フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

映画 「この世界の片隅に」を観る

2017-01-06 | アダージョの森

たまたま、天王寺に出かける用事があったついでに、話題になっていた映画「この世界の片隅に」を観た。
冬休み中ということもあったが、劇場がほぼ満員の入りには、驚いた。原作は、こうの史代。

舞台は、戦前の呉の街。ここは日本海軍の大きな基地があったところだ。

絵を描くことが得意な少女、浦野すずが、北條周作に嫁ぐ。戦況が悪化してくると不足しがちな食糧を工夫して料理に精を出すすず。

第2次大戦末期の庶民の生活が淡々と綴られている。1945年3月19日以降、呉の街が空襲によって、破壊されていく。

物語の最初に「悲しくてやりきれない」の歌が流れていた。(コトリンゴの歌も良かった)

うっすらと水彩画のような絵や、すずと周作のゆったりした会話などにより、暖かな余韻が残った。

平和や反戦を声高に叫ぶことはないが、見終わった後に戦争に対する怒りが心の中に沈潜した。

監督 片渕須直 主演声優 のん


クラウドファンディング について

(プロダクションノートより)

目標金額2,000万円。出資企業を募るためのパイロットフィルム制作費用を集めるのがその目的だ。2015年3月9日午前11時から開始されたこのクラウドファンディングは、開始2時間で支援者120人、支援金200万円超を得て好スタートを切る。

開始から8日と15時間余りで当初目標2,000万円を達成。5月末の終了時には日本全国47都道府県から3,374人、39,121,920円の支援金が集まった

「この映画が見たい」という観客の声が形となったのだ。そしてこの反響を見て映画館主が反応。そこから出資企業が集まり始めることになる。