デンマーク・ハーフキッズ

デンマークについての情報やニュースを紹介、またデンマーク人と日本人のハーフの子供たちの子育て日記。

あれよあれよという間に

2009-12-22 01:12:17 | 日記
 12月10日に卒論をぎりぎりになって再提出し(あまりにミスが多かった)、それでやっと3年近くの大学から解放されました。といっても、まだ卒論の面接などが終わっておらず、完全に気を抜くわけにはいかないし、すぐに1月からまた勉強モードに入らなくてはなりませんが、しばし、解放の気分を味わいたいと思いました。

 今度は主婦として、ちゃんと家中きれいにして、と思っていたのに、なぜかいよいよ明日からデンマークの今、家の中は3%くらいしか片付いていません。たまりにたまった写真の整理も手付かずだったし、夏に行ったデンマークについてのブログの記事も、半分以下までしか行けませんでした・・・。まあ、提出から10日あまりでしたので、仕方ないですね。

 その他、この時期、買い物は外せないものですが、私のとっても不得意な買い物もすっかり鍛えられたのか、何でも早く買えるようになってきました。急に新年のカウントダウンのパーティに呼ばれたのはいいものの、着ていくものがなくて、30分でお買い物をしたり(でもすごく気に入ったものを見つけ、2着も購入してしまった。しかもアクセサリーも必要と値段も見ずに買ったら、なんとドレスと同じくらいの値段だった)、これまた15分でジュンク堂で本を4冊購入し、今日は今日で20分でブックオフで5-6冊買ったり・・・。クリスマスプレゼントも一気に2時間くらいで買いました。何もかも時短(今、そういう番組が流行っていますが)で、ついでに友人宅に持っていくチーズケーキも5分で作れるようになりました!

 そして、12月はやっと少し人に会ったり、友人宅でクリスマスパーティーをしたり、と楽しい時間を持つことができました。本当は会いたい人達がもっといるのですが、これまた時間切れ、来年早々、友人達に会えたらいいなと思っています。

 この一年を振り返る時間もないほど、今年は密度の濃い一年だったと思います。それから、ダメだと思ってもあきらめないことが肝心ということを学んだ一年でした(笑)。

 明日からデンマークです。帰ってきたら、今度こそちゃんと全部ブログに記録しなくてはー!このブログを読んでくれている友人の皆さん、また、他にも読んでくださっている方、どうぞ楽しいクリスマスを、そして、よい新年をお迎えください。

 

サマーハウス4日目 スナボーSoederborgへ

2009-12-18 03:01:04 | デンマークのあちこち
 7月28日火曜日、サマーハウス4日目は盛りだくさんでした。まずは、スナボーに行き(サマーハウスのある町から行くと都会に見える)、この地域の確か3大ミュージアムのひとつ、大きな煙突が目印の屋根の瓦工場見学に行きました。ここは景色はよかったけれど、現在は稼動していない工場で、かといってさまざまな展示があるわけでもなく、どうしてここがマストだという博物館なのか、不思議~な気持ちで早々に切り上げました。

          

          
          子ども達はお庭で虫やカニ取り。
          ショウミーが持っているのが小さなかわいい蛙

 次は子ども達が楽しみにしていたホステルへ。ここはダンホステルDanhostelといい、家族で泊まれるホステルなのですが(デンマークのあちこちにあります)、お庭を開放していて(有料)、宿泊以外の人でも遊べるようになっています。このスナボーのホステルは「鼻熊(デンマーク語では鼻熊というのですが、日本語では何でしょうね?)」と遊べるというのが売りで、子ども達はそれを楽しみにしていたのでした。

 さて、その鼻熊と遊ぶ時間が決まっているということで、私たちは持参のランチを食べ、そのあと、庭に置かれた卓球台でダブルスとシングルスで試合をして待っていました。盛り上がっている間に、ホステルの人が呼びに来てくれて、いざ鼻熊の柵の中に・・・。子ども達は最初こわごわと座っていましたが、でもだんだん鼻熊に背中に乗られたりして慣れてきたようでした。

          

 子どもたちが楽しんだ後は、次は大人の時間ということで、スナボー城の見学に行くために町に戻ります。スナボー城の前には港があるのですが、着くと、なんだか白と金がまぶしい、ちょっと見たことがないような船が停泊していました。水兵さんが重々しく船のタラップのところで、警護しています。「確か、王室が近くに滞在しているから、王室の船だと思う」と夫が言い出し、船首にデンマーク国旗がはためいているのを見て、納得。近くのグロステン城Graasten Slotに王室の一家が夏の間数週間滞在しているそうで、移動の際は必ずこの船を使うということです。思いがけず初めてこの船を見られてちょっと幸運でした。

