デンマーク・ハーフキッズ

デンマークについての情報やニュースを紹介、またデンマーク人と日本人のハーフの子供たちの子育て日記。

ショウミー、一人で自転車に乗る!

2006-08-31 18:29:05 | 日記
 昨日、公園でいきなりショウミーが自転車(補助なし)の練習を始めました。今まで同年齢の子どもが乗れても「別に補助ありでいいの」とその気を見せなかったので、あら、そうなのと放っておいたのでした。誕生日にプレゼントした無印良品の黄色の自転車は補助をつけたまま、がらがらとすごい音を立てて走らせていたのでした。

 それがどうでしょう、他の子どもの自転車を借りて、練習し始めたのです。私達母親達は遠くで見守っていました。こぎ出しが難しいようですが、ショウミーは何度もトライしていました。彼の偉いところはこういうとき「ママ、手伝ってー」と言わないところです。(どうせ言っても手伝ってくれないだろうくらい思っているのでしょうが。)

 あきらめるかなと思いつつ見ていましたが、15分くらいたったころ、なんとよろよろと自転車を乗り出したのです。こぎ出しのタイミングをつかめれば、短い距離ですが乗れるようになったのでした。
 
 私も含め、他のお母さん達がいっせいに拍手!「すごーい」「おめでとうー!」「ブラボー!」との歓声を受けて、ショウミーがぐにゃりと恥ずかしそうに笑っていました。夏休み最後の、なんだかとても小さな、そして素敵な瞬間でした。

 私はお母さん達が自分の子どもと同じように、お互いの子どもを温かい気持ちで見てくれていることに感謝すると同時に、子どもを見守って子どもの気持ちややる気を大切にすることがその子が一番伸びることなのだと思いました。

トーヴァルセンの「瀕死のライオン」

2006-08-30 16:01:19 | デンマークのあちこち
 スイスのルツェルンに行ったときに、トーヴァルセンの「瀕死のライオン」を見ました。これはフランス革命時にフランスの王家側として革命軍と戦った、800人のスイス傭兵(スイス人って外国人傭兵として本当にあちこちで戦ったんですね)の勇敢な死を称えて作られたものです。http://www.myswiss.jp/area/04/luzern/sp_11.htm

 写真で見ると大したことがないように見えたのですが、実際に行ってみたら非常に大きな岩にかなりダイナミックにライオンが横たわっています。折れた槍がささり、苦しげな表情の最期の瞬間を迎えつつあるライオンの像で、見る側の胸を打つものでした。ライオンの前には水がたたえられており、よりライオンの像が際立って美しく感動的でした。
 改めて生命感を持つ彫刻が与えてくれるる感動の大きさに圧倒されるとともに、トーヴァルセンのすばらしさを認識しました。しばし、ライオンの前から動けませんでした。

 コペンハーゲンのトーヴァルセン美術館は、そのスイスで受けた衝撃から比べるとなんだかあまり感動しませんでした。やはり彫刻は大きいと感動するのかな?カミーユ・クローデルなどは小さくても感動したのでしたから、そんなこともないはずですが・・・。

かなりの投資、でもハイ・リターン

2006-08-30 09:58:18 | 日記
 昨日の夕方、お腹が急に痛くなってしまいました。空腹のところに急に食べたこと、体調が悪かったこと(朝起きたら軽い風邪を引いており、昼間は頭痛がしてました)、公園に6時間もいて、しかも子ども達のサッカーの試合を鬼コーチとして仕切ったりしていて疲れてたこと(バットを振り回して、すごいスパルタ!ほら、はると!ぼやぼやしないでボールに行け~!などと人の子までもどなりつける)、が原因かなと思います。

 ちょうどジジが疲れて寝ていたのでとても助かり、ソファーでうずくまっていました。あまりに痛くて、もう呼吸が出産のときのようになってしまいました。(助産婦さんの「深く息を吸って~」の声を思い出した。)

 運悪く、ちょうど夫の帰りの遅い日で、まずはショウミーに携帯電話を持ってきてもらい、あまりにひどくなったら夫に電話をして帰ってきてもらおうと準備。ショウミーは「電話しようか?」と言ってくれましたが、まだ携帯のかけかたは知らないのでした。

 そして頭や足を冷やすために冷凍庫から保冷剤、それからタオルをショウミーに頼みました。続いてショウミーは足をマッサージしてくれたり、手を握ってくれたり、何より「静かに」してくれたのでした。その後は洗濯が終わっていたので、中に入りっぱなしだった洗濯物を出して運び、テーブルの上に置きっぱなしだったお皿を片付け・・・。頼れるショウミー、ととても心強く思いました。

