五反田発リスボン行き急行列車

五反田駅からリスボン行き急行列車に乗ることを夢想する前期高齢者の徒然

2019・11・28

2019-11-29 15:08:19 | 日記
今日真っ先に記しておきたいのは、夕方母には弁当(大根と京がんもと干し椎茸の煮物、キンピラご飯)を届けてから新装なった渋谷公会堂(LINE CUBE SHIBUYA)に「東京芸術祭2019特別公演 本物の芸に酔う」とサブタイトルのついた「近松二題 鶴澤清治の芸」を見に出かけたこと。新聞でこのイベントの広告をみかけた時、彼が三味線の世界で人間国宝に認定されていることなんか知らなかったのだけど、最近服部妙子さんの影響でグイグイと三味線の世界に引き寄せられている私としては、迷わずチケットを予約していた。正直言って何処がどのように素晴らしいのか分からない。ただ私の中の何かを三味線の音色は揺さぶってくる。おまけに今日は文楽三味線と言って、物語性のある演目だ。特に近松門左衛門の「女殺油地獄」は演劇だけじゃなく映画やテレビでも取り上げられてきたから筋書きはよく知っているから、人形浄瑠璃で上演されたお吉を殺害する場面は、三味線の音が否応がなく高まって圧巻だった。9時ちょうどに閉幕。店に電話してみたら売れっ子脚本家Oさんの奥さんで元女優のSさんが知り合いの女優さんと来ているというので、慌てて店に戻る。Sさんには失礼だけど、彼女とつるんでいるんだから売れない新人女優さんと思いきや、店に入った途端、紹介されるまでもなく一緒にいたのが、元アイドルグループCの一員で、以前にはロックシンガーと結婚していたMさんだと分かる。だが、72歳のオヤジはそのミーハー度を顔にださない。いかにも初めて彼女を見初めたような顔して、確かもう45歳を過ぎている筈なのにまだ初々しいその幼顔と、脚線美を誉めたりする。うーん、折角新しく三味線の世界に浸ったと云うのに、Mさんの魅力を前にしたらあっと云う間に現実のもやもやした世界に引き戻されて。