          

 スナボー城は現在ミュージアムになっており、中でもクリスチャン2世が幽閉されていた城ですので、その展示の部屋があります。クリスチャン2世は本当にドラマティックな人生を送った王で、1520年、スウェーデンの有力貴族らが多数殺された「ストックホルムの虐殺」などで有名ですが、貴族を憎み、市民を中心とするオランダ流の国作りを目指していたクリスチャン2世は、最終的には1532年、おじのフレゼリク1世により、17年間もこのスナボー城に幽閉されてしまいます。

 幽閉されたクリスチャン2世は狭い部屋の中であまりにも退屈で、テーブルの周りをぐるぐる回っており、その際、テーブルに親指の爪で傷をつけ、それが長い年月に深い溝となったという伝説があり、そのテーブルが展示されていました。真偽のほどはわかりませんが、一度見てみたかったので、なるほど、これかと思いました。思っていたより小さなテーブルでしたが、溝は思っていたよりも深かったです。

          

 このミュージアムは他にもこのスナユランの歴史や、デンマークの参加した戦争の歴史の展示が行われています。私にとっては受験のために何度も勉強したあたりの展示、たとえば、スカムリングの丘の集会や自由憲法を求めて市民達が行進した1848年のカシーノ劇場への行進、1949年の憲法制定のための議会の絵などが展示してあり、なるほど、こういう感じだったのねと思いました。もっとその雰囲気に浸ってみたかったのですが、ちょうど閉館時間となり、最後の第二次世界大戦に至るまでの戦争の展示は駆け足で通り過ぎることになってしまい、本当に残念でした。

          
          スカムリングの丘集会

 そして、閉館時間と同時にその日始まったのが、Ringrindningリングレーニングというもので、中世の時代からの騎士達のスポーツというようなものでしょうか、走っている馬上から槍の先で、吊るされているリングを取るというものです。日本にも流鏑馬がありますが、それに共通しているものだと思います。

 けっこう間近でぎりぎりのところで見学するので、始まりを告げるラッパの音の後、馬の走る音と巻き起こる風とともに騎士(の格好をした人)達がするどい目つきでリングを見つめている様はどきどきします。そして、チャリンという金属音とともに騎士がリング取りに成功すると、観客達が拍手をするのでした。この騎士達はおじいちゃんからおじさん、若い娘さん達の4人で構成されており、彼らはこの伝統を引き継いでいるファミリーだそうです。ときどき練習して、この夏の数回のイベントに備えているのかな?

          

 デンマークの夏の楽しいところは、こうしたイベントが町々で開催されることです。そんなに大規模ではないけれど、観光客を十分に楽しませてくれるイベントがあちこちで開催され、ごく気軽に、ふらりと参加することができます。こういうところは、人口が多すぎる日本では難しいでしょうね。その代わり、もっと大々的なイベントができるのかもしれませんが・・・。

 帰りはアイスクリームを食べて、一日を満喫した気持ちでサマーハウスに戻った4日目でした。

          
          スナボーの町並み。翌日行くドイツのフレンズボーと似ています。

 

 

サマーハウス3日目 Nordborgへ

2009-12-18 01:57:07 | デンマークのあちこち
 朝、テンションの低いジジの写真です。

 サマーハウス3日目の月曜日、朝食の後、サマーハウスのあるEgensundから40キロくらいのNordborgノーボーに行きました。陸続きのアルス島の一番北のほうにある町です。

          

 ちょうどそこでフリーマーケットをやっていたので、まずはお買い物。お買い物大好きなジジはさっさと欲しいもの、大きなトラのフィギュアを見つけ、購入。(値段は10クローネくらいだったかな?)ジジは本当に買い物が好きなようで、すぐ、これ買わない?これいいんじゃない?とあれこれ私にも持ってきます。でも残念ながら、ジジ以外の3人は欲しいものは見つからず、戦利品はなしでした。

          
          かわいいクリスマスの袋に入れてもらって嬉しいジジ

          
          大のお気に入りのトラ。食事のときもしばらく一緒でした。

 すっかり買い物づいたジジと何か買いたいショウミーは、次に町の本屋さんに行き、『世界の怪物』という本を発見。ドラキュラやゴジラや伝説のなんとかウルフなどが登場、そして日本からはモスラーが参加しています。その本を「どうしても欲しい。これでデンマーク語の勉強するから(もちろん嘘)」と言い、二人でお金を出し合って買っていました・・・。

