『パーフェクト・スナイパー』
ELEPHANT WHITE(2011年アメリカ)
監督 プラッチャヤー・ピンゲーオ
脚本 ケヴィン・バーンハート
出演 ジャイモン・フンスー
ケヴィン・ベーコン
チランタニン・ピタックポントクラン
■ストーリー■
バンコク、娘を売春組織にさらわれた男に雇われた凄腕の殺し屋カーティ・チャーチは、対立する組織との抗争にみせかけて、チャンガオ団のギャングたちを爆弾で殺すのだった。しかし、その場を不思議な少女に見られてしまうのだった。
その後、チャーチは、バンコクに住む武器商人のジミーから武器を仕入れ、ギャングたちを次々と殺していくのだった。そんなチャーチの前に、殺しの現場を見ていた少女メイと出会うのだった。
■感想■
ジャイモン・フンスー、ケヴィン・ベーコン主演のアクション映画。
監督は『マッハ!!!!!!!』(2003年)、『トム・ヤム・クン!』(2005年)のプラッチャヤー・ピンゲーオ。
監督がプラッチャヤー・ピンゲーオなんで、さぞかし、すごいマーシャルアーツ系のアクション映画なんだろうなぁ。と思っていたら、殺し屋を主人公のタイを舞台ににした普通のアクション映画でした。
それもラストの方は、アクション映画でなくファンタジーのような要素が出てきて、なんか不思議な印象を与えて映画は終わっていきます。
まるで、1970年代の日本のテレビドラマシリーズのような感じです!アクション物や刑事物なのに、夏の間だけ「怪談」シリーズとかいって、幽霊が出てくるようなエピソードを突然放映しちゃうような感じです!!
前半から中盤にかけてのハードなアクション映画の流れが、完全に途切れて違う映画を観ているような印象をうけちゃいます。最後の最後に、少女買春の批判のメッセージまで出てきて「あれ、何の映画観てたんだっけ??」って感じです。
しかも、映画自体は、すごくマジメなんで、最後の社会的なメッセージで観終わったあとは、暗い気持ちに・・・。
アクション映画を撮りたかったのか??
少女買春の実情を少し知ってもらいたいというメッセージを訴えたかったのか??
ケヴィン・ベーコンが主演みたいな感じのパッケージですけど、主役はジャイモン・フンスー演じる殺し屋で、ケヴィン・ベーコンは完全に助演です。未公開映画のパッケージに文句言っちゃダメなのは、常識ですけどね。本編に無いような爆発シーンや、拳銃を持ったヒロインが描かれるのはごくごく普通ですもんね。
今作の主人公の殺し屋は凄腕というコトになっていますけど、なんか簡単に返り討ちにあっちゃたりして、情け無いです。人気コミック「ゴルゴ13」のデューク東郷だったら、そんなコトあんまり無いですもんね。殺し屋のキャラクターといえば、まず「ゴルゴ13」が思い浮かんじゃうので、自分の中では、凄腕の殺し屋とかいう設定だと、ついついハードルが上がっちゃいます。
ランニングタイムも91分と、こういうエンターテイメント作品にはちょうど良い長さなんで、ヒマだったら観てもいいかもしれないですけど、わざわざ観るレベルではないですね。熱狂的なケヴィン・ベーコンのファンとかなら観ても良いかもしれないですけどね。50点
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