別にこのタイトルはレイプハルトの『民主主義対民主主義』というわけではないのですが、先日、ショウミーのデンマーク語の通信教育の教材に早くも民主主義が登場したことにちょっと衝撃を受け、また、日本・デンマークの民主主義観の違いについてぜひ書いてみたいと思いました。
その教材の1ページに「デモクラシー」というテーマがあり、イラストとともに、いくつかの質問が載っています。その質問の見出しはmedbestemmelseとなっていて、これは日本語だと「一緒に決めること」とでもいう意味で、つまり、民主主義とは一緒に決めることであるというわけです。
その上で質問が載っています。4つの質問があり、あなたの家では誰が一番多くのことを決めますか?あなたはお家で何を決めますか?(-洋服、夕食、バカンス、ベッドタイム)、あなたのお母さんかお父さんが決める3つの例を挙げてください、もし土曜日にあなたがお家のことをすべて決められるとしたら、何をしますか?というものです。
日本人の場合、民主主義と言われて何を思い浮かべるでしょうか?もちろん、たくさんの答えがあると思いますが、私は子どものころから「民主主義=多数決」だと思ってきました。もちろん実際の政治のうえでは議員を多数決で決めていく(正確には選挙の当選者決定方法によって違いが出てくることもあるけれど)わけですし、議決も多数決で行われるわけです。
一方、デンマーク人の民主主義に対する考え方は、この教材からは「どの意見が多数か」というよりも、「どのように歩み寄るか」という基本姿勢があるように思いました。家の中で、誰が何を決めるか、でも子どももある程度、自分の意思をもって参加することができるということを表しているように思いました。それがmedbestemmelse、一緒に決めるということです。
以前、あるデンマーク人と企業の中で誰がどう決定するかという話をしたときに、彼はデンマークではみんながどんどん意見を出し、どの意見を選ぶかではなく、どのように互いに歩み寄り、一番いい答えを出すかというやり方をすると言っていました。このテキストにある「一緒に決める」ということにしっかりと共通しているように思います。
このように、ごく小さなときから民主主義というものを、意見を出して一緒に決めると教えられるデンマーク人の民主主義観と、もっと大きくなってから多数決で国民の意思を測ると教えられる日本人の民主主義観というのは、根本的にあまりにも隔たりがあるように感じます。
私の卒論のテーマでもあるこのデンマーク人の民主主義ですが、日本人とあまりにも土台が違っているように見え、本当に面白いなと私は思っています。そして子どもの教材で、こんなところから違い始めているのだと今回知って、少々ショックを受けたわけです。
その教材の1ページに「デモクラシー」というテーマがあり、イラストとともに、いくつかの質問が載っています。その質問の見出しはmedbestemmelseとなっていて、これは日本語だと「一緒に決めること」とでもいう意味で、つまり、民主主義とは一緒に決めることであるというわけです。
その上で質問が載っています。4つの質問があり、あなたの家では誰が一番多くのことを決めますか?あなたはお家で何を決めますか?(-洋服、夕食、バカンス、ベッドタイム)、あなたのお母さんかお父さんが決める3つの例を挙げてください、もし土曜日にあなたがお家のことをすべて決められるとしたら、何をしますか?というものです。
日本人の場合、民主主義と言われて何を思い浮かべるでしょうか?もちろん、たくさんの答えがあると思いますが、私は子どものころから「民主主義=多数決」だと思ってきました。もちろん実際の政治のうえでは議員を多数決で決めていく(正確には選挙の当選者決定方法によって違いが出てくることもあるけれど)わけですし、議決も多数決で行われるわけです。
一方、デンマーク人の民主主義に対する考え方は、この教材からは「どの意見が多数か」というよりも、「どのように歩み寄るか」という基本姿勢があるように思いました。家の中で、誰が何を決めるか、でも子どももある程度、自分の意思をもって参加することができるということを表しているように思いました。それがmedbestemmelse、一緒に決めるということです。
以前、あるデンマーク人と企業の中で誰がどう決定するかという話をしたときに、彼はデンマークではみんながどんどん意見を出し、どの意見を選ぶかではなく、どのように互いに歩み寄り、一番いい答えを出すかというやり方をすると言っていました。このテキストにある「一緒に決める」ということにしっかりと共通しているように思います。
このように、ごく小さなときから民主主義というものを、意見を出して一緒に決めると教えられるデンマーク人の民主主義観と、もっと大きくなってから多数決で国民の意思を測ると教えられる日本人の民主主義観というのは、根本的にあまりにも隔たりがあるように感じます。
私の卒論のテーマでもあるこのデンマーク人の民主主義ですが、日本人とあまりにも土台が違っているように見え、本当に面白いなと私は思っています。そして子どもの教材で、こんなところから違い始めているのだと今回知って、少々ショックを受けたわけです。