猫じじいのブログ

子どもたちや若者や弱者のために役立てばと、人権、思想、宗教、政治、教育、科学、精神医学について、自分の考えを述べます。

広島G7サミットは岸田政権浮揚のための見世物か

2023-05-22 00:13:14 | 国際政治

読売新聞の5月の世論調査で、岸田政権の支持率が57%台にのった。G7サミットで岸田が指導力を発揮していると「思う」が53%、首相の目指す「核兵器のない世界」に向けて国際的な機運が高まると「思う」も57%と、それぞれ半数を超えたと言う。

私はまったくそうおもわない。いま、ロシアは、ヨーロッパやアメリカがウクライナの反転攻勢に加担し、ロシアの領土に損害をもたらすなら、核兵器を使用すると脅しをかけている。アメリカ政府は、戦争の拡大を恐れ、ウクライナに強力な兵器を与えることを避けている。

これでは、核兵器を使うと言った者が得する世界になっている。こんなことで、「核兵器のない世界」が実現するだろうか。ありえない。

「核兵器を使う」との脅しに対抗するには、「核兵器を使ったらとその責任者を処刑する」と脅しをかけるのが正しい在り方ではないか。

「核兵器を使う」という脅しは、戦闘に関係しているか否かにかかわらず、国民をまとめて殺すということである。この国民とは敵国だけでなく、自国民も対象にしている。自国民を人間の盾に使っている。

核兵器に核兵器をぶつける必要はない。ウクライナ侵攻を続け、核兵器を使うかもと脅す最高責任者を処刑のターゲットにすると脅す方が良い。これなら、非戦闘員を殺し合いに巻き込むことはない。

今年の3月22日、岸田が突然ウクライナを訪問し、ゼレンスキー大統領とも会談した。その際のお土産に、広島の地元名産品の一つである宮島の「必勝しゃもじ」を贈呈した。

「しゃもじ」を贈呈してもロシアのウクライナ侵攻を止めることができない。ウクライナに送るべきは医療品や生活必需品でなかったのか。

今回、岸田がG7を広島で開いて、各国の首脳を原爆資料館に招き、原爆ドームに献花させても、「核兵器のない世界」が実現することはない。アメリカ政府は日本に原爆を落としたことに何の反省もしていない。きょう、ゼレンスキーは、日本人記者の心ない質問に怒って、広島の焼け野原の写真と同じ光景がウクライナに広がっていると答えていた。悲惨なのは原爆が落とされた広島市民だけでない。

岸田は、ウクライナ侵攻を利用して、日本の重武装化を図っている。岸田をはじめ自民党議員は、中国を敵国とし、ミサイルによる敵基地攻撃能力をもつと言っている。そのうち、自民党は核兵器をもつと言い出すだろう。じっさい、死んだ安倍晋三は核兵器をアメリカとシェアする構想をぶち上げていた。また、各国が開発から撤退した核燃料のリサイクルが、依然として日本の国策になっているのは、プルトニウム爆弾を開発する可能性を保持するためである。

だから、今回の広島G7サミットは、岸田政権支持率向上のための、国内向けの見世物にすぎない。現実のウクライナ侵攻から目をそむけて平和を祈っても平和をやってこない。

ウクライナ支援を求めて来日したゼレンスキー大統領には気の毒な結果だった。アメリカは自国の戦闘機をウクライナ政府に供給することを拒否した。NATOの国々がウクライナ政府に供給することは禁じないが、アメリカ政府は供給しないと答えた。軍事研究者の小泉悠は、ゼレンスキーの求めている最新鋭の戦闘機はアメリカ以外の国々にほとんどないと言う。ゼロ回答を言いつくろっているだけだと言う。

岸田は、G7の首脳を接待して、いかにも国際政治をリードしているふりを、日本国民にしているだけである。これに騙される日本国民はバカとしか言いようがない。

日本国民は目を覚ませ。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