画が現実的なものとなりました。売れると聞いて、嬉しさ半分、そして既に大好きなこのマンションを手放すことの寂しさ半分ではありましたが・・・。

 一方、今度は家をどうやって作るのかという悩みが始まりました。建築家に頼むのか、工務店に頼むのかというところで悩んでいます。一人建築家に会ったのですが、早速土地を探してみます、と頼むかどうかもわからないのに言ってくれました。不動産屋さんも買い替えのローンを面倒を見てくれる銀行さんを紹介しますと言って、来週その銀行とのアポがあるし、なんだかちょっと声をかけてみたら、どんどん周りが動いてくれちゃうという状況になってきていて、不思議な感じです。

 どうも一番難しいのが土地探しで、私たちの理想の土地が見つかるかどうかは運次第です。近々もう一度現地に出向いて、いくつかの不動産やさんに探す依頼をしてこようと思います。土地は必ず建築士さんに見てもらわないと買ってはいけないそうで(あとでいろいろな問題が発生するのを素人ではわからないからだそう)、土地を購入する前に、どこで家を建てるのかというのも決めておかなければなりません。いろいろなことが急に同時進行です・・・。

 ここに来て、夫の仕事がますます御殿場方面にシフトしており、だんだん単なる移住計画じゃなくて転勤計画の要素も大きくなりつつあり、もし土地がみつからなければ、家を建てるのはあきらめて、賃貸でも引越しするということになりそう。ジジが小学校に入学するタイミング、再来年の3月には引越しとなる予定です。だいぶ先のことと思っていたのですが、土地を購入して家を建てる場合、2年は見ておいたほうがいいとのことで、実はそんなに余裕のないスケジュールだそうです。さてさて、どうなりますでしょうか!?

 それにしてもこのところの気持ちのよい天気に、私のお庭で昼寝、お庭でビール、お庭でゴロゴロなどの妄想は広がるばかりです・・・。

           

           

           静岡移住計画イメージフォト

手作りジャム

2009-06-09 06:10:25 | 本日の一品

 今年の冬からマイブームになっているジャム作りです。きっかけは友人の長野のおみやげのりんごジャムでした。そのりんごジャムはアップルパイのりんごのように、しゃりしゃり感が残っていて、いろいろなりんごで作られているので味に幅が出ていました。さすがりんごのお国、長野のジャムはおいしい!と感動して、子どもたちとぺろりと平らげました。

 そんなりんごジャムはこちらのスーパーでは手に入らないことから、ジャム作りが始まりました。といっても、りんごと茶色いお砂糖だけを使って、ざくざく切ってただ煮込んだだけのとってもシンプルなものです。ただそのしゃりしゃり感が消える前に火を止めるだけです。それを瓶に詰めて冷やせば、はい、おしまい。とても素朴な、でもほんとにおいしいジャムのできあがりです。

 ことこと煮込んでいると、家中にぷーんとりんごの甘酸っぱい香りが広がります。子どもたちの喜ぶ顔を思い浮かべながら、何かの作業と平行しながらのジャム作りはなんともいえない癒し系のひとこまです。

 こうして作ってみると、市販のものはいろいろなものが入っているんだなぁと思います。おいしくないわけではないけれど、手作りの素朴な味わいとはまったく違うことに気づきます。(ついでに自分で作ると意外と高くつくこもも気づいた。それだけ市販のジャムはくだもの率が低いということなのかな?)

 このりんごジャムは毎朝子どもたちがパンに塗って食べるほか、カレーに入れると絶品カレーができあがります。ジャムはお料理をぐっと引き立ててくれますよね?カレーはりんごジャム、鶏肉はマーマレードやレモンジャムなどの柑橘系、そのほかのお肉はベリー系のジャム・・・デンマークのお料理もジャムを上手に添えていて、はじめは少しびっくりしたものの、あの絶妙な組み合わせ、私は大好きです。

 そろそろおしまいですが、苺のジャムもこの春はたくさん作りました。ショウミーがへたを取って洗い、一緒に作ったりするのも楽しいものです。手作りの苺ジャムは市販のものほど色は鮮やかではありませんが、でももっと優しい味がしました。

『ウッラの小さな抵抗』

2009-06-04 06:32:13 | デンマーク 映画・芸術関係
 図書館の蔵書を検索していて、偶然見つけた『ウッラの小さな抵抗』という児童向けの小説を読みました。タイトルに『ナチス占領時代の少女』という副題がついています。本の扉のところに書かれた、この本の紹介文です。

   1940年4月から5年間、デンマークはナチスドイツに占領された。
   ユダヤ人迫害の手は、ウッラのピアノの先生にもせまっていた。
   「先生を家にかくまってあげれば。」と言うウッラに、お母さんは
   危険だからかかわってはいけないと答える。ウッラは初めてお母さん
   に不信感をおぼえる。
   親友のグレタと遊んでいたウッラは、地下室であやしい人影を見る。
   やがて二人は、つきまとう密告者におびえながら、ユダヤ人救出に
   立ち会うことに・・・。
   ナチス占領下のデンマークに暮らす、思春期の多感な少女を、自らの
   体験に重ねて生き生きとえがいた作品。

 子ども向けであること、小説であること、そしてやや物事を美化して書いている面も考えられますが、それでも占領下の当時のデンマークの雰囲気は、確かにこんな感じだったのかなと考えました。大人たちの緊迫した雰囲気、対独協力者や地下活動者がいて、破壊工作、尾行、ドイツ軍による制裁などが行われ、やはり日々、ぴりぴりした張り詰めた空気があったのだと思います。その中で、子どもたちは子どもたちなりの感性で、ときに敏感に、この時代を経験していったのでしょう。

 デンマーク語ではこうした小説や当時の状況を伝えるノンフィクションなどがたくさん出版されているのでしょうが、私は初めて読んだので、ああ、こういった感じだったんだ、と新鮮な気持ちで読みました。昔、アンネの日記を吸い込まれるような気持ちで読んだものでしたが、そのくらいの年齢の目線で書かれたものは多感な時期であり、若者の感性もあり、大人とは違った新鮮な見方で書かれていると思います。

 この小説の主人公ウッラも、ドイツ軍占領の下、恐怖を感じながらも同時に、ときにスリルを味わい、アイスの味が水っぽくなってきたことに気づき、友達と映画や映画俳優の話をし、髪にパーマをかけ(ちりちりになって大失敗)、ダンスを習い、父親が食卓でドイツ軍への怒りをぶちまけているときに突然「イタリア人は超直にもマカロニを食べるのかな?」と言い出してみたり・・・。そういった、普通の子どもの生活をしながら、占領下のデンマークをひしひしと感じています。

 私の息子たちがもう少し大きくなったら、この本をぜひ読んでもらいたいと思います。日本の戦時中とはまたちがったデンマークの占領下の様子を、この本で垣間見てもらいたいと思います。

 『ナチス占領時代の少女 ウッラの小さな抵抗』
  インゲ・クロー作 
  枇谷玲子訳 杉田幸子絵
  文研出版