 普段、こちらからやってあげることばかりのこれまでの子育てでしたが、このところショウミーが育ってきて、やってもらうことも出てきています。昨日はショウミーが私の大きな助けになってくれて、またちょっと感動してしまいました。考えてみればジジの面倒を見、ジジのお相手をし、ジジが何かいけないことをしようとすると注意し、とショウミーは本当にこのところ私を助けてくれています。

 これまでいろいろと大変だったけど、こうして今度は私も子ども達に助けられていくのですね。家族を作っていくということは、自分を本当に助けてくれる人たちが増えていくということなんだ、と実感しました。

 独身のときは結婚をもっと甘いイメージで考えていたけれど、現実は違っていました。もっとシビアで、非常に日常で、体当たりでぶつかっていくような感じのものでした。けれども時間がたつにつれ、そうやって作り上げてきたものが、気づかぬうちに生きていく上で私にとって、こんなに大きな支えに変わってきつつあります。なんだかお金ではありませんが、がんばって貯蓄なり投資なりしたものが、思いがけず大きな利益を生んでくれるような感じです。しかもそれは通常は生涯保証付のハイ・リターン!です。こんな投資もあるのか・・・と妙に納得、そして感謝の昨日でした。しかし、今後も引き続き、莫大な投資を行うことになりそうです。
 

子育てから見える日本の社会 その2

2006-08-28 16:50:11 | 思ったこと・気づいたこと
 ごく最近の私の大ショックは、公園でたまたま同じ幼稚園の親子に会いました。たわいのない近況報告のあと、なんとなく「お兄ちゃん(小2)だとまだお手伝いとかはできないのかな?」と聞いたのでした。すると「うん、それに男の子だからねー、頼んだりもしてないし」と彼女は言うのです。・・・そっか、と私は暗い気分になったのでした。夫は小さいときから家のことはいろいろ手伝わされたと言っています。男でもなく、女でもなく、家族のメンバーだから手伝い、助け合うのは当然という考え方だと思います。日本人の家庭を見ていて、妻だけが家のことをやっているという図は今もよく見られます。それでも彼女達が文句を言わないのは、どこかに男女の役割分担が男性だけでなく、女性にも根付いているのでしょうか。そして彼女達はそうやって自分の子どもも育てているのでしょうか。日本の男性は(とひと括りにするのはいけないのでしょうけれど)家事をやっているではなく、やってあげているという意識が強いと思います。そしてそういう男性達を相変わらず母親達は育てているようです。なんだか暗い気持ちになってしまいました。

 そしてまた母親達が子どもの世界に介入しすぎることも、最近は気になっています。遊びの中で、何をするか考える→準備をする→遊び始めるというのが流れだと思いますが、まず何をするかを親が提案する→準備をしてあげる(組み立てる、持って来る、など)→一緒に遊んであげる、と親がすべてに介入するのです。これでは子どもは自分で考えるというトレーニングができなくなってしまうと思います。親は何でも先回りして、子どもに質問をします。何々をやる?のど渇いた?暑くない?と。子どもは赤ちゃんでない限り、必要なものを要求してきます。できないときは「やって」と言いに来ます。そうしたら助けてあげればいいのではないでしょうか。日本人はよく自分で考えられないと言われますが、こんなふうに他人が察してくれて当たり前という状況に置かれて育てば、もちろん自分で考えられなくなるはずです。
 また喧嘩をさせないように親が介入することも、その子が自分を知る機会や他人との付き合い方や遊び方を学ぶ機会を奪っているように思います。強い子は喧嘩をして自分が強いことに気づき、同時にやりすぎると周囲に嫌われることを学んでいきます。弱い子は自分が弱いことに気づき、強くなるには、あるいは何か勝てる分野はと考えるようになります。そして年齢とともに暴力は何も生まないこと、話し合いが大切なことを学び、でも充分に暴れた、という満足感を持っていくのではないでしょうか。そして大人になる過程で、話し合いをするだけの民主性を身に着ければ、それこそが本物の大人になれると思うのですが・・・。
 親が先回り先回りして、子どもが自分で感じ、そして学ぶチャンスを失っていること、そういうことがもしかしたら今の少年犯罪や引きこもりなどの問題につながる場合もあるのでは、と最近思っています。

