『殺しのナイフ』
SORORITY HOUSE MASSCRE(1986年アメリカ)
監督 キャロル・フランク
脚本 キャロル・フランク
出演 アンジェラ・オニール
ウェンディ・マーテル
パメラ・ロス
■ストーリー■
女子大生のベスは、殺人現場や殺人鬼に襲われる幻覚を見て悩まされていた。一方、15年前に今はベスたちの女子寮になっている家で家族を殺した殺人鬼が、精神病院から脱走、生き残った妹を殺すために女子寮に向かっていた。
■感想■
1986年のスラッシャームービー。
当時は、13日の金曜日、エイプリルフール、ハロウィンと言った記念日はもちろんのこと、入寮式、プロムと言ったイベントの日まで殺人鬼が暴れる映画がたくさんありました。
今作は大学の女子学生の社交クラブハウスの寮を舞台にしたスラッシャームービーです。
今作は、冒頭、ヒロインのベスが病院(らしき)ベッドで目覚めるシーンから、始まるので、てっきりベスが殺人鬼の作品かと思っちゃいました。ベスの兄が精神病院から脱走して、犯人と思わせておいて、実は15年前の事件も今回の事件もベスが犯人なのかな??
とか思っていたら、犯人は本当にベスの兄で、なんのヒネリも無いストーリーの単純な作品でした。
ランニングタイムが74分と短めな作品なのに、ベスたちの友達たちが他の友達の服を勝手に着飾るシーンまで入れて、ダラダラ、ユルユル系でした。
でも低予算の作品としてはこういうシーンを入れないと間が持たないんでしょうね。
74分といえば、1980年代にあったTBS深夜の85分枠の「金曜ロードショー」でほとんどノーカットで放送出来る短さ!!TV東京の90分枠の映画枠でも5~7分カットで放送出きちゃう短さ!!
短い!短い!潔い短さ!でも、今作の魅力は、この短さだけかも??この内容で90分もあったら、かなり厳しいかも??
スプラッター映画もたくさん作られましたけど、今作は犯人も被害者もマヌケです。犯人が部屋の扉に手を挟まれてるのに、みんなで逃げるだけ。ここでトドメを刺しちゃうとかしないとダメなのに!!
また、2階(か3階)から犯人が落っこちて、みんながホッとしているのに、そのまま部屋に閉篭っていればいいのに、なぜか、みんなで犯人がいるであろう外へ行っちゃいます!!
「なんで、自分たちから殺人鬼の方へ寄っていくの??」
そのためにヒロイン以外、皆殺しに!!ヒロインは冒頭のシーンで生き残ることが分かっているのに、その他のメンバーがみんな殺されちゃうってどういうコト??
あと、いくら低予算映画言っても、犯人が収容されている精神病院の部屋とか描写が酷すぎ!!普通の部屋で撮影してるでしょ!普通凶暴な殺人を起こした患者がいる部屋なのに、普通に看護人が部屋の中に食事を持っていくなんてコトありえないでしょ!!
看護人が襲われて、大怪我か殺されてるのに、警察も病院長も緊張感のカケラも無し!パトカーを使う予算も無かったのね。普通は指名手配でしょ!!それに精神病院も敷地が広すぎ!!何人、患者が収容されているんでしょう??
まぁ、今作が劇場未公開なのもしょうがないですよネ。
1980年代のこんな作品が堂々とソフト化されていたんで良い時代でしたね。良い時代というより、こういう作品をソフト化するのは少しもったいない気も…。
低予算の作品には、甘いので 30点