HageOyaji通信

進路指導ガイダンスの一環として、高校生が≪生き切る力≫を持った自立型人間へのアドバイス、サジェッション・・・になれば

第680話≪経済危機の直撃を受ける発展途上国の貧困層が増大と世界銀行が指摘≫

2009年03月27日 | 一般情報
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、WBCが日本の連覇で終わりましたが、イチロー選手を見ていて、シェークスピアの有名な言葉「終わりよければ、すべてよし」を思いでしたのはHageOyajiだけではなく、高校生のみなさんも思いだしたことでしょう。

 日本の連覇で日本に与える経済効果がさっそく計算されているようですが、世界に広がりつつある経済危機は、発展途上国にいかなる影響を与えているか知っていますか?

  途上国への影響の度合い:中央のふたつの円が重なる部分が貧困リスクが最も高い国
           

 上記のNews Release資料「Crisis Hitting Poor Hard in Developing World, World Bank says」を要約、抜粋してみますと、

 今回の経済危機で新たに5300万人もの人々を貧困に陥れており、子供の死亡率急上昇など、国際社会で合意された貧困削減目標の達成に深刻な脅威となっている、と世界銀行は指摘しています。

 2009年の予想では、経済成長率の低下により、
  ◆危機以前の推定を4600万人上回る人々が1日1.25ドル未満の生活に陥る
  ◆5300万人が1日2ドル未満の貧困状態へ陥ったまま
           
 これは、食糧・燃料価格の急騰で2008年に貧困に陥った1億3000万~1億5500万人に加えての数字。
 2015年までに具体的な貧困削減目標を掲げた国連のミレニアム開発目標(MDGs)の達成が極めて危ういことを示している。

 今回の調査は、経済成長率の急激な低下が、乳幼児死亡率削減の歩みを大きく遅らせるとしている。2009~2015年を対象とした暫定予測では、今回の危機が長引けば、子供の年間平均死亡数が20万~40万人(合計140万人~280万人)増加する可能性がある。

 「社会的弱者に的を絞った支援ができなければ、世界的な経済危機は、多くの途上国で人道的危機に発展する危険がある」と、土曜日のG7会議に出席する世界銀行グループのロバート・B・ゼーリック総裁は述べている。「世界の大半が銀行救済や景気刺激策に取り組んでいるが、途上国の貧しい人々の方がはるかに経済的失速に対して無防備であることを忘れてはならない。これは世界的危機であり、世界的解決が必要である。途上国の貧困層のニーズへの回答が求められている」

 この7カ国財務大臣・中央銀行総裁会議を前に発表された政策ノートで世界銀行は、107の途上国のうち40%で経済危機により貧困が深刻化する可能性が極めて高く、残りの国もある程度リスクがあり、ほとんどリスクのない国は10%未満だと指摘している。

 また、「世界的経済危機:貧困国の視点による脆弱性の評価」と題されたこの政策ノートは、危機にさらされた国々が弱い立場の人々のために雇用創出、必要最低限のサービス及びインフラの提供、セーフティネット・プログラムなどに資金を供給することが極めて重要だとしている。

 但し、このような国の4分の3は、経済低迷の影響を緩和するプログラムのための資金を、国内や海外で調達することができない。残りの4分の1の国々も、弱者を守るための支出拡大に必要な組織的能力が欠如している。同政策ノートは、こうした国々を対象に、グラントや低金利、無利子の融資の形で財政支援が必要であると強く訴えている。

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