 デンマークの親はあまりマナーなどの躾けには厳しくないといいます。確かに日本人から見た食に関するマナーなどは、どうかなと首をかしげるようなところもあります。それでもデンマークの子どもは自分で考えるように学校でも家でも教えてもらっているようです。男女の平等についても然りです。こういうところが将来、日本人は、デンマーク人は、と言われるような特性に結びついていくのだと思わずにはいられません。

子育てから見える日本の社会

2006-08-28 16:28:55 | 思ったこと・気づいたこと
 ショウミーも早5歳。子育てを5年やってきて、いくつか驚いたことがあります。大げさに言うと「子育て=日本人育て」というところがあるかと思います。というわけで、ちょっと大げさなタイトルをつけてみました。

 一番最初に驚いたことの記憶はショウミーが生まれた病院でのことでした。ママなりたてホヤホヤの私はなんとなく浮かれた気分でそれはそれは幸せな入院生活でした。さてある日、そんな私達にいくつかの病院からの講座があり、その中での「沐浴講習」でのことでした。人形を使って赤ちゃんのお風呂のレクチャーを受けるのですが、ママたちは必死になってメモを取っているのです。まるで学校みたいに・・・。メモを取っていないのはなんと10人くらい中私だけだったのでした。これは母親になるまでにいかに「赤ちゃん」という人間に触れる機会がないか、ということを表わしているのかしら、と思ったのでした。私の場合、妹が10歳離れていて、かなり子育てを一緒にやらされたので、たかがお風呂と思っていたのですが・・・。この一件は私にとってのかなりのカルチャーショックでした。

 次に赤ちゃん言葉も私はびっくり仰天でした。他の国の人もこんなに赤ちゃん言葉を使うのでしょうか? マンマ、食べまちゅか? オイチー、オイチーね、というような言葉です。うーん、子どものほうがろれつが回らずにこういう言葉使いになるのはかなりかわいらしいのですが、大人が使うのは私にはなかなか理解ができませんでした。

 ショウミーがもう少し大きくなってからのこと。一時期バスをよく利用していたのですが、そこでショックを受けたのがみんな子ども達を座らせて親達が立っていることでした。3歳以下の子どもであれば親のひざの上に座らせるということは普通だと思うのですが、幼稚園児くらいの子どもは乗り物の中では立っているのが常識ではなかったのでしょうか?私は小さいころ、親にいつも立ってなさいといわれていた記憶があります。そこで、周りのママたちに聞いてみたところ、やはり乗り物の中では座らせるとのことでした。立っていると揺れて危ないから、大人たちのバッグなどにぶつかるから、との理由でした。これでは若者が優先席に平気で座るような今の日本の社会が「当たり前だなあ」と思いました。でも、今や、私のほうが非常識のようです。常識は「乗り物に乗ったら子どもを率先して座らせる」だそうです・・・。

(その2に続く)

新しい友達!

2006-08-28 14:40:36 | 国際結婚

 ただでさえ日本に住んでいるデンマーク人は少ないのですけど、ブログを通して知り合ったデンマーク人・日本人カップル、そしてほとんどうちの子ども達と同じ年の2人の男の子というご家族のお家にこの週末お邪魔しました。(ブログって本当にすごい~。)

 お家はまだ建てられたばかりの北欧風のお家で、私の憧れのH・ウェグナーのチェアー(座れて嬉しかった!)があり、素敵です。そしておいしいご馳走も用意してくれて(何度聞いてもそのお料理の名前を忘れてしまっているのですが)、すっかり私達一家はヒュッゲなひとときを過ごしてきました。

 でも何より嬉しかったことは、今までずっと同じようなデンマーク人・日本人カップルで小さな子供のいる家族との交流を私は望んでいたのですが、初めてそういうファミリーに出会えたことでした。

 私達だけじゃあまり何もできないけれど、こうして一緒に同じテーマで考えているファミリーとめぐり合って、これからは子どものデンマーク語という目的だけでなく、いろいろな楽しいことを共有していけたらいいなと思っています。そして今まで私が一人で考えたり悩んだりしていたことを、話せる人ができたことをとても嬉しく思っています。

 月並みな言葉ですが、出会いって大切ですね。こういう人との出会い(今回はファミリー丸ごととの出会いですが)、大事にしていきたいと思っています。

番外編:私ったらしょっぱなからデジカメを置き忘れてきたというおっちょこちょいぶりでした。しかもそれを早速送ってくれたというご親切をいただきました。あーん、ありがとうございます!というわけで、無事に写真掲載です。
 

 

デンマーク人はスローライフ?

