12月24日、この日はクリスマスのディナーが行われます。家庭によって祝い方が少々違うのですが、我が家ではだいたい2時ごろにいつも一緒に祝う義母の友人夫妻が到着し、始まります。
義母はここで毎年必ず何か少し珍しいお酒を用意します。(今年はボトルがちょっと変わっているアイリッシュコーヒーのお酒で、コーヒーとミルクのボトルが分かれており、注ぐときに一緒に混ざるというものでした。)パーティーの始まりの楽しい気分を盛り上げるような小道具、であるようです。もちろんしばしそのお酒の話題になり、みんなで試してみてあれやこれや言い合います。
しばらくお酒やコーヒーやつまめるお菓子を楽しんだ後、5時過ぎになると義母はキッチンでお料理を温め始め、私たちも少しお手伝いをし、準備ができたらクリスマスディナーの始まりです。
メニューは毎年判で押したようにばっちり決まっていて、鴨の丸焼き、ゆでたジャガイモのブラウンソース掛け、小さい甘い茶色のジャガイモ、ビーツ、ピクルス、ポテトチップス、そしてデザートにリスアラマンがつきます。
このディナーは義母たちにとってはおいしい料理と楽しいお喋りの時間、そしてこの後に続くプレゼントの楽しみを待つ時間なのですが、子ども達にとってはひたすらに「プレゼントはまだだろうか?」の時間です。そのためディナーが早々に切り上げられるので、デンマーク語ができない私にはちょっと助かります(笑)。
7時過ぎになるとやっとお待ちかねのプレゼントの時間です。が、ここでまずは歌を歌いながらツリーのまわりを手をつないで歩きます。他の会場を借りてのクリスマス会などですと前の人の肩につかまって部屋中を練り歩いたりするのですが(ちょうど日本の汽車ぽっぽごっこのような感じです)、さすがに家の中はぐるぐる周りを歩くだけになります。私は歌詞を読めないので歌えませんが、それでもこのときの歌は何種類かメロディーを覚え、それなりに馴染んできています。
プレゼントは一人ずつ渡され(年長者がプレゼント渡す係になったりします)、しかも1つずつ渡されます。ところが一人につき何個も何個もあるので、とても時間がかかってしまいます。子ども達は一人10数個、もらったでしょうか。余りにも子ども達はたくさんもらい、え、これを全部日本に持って帰るの?と私はめまいをがしてしまいましたが・・・。
それでも子ども達はまるでおもちゃの国にでも行ったような、欲しいものが次から次へと出てくる魔法の時間のような、底知れぬ幸福感を味わったようでした。それを見ている義母たちも本当に幸せそうだったので、まあ、クリスマスだからいいかな、それにしてもちょっと豊か過ぎる?と思いつつ、みんなの無邪気な笑顔を片目に、私は必死でちらばる包装紙やリボンを集めていたのでした。