晴れ間の彗星

楽しく生きよう!

クリスマス劇場【1】

2009年12月25日 | 魔法の鏡
美少女仮面ポワトリン
 『ジングルベルをかえして!』


ナレーター『やァ、こんにちは!みんな元気かな?
      みんなは、お歌は好きですか?
      歌を聞いたり、歌ったり。楽しいですよね!
      これからはじまる、みんなのお父さんやお母さんたちの劇は、
      もし歌が無くなっちゃったら、どうなっちゃうのかな?
      というお話です。
      それでは、ゆっくり楽しんで下さいね。
      知っているお歌が出てきたらいっしょに歌って下さいね。
      さァはじまりです!』



シーン1〔お金持ちの家〕
      金ピカのかっこをしたお金持ちが、部屋の中で「サンタが町にやって来た」を歌っている。

お金持ち 『クリスマスだ。クリスマスだ。なんかこう胸がワクワクするな。
     もうすぐクリスマスだな。「クリスマス・ソング」を歌っている
     と、クリスマスが来る!って感じになっていいな。
     さあ、みんなで「きよしこの夜」をうたおう!
     1・2・3…き~よし~

      (お金持ち、だんだん渋い顔になって)

     いや!駄目だ。駄目だ。やっぱりこの歌は、わたし一人で歌ったほうがいいのだ。
     クリスマスもわたし一人が楽しければいいのだ。
     みんなが楽しくったて、わたしはちっとも楽しくない。
     ウーン。この歌を一人占めする、良い考えは、何かないかなァ……。』

      ライトを消して、暗い中で、黒装束の悪魔登場。

悪魔   『聞いたぞ、聞いたぞ!なになに、クリスマスの歌を一人占めしたいって。』

お金持ち 『だ、だれだ!』

悪魔   『俺か?俺は悪魔だよ。あんたの望みをかなえにやって来たのさ。』お

金持ち  『あ、悪魔だって!』

悪魔   『俺は、クリスマスの歌なんて大嫌いなんだ。
      12月になると、あっちでもこっちでもクリスマスの歌ばかりで、頭が痛くなってしかたがないんだ。
      あんたが、クリスマスの歌を一人占めしてくれたら、
      この家の近くにだけ来なければ、もうクリスマスの歌なんか聞かなくてもいいわけだ。
      こいつは、俺たち悪魔には願ったりだ!』

お金持ち 『本当か。本当にあのクリスマス・ソングを一人占めさせてくれるのか?』

悪魔   『本当だとも。さァ、あんたに良いものをやろう。これは悪魔の宝物『ドラゴンのかばん』ていうんだ。
      なんでも好きなものを出すことができる、魔法のカバンなんだ。』お

金持ち  『それで、どうするんだ?』

悪魔   『歌を歌っている子どもたちの好きなものを出して、歌と取り替えっこするのさ。
      このカバンから出した物と取り替えっこした歌は、
      みんな、あんた一人のものになってしまうのさ。』

お金持ち 『本当か?…このカバンがあれば、もうクリスマスの歌は、わたし一人の物なんだな!
      あの子も、もう『きよしこのよる』を歌えないんだ!
      この子だって、もう『赤鼻のトナカイ』を歌えないんだ!ははははは』
      
      悪魔、無言で去っていく。
      お金持ちも舞台を降りる。



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