2006-08-24 02:13:49 | デンマークについて
 ここ何年か急激に出てきたスローライフ、ロハスなどという言葉があります。デンマークは雑誌の特集などでスローライフな国として取り上げられることが多々あるので、デンマーク人はものすごくゆったりと暮らしているイメージがあるのではないでしょうか?自給自足に近い生活、豊かな時間の流れ、確かにそういう生活をしている人もいるのですが、今日は「私が見た」デンマーク人の平均像を書いてみたいと思います。

 まず朝は5時から6時くらいに起床、シャワーをして、シリアルなどの簡単な朝食を食べる。早い人で7時、普通はもう少し遅いが、日本人よりもかなり早い時間に仕事が始まる。その前に子どものいる人は子どもの朝食、着替え、準備なども行い、保育園や学校に送り出す。

(朝の忙しさはいずこも同じで、デンマーク人ももちろん朝食はできるだけ手早く準備できるものにしている。朝からごはんと魚とお味噌汁と漬物、などという調理が必要な献立などは一切ない。)

 昼食はカフェテリアや外で取る人もいるし、お弁当を持って行く人もいる。そのお弁当は日本のようなこまごまとしたお弁当ではなく、パンに何かを乗せただけの簡単なものだったりする。しかもその乗せるものはスーパーで買ってきたもの。

(日本人のお弁当は本当に世界でも最も手が込んでいるのでは?いろいろなおかずを詰め、栄養も考え、それはほとんど折り紙に匹敵するほどの芸術性!)

 午後3時から4時くらいに夫婦のどちらかが仕事を終え、子どもを保育園に迎えに行く。帰りがけに買い物などもし、5時前にはほぼ帰宅。それから朝のキッチンの片付け、夕食の準備行い、6時ごろに家族揃って夕食。

(夕食のメニューは肉を焼いて、ゆでた野菜の付け合わせ程度の簡単なことが多い。パスタなどもよく作る。どちらにしても平日の調理時間は短く、ワンプレート・ディッシュであることが多い。)

 7時ごろには食べ終わり、そこからまたキッチンの片付け、洗濯、子どもの就寝の準備、子ども達と少しテレビを見たり、絵本を読んでやったりする。8時過ぎくらいに子どもを寝かしつける。

 そこから家のこまごまとした事務処理したり、アイロンをかけたり、縫い物をしたり、他の人と連絡を取ったりし、9時から10時ごろ、やっと大人が一息つける時間になる。しかし、場合によっては仕事が終わりきらず、家に持ち帰っていることもあり、夕食後の時間で仕事をしなくてはならないこともある。夫(または妻)とのくつろぐ時間のひと時を楽しんで、11時ごろに就寝。

(ほぼ全家庭が共働きなので、夜の9時くらいまではノンストップで忙しい毎日になっている。職場と家と保育園の間を急いで回り、職場でも家でもずっと働き続ける。また毎日本当に忙しいので、疲れてしまって手の込んだお料理などはあまりできない。)

 土曜日、午前中に急いで食料品などの買出しに出かける。大抵、土曜日は半日で店が閉まり、日曜日はほぼ完全にどこも閉まってしまうので、ここを逃すと買い物ができなくなってしまう。

 午後はたまった掃除などの家事を行ったり、日曜大工、庭の手入れ、翌日の準備などを行うか、あるいは家族で出かける。スポーツをしたりする人もいる。

 日曜日は他の家族を招いたり、招かれたりすることが多い。もちろんどこもお店は閉まっているので、こうして訪ね合うことが自然と多くなる。また誰かのお誕生日などの親戚のイベントもけっこうある。

 クリスマス前には何十個ものプレゼントを買うため、1-2日会社を休んで「プレゼント購入日」を作るカップルもいる。毎年の本当に大変な準備であるが、プレゼントなしも寂しすぎるので、やめるにやめられない習慣なのである。

 唯一、スローライフといえる期間は長期休暇である。これは法律で5週間保証されているので、夏に3週間、冬に2週間ほど休暇を取ってのんびりする。または旅行に出かける。

 ということで、デンマークの人も非常に忙しく毎日を過ごしており、家事はできるだけ簡素化しているようなのです。特に小さな子供を持つ親である場合、かなり毎日疲れきっていて、省けるところは省いていくところは日本と変わりないと思います。