 次に町にあるお城、ノーボー城Nordborg Slotへ。お城というよりはマナーハウスといったほうが、しっくりくるかもしれませんが、池や林、なだらかな散歩道などを携えた広い土地にお城があり、私たちはそこのお庭で持参したランチを食べました。このように、どういうところでもお弁当を広げられて、しかも人が少ないのでのんびりできるのは、本当にデンマークの素敵なところだと思います。このお城は今は夜の学校efterskoleとして、地元の人達の学ぶ場として使われています。

          
          Nordborg Slot

 のんびりした半日を過ごした後は、スーパーに寄ってからサマーハウスへ。すぐ近くにプライベートビーチのような、素敵な入り江を見つけて、子どもたちはしばし海で遊びました。サマーハウスらしい、ゆっくりした一日です。

          
          帰って自分の水着を洗うジジ

          


 

卒論、終わりました!! しかし・・・。

2009-12-09 16:11:54 | 通信制大学・大学院
 今週の月曜日、幼稚園の休みだったジジとともに、卒論を提出してきました。ムハンマド風刺画問題を切り口に、デンマークの表現の自由について考察し、原稿用紙にして110枚ほど書き、この卒論が約3年間の総括ということになります。無事、滞りなく提出し、これにて、すべて終了!あとは1月末に行われる面接を待つばかりです。

 提出したときには、さすがにすがすがしい気持ちで、嬉しく思いました。この3年間だけでなく、デンマークとの縁が始まってからの約9年間に、少しずつ私の中に蓄積されていったものを、初めて論文として書いてみたわけで、私にとっては、とりあえず形にすることができた、という嬉しい思いがありました。学業から長く離れていて、しかも家族がいて自分のことを優先できないという状況の中でスタート。ここまで細かな作業をつなげて、なんとかこうして論文完成というところまでこぎつけたこと、まあ、私の人生の中では今までで一番がんばってみた3年間だったなぁとそれも嬉しく思います。

 が、提出してからふつふつと私の心に湧き起こるのは、思い描いていたような達成感の嵐じゃなくて、想定外の後悔の嵐なんですよね・・・。自分でもこういう気持ちになるのは意外なのですけど、どうもすっきりしない、どんよりとした気持ちなのです。

 一言で言えば、本当に内容のレベルが低い論文しか書けなかったことでしょうか。何よりデンマークのことなのにデンマーク語ができないことが大きかったと思います。そして、通信制だったため、先生との面と向かってのコミュニケーションがほとんどなくて、また、時間的にも余裕がなくて(先生ではなくて、私のせいなのですけど)余計やりとりができず、結局ほとんど自分ひとりで書き上げてしまったこと、それゆえもっと自信がもてない論文になっています。まあ、学士レベルで「自信があります!」っていうのもおかしいのでしょうけれど、思っていたよりもずっとずっと、ちゃんとしたものが書けなかったのでした。

 提出したら、万々歳!という気持ちになるかと思っていたのに、こんな気持るなんて・・・。ここまで周囲の方たちの温かい助けがあったおかげで、この論文が書けたようなものなので(本当に、そうした助けがなければ、絶対書けませんでした)、きっとよいものを書いて、ぜひ皆さんに論文を読んでもらおうと思っていたのに、これじゃあ、助けてくれたみんなががっかりするだろうなーとひたすら申し訳ない気持ちです。

 でもきっと、1月の面接の際には先生方に意見をいただけるので、そのときにはよい点も悪い点も率直な意見を聞けることでしょう。そうしたらこの論文のよくない点がもう少しはっきりするので、私の気分も少しすっきりすることと思います。

 まあ、それまで、ここは気分を切り替えて、せっかくの3年近くぶりのやっとの勉強のプレッシャーからの解放ですし、クリスマスシーズンを楽しもうと思います。今年は22日からデンマークに行くので、毎年恒例のクリスマスやお正月のお料理あれこれや準備もなく、のんびり休んでくるつもりです。

 その前に、夏に行った分のブログも全然書けずにいたので、またデンマークに行っちゃう前に終わらせなくちゃです。そして、そして、今年の特に後半は家事の手抜きをし放題で、キッチンの引き出しの中やらなにやら、あちこちがごちゃごちゃになっているので、これまたデンマークに行く前に、整理整頓して家の中をきちんとしなくては・・・!です。いろいろ後悔はあるけれど、これにて一段落、主婦にも戻りつつある今週です。そうそう、これで平日お酒も飲めることになり、それはなんとも嬉しいものです。