 デンマークは日本ほどの消費社会ではないと思いますし、家族で過ごす時間も日本よりも多いのですが、雑誌に出てくるような生活をしている人が平均とはいえないと思います。物を手作りする(小さなカードから大きなものでは住む家まで!)人の割合は日本人と比べると多いように見受けられますが、お料理に関しては日本人のほうが10倍くらい手間をかけているように思うのです。

 どうでしょうか? まあ、田舎の暮らしをしている人はどこの国でもかなりスローライフなはずですが、デンマーク人全体が世界で特にスローライフを実践している国民というのはちょっと違うのではと私は思います。自然環境や、人の心のありかたが日本とデンマークの違いということはあるかと思いますが。

忘れたくないこと

2006-08-23 00:37:22 | 思ったこと・気づいたこと
 先日、タイに住む友人からの嬉しいニュースが届きました。友人が撮った短い映画をタイのショート・フィルム・コンテストに出したところ、なんと優勝したそうです。友人は雑誌のインタビューに応えたり、テレビに出演したりしちゃったそうです。

 彼は中国系アメリカ人なのですが、タイに住む前には日本に10年以上住んでいました。日本に住んでいるときに映画を2本くらい撮ったのですが、残念ながらコンテストでの受賞はできなかったのでした。

 仕事をして、家庭を持って、それでも自分の夢を追いかけて行くのはなかなか大変なことです。特に小さな子供がいる場合は、自分自身に振り向けるエネルギーをなかなか確保できません。

 それでも彼はやめないで続けていたんだ・・・と私は彼の夢への思いにちょっぴり感動したのでした。普段は落ち着いた控えめな人なのですけれど、彼の中には強い思いがずっとあったのですね、きっと。

 夢をあきらめない、夢を持とう、夢を大切に、そういう言葉は子どものころからよく聞くものです。けれど、この言葉の重みに気づいたのは遅まきながら私は最近のような気がします。今すぐ形にならなくても夢を持ち続け、少しでもその方向に向かっていれば、いつかは叶うものなのだ、ということを今回の友人の出来事がまさに見せてくれたように思いました。

 でも夢のない人もたくさんいるのかもしれませんね。何をしたらいいかわからないというのは、多くの人がある時期悩むことだと思いますし、私自身もそう思ったことが長い期間、ありました。それでも、探して探して、ぜひいつでも夢を持ちたいものです。よく大人は子どもに「大きくなったら何になりたい?」と聞くけれど、自分自身もそういう質問を自分にし続けていきたいものです。

 そしてうちの子もよその子も、みんなみんな夢を見つけて、夢に向かって人生を歩んで欲しい、というのが親になってから新たに加わった、私の夢のひとつです。

葉山旅行

2006-08-22 07:12:46 | 日記
 この週末は葉山への一泊旅行に行きました。8月の第3週ということでどこも宿泊施設は一杯だったのですが(葉山はそもそも宿泊できるところがそんなにない)、金曜日、ひとつの旅館に「もう無理だとは思うんですけど」と念のため聞いてみると、なんとたった今、キャンセルが出たとのこと! 急遽、予約をしました。突然の出費ではありましたが、なんとなく不完全燃焼な今年の夏、いざ、夏を楽しもう!ということになりました。

 葉山は少し不便な場所で駐車場も少ないので、いつ行っても混まないのが何より嬉しいのです。家族連れののんびりした雰囲気で、落ち着いています。

 ショウミーはいつも「泳ぎたくない」と言うのですが、海に着くと瞬く間に水着になってひとりで海に飛び込んで行きます。最近、海がますます恐くなくなったようなので、ちょっとこちら側の注意が必要になってきましたが。とにかく放っておくと一日中でも海の中にいるくらい、楽しいようです。

           
          ランチタイムのショウミー

【発見その1】私達もそうなのですが、いつの間にか海に行くときは小さな日よけのテントを持って行くことが常識になったのでしょうか?どの家族もみんなその日よけテントを持っていて、ビーチは色とりどりのテントの山並みになっています。

【発見その2】大人でも浮き輪はとても楽しいことを今回発見しました。楽しいだけでなく、波に乗って浮かんでいるのは何かヒーリングというか、心と体が癒されるものがあります。大きな黄色い浮き輪をつい購入してしまいました。

 夕方まで海でめいっぱい遊び、旅館へ。その旅館は海の目の前にあり、水着のまま行けてしまうのが便利でした。部屋は広く、和室で、ああ、これぞ日本の夏という雰囲気を堪能しました。

 夕食の後はまたお散歩へ。夜の海は昼とは全く違う静かな海です。その後、カフェに行き、お茶を楽しみ、部屋に戻ってみんなであっという間に寝てしまいました。

 翌日はソレイユの丘へ。ちょうどハワイアンのイベントをやっており、南国ムードでいい感じだったのですが、とにかく暑すぎました。ここはほとんど屋根がないので、2日続いての思い切りの太陽はかなり体力を消耗・・・。

          
          
【発見その3】ひまわり畑って少し高いところから見ないといけないんですね。ひまわりが背が高すぎて、下からだと花が絨毯のようには見えないのですね。当たり前ですが。

 それでも牧場で牛、馬、羊、山羊たちにえさをあげたり、水遊びをしたり、遊具で遊んだり、ちょっとハワイのお店をのぞいたりして半日を過ごしました。

          

【発見その4】どうしてショウミーは水の中に入ると必ず走るのでしょう?興奮と嬉しさの余り、犬みたいに走っちゃうのかな?

 とうとう暑さでどうしようもなくなったので、帰ることになりました。が、いつまでたっても本当は遊びたいショウミーと私。帰り道に発見したカフェに立ち寄ることにしました。今回、このカフェが私にとっては一番素敵な場所だったかな? 

          

 カフェまりんというお店で和食がメインですが、私達はデザートをいただきました。ジジがちょうど寝ていたので、足元の芝生のところにバスタオルを敷いて寝かせておきました。木々や畑の美しい、優しい景色の中にあるお店で、ショウミーはその畑で虫探しをして遊んでいました。途中で同じくらいの子ども達が来て、一緒に虫探しをしてすっかり友達になっていました。

          

 最後にはショウミーはその子ども達の家族の輪に入れてもらい、ラムネまでご馳走になっていました。が、ショウミーは炭酸は飲めず・・・。(後で起き出したジジがすっかり飲んでしまいました。)非常にいい人たちで、少し私達もお話をしましたが、すぐ近くに住んでいるのだそうです。まりんの方も素敵な方でした。

 本当に私はこのあたりをすっかり気に入ってしまったので、また今度、来てみようと思います。緑がたくさんあって、空が広くて、子ども達が自由に遊べるところ、そして私のお気に入りのカフェがあるところ・・・今はそういうところが地球上で最高の場所です。
 

デンマークの窓

2006-08-19 00:47:27 | デンマークについて
   【窓が大きく採られたデンマークの家、モデルはマリアちゃん】

 デンマークの家の特徴として私が思うのは、窓の配置です。外から見るとわりとそっけない感じの建物も多いのですが、一歩建物の中に入ると、明るく開放的な印象でびっくりすることがあります。確かに家具や内装が明るい色で統一されていることも多いのですが、それなら日本でもやっていることだし、何が違うのだろうかと疑問に思っていました。そして私の見つけた結論が「窓」です。

 デンマークの家は日本に比べると、非常に窓が大きく採られています。壁に対して窓の割合が高いのです。玄関のある正面にはあまり大きな窓がない場合もありますが、家でもアパートメントでも、裏側にあたる部分は大きな窓が必ずというほどあるのです。これによって、光をたくさん採り入れられて、部屋が明るくなります。

 また窓の配置が非常に的確な場所にあるように思います。もちろん家具の位置は住む人が決めるのですが、例えばダイニングテーブルを置くだろうスペースには、食事をするときに外が眺められるように窓が配されています。また大抵の家の場合、裏庭に接する壁部分は、腰のあたりから上はほぼ全面に窓になっていることが多いようです。そして素材はちゃんとしたガラスです。日本のようなガラスでないプラスチックっぽい窓のようなものは、今のところ見たことがありません。

 デンマーク人は自然の光をなるべく室内に採り込むことを、そして、景色を楽しむということを大切に思っている表れなのかなと私は思いました。
 ただ、デンマークはそれを許すだけの各住宅のスペースが広いということが、まずあるのでしょう。またコペンハーゲンの街中ではこういったことは必ずしも、というわけではないかもしれません。(日本の都会は家がぎちぎちに建てられていて、窓を採れないことも多々あるようです。採れても高い位置に小さな小さな採光用の窓とか・・・。)

 デンマークでも昔の建物を訪ねると、窓は非常に小さかったりします。これは風や寒さをしのぐための知恵だったのかもしれません。それでも窓がちゃんと二重に作られていたことにびっくりしたことを覚えていますが。

 大きな窓、そして快適に過ごせるような位置。私がデンマークに行くたびに家の中でゆったりしたいい気分で過ごせるのは、そこから見える景色と光の明るさから来るのかなと思っています。